義母の連れ子と結婚したい♡ 追いかけて追いかけて、やっと捕まえた義姉と俺のイチャラブ日記♡

東山 庭子

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周遊旅行編 その4

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「温泉まんじゅううまぁぁ~~い♡♡♡」

観音様にご挨拶のお参りをした後、温泉まんじゅうを頂いた。蓮はずっと結婚式の画像を見ながらため息をついている。

「南ぃぃ~~……本番ではお色直し10回はしようね~~♡♡♡」

グループチャットにみんなが撮影してくれた結婚式の動画や画像を投稿してくれて、蓮が早速アルバムを作って保存していた♡♡♡

「はぁ~~……早く提出したい……♡♡♡」

私がプレゼントした婚姻届は額に入れて飾りたいと言っていたから、帰宅後改めて婚姻届に記入するつもりだ♡♡♡ 

「なんかフワフワするね♡♡♡」
「それって南も幸せだってこと……?♡♡♡」
「うんっ♡♡♡」
「俺も超超超超幸せ~~♡♡♡♡」
「おーーい!!そろそろ旅館行くぞーーー!!」

椿に呼ばれてみんなが待つ場所に慌てて向かった。足湯の側にある新しい温泉旅館にチェックインし、まずは畳敷きのロビーでウェルカムドリンクを頂いた。

「チェックインの時に揉めなかったの久しぶりだね~~♡♡♡」

七海が笑顔でそう言うと、粘着四人組が黙って俯いていた。

「ここは露骨なスイートルームとか無いからなw 」

部屋割りで揉めることもなく、久しぶりにのんびりとチェックイン出来た私たちは、部屋に荷物を置いた後女子だけで映えスポットに行こうと話していた♡♡♡


「おお~~!!客室にも温泉があるんだ~~♡♡♡」
「貸切風呂も無料なんだって♡♡♡」
「蓮のエッチ~~♡♡♡」
「南には言われたくないよ!?」


旅館から出て暫く歩いたところにある映えスポットを散策して、カフェでかき氷を分け合って食べた。

「ねぇ、もう椿ちゃんと相川君は付き合ってるって認識で良いの?」
「う~~ん……セックス以外は許してしまった……これは付き合ってると言っても良いのか……?」
「え~~?エッチ無しのお付き合いなんて考えらんな~~い!!」
「……じゃあ付き合ってないな……」

七海の言い分はともかく、椿の巨根恐怖症はなかなか克服出来ないものらしい……。

「亜耶とRYO君はどうなんだろうね?今は司君と三人でワチャワチャしてるけど」
「両手に花ならぬ両手にイケメン状態だもんね~~」
「RYOがそもそも女嫌い確定したからな~~。それに、亜耶に憑いてる人の意外な真実もな~~」
「前世ではあの人と面識無かったの?」
「ない。私が亜耶に出会ったのは、あいつが研究施設を追い出された後だったからな」

ガールズトークと言えない内容のガールズトークを展開する私たち。男性陣は我々女性陣の尽力もあり、今日はみんな精神的に安定している為、こうして女子会が出来るのだ。

「さて、ゆっくり温泉にでも入るか!」

旅館に帰り、大浴場に行った。内湯も露天風呂も広々としていて、色んな種類のお風呂がある。私たちは寝湯に寝転がってゆったりお湯に浸かった♡♡♡

「はぁ~~……ごくらくぅぅ~~……」
「気軽に温泉に入れる我が国は最高だな~~……」
「そっか……もうすぐ海外に行っちゃうんだもんね……」
「そんな顔するな……冬にはまた帰って来るから……」
「遠すぎるよ……」

