義母の連れ子と結婚したい♡ 追いかけて追いかけて、やっと捕まえた義姉と俺のイチャラブ日記♡

東山 庭子

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離島に移住編

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「転勤になった……」
「えっっ!?相川君に言われたの?」
「うん……新規事業の立ち上げをサポートして欲しいって……」
「凄いね蓮!!頼りにされてるんだね!!♡♡♡」
「でも南と……子供たちとも離れたくないよぉ~~……」
「何言ってんの!!ついてくに決まってるじゃん♡♡♡」
「南ぃぃ~~~♡♡♡♡」

冬から一年ほどの転勤になった蓮に合わせ、仕事を辞めたりフリースクールに手続きをしたりと、私たちは離島への引越しの準備を進めたのだった。



「いってきま~~しゅ♡」
「てきま~~しゅ♡」

年が明けて暫く経った頃、先に現地入りしていた蓮から二ヶ月遅れで私たちは離島に旅立った。パパとママは寂しそうにしていたけど、新婚気分を味わうんだと言って笑っていた。


「おふね~~!♡」
「おぅね~~♡」

空港から港に移動し、船に乗って離島に辿り着いた。

「南ぃぃ~~!!♡♡♡ 葵大も海碧も会いたかったよぉぉ~~!!♡♡♡♡」
「あははw 先週会ったばっかでしょw 」
「週に一度しか会えないのはキツイよぉぉ~~~!!」

蓮に案内されたのは、家具家電付きの戸建てだった。ウッドデッキが作られた庭を中心に同じデザインの建物が四棟建っていて、まるでお洒落なエコビレッジみたいだと思った。どうやら最近造られたばかりの物件らしく、植えられた木々はまだ小さかった。


「おへやひろ~~い♡」
「ひぉ~~い♡」
「家具がモダンだね~~♡♡♡」

二階建ての一階は玄関側にトイレ、リビングダイニングがあり、リビングの掃き出し窓は外のデッキと繋がっていた。階段を上がると開放的なセカンドリビングと個室、バスルームとウォークインクローゼットがあった。

荷物を整理していたら、ひと足先に向かいの物件に引っ越してきた蓮の先輩、尾本さんと奥様が挨拶に来てくれた。あと二棟は移住者が購入する予定だとの事だ。


「では、佐久間君とそのご家族を歓迎して……弥栄~~!!♡♡♡」
「「弥栄~~!!♡♡♡」」
「いやしゃか~~♡」
「やさかぁ~~♡」

中庭のデッキにあるアウトドアテーブルに料理を並べ、みんなで乾杯した。ウッドデッキの範囲には、今やすっかり新築物件ではお馴染みの透明な屋根が設置されているらしく、雨の日でも外で遊べる仕様になっているとの事だ。海から採掘したフリーエネルギーが実用化したことで、超小型化に成功した自家発電機も設置済みだ。半永久的に電力を作り出せる40センチ四方の発電機は各棟に設置され、安定的な電力を供給してくれている。実家にいた時から光熱費は従来の半額以下だったけど、ゼロ円なのは本当にありがたい。これからは光熱費ゼロ円がグローバルスタンダードになっていくのだろう。


「あら~~、朋子ったら、葵大君の後ばっかり追いかけ回して……私に似て面食いなのかしら?」
「おいおいw 」

尾本さんのお子さん、朋子ちゃんは海碧と同い年だそうだ。子供たちは打ち解けた様子でデッキで走り回っていて、大人たちはその様子を微笑ましい気持ちで眺めていた。



私は島内の鍼灸院で働くことになり、葵大と海碧は朋子ちゃんと同い保育園に通うことになった。

「行ってきま~~す♡♡♡」
「いってきま~~しゅ♡」
「いぇきま~~しゅ♡」

船に乗って隣の島にある職場や保育園に通う三人を港で見送り、鍼灸院で仕事をしたり家事をしたりする毎日を過ごしていたら、あっという間に年末になった。年末年始はパパとママがこちらに遊びに来るとのことで、港の側にある旅館を予約しておいたのだ。


「じぃじ~~!♡ ばぁば~~!♡」
「わぁ~~い♡」
「葵大~~海碧~~♡♡ 会いたかったぞ~~♡♡♡」
「あらあら~~♡♡ 二人とも大きくなったんじゃない?♡♡♡」
「まだ引っ越して一ヶ月だよw 」

両親を今の家に案内すると、他の棟とデッキで繋がっている家に驚いていた。

「それぞれの家を繋いでるのねぇ~~……」
「個人のスペースと共用スペースの垣根が低いんだな~~」

驚きと感心が混ざったような反応をしながら家の中を見て回っていて、こういう家も良いねと移住先の参考にしている様子だった。

「あちこちにハーブガーデンがあるのね~~♡♡♡」
「植えたり採ったりはある程度自由に出来るんだよ~~♡♡♡」

敷地を一通り案内した後はバスに乗って島内を案内した。バスが空を飛ぶようになってから島間の移動はバスが主流になったけど、車ごと移動したい場合は船を使う。



「無印◯品みたいなホテルねぇ~~♡♡♡」
「言い方w 」

出発した港に戻り、すぐ近くのホテルにチェックインした。元々あった旅館に新館を加えたホテルの新館に移動し、海に面したラウンジに降りた。化石の展示物を眺めながらラウンジを通り、テラスから行き来出来るコネクティングルームに移動した。

