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第二章
ティファはアイラを慰める
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「ティファさん、元気そうじゃない!」
「イノリさんお久ぶりです!もうすっかり良くなりました!ご心配おかけしましたー!」
皆さま!すっかり全快しました!ティファです!
ここ数日間、料理を作りたい禁断症状を押さえながらも私、耐え抜きました!だってハイトさんの監視の目が常に付きまとってましたから!!彼は最早プロの監視人です!!
それに、少しでも抜け出して何かを作ろうとしようものなら・・・・・。
「ティファ?どこに行くのかな?まさかご飯を作ろうなんて、してないよね?」
どこからともなく現れたハイトさんに背後から捕獲され、抱きつ・・・・押さえつけられて部屋に連行されてしまうので、途中から大人しくしていました。
アレを何度も繰り返すのは私の精神衛生上よろしくないですからね?・・・・・・恐怖!
「今日は何があります?」
「頼まれていたお米とパンの酵母。あと野菜が少しあるわよ?ナスと三食ピーマンあとかぼちゃも採れたわ」
「へえ!じゃあ一通り頂きます!イノリさんは他のお店に?」
「そうね。あ、ねぇ。ティファって料理どこで習ったの?どこかのお店で修行したとか?」
「いいえ?殆ど独学ですが、故郷の族長の奥さんのお手伝いをしながら基本的な事は覚えました。肉の捌き方は狩りで学んでいたので」
私の母は、料理がそれほど得意ではなかったですから。
なんだかんだで族長の奥さんが差し入れをくれてましたね?母もその度に新しく薬を渡していたので、もしや物々交換だったのでしょうか?
「ティファの経歴って面白いわよね?実家が薬師なのに狩人に弟子入りして兵士に志願してそのまま騎士になってその後料理人?中々ないわよね?」
「あはは!そうですね?でもカスバールで料理人になるのは当時難しかったと思いますから、私は運が良かったですね?」
「あのね?私実は、料理がとても苦手なの」
え?そうなんですか?
イノリさん働き者だから料理も出来そうなのに・・・。
「この前ティファがくれたサンドイッチ本当に美味しくて、その時思ったんだけど、この国の人は、味付けが下手だと思うのよ。多分、料理に対する研究が他の国に比べて遅れていると思うわ」
ああ。確かに。素材の味は生かせてると思いますが、調味料の使い方が上手ではないですね。惜しい!!
「それで、時間が空いている時でいいから、その、私に料理の作り方、教えてくれない?」
なんですと?私に料理の指南を?
「勿論食材の費用はこちらで出すし、お金はないけど何かしら食材を無料で提供するわ。どう?」
「構いませんよ。でも、私人に教えるの慣れてないんですけど?」
「じゃあ、たまに料理してるところを見学してもいいかしら?それで興味を惹かれた料理を教えてもらうなんてどう?」
「はい!構いませんよ?いつでもどうぞ!」
バーーーーン!!
ん?この荒々しい扉の開け方は、アイラさんでしょうか?
当たりです!!
「・・・・・・・・・・てぃふぁ~」
「え?アイラさん?その顔は一体?」
「わたくし、やってしまいましたわ。今まで上手く隠していましたのにぃ~」
あ、これはこの前のお話ですね?
アイラさん実行されたのですか?
「あ。じゃあ私はこれで・・・・」
「待って下さい!!イノリさんもう暫くお時間ありませんか?一緒にお話聞いて下さい!」
「え?でも、いいの?私部外者だけど?」
「私一人では荷が重いので!!是非!」
だって私その話を聞いた時、正直目玉が飛び出そうなくらいビックリしたんですよ?だって、アイラさん全然そんな素振り今まで見せなかったんです。普通少しくらい態度に出ると思うんですけど。隠していた理由もハイレベル過ぎて私には理解が出来ませんでしたから。
では、回想どうぞ!
「ティファは良いですわね?そんなに想われて。羨ましいですわ」
「え?でもアイラ様も、とてもおモテになるのでは?いつもお側に男性の方達がいるイメージがありますが?」
え?そうなのですか?そういえばファン一号とか前言ってましたね?流石アイラさん!モテモテですね?
私は違いますからね?
