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第二章
ササラは手段を選ばない
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「悪りぃ皆んな。俺が不用意に、こんな石持ち込んだせいで・・・」
「本当だよ。お前団長失格な?あ、でも俺はならないぞ?」
「そうだぞギャド!反省しろ?俺も断るがな?」
「お前は団長どころか最早筋肉の塊だな?あ、前からか?俺も断固拒否!」
コラコラ君達?それぐらいにしておきなさい。そしてさり気なく団長職拒否もやめなさい。ギャド意外と打たれ弱いですからね?ほら、うなだれちゃってるよ?
「ギャド。起きてしまった事は今更どうにもならない。それよりも、中に入った三人を無事脱出させないとね。デズロ様も、もう少しでこちらに到着するはずだから」
なんで私より早く出て行ったのに、私が先に宿舎に到着するんでしょうね?緊急事態だというのに・・・・。
「もし、1時間経ってヨシュアが出入り口を開いても、三人が現れなかったら。僕は本当に行きますよ?」
ハイト。気持ちは分かるけれど、その目はやめてもらいたいですね?そして、それは叶いませんよ?
「そうなったら私が行きます。貴方達にはデズロ様をここに留めておいてもらいます。話を聞く限り、魔力を持たない人間は中に入った途端動けなくなるようだ。君が行ってなんになる?」
「あの中に入った事がないのは貴方も同じです。本当に何も出来なくなるかは、入ってみないとわからない」
雲行きが怪しくなってきましたね?ハイトは普段大人しいのに一度決めてしまうと言う事を聞きませんからね?困ったものです。
「デズロ様みたいな我儘言わないでくれるかな?君は今以上にティファを危険に晒したいのか?」
「・・・・・・っ」
うん。ちゃんとわかってますね?
わかってるから、君は今ここにいるんでしょう?
だったらどうにもならない我儘言わないで、ちゃんと考えましょうね?
「さて?話を纏めると、その魔物の住処とこちらの道をこの石で開く事が出来る。その空間は基本、体に魔力を保持していないと入れないが、人間は魔力を吸い続けられ、長時間は止まる事が出来ないと?」
「はい。ティファ達はカスバールで何度も調査した様子でしたから、嘘ではないかと」
「ふぅん?じゃあ何で魔物は平気なんだろうな?単純に魔力が吸われる場所であれば、魔物だって人と同じく、止まらない筈」
「・・・・生まれつき魔力が吸われないような仕組みが作られて生まれて来る、とか?」
そうだね。しかし、もう一つ気になる事があります。
そもそも、その空間は何なのか。
「あそこは魔物の苗床だ。恐らくあの中に引きずり込まれる者は餌なんだよ。引きずり込んだ生き物の魔力や生気を吸って栄養にして魔物を作り出す。いわば母体ってヤツ」
「やっほー?ごめんササラー!遅くなっちゃった」
「別に構いません。どちらにせよ、一足遅かったようですから」
貴方にしては気が利いてますね?ちゃんと詳しい人間を捕まえて来たじゃないですか。褒めてあげます。
「それでぇ?僕はいつでもいいよ?今すぐ中に入る?」
「残念ですが、デズロ様はここで待機していて下さい。私が中に入ります」
「えー?やだよ?僕が行く。僕の方が強いんだから長くもつでしょ?」
「だからです。万が一私が彼女達を助けられなかった時、貴方以外に誰が中に入ると?私が先に入って確認してきます」
いくらデズロ様が強いとはいえ、もしもの事があってはエルハド様にも顔向け出来ませんからね。この人すぐ暴走するんですから。
「何揉めてんだ?そんな心配なら俺が行ってやるよ!俺は経験者だから慣れてっし?万が一失敗しても俺なら後腐れないだろ?」
「却下」
「問題外」
「は?なんで?」
もういいです。さっさと開いて入ってしまいましょう。
こんな所で口論してても埒があかないので。
「おい。ササラ」
何ですか?ギャド、貴方団長の癖に情けない顔をするんじゃないですよ。いいですね?頼みますよ?
「駄目だよササラ。良い子だから僕の言う事を・・・」
「申し訳ありませんデズロ様。ササラからこれを。陛下から直筆サイン入りの命令が下っております」
「ギャド?エルハドの命令って・・・」
「デズロ・マスカーシャは異空間の入り口に近づく事を禁じる。今回は、特例として首・輪・を使う事を、許す?」
貴方は口で言っても言う事を聞きませんからね?
これは保険だったのですが。
[[施錠]]
「ーーーーーーっ!!!」
皆任せましたよ?ちゃんとこの人のお守り頼みました。
所々顔色悪いですけど、後は丸投げしますからね?
「え?なんだよ?どう言う事だ?デズロ?」
「・・・・・はっ!ササラ。やってくれたね?」
「・・・貴方はティファの事になると、少し周りが見えなくなりますから。恨み言は全て終わった後に聞きます」
ギャド。本当に頼んだぞ?
決してデズロ様から目を離すな。
今あの人は、本来の力を殆ど使えないんだからな?
「悪りぃササラ。頼んだ」
「お前に言われなくても、ティファは私の妹だからな」
本当に、デズロ様によく似ている。
危険を顧みず飛び込んで行く所や、不器用な所がね。
「ヨシュア。次の扉は君が開けてくれ。決してデズロ様に渡しては駄目だからね?」
ほら、舌打ちしましたね?