「じぃじとばぁばのおへやたたみだねぇ~~♡」
「ちゃたみ~~♡」

子供たちは和モダンなテラス付きのルームとフローリングのツインルームを行き来しながら、それぞれの部屋を楽しんでいた。どちらも前面がガラス張りになっていて、島の海景色を眺める事が出来た。ホテルが港の近くにあるから船の行き来もよく見える。

部屋に荷物を置いた後は大浴場の温泉で体を温め、館内のジオルームで島の歴史を見学した。太古の火山活動により形成された地質や黒曜石の出土、国との関わりなどをスタッフさんが説明してくれて、その奥深さに驚きながら説明を聞いた。



「「「「弥栄~~!!♡♡♡」」」」
「「いやしゃか~~♡」」

夕食はイタリアンとペアリングのコースを、子供たちはお子様プレートをいただいた。地元食材を使用したお料理はどれも美味しく、つくづく素敵な場所で暮らせて良かったなぁ~~……と相川君に感謝しながら味わった。


ライブラリーの絵本を読んであげていたら、子供たちは早々に眠ってしまった。私たちは窓際のイージーチェアに腰掛け、地酒で乾杯した。窓から見える港の灯りを眺めながら、味わい深いお酒を味わった。

「ここに引っ越せて良かったね~~♡♡♡」
「南がそう言ってくれた事が救いだよ……」

蓮はそう言って苦笑いしているけど、元々一年も離れて暮らすとういう選択肢は無かったのだ。

「何言ってんのw 私たちが一緒にいるのは当たり前じゃん♡♡♡」
「グスッ……南ぃぃ~~♡♡♡」

感激屋の蓮と笑っていたらいつの間にか雪が降り始め、今年ももうすぐ終わるんだな……と感慨深い気持ちになりながら窓の外を眺めた。



「朝焼け綺麗~~……」

まだ家族が眠っている時間に目が覚め、大浴場で温泉に浸かった後はラウンジでのんびりした。こうした一人で過ごす時間もなかなか貴重だ……


「お味噌汁美味しい~~♡♡♡」
「ホッとする朝食ねぇ~~♡♡♡」
「ぼくじゅーすのみたい!♡」
「みぅく~~♡」

和朝食をいただき、部屋でゆっくりしてから一旦家に帰った。蓮とパパは子供たちを連れて図書館に行き、私とママは部屋の掃除をした。



「おしょば~~♡」
「えび~~♡」

夜はテラスで尾本さん家族と年越しディナーをした。市場で購入した海鮮や地元牛のBBQと年越し蕎麦を持ち寄り、ビールで乾杯した。

「佐久間さんのかき揚げ美味しい~~!!♡♡♡」
「あ、それ作ったの母なんです~~♡♡♡」

ママと尾本さんの奥さんがレシピについて楽しそうに喋っていた。海老天とかき揚げはお蕎麦に乗せてもそのままでも食べれるように、大皿に乗せて出したのだ。

「サザエ焼けたぞ~~♡♡♡」
「わーーい♪」
「肉巻きも焼けたよ~~♡♡♡」
「たべゆ~~♡」

和気藹々と食事をした後は子供たちを寝かせ、大人はテラスで酒盛りした。

「尾本さんは明後日帰省でしたっけ?」
「ああ、実家に顔を出してから遊園地に行くんだ♪」

嬉しそうな尾本さんの後ろで微妙な顔をする奥さん。色々お察ししつつ、カルパスに齧り付いた。



「あけましておめでとうございます~~♡♡♡」
「おめでとごじゃましゅ~~♡」
「おめぇと~~♡」

みんなでお雑煮を食べた後、近所の神社まで歩いて初詣に行った。


蓮とパパがテラスでシャボン玉遊びをしている間私とママが支度をして、バス乗り場に移動した。


「今日は海が荒れてるわねぇ~~」
「こういう日に船に乗らなくて良いのはありがたいね……」

バスで40分ほど海の上を走り、到着した港でタクシーに乗り換えた。そこからさらに空を20分ほど走り、湖沿いの温泉地に到着した。


「温泉旅館に来た~~!!って感じ♡♡♡」

ザ・温泉旅館な雰囲気の和モダンなロビーに案内され、ウェルカムドリンクをいただいた。


「アメニティ好きなだけ取って良いんだって~~♡♡♡」
「まあ!太っ腹♡♡♡」
「鯛出汁うまっっ!!♡♡♡」
「ぼくもものじゅーしゅのむ♡」
「俺は日本酒にするぞ~~♡♡♡」
「りんご~~♡」