「あれは私ではなく、お父様の仕事関係や知り合いの方達ですわ。別に私本人が好かれているわけではありません」
「厳しいですね?アイラさんはどんな男性を好きになるんでしょうか。好みの男性はどんな方なのです?」
「好みの、男性というか。好きな方はいますが・・・」
「「はい?」」
え?アイラさん好きな人いたんですか?私てっきり重度のブラコンを拗らせまくって「お兄様以外と結婚なんて考えられませんわ!!」とか、言い出すかと。
「え?誰ですか?私の知っている人、ではないですよね?」
「・・・・・ここだけの話にしてくださる?」
はい!ちゃんと聞かなかった事として処理します!
「・・・実は私。・・・・・ヨシュア様が・・」
「「はい?」」
いえいえいえ?アイラさん?それはいくらなんでも笑えませんよ?冗談ですよね?軽いジャブのつもりですよね?
「では、最近ヨシュア様をモフモフしているのは、ヨシュア様と二人で過ごす為なのですか?」
「・・・・・だって。そうでも言わないと、私と二人でなんて会って下さらないですし」
ゲブーーーーーーー!!本気でした!!
笑いのネタとかでは無かったです!!衝・撃・的・事実。
「一体いつから?全然気が付かなかったです。アイラさんそんな素振り全く無かったですよね?」
「・・・・初めて会った時からですわ」
「「はい?」」
「この宿舎で、初めてお兄様に紹介された時から、ずっと気になってました」
ちょっと待って下さい?それは私がここに来るずっと前から、という事です?え?じゃあ何故・・・。
「何故今まで隠していたんです?アイラ様お気持ちを伝えれば考えて頂けたのでは?」
「背が足りなかったのですわ」
「「え?」」
「ヨシュア様、当時今よりも背が低かったのです。それをとても気にしていらして、せめてヨシュア様の背がもう少し伸びて、私を追い越すまでと待っていたらズルズル時間だけが過ぎてしまい・・・・」
これは大事件です。フィクスさん号泣です。
あれ?じゃあ、もしかして・・・・。
「まさか、この宿舎で働く人を、ことごとく辞めさせたのも、フィクスさんの事だけではないのですか?」
その顔は当たりですね?マジですかーーーーー!!!
おかしいとは思ってました!いくらフィクスさんがモテモテでも、流石に全員は多すぎますもんね?
「今では反省してますわ。やり過ぎたと思っております。でも、不安だったんです。まさか、誰も働きに来なくなるなんて思わなくて・・・」
一体何をしたんでしょうね?気になるところですが。
「でもヨシュアさん。あまり恋愛ごとには興味なさそうですよね?」
「・・・・はい、全く。私、ヨシュア様はギャド様と同じで、伴侶を求めていないと思いますわ。ヨシュア様の力の事を知ってそれを確信しました」
「そうなんですか?何故?」
「・・・・・魔力持ちは、この国では腫れ物を扱うように扱われます。ヨシュア様はそれでお辛い思いをしてきたみたいですので。子供も、欲しくないかと。でも、諦めきれなくて・・ティファがここに来てから、やっとまともにお話が出来るようになったのです。でも、それだけじゃ満足出来なくなってしまって・・・・」
それで脅迫までして、ヨシュアさんを撫で撫でしてるんですね?しかしそれは困りました。
「逆に気持ちを伝えづらくなったのでは?ヨシュアさん、完全に開き直って犬化してましたが?」
「そうなのですわ。もう、怒ることすらしてくれなくなりました・・・どうしましょう。今更後には引けませんし」
アイラさん強引そうに見えますがそうでもないんですよね。ちゃんと周りに気を使える人です。
「でも、触らせてくれるんですよね?それって、嫌がってないのではないですか?」
「「え?」」
「変幻も陛下の許可の下行ってます。本来ならアイラさんの脅迫など無効なのでは?だったら一度ちゃんとお話してみるべきです」
セラさんって見た目と違ってパワフルですよね?
ギャドさんに対してもそうでしたが、積極的ですよね?
凄いです!
「ちゃんと、ヨシュア様に素直な気持ちをお伝えしてみては?どの道ずっとこのままではいられませんし」
そして、玉砕したのですね?
「やっぱり受け入れられませんでした・・・。こんな事なら、モフらせてなんて言わなければ良かったですわ!」
そうですね。
ヨシュアさん、可愛いと言われるの嫌いそうですもんね。
とりあえずアイラさん、頭撫で撫でしてあげます。
「えぅーーーー!!私の癒しがーー!モフモフーー!」
あの、アイラさん?