時間も距離も遠すぎる……そう思ったら泣けてきてしまった……

「泣くなよ~~……」
「だってぇ~~……」

あと少し……椿と過ごす時間を目一杯楽しもう……。



ご飯物をカレーと穴子飯のどちらかを選べる夕食で、私と蓮はやっぱり別のものを注文して分け合って食べた♡♡♡

「ジャガイモのスープめっちゃうま!!♡♡♡」
「牛しゃぶ美味い~~♡♡♡」
「刺身もうまぁ~~♡♡♡」

みんなで食べる食事が美味しくて楽しくて、もうすぐいなくなってしまう二人に複雑な思いを抱いた。

「色々引っ掻き回されたけど、相川君もいなくなっちゃうのは寂しいね……」
「すいませんねぇ色々引っ掻き回して……」

頬を引き攣らせる相川君を諌める椿。相川君たちとの思い出も、この一年で色々出来たもんな……。

「五郎さんって今どっちに住んでんの?」
「今はあちらに単身赴任状態だ。今の家も買い手が見つかったら引っ越すつもりだ」
「じゃあストーンショップとかはどうするの?」
「あちらでテナントを借りるんだ。思い描いていた理想の店舗が見つかったからな♡♡♡」

亜耶の質問に返す椿の話を聞きながら、小さなストーンショップのことを思い出していた。すごく好きな空間だったし、色んな商品を買った思い出の場所だ……。

「脱毛サロンは思い切って梓に経営を任せてみようと思う。あと、瑠美子が薬膳の資格取ったらしいから、有機野菜の安定供給が叶ったら相川の事業に参入したいと言っていたな」
「えっ!?ちょっと待って!?瑠美子さんと連絡取り合ってるの……?」
「ああ、割としょっちゅうチャットのやり取りしてるぞ?」
「なんで!?僕のチャットは殆ど無視する癖に!!なんで瑠美子さんとはやり取りしてるんだよぉぉーー~~ッッ!!?」
「うるせぇなw お前はビジネス用のIDに大量のどーでもいいメッセージ送り付けて来るからだよw 」
「じゃあプライベート用のID教えてよ!?」
「分かったw 分かったから大人しく食え!!」

……やっぱり大騒ぎしてしまった相川氏。その後亜耶がシゲじいさんの野菜の話をしていて、相川君のビジネスにも繋がりそうだと言っていた。



「ちゅぅぅっ♡ チュッ♡ チュッ♡ はぁ~~……南のおっぱいは最高の癒やし♡♡♡」

檜の貸切風呂に浸かり、おっぱいを揉みながらキスを仕掛けてくる蓮♡♡♡ たくさん揉み揉みされてると、下腹がキュ~~ッ♡ と疼いてしまう♡♡♡

「ねぇ……蓮……おまんこも触ってぇ……?♡♡♡」
「ん゛ん゛ん゛~~可愛いッッ♡♡♡ クリ舐めさせてぇ~~♡♡♡」

私を湯船の縁に座らせると、舌先でチロチロとクリを刺激してきた♡♡♡

「んあっ…♡ あぁっ…♡ はぁっ…♡ あっ…♡ あぁぁ~~っっ♡♡」
「んまっ♡ んまいっっ♡♡ 南のクリうまい~~♡♡♡」

だんだんと舌がクリから膣口に移動していって、子宮がキュンキュン収縮するくらい切なくて切なくて堪らなくなった♡♡♡

「あ゛あぁぁイクッ!!♡♡♡ イクッ!!♡♡♡ いっっくぅぅーー~~ッッ!!♡♡♡♡♡」

ビクンビクンビクンッ!ビクッ…ビクッ…ビクッ…ビクッ…

蓮はイッた後のおまんこを暫くの間舐め続けてくれて、とっても幸せな余韻に浸ることが出来た♡♡♡

「南ッッ♡♡♡ 早く部屋に戻ろッッ♡♡♡」

急いで部屋に戻り、ドアを閉めるなり浴衣の裾から手を入れられてパンツを下ろされた♡♡♡ 咥えたゴムの封を切る蓮の顔が世界一カッコよく見えて、全身のキュンキュンが止まらない♡♡♡ 