プレミアムラウンジで好きな柄の浴衣を取り、棚に並べられたアメニティを取った後ドリンクと軽食をいただいた。暫くラウンジでゆっくりして、それぞれの部屋に向かった。


「たたみだ~~!♡」
「たぁみ~~!♡」

畳敷きの部屋にツインベッドと奥にヒーリングカウチ、テーブルと椅子があり、窓からは温泉街が一望出来た。



「お湯がとろとろだぁ~~♡♡♡」
「とぉとぉ~~♡」

ママと海碧と三人で美肌の湯と言われる温泉に浸かり、温まった後は館内や温泉街を見て回った。


「恋が叶う橋だって♡♡♡」
「もう叶ってるでしょw 」
「本当だ~~♡♡♡」

結婚した後も縁結び系のスポットを見るとはしゃぎ出す蓮♡♡♡ みんなで橋を渡り、近くの神社でお参りした。初詣ということもあって人が多く、屋台も何軒か並んでいた。

勾玉の発祥地らしく、至る所に勾玉のモチーフや勾玉を扱ったショップなどがあった。お店を見て回ったり足湯に浸かったりしていたら、だんだん日が暮れていった。


「焼きガニうまぁ~~♡♡♡」
「鯛のお鍋美味しい~~♡♡♡」
「伊勢海老のお造り美味しいわ~~♡♡♡」
「独特な鯛めしだな~~♡♡♡」
「しゅてーきおいしぃ~~♡」
「んまぁ~~♡」

夕食は海鮮をふんだんに使った懐石料理をいただいた。デザートの前におみくじを引くサービスがあり、パパと葵大が大吉を引いていた。



「竹あかりだ~~♡♡♡」
「雰囲気良いね~~♡♡♡」

食後、ママが子供たちを預かってくれるとの事で、二人で夜の散歩に出た。川沿いに竹あかりが並び、石畳には影絵が映し出されている。お店やオブジェもライトアップされていて、風情がある夜景を楽しむことが出来た。

キッズルームで遊ぶ子供たちを預かり、二人を寝かせた後は交代で温泉に入った。温泉の後はラウンジでスモークサーモンを摘みながらワインをいただき、束の間の自由時間を楽しんだ。



「びゅっふぇだ~~!♡」
「わぁ~~♡」

種類豊富な朝食ビュッフェに子供たちは大喜びだ♡♡♡ 朝食をいただいた後は送迎車で駅まで送っていただき、電車とバスを乗り継いで国譲りの神社に向かった。


「うわぁ~~……下の道大渋滞だね~~……」
「バスにして良かった……」

流石正月の神社である。全国から参拝客が訪れる有名どころはどこもこうなのだろう。空を走るバスやタクシーは渋滞に巻き込まれなくて狡いという声もあるけど、駐車場問題がある限り自動車だと渋滞に巻き込まれるんだろうな……近々空の道に特化した自動車が販売されるらしいけど、駐車場の優先順位どうなるんだろう……。


バスは浜の前で停車し、殆どの乗客はここで降りた。

「久しぶりだね~~♡♡♡」
「懐かしいね~~♡♡♡」

前にみんなで旅行した時のことを思い出しながら、岩に建つお社にお参りをした。バスに乗って神社に移動すると人通りはますます増え、子供たちは参道に並ぶ屋台に興味津々だった。

「わたあめたべたい!♡」
「お参りしてからねw 」

緩やかな下り坂を歩き、禊のお社にお参りをして、途中の国津神の像やうさぎの像にご挨拶した。

「うしゃしゃん♡」

海碧はうさぎのオブジェが気に入ったらしく、暫く像を撫でていた。


「海碧疲れてない?」
「ちゅかれない~~」

そろそろ抱っこが必要かと思って聞いてみたけど、海碧はまだ歩けるみたいだ。葵大も海碧も島に引っ越してから体力がついたように思う。

「海碧ちゃんももうすぐ2歳だものねぇ~~♡♡♡ もうお姉ちゃんね♡♡♡」
「うみおねぇちゃんだよ♡」

今月末には誕生日を迎える海碧は、ママに褒められて得意げに笑っていた。

 
「おっきぃ~~!♡」
「ちめなわ~~♡」

神楽殿の大しめ縄を見上げて放心する子供たち。

「くろいのちゅてる~~!」
「え?なんて?」
「ちめなわがみんなのくろいのちゅってるの♡」

海碧はそう言うと、両手を上に翳した。やっぱり子供は私たちが見えないものを見ているのだと感心しながら参拝し、御守りを購入して来た道を戻った。


「わたあめおいし~~♡」
「かちゅてらおいちぃ~~♡」

念願の屋台おやつをゲットし、上機嫌な子供たち。ランチは浅倉本家御用達の蕎麦屋に行き、割子蕎麦をいただいた。


「じゃあ、また来るわね~~♡♡♡」
「お前達も遊びに来いよ~~♡♡♡」
「じぃじばぁばかえっちゃやだ~~!」
「やぁ~~!」

空港まで両親を送り、帰らないでと駄々を捏ねる子供たちを諌めながら手を振った。

移住先の目星が付いている私たちにとって、ずっと暮らしてきた家に帰れるのはあと僅かなのだ。なんとも寂しい気持ちを抱えて両親と別れ、島行きの高速船に乗ったのだった……