貴方の事なんてお見通しですから?お父様?
「本当だよ。お前団長失格な?あ、でも俺はならないぞ?」
「そうだぞギャド!反省しろ?俺も断るがな?」
「お前は団長どころか最早筋肉の塊だな?あ、前からか?俺も断固拒否!」
コラコラ君達?それぐらいにしておきなさい。そしてさり気なく団長職拒否もやめなさい。ギャド意外と打たれ弱いですからね?ほら、うなだれちゃってるよ?
「ギャド。起きてしまった事は今更どうにもならない。それよりも、中に入った三人を無事脱出させないとね。デズロ様も、もう少しでこちらに到着するはずだから」
なんで私より早く出て行ったのに、私が先に宿舎に到着するんでしょうね?緊急事態だというのに・・・・。
「もし、1時間経ってヨシュアが出入り口を開いても、三人が現れなかったら。僕は本当に行きますよ?」
ハイト。気持ちは分かるけれど、その目はやめてもらいたいですね?そして、それは叶いませんよ?
「そうなったら私が行きます。貴方達にはデズロ様をここに留めておいてもらいます。話を聞く限り、魔力を持たない人間は中に入った途端動けなくなるようだ。君が行ってなんになる?」
「あの中に入った事がないのは貴方も同じです。本当に何も出来なくなるかは、入ってみないとわからない」
雲行きが怪しくなってきましたね?ハイトは普段大人しいのに一度決めてしまうと言う事を聞きませんからね?困ったものです。
「デズロ様みたいな我儘言わないでくれるかな?君は今以上にティファを危険に晒したいのか?」
「・・・・・・っ」
うん。ちゃんとわかってますね?
わかってるから、君は今ここにいるんでしょう?
だったらどうにもならない我儘言わないで、ちゃんと考えましょうね?
「さて?話を纏めると、その魔物の住処とこちらの道をこの石で開く事が出来る。その空間は基本、体に魔力を保持していないと入れないが、人間は魔力を吸い続けられ、長時間は止まる事が出来ないと?」
「はい。ティファ達はカスバールで何度も調査した様子でしたから、嘘ではないかと」
「ふぅん?じゃあ何で魔物は平気なんだろうな?単純に魔力が吸われる場所であれば、魔物だって人と同じく、止まらない筈」
「・・・・生まれつき魔力が吸われないような仕組みが作られて生まれて来る、とか?」
そうだね。しかし、もう一つ気になる事があります。
そもそも、その空間は何なのか。
「あそこは魔物の苗床だ。恐らくあの中に引きずり込まれる者は餌なんだよ。引きずり込んだ生き物の魔力や生気を吸って栄養にして魔物を作り出す。いわば母体ってヤツ」
「やっほー?ごめんササラー!遅くなっちゃった」
「別に構いません。どちらにせよ、一足遅かったようですから」
貴方にしては気が利いてますね?ちゃんと詳しい人間を捕まえて来たじゃないですか。褒めてあげます。
「それでぇ?僕はいつでもいいよ?今すぐ中に入る?」
「残念ですが、デズロ様はここで待機していて下さい。私が中に入ります」
「えー?やだよ?僕が行く。僕の方が強いんだから長くもつでしょ?」
「だからです。万が一私が彼女達を助けられなかった時、貴方以外に誰が中に入ると?私が先に入って確認してきます」
いくらデズロ様が強いとはいえ、もしもの事があってはエルハド様にも顔向け出来ませんからね。この人すぐ暴走するんですから。
「何揉めてんだ?そんな心配なら俺が行ってやるよ!俺は経験者だから慣れてっし?万が一失敗しても俺なら後腐れないだろ?」
「却下」
「問題外」
「は?なんで?」
もういいです。さっさと開いて入ってしまいましょう。
こんな所で口論してても埒があかないので。
「おい。ササラ」
何ですか?ギャド、貴方団長の癖に情けない顔をするんじゃないですよ。いいですね?頼みますよ?
「駄目だよササラ。良い子だから僕の言う事を・・・」
「申し訳ありませんデズロ様。ササラからこれを。陛下から直筆サイン入りの命令が下っております」
「ギャド?エルハドの命令って・・・」
「デズロ・マスカーシャは異空間の入り口に近づく事を禁じる。今回は、特例として首・輪・を使う事を、許す?」
貴方は口で言っても言う事を聞きませんからね?
これは保険だったのですが。
[[施錠]]
「ーーーーーーっ!!!」
皆任せましたよ?ちゃんとこの人のお守り頼みました。
所々顔色悪いですけど、後は丸投げしますからね?
「え?なんだよ?どう言う事だ?デズロ?」
「・・・・・はっ!ササラ。やってくれたね?」
「・・・貴方はティファの事になると、少し周りが見えなくなりますから。恨み言は全て終わった後に聞きます」
ギャド。本当に頼んだぞ?
決してデズロ様から目を離すな。
今あの人は、本来の力を殆ど使えないんだからな?
「悪りぃササラ。頼んだ」
「お前に言われなくても、ティファは私の妹だからな」
本当に、デズロ様によく似ている。
危険を顧みず飛び込んで行く所や、不器用な所がね。
「ヨシュア。次の扉は君が開けてくれ。決してデズロ様に渡しては駄目だからね?」
ほら、舌打ちしましたね?
貴方の事なんてお見通しですから?お父様?
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