「このまま挿れちゃうね?♡♡♡」

向かい合ったままドアの側で性急なセックスをする私たち♡♡♡ 気持ち良くて気持ち良くて、腰を振る蓮の身体に思いっ切り蓮にしがみ付いた♡♡♡

「あ゛あぁぁ蓮蓮蓮蓮ッッ!!♡♡♡ イクのイクのイクのぉぉーー~~ッッ!!♡♡♡♡♡」
「あ゛あ゛あ゛俺も出るッッ!!♡♡♡♡ 出る出る出るぅぅーー~~ッッ!!♡♡♡♡♡」

膣内の畝りが止まらない♡♡♡ 蓮への愛情が止まらない♡♡♡♡ 沢山の好きを交わした私たちは、力尽きてベッドに倒れ込んだ♡♡♡



「イルミ見に行くぞ~~!!」

セックスがひと段落したタイミングで、椿から電話があった。イルミネーションやプロジェクションマッピングで彩られた公園を散策出来るイベントがあることを忘れてがっつりセックスしてしまった……。



「……ヤッてんなぁ~~……」
「すみません……あと野郎どもは南を見るな」

事後感満載で集合場所に行くと、七海と森川君の姿が見えなかった。

「奴らは欠席だ……」

……つまり真っ最中らしい……。

シャトルバスで宿から会場まで移動した。イルミネーションに彩られる公園は宿泊客で賑わっていて、みんなそれぞれ動画を撮影していた。橋や岩に映し出されるプロジェクションマッピングは幻想的で、異世界に迷い込んだ気分になれた。

「椿ちゃん……手、繋ご……?♡♡♡」
「随分としおらしいなw 」

おずおずと手を差し出す相川君に苦笑しつつ、手を握ってあげる椿。二人が並んで歩く姿を眺めていると、背後で司君が声を上げた。

「ちょw SNS見た?w 僕RYOの新恋人になってるんですけどw 」

スマホを持って驚いている司君を囲む亜耶とRYO。そこには、手を繋ぐRYOと司君の写真があった。

「小銭の受け渡ししてただけなのに……撮り方でこんな風に見えるんだ~~……」
「ストパー王子ってw 」
「僕の髪がサラサラだからじゃない?w 」
「天パに喧嘩売ってんのか!?おぉん!?」

この半年、徐々に露出を減らしているせいか、RYOに飢えたファンが燃料を投下して、いつの間にか天パ王子とストパー王子がRYOを奪い合うという図式が出来ていた。

「こうなったら本当に付き合っちゃいます?w 」
「へっ?」
「はぁ!?」

司君の言葉に何故か赤面するRYOと、怒りを露わにする亜耶。いつの間にか、なかなか波乱のトライアングルが出来上がっていた。

「なーんてね♪」
「何だ……そうだよね……あ~~びっくりしたぁ……」

あからさまにホッとするRYOと、何やら考え込む亜耶。

「……う~~ん……分からん……」
「何が?」
「俺の気持ち……?」

そう言った亜耶は、椿と相川君が公園を一周して帰ってきた後も暫くうんうんと唸っていた。






ーーーーーーー


「それは嫉妬です!!」
「飼ってる猫が他所の人にも愛想が良いとモヤッとするみたいなアレかも……」
「なんで素直に認めてくれないのぉぉーーーッッ!!?」

朝食会場で揉める亜耶とRYO。と言うよりRYOが一人で騒いでいるんだけど……。

「昨日も夜中まで同じやり取りしてたんですよ……」

呆れた様子の司君が話しかけてきた。

「どうした?男三人で修羅場か?w 」
「そう……SNSではね……」

会場にやって来た椿が首を突っ込むと、司君が苦笑いで返した。



「ダハハハハハ!!!ド修羅場じゃねーーか!!www 」
「他人事だと思ってw 」
「まぁまぁw ネットの噂なんてすぐ消えるだろw 」
「面白がってるねw 」

SNSを見た椿が司君の背中をバシバシ叩きながら面白がっていると、背後に立っていた相川が異様なオーラを放った。

「触らないで……僕の椿ちゃんに触らないでよ……」
「え?僕から触ってるワケじゃ……」
「お前の椿ちゃんじゃねーーよw 」
「ギャーーーーッッ!!!」

始まってしまった……赤ちゃん返りが……

不用意な一言を放った椿は、慌てて相川の頭を撫でていた。

「悪かったって、ごめんな?」
「ギューーッてしてッッ!!」
「分かった分かったから……はい、ぎゅーー……これで良いか?」
「もっと……ぎゅう……♡♡♡」
「はいはい……」