ーーーーーーー


「離島……?」
「ああ、新しく離島移住プロジェクトを立ち上げようと思ってね。蓮と尾本さんに立ち上げをお願いしたいんだ」

社長室に呼び出された俺は、相川社長の言葉を聞いて、頭の中が小宇宙になった……

「え……てことは、単身赴任……?」
「あちらに社宅も用意してある。南と子供たちも一緒に暮らせる広さは十分にあるよ」
「え……でも南の仕事は……葵大のフリースクールは……」
「……申し訳ないが、そこは家族で話し合ってくれ」

南は近所のエステサロンで働いていて、最近指名客が増えたと喜んでいた。葵大だってフリースクールのみんなが良くしてくれると嬉しそうに通っている。父さんはみんなで暮らす家の目星を立てているし、母さんも海碧の面倒を見るのが楽しそうだ。その形を壊してまで俺について来てくれなんて、とてもじゃないけど言えない……

「因みにそれ断ったらどうなんの?」
「クビ♡」
「お前……お前ぇぇーーーーッッ!!?自分が椿と離れたくねーだけだろーーがぁぁーーーッッ!!?」
「うるさいッッ!!事業の拡大はしたい!!でも椿ちゃんと離れたくない!!そうなったら優秀な部下を駒にするしかないだろぉがぁぁーーーーッッ!!!」
「テメェェェーーーーッッ!!?」

取っ組み合いの大喧嘩をした後社長室を出て行ったら、秘書の女性に怯えた目を向けられた。結局雇用主に逆らう事も出来ず、最悪椿に泣きつこうと思いながら南に打ち明けたら、あっさりついていくと言ってくれた♡♡♡ 南マジ女神♡♡♡



そんなこんなで島での生活にも慣れてきた2月の初め、相川がお詫びにと旅行に誘ってきた。何でも離島のオーナーが手掛けるリトリート施設が新規開業したとかで、みんなで2泊3日のスキー旅行に行くことになった。

「みんないる~~!♡」
「あおい~~!あいたかった~~♡」

前泊したホテルまで迎えに来てくれたバスの中には、相川家、森川家、夏川家、西田家、亜耶とRYO、司君と天音君と子供たちがいて、久しぶりに幼馴染に会った葵大は大喜びしていた。

「離島の生活はどうだ?」
「結構楽しいよ~~♡♡♡ お世話になってる鍼灸の先生が、椿が紹介してくれた先生の弟子でね~~……」

根本さんが運転するバスは空を走り、山脈の麓にあるスキー場に到着した。


「相変わらず混んでるな~~w 」
「インバウンドはだいぶ落ち着いたけどね~~♪」

入国規制や円高の影響もあって、一時期に比べて外国人観光客が落ち着き、国内のスキー客で賑わうスキー場。この辺りは雪質が良いことで有名で、辺りにはスキー場が沢山あるのだ。葵大と海碧は初めてのスキーに目を輝かせていた。

「ゆきいっぱ~~い!♡」
「まっちろ~~♡」

初めてのゲレンデにはしゃぐ子供たち。既にスキーデビューしている茉莉花ちゃん、瑞稀ちゃん、万詩郎君、媛梨ちゃん、修次君はスキー板を履いて大人とリフトに向かった。
葵大と海碧、蒔温ちゃん佳凛ちゃん、柚希君はキッズパークに集まった。1歳の蒔温ちゃんたちはソリで遊び、葵大と海碧はスキーデビューエリアで初滑りに挑戦した。



「上手い上手い☆ 上手にハの字になってるぞ~~♡♡♡」

亜耶の教えが上手いおかげで、早くも滑る楽しさを覚えた子供たち。1歳児たちはソリを楽しみ、経験者の子たちは颯爽と滑っている。瑞稀ちゃんや媛梨ちゃんを悔しそうに見つめる葵大は、亜耶のアドバイスを真剣に聞き、どんどん上達していった。

子供を順番で見守りつつ、俺たちもリフトに乗ってスキーを楽しんだ。運動神経キレッキレな奴らはゴンドラとリフトを乗り継いで上級者コースから滑っていたけど、俺と南は中腹のゲレンデからぼちぼち滑っていた。

「山めっちゃ綺麗だね~~♡♡♡」
「流石名峰だね~~♡♡♡」

山脈を背後に絶景を眺めながらスキーを楽しみ、亜耶と司君のサポートでコースに出た葵大、海碧と合流した。



「うなぎおいしぃ~~♡」
「おいちぃ~~♡」

近くの鰻屋で昼食を摂り、スキー場に戻ると1歳組もプラスチックスキーを装着して雪遊びをしていた。

「万詩郎君、茉莉花ちゃんの後を着いて滑ってる♡♡♡ 微笑ましいね♡♡♡」
「ぼくもりふとにのりたい!」
「葵大はもう少し上達したら明日乗ろうな☆」

RYOと天音君に見守られながら滑る経験者たちが羨ましかったのか、リフトに乗りたいとせがむ葵大。うまいこと宥めてくれた亜耶のおかげで、葵大はその後も地道な練習に励んでいた。