人間のヨシュアさんが好きなんですよね?犬ではなく。
「イノリさんお久ぶりです!もうすっかり良くなりました!ご心配おかけしましたー!」
皆さま!すっかり全快しました!ティファです!
ここ数日間、料理を作りたい禁断症状を押さえながらも私、耐え抜きました!だってハイトさんの監視の目が常に付きまとってましたから!!彼は最早プロの監視人です!!
それに、少しでも抜け出して何かを作ろうとしようものなら・・・・・。
「ティファ?どこに行くのかな?まさかご飯を作ろうなんて、してないよね?」
どこからともなく現れたハイトさんに背後から捕獲され、抱きつ・・・・押さえつけられて部屋に連行されてしまうので、途中から大人しくしていました。
アレを何度も繰り返すのは私の精神衛生上よろしくないですからね?・・・・・・恐怖!
「今日は何があります?」
「頼まれていたお米とパンの酵母。あと野菜が少しあるわよ?ナスと三食ピーマンあとかぼちゃも採れたわ」
「へえ!じゃあ一通り頂きます!イノリさんは他のお店に?」
「そうね。あ、ねぇ。ティファって料理どこで習ったの?どこかのお店で修行したとか?」
「いいえ?殆ど独学ですが、故郷の族長の奥さんのお手伝いをしながら基本的な事は覚えました。肉の捌き方は狩りで学んでいたので」
私の母は、料理がそれほど得意ではなかったですから。
なんだかんだで族長の奥さんが差し入れをくれてましたね?母もその度に新しく薬を渡していたので、もしや物々交換だったのでしょうか?
「ティファの経歴って面白いわよね?実家が薬師なのに狩人に弟子入りして兵士に志願してそのまま騎士になってその後料理人?中々ないわよね?」
「あはは!そうですね?でもカスバールで料理人になるのは当時難しかったと思いますから、私は運が良かったですね?」
「あのね?私実は、料理がとても苦手なの」
え?そうなんですか?
イノリさん働き者だから料理も出来そうなのに・・・。
「この前ティファがくれたサンドイッチ本当に美味しくて、その時思ったんだけど、この国の人は、味付けが下手だと思うのよ。多分、料理に対する研究が他の国に比べて遅れていると思うわ」
ああ。確かに。素材の味は生かせてると思いますが、調味料の使い方が上手ではないですね。惜しい!!
「それで、時間が空いている時でいいから、その、私に料理の作り方、教えてくれない?」
なんですと?私に料理の指南を?
「勿論食材の費用はこちらで出すし、お金はないけど何かしら食材を無料で提供するわ。どう?」
「構いませんよ。でも、私人に教えるの慣れてないんですけど?」
「じゃあ、たまに料理してるところを見学してもいいかしら?それで興味を惹かれた料理を教えてもらうなんてどう?」
「はい!構いませんよ?いつでもどうぞ!」
バーーーーン!!
ん?この荒々しい扉の開け方は、アイラさんでしょうか?
当たりです!!
「・・・・・・・・・・てぃふぁ~」
「え?アイラさん?その顔は一体?」
「わたくし、やってしまいましたわ。今まで上手く隠していましたのにぃ~」
あ、これはこの前のお話ですね?
アイラさん実行されたのですか?
「あ。じゃあ私はこれで・・・・」
「待って下さい!!イノリさんもう暫くお時間ありませんか?一緒にお話聞いて下さい!」
「え?でも、いいの?私部外者だけど?」
「私一人では荷が重いので!!是非!」
だって私その話を聞いた時、正直目玉が飛び出そうなくらいビックリしたんですよ?だって、アイラさん全然そんな素振り今まで見せなかったんです。普通少しくらい態度に出ると思うんですけど。隠していた理由もハイレベル過ぎて私には理解が出来ませんでしたから。
では、回想どうぞ!
「ティファは良いですわね?そんなに想われて。羨ましいですわ」
「え?でもアイラ様も、とてもおモテになるのでは?いつもお側に男性の方達がいるイメージがありますが?」
え?そうなのですか?そういえばファン一号とか前言ってましたね?流石アイラさん!モテモテですね?
私は違いますからね?