二人を見た宿泊客がギョッとした顔をしている……あ~~……恥ずかしい……。

「さすがに椿が可哀想なんすけど……」
「ねぇ……大学に行ったらアレが四六時中側にいるとか……」

南と司君が顔を見合わせて困惑していた。亜耶は禊ぎだと言っていたけど、禊ぎっていつまで続くんだろう……。

一筋縄ではいかない闇深さである……。

ヘルシーな和定食をいただき、チェックアウトをした俺たちは、電車に乗って歴史ある港町に移動した。





「こういう街並み大好き~~!!♡♡♡」
「私も~~!!♡♡♡」

南と七海ちゃんが運河沿いの街並みを歩きながらはしゃいでいる♡♡♡ ガラスやオルゴールが有名な港町は歴史的建造物も多く、趣深い街並みが続いている。

ステンドグラスの美術館に入り、真剣に芸術品を見つめる七海ちゃんにデレデレしている森川。その後あちこちにあるガラス工房を見学した。

「延々と眺めてられるわ~~……」

イケメンガラス職人の作業風景を見学しながらため息を吐く南に焦りが芽生える……。

「……あの職人さん、タイプ……?」
「違う違う!!ガラス製品が好きなの!!」

ガラス製品だけを集めた店が近場に無いのもあって、商品に見惚れていたのだと話す南。どうやら俺の勘違いだったようでホッとした。


日用品やアクセサリーから、芸術品まで色々なガラス製品が並ぶ店内を目を輝かせて眺める南に、七海ちゃんがはしゃぎながら話しかけていた。

「南~~!!こっちにガラスペンあるよ~~♡♡♡」
「わーーい♡♡ 見たい見た~~い♡♡♡」

色とりどりのガラスペンを眺めながら目をキラキラさせている美女二人。なんか微笑ましいな♡♡♡

二人はそれぞれ吟味したガラスペンを購入していた。

「蓮とお揃いのガラス製品も買いたいな~~♡♡♡」
「嬉しい~~♡♡♡」

二人で真剣にガラス製品を物色していたら、博物館中心に回っていたアカデミックチームと合流した。

「聞いてよ!!椿ちゃんってば、司君と二人っきりで運河クルーズに行くって言ってるんだよ!?」
「落ち着けよいい加減よぉ~~……」

……何かしらトラブル起こりそうな気はしていたけど、やっぱりかい……


旅行中に司君と話がしたかった椿だったが、相川がベッタリ引っ付いていた為なかなか叶わなかったそうだ。

「ヨリ戻す気だろ!!?僕を捨てて元サヤになる気だろッッ!!?」
「あのなあ……そのつもりだったらもっとコソコソ会うわ……」
「やっぱりヨリ戻す気だぁーーーッッ!!ぎゃあぁぁ~~~~っっ!!!」
「うるせぇ泣くなッッ!!」

……子供の遠足かな……?