「二人とも、スポーツインストラクターとしてもやっていけそうだなw 」
「ハハッw これこそレインボーピーポーよw 」
「僕何でも出来るんでw 」

どんな天変地異が起こっても最後まで生き残りそうな亜耶と司君に軽口を叩きながら、子供たちの成長を見守った。



スキー場からシャトルバスに乗り、ホテルのエントランスを潜ると、離島でお世話になったオーナーが出迎えてくれた。

「お待ちしておりました♡♡♡」
「お久しぶりです♡♡♡ 相変わらずお若いですね~~」
「いやいや、私も去年還暦を迎えまして……」

オーナーの年齢に驚きつつ、そう言えばにぃやんの弟だったなと思い出した。オーナーも本家の血筋なだけあって、どう見てもアラフォーのイケオジである。

「どうして俺たちと姉様家族が同室なんすか~~!?」
「ベッドルームが三つもあるからだよ!!」

スイートルームとはいえ相川家と同室なことがご不満な西田君の悲痛な声を聞きつつ、ウェルカムドリンクのカモミールティーをいただいた後はそれぞれの部屋に案内された。


「やまがみえる~~!♡」
「ひろぉ~~い!♡」

全38室のホテルからは山脈やスキー場を眺めることが出来る。俺たち家族はジュニアスイートルームに案内された。リビングダイニングは足元までの大きなガラス張りになっていて、角部屋からの景色は圧巻だ。ガラス張りのドアを開けるとテラスがあり、正面には有名な山が聳え立っていた。キッチンには食器やコーヒーなどが用意されていて、二つあるベッドルームにはそれぞれバスルーム、シャワールームがあった。


「うみちゃんこっちおいで♡」
「ばんくん……♡」
「うみちゃんはこっち~~!」
「しゅうくん……♡」

ダイニングで幼き修羅場を目撃した俺と南は、頼むから魔性の女にならないでくれよと思いつつワインで乾杯した。

「ねぇ亜耶、期間限定で出してた鱈のすり身のやつ定番化してよ♡♡♡」
「ああ、アレな~~w 」

梓ちゃんが柚希君に離乳食を食べさせながらそう言った。相変わらず売り上げ絶好調な亜耶の離乳食シリーズ。本人は村を作ったり海外で死にかけたりしているけど、実は結構な金持ちになっているのだ。

「羊肉美味しい~~♡♡♡」
「放牧で育った羊ですからね♪」

オーナーがワインを注ぎながら料理の説明をしてくれた。地元の農家や商店とも懇意にしているから良い食材を提供して貰えるのだそうだ。


知育おもちゃを囲んで遊ぶ葵大と海碧と瑞稀ちゃんを見守りながら、南とスパークリングワインをいただいた。ヒロトさんと瑠美子さんは亜耶、RYOと近くのバーに出掛けていて、司君と天音君は森川家と車で数分の場所にある温浴施設に行った。相川と西田君が部屋で子供たちの相手をしていて、椿と梓ちゃんは居酒屋に出掛けているそうだ。まるで一つの集落のようにみんなで遊び、子育てをしているみたいだ。


「ありがとう南~~……あら、よく寝てるわねw 」
「起こすのも可哀想だし、今夜は預かるよ♡♡♡」
「ごめんね~~……」

瑠美子さんが迎えに来た時には既にスヤスヤ眠っていたので、今夜は瑞稀ちゃんをそのまま預かることになった。



「ろーすとびーふたべたい~~!♡」
「おやしゃい~~♡」

子供たちはビュッフェで思い思いに朝食を取り、和気藹々と食事をしていた。ライブキッチンで作っていただいたガレットやオムレツをいただき、早速みんなでスキー場に出掛けた。



「お~~上手い上手い☆ 今度はリフトに乗って上に行ってみよう♪」

一番短いリフトで初級コースに上がり、亜耶と司君にサポートされながらハの字でゆっくり滑る葵大と海碧。その横を万詩郎君と修次君がパラレルターンで颯爽と滑って行き、運動神経の格差社会を感じずにはいられなかった……

「運動神経って遺伝するんだよねw 」
「遺伝はどうしようもないw 」

近くでは相川がスキー板を着けた蒔温ちゃんを抱えながら一緒に滑っていて、滑る感覚に慣れさせようとしていた。佳凛ちゃんと柚希君はソリの方が楽しいらしく、二人ともキッズパークで遊んでいた。


「あやくんかっこいい~~!♡」
「ちゅかしゃくん~~♡」

先生をしてくれていた亜耶と司君がスノーボードで颯爽と滑っているのを見ながら、葵大と海碧は目をキラキラさせていた。どう足掻いてもあのようにカッコいいパパにはなれない現実に歯噛みしつつ、子供たちと一緒に初心者コースを滑ったのだった……



