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愛しさにサヨナラ
モテない男が積極的に女に誘われると…
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もうすぐ期末試験だ…
前回の様に、合計76点なんて事になったら留年確定だ。
少し勉強するか…
授業は相変わらず、中学の時のお復習やってる。
その気になれば、いい点数は取れる。
だからと言って、フツーに点を取っても面白くない。
平均点以上は当たり前、オール満点取って頭が良い証拠を見せてやろうか!
その日から家で少なくとも1時間以上は勉強した。
自分で言うのも何だが、中学の時は学力が良かった。
そんな僕が毎日勉強すれば、すぐに成績は良くなる。
しかも、ウチの学校は偏差値低いヤツラの集まり。
これだけ勉強すれば、一気にトップを狙える。
そして期末試験を迎えた。
予めやっておいた問題集を解いたおかげで、スラスラと回答出来た。
(まぁ、これで前回の汚名は挽回できるだろうな)
期末試験が終わると終業式まで休みに入る。
休みの間は相変わらずのバイト生活だ。
来年になれば、バイクの免許を取る為に貯金をしなければならない。
免許の費用、そしてバイクを購入する金額…
計算して、目標額に達するにはかなりの労働日数が必要となる。
はぁ~…それにしても、何でこんなに金が無いんだろ。
最近使いすぎかもな、少し遊びを控えよう。
バイトが終われば真っ直ぐ家に帰り、飯を食って風呂に入ってすぐに寝る。
朝になればバイトに行く。
この繰り返しだ。
毎日クタクタになるまで働いた。
しかし、誘惑はすぐそこで僕を手招いている。
バイトが休みの日、杉下から連絡があった。
またかよ、もう勘弁してくれよ…出来れば居留守使いたい。
波多野が相手だったら気軽に対応できるのだが、杉下だと話しづらい。
例によって、オヤジとオフクロがいる居間で話さなければならない…この雰囲気耐えられない!
「もしもし小野っち!もうすぐクリスマスだね。何処に行こうか?」
(何処に行く?って…オレ杉下と約束なんかしたか?)
「クリスマス?ムリムリ!その日はバイトだし」
もう早く切りたい。
素っ気なく返事した。
「えぇ~、小野っちこの前約束したじゃん!クリスマスは空けておいてって!」
(そんな事言ったか?)
「そうだっけ?」
「言ったよ!アタシ、この前電話で話したじゃん!」
(あぁ、あの時の話しか!テキトーにハイハイなんて言って切ったから、何の話しだか覚えてなかった)
「うーん、どうしてもクリスマスの日じゃなきゃダメ?」
何故、クリスマスにこだわるのか?
クリスマスと言えば、波多野はクリスマスの予定あるんだろうか?
「うん!クリスマスだからこそ、意味があるのよ」
「何の意味だよ?」
「いいじゃん、こっちの話し!じゃあ小野っち、クリスマスの日は空けておいてね」
「だから、バイトだって言ってるだろ」
「じゃ、バイト終わってからでいいから!」
(困ったな…杉下はキライじゃないんだが、彼氏と別れてすぐオレに連絡するってのが何か引っかかるんだよな。それに波多野の事もあるしな…)
僕は考えた。
杉下に会って、波多野に変な誤解を与えるような事はしたくない。
あぁ~もう、さっさと電話切りたい!
っていうか杉下…めんどくさい!
「ちょっと待てよ、まだ何時に終わるか解んないんだから」
「いいよ!どうせ冬休みに入るんだし、遅くなったって構わないし」
(しつこいなコイツも。
でも待てよ、波多野がクリスマスに予定があったら杉下と会うっていうのも…
もし、波多野がクリスマスの予定が無かったら会えばいいか)
「んじゃ2,3日待ってくれるかな?」
僕は波多野の予定を聞くため返答を避けた。
「必ず連絡してね」
ようやく電話を切った。
(杉下って、オレが波多野と付き合ってるの知らないのかな?)
ここはハッキリと伝えるべきだろうか?
(んー、どうしようか)
杉下もいい女なんだけどなぁ…
日頃モテない僕が、こうやって積極的にアプローチされると、良からぬ妄想を抱いてしまう。
波多野がダメなら杉下という、ゲスな考えが頭をよぎった。
女慣れしてないとロクな考えしか浮かんでこない。
そして何より、僕が波多野と付き合ってるって事を杉下にハッキリと言わないのが一番の原因なんだけど…
前回の様に、合計76点なんて事になったら留年確定だ。
少し勉強するか…
授業は相変わらず、中学の時のお復習やってる。
その気になれば、いい点数は取れる。
だからと言って、フツーに点を取っても面白くない。
平均点以上は当たり前、オール満点取って頭が良い証拠を見せてやろうか!