南が何故今さら司君と二人きりになりたがるのか聞いたら、バツが悪そうな顔をして見せた。

「なんつーか……ケジメ……?」
「付き合っていた頃に、いつかこの街で運河クルーズしようねって話してたんです」
「やっぱりヨリ戻す気だぁぁーーーッッ!!ゔわぁぁーーーーッッ!!!」
「うるせぇぇ!!!たかだか40分くらい大人しく待ってろ!!」

見かねた亜耶が相川を慰めた。

「クルーズなんてせいぜい小一時間なんだから、その間俺たちと一緒に観光しよ?な?」
「やだぁぁ~~……ゔぇぇ……ゔぅぅっ……ゔわぁぁ~~……」

椿はため息をついて尚も泣き止まない相川に向き合った。

「小指だせ!ホラ、指切りげんまん。ちゃんと相川のとこに戻って来る。約束するから、暫く大人しくしてろ」
「ぐすっ……ゔんっ……約束だよ……?僕のこと見捨てないでね……?」

小指同士を絡めて指切りをした後、椿は司君と遊覧船乗り場に向かって歩いて行った。



メソメソ泣く相川を引き連れて、俺たちは有名なスイーツを扱うカフェに行った。

「おおお~~♡♡♡」

生クリームとソースをかけてフィルムを外した瞬間、南が感嘆の声をあげた。

「はい、蓮♡♡♡」

差し出されたスフレを頬張ると、濃厚なチーズクリームの味が口いっぱいに広がった♡♡♡

七海ちゃんは定番のスイーツを森川に食べさせていて、亜耶とRYOは紅茶が美味いと興奮していた。一人お通夜状態なのが相川である。

「ねぇ大丈夫だよね……?船の中で盛り上がって……なんてことにはならないよね!?」
「それは大丈夫だろ?屋形船にぎゅうぎゅう詰めにされるんだから」

運河クルーズの船は国立公園で乗ったクルーズ船とは違い、小さな船だ。観光客がひしめき合ってる船内で焼け木杭に火がつくとは考えにくい。

「でも不安だよぉぉ~~!!僕、椿ちゃんに見捨てられたらもう生きていけない!!」
「重いんだよオメーはよぉぉ!?椿と指切りまでしたんだろ!?ドンと構えて待ってろよ!」

亜耶が呆れた顔をして見せると、相川は余計に涙を滲ませていた。



待ち合わせの倉庫街で椿と司君を待っていると、二人は他の観光客と雑談しながらこちらに向かって歩いて来た。

椿は相川の前に立つと、スッキリした顔で相川を見た。

「お待たせ」
「……お帰り……」
「待たせてごめんな……大学の新学期が始まったら、付き合おうか……」
「………え………?」
「だから、新学期が始まったら付き合おう!」
「……ホント……?嘘じゃなくて……?」
「ホントホントw 」
「……結婚を前提に……?」
「あはは!それでも良いよ♡ 付き合おう♡」

椿の一大決心による告白を聞いた相川は、頭が現実に追い付いてないのか、未だにキョトンとしていた。

「……僕、重いよ……?」
「知ってますけど?w 」
「家も……めんどくさい家だよ……?」
「知ってるってw 」
「父さんも……怖い人だよ……?」
「どんと来い!!」

だんだんと実感が湧いてきたのか、相川の目からみるみる涙が溢れた。

「ゔぅぅっ……ゔぇぇ~~っっ……末長くっっ!!よろしくお願いしますッッ!!♡♡♡♡」
「ハイ、よろしく♡♡♡」

椿が両手を広げると、相川は涙と鼻水でぐしゃぐしゃの顔をしたまま飛び込んでいった。

司君とどんな話をしたのか、司君が今どう思っているのかが分からなかったけど、椿に縋り付いてワンワン泣く相川を見ていると、良かったな……と、単純に思った。



「みんなでフロマージュ食べようぜ!!♡♡♡」
「あ、ごめん。私たちもう食べてきちゃった……」
「何だよもぉぉ~~!!じゃあ食べてないのは私と司だけか?」
「もう二人きりにはさせないからね!!?行くなら僕も行くから!!」

椿と司君と相川が本店の方の店に入り、俺たちはオルゴールを扱う建物に入った。

「ここに住みた~~い♡♡♡」

館内を見渡した七海ちゃんが大感激していた。芸術家的には物凄く刺さるものがあるのかもしれない。

「椿の曲のオルゴールがあるw 」

亜耶が半笑いでそう言うと、ピアノの形をしたオルゴールを指差した。

「おお!?……rainy dayだ!!」

オルゴールを手に取り音を鳴らすと、南は目を見開いて驚いていた。zodiacのHanaに強奪されたという幻の曲とやらが遠い地でオルゴールになり販売されている……。何とも奇妙な体験である。

