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第二章
フィクスはヨシュアを問いただす
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こんにちは。フィクスです。
最近色々なことが起こり過ぎて俺はちょっと疲れている。
一つは未だササラ様が昏睡状態から目を覚まさないことだ。その状態から政務が滞っていて、少々混乱状態が続いている。頼りのデズロ様もササラ様の側から離れようとはせず部屋にこもりきりで、二人を良く思っていない奴等はササラ様の代わりを立てようと躍起になっている。うざい。
「フィクス。アルカディア家から正式に婚約の話が上がっている。お前どう思う?」
そして、もう一つは、コ・レ・だ。
「一応聞いておきますが、それは俺ではなく、アイラへの申し入れですよね?」
「・・・・そうだ。お前、何か聞いてないか?」
聞いてるも何も、俺は大変混乱している。
薄々だがアイラがヨシュアを気にしている事は気が付いていた。だけどさ?あのアイラが好きな相手に何も行動を起こさないとは思えなかったんだ。だから、勘違いかな?とか思ってたら、あのモフモフ事件だろ?これはやはり、そうなのでは?と、考えていた矢先のヨシュアの家からの婚約話。一体どうなってるんだろうな?
「全く何も。ただ、アイラは受け入れると思いますよ」
「そうか、だが、あの家の息子は魔力持ちだろう?本人も家を継ぐ気は無いと聞いているが?」
「アイラと結婚するのなら継ぐでしょう。でなければ貴方が許す訳ないですからね?」
複雑だな。どうしてこんな展開になったのか。
ヨシュアの両親はアイツを溺愛してるからなぁ。家に戻す為の強行策にしても、ヨシュアに旨味がある話とは思えない。そもそも、ヨシュアは貴族の地位に未練がない。
アイツがなりたいのはあくまで立派な騎士だからな。
「まぁ、相手がアルカディア家なら、こちらは文句はないのだが。あの二人はそういう仲ではないだろう?何故急にこんな話が?」
「この話はアイラには?」
「まだ話してない。あの子は変に行動力があるのでな。気に入らなければ自ら相手の家に乗り込んで行きかねない」
多分そんな事態にはならないと思うぞ?お父様?
さて、どうしたものか。
「ヨシュア」
「おう。なんだよシケたツラして」
お前等の所為だよ!とは言えないな。
我が妹がヨシュアにしている事を思えば。
「アルカディア家から、うちに正式な婚約話がきてる。お前知ってるよな?」
「なんだフィクス。やっと落ち着く気になったのか?おめでとさん!」
え?まさかコイツ知らされてない?
いくらヨシュアを家に戻したくても本人の知らぬ所で話を進めるなんて事あるか?
「冗談だ阿呆。俺とアイラの事だろ?」
「・・・・お前、余裕だな?自分の事だぞ?」
「そりゃそうだろ。この話は俺が親に頼んだ」
・・・・・・・は?ヨシュア今なんて?
そして、なんでちょっと怒ってる?
「お前、アイラが俺に気があるの気付いて知らない振りしてただろ?そっちでなんとかするって言った癖によ?」
ちょっと待て。お前等一体何があった?まさかコイツ、アイラに変な事してないだろうな?
「おい?変な勘違いすんな。冷静に考えて一番良い方法を選んだだけだからな?そもそも、アイラほどの家の令嬢が恋人でもない男と二人きりで何度も会うなんて普通なら考えられない。そんな事、あってはいけないだろ」
確かにそうだな。
ここは仲間内だし、こんな事を告げ口する奴もいないから安心していたが、確かに問題だな。
「気付かなかった俺にも落ち度はあるしな。責任を取ろうと思ってよ」
「は?責任って大袈裟な・・・・」
え?お前本当にアイラに何もしてないよな?
責任ってなんなんだ?
「で?フィクスはどうなんだよ。俺がアイラの相手じゃ不満なのか?」
「俺は誰であろうが妹を奪う奴は気に入らないが?」
「あっそ?じゃあこの話は進めっからな?」
・・・・・これは、なんなんだろう?
家同士の政略結婚とも捉えられるが、ヨシュアは自分から申し出たって言ったよな?で、アイラはヨシュアが好きなわけで・・・・。
「え?お前まさか、アイラの為に?」
「んな訳あるか!!誰があんな我儘女の為に!俺は中途半端は嫌いなんだよ!アイツが平民だったなら、ほっといても問題なかったけど、立場上そういう訳にはいかねぇだろが!!」
え?だから、それがアイラの為なんじゃないのか?
なんなの?ヨシュア、ツンデレ?
「・・・・いいのか?お前、実家嫌いなんだろ?」
「俺は既に大人の階段は登り切ったからな!反抗期は終了した!!」
いやいや、今やっと階段に辿り着いたくらいだろ?
自己評価高いんだよお前。鏡ちゃんと見ろよ。
「・・・・・悪いな、ヨシュア」
「は?お前のシスコンはそんなもんか?もっと全力で妨害しねぇと、本当にこのまま結婚しちまうぞコラ!」
成る程ね。
確かに今この状態でアイラを突き放しても、きっとアイラはヨシュアを諦めないだろう。かと言ってほっておいたら後々面倒な事になる。変な噂が立ったりでもしたら足元すくわれかねないからな?特に家は。
「アイラには、家同士で決まった事だと言うつもりか?」
「ああ。絶対言うなよ?アイツまた暴走しそうで怖え」
そんな事言ってるけど、お前って自分の意に反する事は絶対しないよな?実は結構アイラの事、気に入ってるだろ?さては、気がついてないな?