「ほっとどっぐ~~♡」
「らーめん♡」

キッチンカーのエリアはマジックボックスで適温になっていて、ウェアを着ていると暑いくらいだった。滑り疲れた海碧がウトウトしていて、ホテルに戻るかと聞いたら「いや」と言っていた。どうやら相当楽しいらしい。

何度か転びつつ徐々に上達していき、やがてサポート無しでも滑れるようになっていった。

「あおい~~♡ いっしょにすべろ~~♡」
「うん!♡」

瑞稀ちゃんの後ろを着いていく葵大を雛鳥のようだと思いながら見守り、初級コースを行ったり来たりした。


亜耶、RYO、司君、天音君は近くのスキー場のナイターゲレンデに行くと言って駐車場で別れた。椿たちも後で合流するらしい。


「おむしょばおいしい~~♡」
「んまんま♡」

今夜の夕食は近くのお好み焼き屋でいただくことにした。食後はホテルに戻ってゆっくりした後、七海ちゃんたちと近くの温浴施設に行った。

「おんしぇんきもちいいねぇ~~♡」
「おんしぇん~~♡」

葵大と修次君が楽しそうに戯れあっている。森川と相川夫妻、ヒロトさんはナイターに行っていて、残った大人で子供たちを見ることになったのだ。お風呂上がりにコンビニで肉まんを食べて、ホテルでは子供たちをスイートルームに纏めて遊ばせた。

「媛梨ちゃん茉莉花よりお姉さんなんだけど!?」
「あははw やたら大人びてるんだよね~~w 」

子供が10人集まるとそれぞれの性格がよく分かる。瑞稀ちゃんにアプローチされて仏のような微笑みを浮かべる葵大と万詩郎君と修次君に挟まれて楽しそうに遊ぶ海碧。何となく二人の将来を危惧しながら、ワインとおつまみを摘んだのだった……



「おーなーありがと~~♡」
「こちらこそありがとうございます♡♡♡ また来てくださいね♡♡♡」

オーナーにお礼を言ってチェックアウトした後は、車で15分程の場所にあるスキー場に向かった。

「今日で最後だぞ~~☆ 二人とも悔いなく滑れよ~~♡♡♡」
「「は~~い!♡」」

昨日のおさらいをしつつ、サポート無しで滑る子供たちを見て、南は少し涙ぐんでいた。

「ぐすっ……子供は身につくのが早いね……」
「南と蓮の子にしては運動神経も悪くないしな~~☆」
「ちょっと待て!?俺たちの運動神経は平均なんだけど!?」
「見栄張るなよw 平均よりちょっと下だろ?w 」

そう言ってケラケラ笑う亜耶を苦々しく思いながら、子供たちに合わせてゆっくり滑ったのだった。



「あやくん、つかさくん、ありがとう~~!♡」
「ありがと~~♡」
「どういたしまして~~♡♡♡」

3日間先生をしてくれた亜耶と司君に子供たちがお礼を言うと、2人は満遍の笑みで子供たちの頭を撫でていた。



「ばいばい♡ またね~~♡」
「またね~~♡」

空港までバスで送って貰い、空の便を乗り継いで島に帰った。

「またすきーいきたいね~~♡」
「海碧はスキー楽しかった?」
「うんっ!♡」
「ぼくもたのしかったよ~~!♡」

ハイテンションの子供たちを微笑ましく思いながら、島間のバスに乗り、空の道を走ったのであった。




ーーーーーーー


「ヴオォォオ!!俺も月末には行くからなぁ~~!!」
「いってきま~~ちゅ♡」

暖かい日が増えてきた3月の半ば、お仕事が忙しい昭二君と空港で別れ、私と子供たちは相川君が手掛けた商店街に向かった。



「七緒さんお久しぶりです~~!!♡♡♡」
「お待ちしておりました~~♡♡♡」

空港まで迎えに来てくれたのは、小野寺社長の奥様兼秘書の七緒さんと息子の潮君だ。特別な免許を持っている七尾さんの運転で空の道を走り、30分ほどで商店街に到着した。

AKITOさんと壁画を描かせていただいたご縁で、個展をさせていただくことになった。久しぶりに見る商店街は沢山の地元の人々が買い物やランチをしていて、最初に見た時からは想像出来ないくらい活気付いていた。私たちも商店街のイタリアンレストランでランチをした。

「こらしゅうじ、おくちよごれてるよ」
「ごめなちゃい~~」

媛梨に口元を拭われてはにかむ修次。その様子を七尾さんと潮君がポカンと眺めていた。

「媛梨ちゃん、しっかりしてますね~~……」
「ひめかはしっかりものだち……♡」

我が家では最早日常風景となっている媛梨の世話焼き体質が、二人には新鮮なものに映ったようだ。

漆喰の内装が可愛らしいアトリエに案内された私たちは、運ばれていた絵画の梱包を開けて順番に展示していった。何度か個展を経験しているとは言え、なかなかの重労働である。