「どうした?」

カフェに行っていた椿たちが合流すると、亜耶が面白おかしくオルゴールの話をした。

「ッッ!!?どこ!?」
「おお……ここだよ……」

相川の勢いに面食らった亜耶が案内すると、相川はそのオルゴールを手に取り、音を鳴らした。

「……rainy dayだ……」
「小っ恥ずかしいんだが……」

オルゴールの音を聴きながら涙を溢した相川は、そのオルゴールを嬉しそうに抱えて、レジに向かった。その様子を見ていた椿は、どこか居心地が悪そうにしていた。



迷いに迷った結果、俺と南はお揃いのグラスを買った。切子模様の涼しげなグラスを色違いで買い、他のガラス製品やお土産と一緒に宅配便で送った。

「将来あれでお酒飲みたいな~~♡♡♡」
「……ほどほどにしようね……」




「やっぱり椿だけ良い部屋なのかよw 」
「うるさいな!!もう予約しちゃったんだからさっさとチェックインするぞ!!」

歴史的建造物をリノベーションしたホテルにチェックインし、部屋に入った。モダンな内装の部屋に荷物を置いて、予約していたガラス作り体験に向かった。



「見て見て~~♡♡ 上手く出来た~~♡♡♡」

出来上がったピンクのとんぼ玉を得意気に見せてくる南を、今すぐ食べ尽くしてしまいたいと思いつつ大絶賛した♡♡♡

「彼氏さんは出来ましたか?」

職人のお姉さんにそう聞かれて、俺は胸を張って答えた。

「いえ、夫です♡♡♡」
「まあ♡ お若いご夫婦ですね~~♡」

お姉さんの社交辞令の言葉でも物凄く嬉しくなって、つい力んでしまった俺のとんぼ玉は、絶妙な歪みが出来ていた。

出来上がったとんぼ玉をストラップにしてスマホケースに取り付けた。南はバッグに取り付けていた。こうやってお揃いの物がどんどん増えていくのが嬉しい♡♡♡



バラバラに観光していた面々がダイニングに集合し、ハーフビュッフェのスペイン料理の夕食をいただいた。メインの料理は南はパエリア、俺は牛肉のステーキを選び、お互いが選んだ料理を食べさせ合った♡♡♡

「はい、椿ちゃん♡♡♡ あ~~ん♡♡♡」
「あ~~ん♡♡♡ お!これ好きな味だわ」

「はい、RYO君♡ あ~~んw 」
「えっ……えっ??マジ……?」
「僕のあ~~んじゃ不満なの?」
「イヤイヤ!!……あ~~ん…」

椿は相川に食べさせられることに抵抗が無くなった様子で、司君は何故かRYOに食べさせていた。隣では亜耶が複雑な顔をしていた。七海ちゃんと森川は通常運転である。



食後は二人きりでライトアップされた運河を見に行った。

「デートスポット~~って感じだね~~♡♡♡」
「うん♡♡ 南と来れて幸せ~~♡♡♡」

夜の運河は昼間とはまた違うエモさがあり、何となく初々しい気持ちになれた♡♡♡

「こういう雰囲気の場所でデートすると、ピュアな気持ちになれるよね♡♡♡」
「じゃあ今夜はエッチなことは無しにしようか?♡♡♡」
「ダメですけど!?」

ケラケラ笑う南に剥れていたら、肩に手をかけて頬にキスをしてくれた♡♡♡

ピュアな気持ちのままホテルに帰ったけど、部屋に入ってしまえば官能的な夜が始まってしまう♡♡♡ これだけは旅が終わった後も、入籍した後も、この先ずっと変わらないのだと強く思いながら、二人でベッドに縺れ込んだのだった♡♡♡