「あれは私ではなく、お父様の仕事関係や知り合いの方達ですわ。別に私本人が好かれているわけではありません」
「厳しいですね?アイラさんはどんな男性を好きになるんでしょうか。好みの男性はどんな方なのです?」
「好みの、男性というか。好きな方はいますが・・・」
「「はい?」」
え?アイラさん好きな人いたんですか?私てっきり重度のブラコンを拗らせまくって「お兄様以外と結婚なんて考えられませんわ!!」とか、言い出すかと。
「え?誰ですか?私の知っている人、ではないですよね?」
「・・・・・ここだけの話にしてくださる?」
はい!ちゃんと聞かなかった事として処理します!
「・・・実は私。・・・・・ヨシュア様が・・」
「「はい?」」
いえいえいえ?アイラさん?それはいくらなんでも笑えませんよ?冗談ですよね?軽いジャブのつもりですよね?
「では、最近ヨシュア様をモフモフしているのは、ヨシュア様と二人で過ごす為なのですか?」
「・・・・・だって。そうでも言わないと、私と二人でなんて会って下さらないですし」
ゲブーーーーーーー!!本気でした!!
笑いのネタとかでは無かったです!!衝・撃・的・事実。
「一体いつから?全然気が付かなかったです。アイラさんそんな素振り全く無かったですよね?」
「・・・・初めて会った時からですわ」
「「はい?」」
「この宿舎で、初めてお兄様に紹介された時から、ずっと気になってました」
ちょっと待って下さい?それは私がここに来るずっと前から、という事です?え?じゃあ何故・・・。
「何故今まで隠していたんです?アイラ様お気持ちを伝えれば考えて頂けたのでは?」
「背が足りなかったのですわ」
「「え?」」
「ヨシュア様、当時今よりも背が低かったのです。それをとても気にしていらして、せめてヨシュア様の背がもう少し伸びて、私を追い越すまでと待っていたらズルズル時間だけが過ぎてしまい・・・・」
これは大事件です。フィクスさん号泣です。
あれ?じゃあ、もしかして・・・・。
「まさか、この宿舎で働く人を、ことごとく辞めさせたのも、フィクスさんの事だけではないのですか?」
その顔は当たりですね?マジですかーーーーー!!!
おかしいとは思ってました!いくらフィクスさんがモテモテでも、流石に全員は多すぎますもんね?
「今では反省してますわ。やり過ぎたと思っております。でも、不安だったんです。まさか、誰も働きに来なくなるなんて思わなくて・・・」
一体何をしたんでしょうね?気になるところですが。
「でもヨシュアさん。あまり恋愛ごとには興味なさそうですよね?」
「・・・・はい、全く。私、ヨシュア様はギャド様と同じで、伴侶を求めていないと思いますわ。ヨシュア様の力の事を知ってそれを確信しました」
「そうなんですか?何故?」
「・・・・・魔力持ちは、この国では腫れ物を扱うように扱われます。ヨシュア様はそれでお辛い思いをしてきたみたいですので。子供も、欲しくないかと。でも、諦めきれなくて・・ティファがここに来てから、やっとまともにお話が出来るようになったのです。でも、それだけじゃ満足出来なくなってしまって・・・・」
それで脅迫までして、ヨシュアさんを撫で撫でしてるんですね?しかしそれは困りました。
「逆に気持ちを伝えづらくなったのでは?ヨシュアさん、完全に開き直って犬化してましたが?」
「そうなのですわ。もう、怒ることすらしてくれなくなりました・・・どうしましょう。今更後には引けませんし」
アイラさん強引そうに見えますがそうでもないんですよね。ちゃんと周りに気を使える人です。
「でも、触らせてくれるんですよね?それって、嫌がってないのではないですか?」
「「え?」」
「変幻も陛下の許可の下行ってます。本来ならアイラさんの脅迫など無効なのでは?だったら一度ちゃんとお話してみるべきです」
セラさんって見た目と違ってパワフルですよね?
ギャドさんに対してもそうでしたが、積極的ですよね?
凄いです!
「ちゃんと、ヨシュア様に素直な気持ちをお伝えしてみては?どの道ずっとこのままではいられませんし」
そして、玉砕したのですね?
「やっぱり受け入れられませんでした・・・。こんな事なら、モフらせてなんて言わなければ良かったですわ!」
そうですね。
ヨシュアさん、可愛いと言われるの嫌いそうですもんね。
とりあえずアイラさん、頭撫で撫でしてあげます。
「えぅーーーー!!私の癒しがーー!モフモフーー!」
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人間のヨシュアさんが好きなんですよね?犬ではなく。
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そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
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