その日から家で少なくとも1時間以上は勉強した。
自分で言うのも何だが、中学の時は学力が良かった。
そんな僕が毎日勉強すれば、すぐに成績は良くなる。
しかも、ウチの学校は偏差値低いヤツラの集まり。
これだけ勉強すれば、一気にトップを狙える。
そして期末試験を迎えた。
予めやっておいた問題集を解いたおかげで、スラスラと回答出来た。
(まぁ、これで前回の汚名は挽回できるだろうな)
期末試験が終わると終業式まで休みに入る。
休みの間は相変わらずのバイト生活だ。
来年になれば、バイクの免許を取る為に貯金をしなければならない。
免許の費用、そしてバイクを購入する金額…
計算して、目標額に達するにはかなりの労働日数が必要となる。
はぁ~…それにしても、何でこんなに金が無いんだろ。
最近使いすぎかもな、少し遊びを控えよう。
バイトが終われば真っ直ぐ家に帰り、飯を食って風呂に入ってすぐに寝る。
朝になればバイトに行く。
この繰り返しだ。
毎日クタクタになるまで働いた。
しかし、誘惑はすぐそこで僕を手招いている。
バイトが休みの日、杉下から連絡があった。
またかよ、もう勘弁してくれよ…出来れば居留守使いたい。
波多野が相手だったら気軽に対応できるのだが、杉下だと話しづらい。
例によって、オヤジとオフクロがいる居間で話さなければならない…この雰囲気耐えられない!
「もしもし小野っち!もうすぐクリスマスだね。何処に行こうか?」
(何処に行く?って…オレ杉下と約束なんかしたか?)
「クリスマス?ムリムリ!その日はバイトだし」
もう早く切りたい。
素っ気なく返事した。
「えぇ~、小野っちこの前約束したじゃん!クリスマスは空けておいてって!」
(そんな事言ったか?)
「そうだっけ?」
「言ったよ!アタシ、この前電話で話したじゃん!」
(あぁ、あの時の話しか!テキトーにハイハイなんて言って切ったから、何の話しだか覚えてなかった)
「うーん、どうしてもクリスマスの日じゃなきゃダメ?」
何故、クリスマスにこだわるのか?
クリスマスと言えば、波多野はクリスマスの予定あるんだろうか?
「うん!クリスマスだからこそ、意味があるのよ」
「何の意味だよ?」
「いいじゃん、こっちの話し!じゃあ小野っち、クリスマスの日は空けておいてね」
「だから、バイトだって言ってるだろ」
「じゃ、バイト終わってからでいいから!」
(困ったな…杉下はキライじゃないんだが、彼氏と別れてすぐオレに連絡するってのが何か引っかかるんだよな。それに波多野の事もあるしな…)
僕は考えた。
杉下に会って、波多野に変な誤解を与えるような事はしたくない。
あぁ~もう、さっさと電話切りたい!
っていうか杉下…めんどくさい!
「ちょっと待てよ、まだ何時に終わるか解んないんだから」
「いいよ!どうせ冬休みに入るんだし、遅くなったって構わないし」
(しつこいなコイツも。
でも待てよ、波多野がクリスマスに予定があったら杉下と会うっていうのも…
もし、波多野がクリスマスの予定が無かったら会えばいいか)
「んじゃ2,3日待ってくれるかな?」
僕は波多野の予定を聞くため返答を避けた。
「必ず連絡してね」
ようやく電話を切った。
(杉下って、オレが波多野と付き合ってるの知らないのかな?)
ここはハッキリと伝えるべきだろうか?
(んー、どうしようか)
杉下もいい女なんだけどなぁ…
日頃モテない僕が、こうやって積極的にアプローチされると、良からぬ妄想を抱いてしまう。
波多野がダメなら杉下という、ゲスな考えが頭をよぎった。
女慣れしてないとロクな考えしか浮かんでこない。
そして何より、僕が波多野と付き合ってるって事を杉下にハッキリと言わないのが一番の原因なんだけど…
応援ありがとうございます!
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