ーーーーーーー


船の一番後ろの席に司と並んで座り、船頭さんの流暢なアナウンスを聞きながら、運河の景色を楽しんだ。

「古い倉庫街の景色大好き♡♡♡」
「分かる♡♡ エモいよな~~♡♡♡」

前世の記憶を刺激する歴史的建造物が並ぶ街並みは、いつまでも散策したいと思うほど魅力的だ。

「約束を果たせて良かった……」
「うん……何気に心残りだったからね……」

まだ付き合っていた頃、いつか旅行に行こうと言っていた場所の一つであるこの港町。相川がどんな反応をするかなんて火を見るより明らかだったけど、どうしても二人きりで船に乗りたかったのだ。

あの頃の夢を、向こうに行ってしまう前に叶えられて良かった……。

「誘ってくれてありがとう♡♡♡」
「うん……何か相川が迷惑かけてごめんな?」
「あはははw めっちゃ面白いから問題無いよw 」

全く……どっちが年上だか分かりゃしねぇ。出発前の思い出作りをしようと亜耶が提案してくれた北の国周遊旅行に、気心知れた仲間と行くつもりで話していたのだが、いかんせん場所が悪かった……。その場に居合わせていなくても、何処からか聞き付けては押し掛けて来るつもりだったのだろうが……。

「面白がってくれて救われたよ……」
「世の中色んな人がいるんだな~~って勉強になったよw 」
「中学の時はあんな奴じゃなかったんだけどな~~……」

いや、むしろエネルギーに人格が追い付いたのか?あの頃はガワは優等生、エネルギーはドス黒い奴という印象だったからな……。

あまりにもエネルギーを吸われ過ぎて腹に据えかねていた頃、相川たちが公式の試合でやらかした。その鬼畜の所業に演劇部のメンバーは激怒し、私もこれ幸いと絶縁した。その直後、亜耶と揃ってババアに呼び出され、運命の相手とやらの名前を聞かされた。あまりのショックに卒倒しそうになったことを今でも覚えている。

ババアは事あるごとに「せやからお前たちは未熟やねん」と宣う。未熟だろうが何だろうが、エネルギーを吸われ過ぎたら生命の維持は不可能だ。少なくともあの頃、ババアは私を殺す気なんだと本気で思っていた。


「司は最近どうだ?」
「う~~ん……今年から同じクラスになった子に追いかけ回されてる……」
「え?何だそれ面白そうw 」
「僕もとうとう執着されデビューですよw 」
「何だそりゃw で、どんな子だ?可愛い子なのか?」
「う~~ん……観音高校がちょっと特殊な学校ってことは知ってるよね?その子、男の子なんだけど……一部分だけ女の子なんだよね……」

司は言い辛そうにポツリと呟いた。観音高校の支持母体はあけびの会というカントボーイ支援団体だと聞いたことがある。つまり司はカントボーイに粘着されているということになる。

「おお……何というか……司も数奇な人生送ってんなぁ……」
「数奇な人生てw その子がさあ、自分は子供が産める体だからお嫁さんにしてくれってグイグイ迫って来るんだ」
「何だそいつ、こわ……お互い苦労するな……」

何故私の周りの人間は、激重な人間に執着されがちなのだろう……これもババアの言う循環の一環なのだろうか……。

「だからさ~~、亜耶君の状況を追体験してるような気分でもあるんだよね。その子が憎いわけじゃないけど、恋愛出来るのかは別問題なワケで……でもまあ、前向きに捉えようとは思ってるよ」
「お前、男もいけたっけ?」
「まだよく分からないんだけどさ、その子が今僕の目の前に現れたのも、何か理由があると思うんだよね……ほら、全ての出会いには意味があるって椿も言ってたじゃん♡」