「ママ~~、ぽすとかーどならべたよ~~♡」
「ぼくも~~♡」
「ありがとう~~♡♡♡」

最早有能な助手になっている媛梨のおかげで準備が滞りなく進み、夕方には準備を終えることが出来た。


「良いんですか~~?♡♡♡」
「ええ、滞在中お好きにお使いください♡♡♡」

小野寺社長が、先月発売されたばかりの空中自動車を貸して下さった。行き先を設定すれば殆ど自動運転で空の道を走ってくれるとの事で、普通の自動車免許だけで乗れるのだそうだ。

「わ~~♡♡ 運転ラク~~♡♡♡」

空の車で駅直結のホテルまで移動し、地上に降りた後は普通に運転してロビーへのエレベーターに乗った。

「中庭があるね~~♡♡♡」
「ろびーおしゃれね~~♡」
「べっどひろい~~♡」

チェックインした後はコーナーキングルームに移動した。二面のガラス窓からは夕暮れ時の市街を一望することが出来、子供たちは大はしゃぎだった。


「かれーおいしぃ~~♡」
「はんばーぐ~~♡」

地元牛を扱ったお店でお子様セットを頬張る子供たち。お肉が花弁のように並べられた牛カレーをいただき、駅の中を散策した。

ホテルの大浴場に入り、夜は修次が眠るまで絵本を読んでくれる媛梨にお任せした。

「あ、ママ、おさけのんじゃだめよ?」
「え?どうして?」
「おなかにいるから」
「わ~~お!!」

まさかの第三子w 一昨日致した時の子かな?w 

持っていたビールの缶を冷蔵庫に戻し、明日に備えて早めに眠った。



「個展開催おめでとうございます♡♡♡」
「ありがとうございます~~♡♡♡」

花束を持ってアトリエに来てくれたのは、一緒に壁画を描いたAKITOさんだ。足元には息子のルイーズ君がいた。

「るいーずくんあそぼ~~♡」
「………」

オークのルイーズ君はどうやら内向的な性格らしく、修次が声をかけるとAKITOさんの足元に隠れてしまった。

「すみませんw いつもはあっちの村で暮らしてるので」

あっちの村とは、英雄さんが暮らしている異世界の村だ。最初は人見知りしていたルイーズ君もいつの間にか打ち解け、修次や商店街の子供たちと遊びまわっていた。

「子供は無邪気で良いですね~~♡♡♡」

アトリエのカフェスペースで休憩しながら子供たちを見守るAKITOさん。お昼は七緒さんがサンドイッチの差し入れをしてくれて、みんなでいただいた。

「これ、ひめかにやるけん♡」
「ありがと~~♡」

駄菓子屋で買った指輪の飴を媛梨に渡す潮君。微笑ましく見守りながら、商店街のお茶屋さんで買った緑茶をいただいた。



一週間の個展が終わり、お買い上げいただいた絵画の梱包を終えた頃に昭二君が到着した。小野寺社長から隣県の温泉旅館に招待され、空の道を一時間半程走って県を跨いだ。


「わぁ~~!!素敵なお宿!!♡♡♡」

渓谷沿いの和モダンホテルに到着し、ロビーで早めのチェックインをした。全18室のお宿には本館と石蔵に客室があり、小野寺社長家族は石蔵のお部屋に、私たちは本館の客室に案内された。

「おへやひろ~~い♡」

ドアを開けてすぐ流し付きのミニバーがあり、反対側にはウォークインクローゼットがある。そのまま進むとパウダールームとシャワールーム、客室露天風呂があり、襖を開けると片方には和室、テラスがあった。もう片方にはベッドルームである。

「全部の部屋がテラスに繋がってるんだね~~♡♡♡」
「こっちのテラスからは川も見えるぞ~~♡♡♡」

敷地内ではいくつもの源泉が湧いていて、男女別の大浴場と貸切風呂、混浴風呂がある。私たちはそれぞれ大浴場に行き、レリーフが彫られた壁面からお湯が吐き出されるたっぷりの温泉を堪能出来た。

湯上がりラウンジでアイスキャンディーをいただいていたら、貸切風呂から出てきた小野田社長家族と合流した。

「ひめか!おれたちのへやもあんないしてやる!♡」
「みせてみせて~~♡」
「ぼくも~~♡」

子供たちは石蔵の部屋に駆けていき、大人はラウンジでまったりした。

「子供は元気ですねぇ♪」
「エネルギーの塊ですね~~♡♡♡」
「そう言えば来る時焼きマシュマロとお湯割り焼酎のサービスありましたよね♪」
「後で行こうか?」
「あ、私お酒飲んだらダメみたい」
「なんで?」
「ココにいるんだって♡♡♡」

私がお腹を指差すと、昭二君は一瞬ポカンとした後、涙を流して喜んでいた♡♡♡

「うわ~~!おめでとうございます~~♡♡♡」
「修次君お兄ちゃんになるんですねぇ~~♡♡♡」

盛り上がっていたら子供たちが帰って来て、足湯に行きたいと言い出した。みんなで川沿いの足湯に行き、渓流と噴出する源泉を眺めながら、この辺りは一万年前の遺跡が出ているという小野寺社長の話を聞いた。


