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セルドアイベント?11
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「信じて……くれるの?」
「信じるも何も……魔術師の間では魂は死後転生することも、その際ここと異なる世界から転生する可能性があることも、常識です」
………………え?
「……え、嘘……だってそんな話、今まで一度も聞いたこと……」
「魔術師の間では、と言ったでしょう。魔術師は、常人が見えない深淵をのぞき込むことで、魔術を構築する。それ故に、普通の人間が知りえない世界の理もある程度把握してます」
ただ、と前置きをしながら、セルドアは少しばつが悪そうに頬をかいた。
「いくら世界の理の一端を知りうるからといって、あくまで魔術師は人間。ドラゴンの叡智にはとても敵いません。だから、リッカがドラゴンから伝えきいたという話は、正直理解が追いつかないものではあります。そのげぇーむ?とやらが、一体どんなものなのかも」
「……ええと、ゲームというのはつまりは、絵になった物語のキャラクターを自分で動かして、まるで自分が体感したかのようにできる娯楽媒体で……」
……って説明であってるのかな?
私自身、ゲームをほとんどしたことないから、いざゲームは何かと説明するとなると、良い説明の仕方が思いつかないんだけど。
「……つまり、貴女の元の世界では、この世界はフィクションとして描かれていたということですかね」
「まあ……そういうことですね」
私の言葉にセルドアは興味深そうにあごをさすった。
「……リッカは、タヌア・シャニアルという作家をご存じですか?」
「いえ、まったく……」
「100年ほど前に大流行したサイエンス・フィクションなるジャンルを確立した高名な作家です。魔術の代わりに、科学なるものが発達した異世界。馬がいなくても、特殊なオイルにより鉄の車があちこちを動きまわり、魔法の代わりに電波なるものを使って遠くの人々とコミュニケーションをとる。……そんな斬新な世界を舞台とする物語を書いたタヌアは、当時の人々から絶賛され、書いた本書いた本全てベストセラーになりました」
「信じるも何も……魔術師の間では魂は死後転生することも、その際ここと異なる世界から転生する可能性があることも、常識です」
………………え?
「……え、嘘……だってそんな話、今まで一度も聞いたこと……」
「魔術師の間では、と言ったでしょう。魔術師は、常人が見えない深淵をのぞき込むことで、魔術を構築する。それ故に、普通の人間が知りえない世界の理もある程度把握してます」
ただ、と前置きをしながら、セルドアは少しばつが悪そうに頬をかいた。
「いくら世界の理の一端を知りうるからといって、あくまで魔術師は人間。ドラゴンの叡智にはとても敵いません。だから、リッカがドラゴンから伝えきいたという話は、正直理解が追いつかないものではあります。そのげぇーむ?とやらが、一体どんなものなのかも」
「……ええと、ゲームというのはつまりは、絵になった物語のキャラクターを自分で動かして、まるで自分が体感したかのようにできる娯楽媒体で……」
……って説明であってるのかな?
私自身、ゲームをほとんどしたことないから、いざゲームは何かと説明するとなると、良い説明の仕方が思いつかないんだけど。
「……つまり、貴女の元の世界では、この世界はフィクションとして描かれていたということですかね」
「まあ……そういうことですね」
私の言葉にセルドアは興味深そうにあごをさすった。
「……リッカは、タヌア・シャニアルという作家をご存じですか?」
「いえ、まったく……」
「100年ほど前に大流行したサイエンス・フィクションなるジャンルを確立した高名な作家です。魔術の代わりに、科学なるものが発達した異世界。馬がいなくても、特殊なオイルにより鉄の車があちこちを動きまわり、魔法の代わりに電波なるものを使って遠くの人々とコミュニケーションをとる。……そんな斬新な世界を舞台とする物語を書いたタヌアは、当時の人々から絶賛され、書いた本書いた本全てベストセラーになりました」
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