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第三章
ティファはハイトが気になっている
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お父さん達がベロニカと旅立って数日が経ち、宿舎はまたいつも通り平和を取り戻しました!
一時はどうなることかと思いましたがベロニカも体調が回復して万々歳です。あとはメリルに無事会えればいいんですけれど、皆んながついているので心配はしてません!
私も、長年の誤解が解けてスッキリしています!
そのお陰で料理作りも益々絶好調!!なんですが・・・。
「ハイト。今日も帰って来ねぇな?」
「連日泊まり込みで仕事らしいですね。大変です」
「あれぇ?ティファもしかして寂しい?ハイト帰って来なくて寂しいのか?遂に認めちゃう?」
そうですね。正直寂しいです。
あの食事を幸せそうに食べている顔を見られないのは。
でもですね?
「メルローさんは包丁とデッキブラシ。どちらがお好みですか?」
「あははははは!え?二択?二択しか選択肢ないの?ティファさん?」
私、真面目に悩んでるんです。変な茶々入れないで頂きませんか?私はハリセンなんて使いませんからね!!
あの婚約騒動以来、ハイトさんから私に何か言ってくる事はなくなりました。会ってもいつも通りご飯を食べて話をして、それで終わりです。ビックリするぐらい何もないです。あんなに、グイグイ距離を縮めて来ていたのに嘘みたいに一定の距離を保っておられます。逆に何故?
「私、よく考えたらハイトさんの事、何も知らないんですよね。ハイトさん確か平民貴族だとか仰ってましたけど、それって平民から貴族になったって事ですかね?貴族という名がついているんですから、平民の方とお付き合いするのは、よく思われないのではないでしょうか?」
「ああ!いや、ハイトの家は元々この土地を守っていた一族の末裔だって言ってた。だから、国に仕えている貴族とは違うんだよ。詳しい事は分かんねーけど。だから普通に平民と結婚出来るぞ?」
あ、そうなんです?へぇ?それは良かったです。ん?良かったです?あ、お相手の幅が広がって、という意味です。
「よく考えたらハイトの家って不思議だよね。政には一切口を出せる立場ではないし、国に大きな役割を与えられてる訳でもない。それなのに、大きな式典や儀式の時は必ず参列してるよね?お偉いさん達と並んでさ?なんでだろ?」
「それは、ほら。昔から続くこの国の伝統行事だから?ゼクトリアム家は昔、神官だったって噂もあるし」
「へぇ?それは初耳です。でも、ハイトさん魔力を一切お持ちではないですから、それはないんじゃないですか?神官の家系なら皆、魔力をお持ちの筈ですから」
「だな!まぁ噂話なんて好き勝手に言われるもんだ。ハイトの事が知りたいなら本人に聞けばいい」
「そうそう!この前みたいに膝に乗ってお願いすれば、なんでもペロッと教えてくれるって!」
そうですかね?でもなんかメルローさん全然真面目に話、聞いていませんよね?
「あ、メルローさん。包丁でいいですよね?」
「選択肢なし!?ぜひデッキブラシでお願いしたい!!」
最近はデズロさん達もいないので宮廷には足を運んでいないのですけど、偶には顔を出してもいいでしょうか?
ササラさんにも会えてませんし、皆さんに差し入れを持って行きましょうか?そうしましょう!!
と、やって来たのはいいんですが。
「ハイト様~!お待ちになって下さいまし!久しぶりにお会いできたのに、冷たいですわ!!」
「僕は今とても忙しいのでお暇でしたらお帰りになられてはいかがですか?こんな所に居るよりもご友人方とお過ごしになられる方が数倍充実した時間を過ごせると思いますが?」
「そんな!私はそんなものよりハイト様を一目拝見出来るこの瞬間の方が幸せを感じる事が出来ますのに!」
「そうなんです?ではもう満足でしょう?出口はあちらです」
おおう。ハイトさんこの前の女性に絡まれてます。
これは、タイミングが悪い所に出くわしてしまいましたね?入り口で騒いでいるので中に入れません。
困りましたね。
「あーん!つれませんわー!!でも素敵ぃ~」
・・・・この方少し変わってますね?
冷たくされるのがいいなんて、どこかの名前も忘れた馬鹿王子に似ています。
多分、私はこの人と分かり合えませんね?ハイトさん普段では考えられないような生ごみを見る目で彼女を見下ろしてます。きっと私もあんな目で隣国の変態王子を見ていたんでしょうね。ハイトさんお気持ち、お察しします!
あ、隙間が空いたので通りますよー?
「え?ティファ?」
「・・・・あ、どうも」
しまった。思わず他人行儀な挨拶を返してしまいました。
私、かなり大人気なかったですかね?
「あら?この方はどちら様?」
「一人で来たの?ササラ様の所に?」
「え?あ、はい。あのぉ」
ハイトさん。隣の方は無視ですか?彼女、鋭い目でこちらを睨んでますが?ん?何やら目線がバスケットに・・・・。
え?なんです?ぎゃあ!!
「おい!ちょっと休憩してくる。部屋に誰も近づけるな」
「え!?ハイト様?」
え?え?え?なんで私ハイトさんに担がれて?あの人は、ほっといていいんですか?あ、もしかしてハイトさん。
「もう限界。お腹空いた!」
そうですよね?分かってました。
私ちゃんと、わかってましたからーー!!