夕食会場は石蔵にあり、昭和レトロなスチームパンクといった印象の個性的な内装だった。掘り炬燵の大きなテーブルに案内され、大人は焼酎、私と子供はキャロットジュースで乾杯した。

「小鮎美味しい~~♡♡♡」
「鯉って意外と美味いんだな~~♡♡♡」
「黒豚美味しい~~♡♡♡」
「牛ステーキうま~~♡♡♡」

地元食材を使った懐石料理を、子供たちはお子様御膳をいただいた。媛梨が修次の口元を拭っていたら、潮君はスプーンで口の回りにソースをべったり付けていた。

「ひめか!おれも♡」
「コラ潮!わざとでしょ!?」
「ちっ……ちがうもん!」

七緒さんに怒られて狼狽する潮君に苦笑いしながら、〆のうなぎ飯をいただいた。


「ママ~~!しゅうじおふろあがったよ~~♡」
「ありがとう媛梨~~♡♡♡」

客室露天風呂から出てきた修次をタオルで拭いて、寝巻きに着替えさせた。いつも媛梨がこうやって修次をお風呂に入れてくれるおかげで、私はだいぶ楽が出来ている。


子供たちが寝た後、昭二君と貸切露天風呂に入った。

「浴槽がライトアップされてるね♡♡♡」
「ロマンチックだ♡♡♡」

私を抱えながら温泉に入る昭二君♡♡♡ ちょっとエッチな気分になりつつ、いちゃラブ入浴を楽しんだ♡♡♡



「朝風呂最高~~♡♡♡」

朝は客室露天風呂に浸かりながら森林浴をして、石蔵のレストランに向かった。

「お野菜新鮮~~♡♡♡」
「豆腐も滑らかで美味いなぁ~~♡♡♡」
「いわしおいしぃ~~♡」
「いちごおいちぃ~~♡」

朝食は窓際で景色を眺めながら、和朝食をいただいた。お部屋でゆっくりした後旅館を後にし、空を15分程走った場所にある神宮に参拝した。


「ここのごしんぼくにおまいりするとはんえいするよ~~♡」

御神木を指差して無邪気にそう言う媛梨。昭二君と小野寺社長はそれを聞くと、真剣に手を合わせ始めた。

「こんじきにひかってるね~~♡」
「ぴかぴか~~♡」

子供たちが三の鳥居の前ではしゃぎ出し、それを見ていた潮君は少し戸惑っていた。

拝殿に参拝し、御神籤を引いた後は山の神社に向かって歩いた。

「温泉沸いてるね~~♡♡♡」

割札が並ぶ森の中にひっそりと佇む佇む小さなお社に参拝し、石坂を歩いた。

「足元気をつけてね」
「修次は抱っこしてやろう」

亀の形をした石を通り、風穴横を通り、小川のお社に参拝した。媛梨は要所要所で「ここははんえいのきがながれてる」「このみずはめにいい」と言っていて、小野寺社長はその度にスマホにメモしていた。


「うなぎうっまぁぁ~~!!♡♡♡」
「別格の美味さ♡♡♡」

お昼は神宮近くの鰻屋でいただいた。蒲焼きと白焼きを昭二君と分け合っていただき、あまりの美味しさに思わず顔を見合わせた。子供たちもミニ鰻丼を美味い美味いとモリモリ食べていた。

「おいしぃね~~♡」
「おいちぃ♡」
「ひめか……♡」

口の回りに鰻のタレを付けて拭いてくれアピールをする潮君に根負けしたのか、媛梨は黙って潮君の口を拭っていた。

「すみません潮が……」
「いえいえw 微笑ましいですw 」

ちょっとした性癖が開花する瞬間に立ち会ったような気がする。口元のニヤつきを隠しつつ、美味しい鰻を頬張ったのだった。

「ひめか……よめにしてやる♡」
「媛梨を嫁にしたければ医者にならないとダメだぞーーw 」
「ちょっと昭二君……大人気ないよw 」

昭二君の宣言に固まる潮君。早くも義父の洗礼的な体験をした潮君は「いしゃか……」と呟いていた。本気にしないといいけど……



「送っていただいてありがとうございます♡♡♡」
「いえいえ、また遊びに来てください♡♡♡」

空港まで送っていただいた小野寺ファミリーとお別れし、飛行機で帰った。


「まぁ!媛梨が?♡♡♡」
「はい♡ まだ分かりませんけどね~~」
「媛梨が言うなら間違いないわよぉ~~♡♡♡ 男の子かしら?女の子かしら?♡♡♡」

お義母さんは妊娠の可能性の話をしたら大層喜んでくれて、ウキウキしながらお茶を淹れていた。


一ヶ月後に無事妊娠が発覚し、我が家はお祭り騒ぎになった。これからますます賑やかになっていくんだなぁ~~と幸せを噛み締めながら、媛梨と作ったケーキを頬張ったのだった♡♡♡


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