「そうだな。じゃあこれから俺は、遠慮なくヨシュアを潰すとしよう!」
「へ、平和に行こうぜ!お前、目がマジなんだよ!怖!」
情けないな?こんな事で尻込みしてるようじゃアイラの相手は務まらないぞ?未来の義弟殿?
最近色々なことが起こり過ぎて俺はちょっと疲れている。
一つは未だササラ様が昏睡状態から目を覚まさないことだ。その状態から政務が滞っていて、少々混乱状態が続いている。頼りのデズロ様もササラ様の側から離れようとはせず部屋にこもりきりで、二人を良く思っていない奴等はササラ様の代わりを立てようと躍起になっている。うざい。
「フィクス。アルカディア家から正式に婚約の話が上がっている。お前どう思う?」
そして、もう一つは、コ・レ・だ。
「一応聞いておきますが、それは俺ではなく、アイラへの申し入れですよね?」
「・・・・そうだ。お前、何か聞いてないか?」
聞いてるも何も、俺は大変混乱している。
薄々だがアイラがヨシュアを気にしている事は気が付いていた。だけどさ?あのアイラが好きな相手に何も行動を起こさないとは思えなかったんだ。だから、勘違いかな?とか思ってたら、あのモフモフ事件だろ?これはやはり、そうなのでは?と、考えていた矢先のヨシュアの家からの婚約話。一体どうなってるんだろうな?
「全く何も。ただ、アイラは受け入れると思いますよ」
「そうか、だが、あの家の息子は魔力持ちだろう?本人も家を継ぐ気は無いと聞いているが?」
「アイラと結婚するのなら継ぐでしょう。でなければ貴方が許す訳ないですからね?」
複雑だな。どうしてこんな展開になったのか。
ヨシュアの両親はアイツを溺愛してるからなぁ。家に戻す為の強行策にしても、ヨシュアに旨味がある話とは思えない。そもそも、ヨシュアは貴族の地位に未練がない。
アイツがなりたいのはあくまで立派な騎士だからな。
「まぁ、相手がアルカディア家なら、こちらは文句はないのだが。あの二人はそういう仲ではないだろう?何故急にこんな話が?」
「この話はアイラには?」
「まだ話してない。あの子は変に行動力があるのでな。気に入らなければ自ら相手の家に乗り込んで行きかねない」
多分そんな事態にはならないと思うぞ?お父様?
さて、どうしたものか。
「ヨシュア」
「おう。なんだよシケたツラして」
お前等の所為だよ!とは言えないな。
我が妹がヨシュアにしている事を思えば。
「アルカディア家から、うちに正式な婚約話がきてる。お前知ってるよな?」
「なんだフィクス。やっと落ち着く気になったのか?おめでとさん!」
え?まさかコイツ知らされてない?
いくらヨシュアを家に戻したくても本人の知らぬ所で話を進めるなんて事あるか?
「冗談だ阿呆。俺とアイラの事だろ?」
「・・・・お前、余裕だな?自分の事だぞ?」
「そりゃそうだろ。この話は俺が親に頼んだ」
・・・・・・・は?ヨシュア今なんて?
そして、なんでちょっと怒ってる?
「お前、アイラが俺に気があるの気付いて知らない振りしてただろ?そっちでなんとかするって言った癖によ?」
ちょっと待て。お前等一体何があった?まさかコイツ、アイラに変な事してないだろうな?
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確かにそうだな。
ここは仲間内だし、こんな事を告げ口する奴もいないから安心していたが、確かに問題だな。
「気付かなかった俺にも落ち度はあるしな。責任を取ろうと思ってよ」
「は?責任って大袈裟な・・・・」
え?お前本当にアイラに何もしてないよな?
責任ってなんなんだ?
「で?フィクスはどうなんだよ。俺がアイラの相手じゃ不満なのか?」
「俺は誰であろうが妹を奪う奴は気に入らないが?」
「あっそ?じゃあこの話は進めっからな?」
・・・・・これは、なんなんだろう?
家同士の政略結婚とも捉えられるが、ヨシュアは自分から申し出たって言ったよな?で、アイラはヨシュアが好きなわけで・・・・。
「え?お前まさか、アイラの為に?」
「んな訳あるか!!誰があんな我儘女の為に!俺は中途半端は嫌いなんだよ!アイツが平民だったなら、ほっといても問題なかったけど、立場上そういう訳にはいかねぇだろが!!」
え?だから、それがアイラの為なんじゃないのか?
なんなの?ヨシュア、ツンデレ?
「・・・・いいのか?お前、実家嫌いなんだろ?」
「俺は既に大人の階段は登り切ったからな!反抗期は終了した!!」
いやいや、今やっと階段に辿り着いたくらいだろ?
自己評価高いんだよお前。鏡ちゃんと見ろよ。
「・・・・・悪いな、ヨシュア」
「は?お前のシスコンはそんなもんか?もっと全力で妨害しねぇと、本当にこのまま結婚しちまうぞコラ!」
成る程ね。
確かに今この状態でアイラを突き放しても、きっとアイラはヨシュアを諦めないだろう。かと言ってほっておいたら後々面倒な事になる。変な噂が立ったりでもしたら足元すくわれかねないからな?特に家は。
「アイラには、家同士で決まった事だと言うつもりか?」
「ああ。絶対言うなよ?アイツまた暴走しそうで怖え」
そんな事言ってるけど、お前って自分の意に反する事は絶対しないよな?実は結構アイラの事、気に入ってるだろ?さては、気がついてないな?
「そうだな。じゃあこれから俺は、遠慮なくヨシュアを潰すとしよう!」
「へ、平和に行こうぜ!お前、目がマジなんだよ!怖!」
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