一時はどうなることかと思いましたがベロニカも体調が回復して万々歳です。あとはメリルに無事会えればいいんですけれど、皆んながついているので心配はしてません!
私も、長年の誤解が解けてスッキリしています!
そのお陰で料理作りも益々絶好調!!なんですが・・・。
「ハイト。今日も帰って来ねぇな?」
「連日泊まり込みで仕事らしいですね。大変です」
「あれぇ?ティファもしかして寂しい?ハイト帰って来なくて寂しいのか?遂に認めちゃう?」
そうですね。正直寂しいです。
あの食事を幸せそうに食べている顔を見られないのは。
でもですね?
「メルローさんは包丁とデッキブラシ。どちらがお好みですか?」
「あははははは!え?二択?二択しか選択肢ないの?ティファさん?」
私、真面目に悩んでるんです。変な茶々入れないで頂きませんか?私はハリセンなんて使いませんからね!!
あの婚約騒動以来、ハイトさんから私に何か言ってくる事はなくなりました。会ってもいつも通りご飯を食べて話をして、それで終わりです。ビックリするぐらい何もないです。あんなに、グイグイ距離を縮めて来ていたのに嘘みたいに一定の距離を保っておられます。逆に何故?
「私、よく考えたらハイトさんの事、何も知らないんですよね。ハイトさん確か平民貴族だとか仰ってましたけど、それって平民から貴族になったって事ですかね?貴族という名がついているんですから、平民の方とお付き合いするのは、よく思われないのではないでしょうか?」
「ああ!いや、ハイトの家は元々この土地を守っていた一族の末裔だって言ってた。だから、国に仕えている貴族とは違うんだよ。詳しい事は分かんねーけど。だから普通に平民と結婚出来るぞ?」
あ、そうなんです?へぇ?それは良かったです。ん?良かったです?あ、お相手の幅が広がって、という意味です。
「よく考えたらハイトの家って不思議だよね。政には一切口を出せる立場ではないし、国に大きな役割を与えられてる訳でもない。それなのに、大きな式典や儀式の時は必ず参列してるよね?お偉いさん達と並んでさ?なんでだろ?」
「それは、ほら。昔から続くこの国の伝統行事だから?ゼクトリアム家は昔、神官だったって噂もあるし」
「へぇ?それは初耳です。でも、ハイトさん魔力を一切お持ちではないですから、それはないんじゃないですか?神官の家系なら皆、魔力をお持ちの筈ですから」
「だな!まぁ噂話なんて好き勝手に言われるもんだ。ハイトの事が知りたいなら本人に聞けばいい」
「そうそう!この前みたいに膝に乗ってお願いすれば、なんでもペロッと教えてくれるって!」
そうですかね?でもなんかメルローさん全然真面目に話、聞いていませんよね?
「あ、メルローさん。包丁でいいですよね?」
「選択肢なし!?ぜひデッキブラシでお願いしたい!!」
最近はデズロさん達もいないので宮廷には足を運んでいないのですけど、偶には顔を出してもいいでしょうか?
ササラさんにも会えてませんし、皆さんに差し入れを持って行きましょうか?そうしましょう!!
と、やって来たのはいいんですが。
「ハイト様~!お待ちになって下さいまし!久しぶりにお会いできたのに、冷たいですわ!!」
「僕は今とても忙しいのでお暇でしたらお帰りになられてはいかがですか?こんな所に居るよりもご友人方とお過ごしになられる方が数倍充実した時間を過ごせると思いますが?」
「そんな!私はそんなものよりハイト様を一目拝見出来るこの瞬間の方が幸せを感じる事が出来ますのに!」
「そうなんです?ではもう満足でしょう?出口はあちらです」
おおう。ハイトさんこの前の女性に絡まれてます。
これは、タイミングが悪い所に出くわしてしまいましたね?入り口で騒いでいるので中に入れません。
困りましたね。
「あーん!つれませんわー!!でも素敵ぃ~」
・・・・この方少し変わってますね?
冷たくされるのがいいなんて、どこかの名前も忘れた馬鹿王子に似ています。
多分、私はこの人と分かり合えませんね?ハイトさん普段では考えられないような生ごみを見る目で彼女を見下ろしてます。きっと私もあんな目で隣国の変態王子を見ていたんでしょうね。ハイトさんお気持ち、お察しします!
あ、隙間が空いたので通りますよー?
「え?ティファ?」
「・・・・あ、どうも」
しまった。思わず他人行儀な挨拶を返してしまいました。
私、かなり大人気なかったですかね?
「あら?この方はどちら様?」
「一人で来たの?ササラ様の所に?」
「え?あ、はい。あのぉ」
ハイトさん。隣の方は無視ですか?彼女、鋭い目でこちらを睨んでますが?ん?何やら目線がバスケットに・・・・。
え?なんです?ぎゃあ!!
「おい!ちょっと休憩してくる。部屋に誰も近づけるな」
「え!?ハイト様?」
え?え?え?なんで私ハイトさんに担がれて?あの人は、ほっといていいんですか?あ、もしかしてハイトさん。
「もう限界。お腹空いた!」
そうですよね?分かってました。
私ちゃんと、わかってましたからーー!!
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