そう言ってニヤリと笑う司。私や亜耶と同じ境遇に身を置きながら、一歩踏み出そうとしている司の真っ直ぐなところが好きだ。

「あの頃のままでいられたら良かったんだけどな……」
「あの頃のままでいたくないから、留学するんでしょ?」
「ふはっ……違いないw 」

司の隣は居心地が良くて楽だった。同じ目線で同じものを見ていたから、私も安心して心を預けられた。一方で相川は手のかかる息子のようだ。全身全霊で私を求め、欲しがり、甘える。

「なぁ司……前に話したよな……私が猫派だってw 」
「うん、聞いたことあるよ。何?保護猫活動頑張ってみるって話?」
「そうだな……司が前を向いてるんだ。私だってやってやるさ!!」
「あはははw 色気無いなぁ~~!!」

相川の前世が見えた時、今までの違和感の正体が分かったような気がした。確かに言動を振り返ると、猫っぽい部分は多分にあった。猫がいきなり人間として生まれて、ストレスフルな環境を懸命に生き抜いて来たのだと思えば愛しさも湧き上がってくるというもんだ。これが恋愛感情かどうかはまだ分からないけど、愛は愛だ♡♡♡

「司の隣は心地良い音楽のようだった……」
「僕も……居心地良かった……いつまでも子供時代が続くような気にさえなったよ」
「そうだな……子供時代はいつか終わるってことを忘れてたよ」

私たちは死ぬまで成長をし続ける。その成長途中で響き合った魂が一時的に同じ時間を共有した。私と司は、そういう関係だったのだ。

「これからも、友達でいてね?」
「もちろん。これからもよろしくな!」

私たちは友情の証として、固い握手を交わしたのだった。



クルーズが終わって、不安そうな顔をする相川に向き合い、「付き合おう」と言ったら顔をぐしゃぐしゃにして大泣きしていた。


子猫を飼えば忍耐が必要な場面も多々あるだろう。イラついたり、嘆いたりすることもあるかもしれない。それでも飼い主は、子猫を引き取って良かったと心から思うはずだ。服の裾にしがみ付く相川の手を愛しいと思いつつ、泣きじゃくる奴の頭を撫でてやった。
 
 


~~おまけ※夜のホテルで~~

「ムフフ~~♡♡♡ 嬉しい~~♡♡♡」

部屋のソファーに座りながらオルゴールを延々と聴き続けている相川を見ていたら、羞恥心で逃げ出したくなった……。

何の因果か、親戚の自称ミュージシャンにパクられた曲が巡り巡ってオルゴールとして相川の手に渡っている……。

過去に自分が書いた曲を聴かされるというのは、授業中こっそりノートに描いていた漫画を他人に見られるような気恥ずかしさがある。

「嬉しいな~~♡♡♡ これでいつでも聴ける♡♡♡」
「zodiacのアルバムに入ってるんだが……」
「Hanaさんの声だとイメージと違うんだもん」
「イメージっつーなら私が歌えば済む話だろうがw 」
「……歌ってくれるの……?」
「前も歌っただろ?」

オルゴールのメロディに合わせて歌うと、相川は目を見開き、ポロポロと涙を溢していた。




「ちょっと……ッッ!!……何で拒むの!?」
「……正式なお付き合いは新学期からなんでぇ~~……」

早速ベッドに押し倒しやがった相川の腕を掴み、抵抗すると、案の定抗議の声をあげられた。

「……僕とはシたくないの……?」
「いや、あの~~……実は私、性的なお付き合いが苦手でして~~……そういうのはもうしばらく待ってほしいと言うか……」
「……僕だから嫌ってワケじゃないってこと……?」
「うん、それは無い」
「なら良いや♡♡♡」

何故か納得した様子の相川は、私の隣にゴロンと寝転んだ。助かった……?

「椿ちゃんが一生側にいてくれることが一番大事なんだ♡♡♡ 何なら一生出来なくても構わないよ♡♡♡ ……まぁ、出来ればシたいけど……」

何が何でも既成事実を作りたがるのかと身構えていたのに、意外にも相川はしなくても良いと言った。

「……ありがとう……」
「そのかわり……椿ちゃんからキスして……?♡♡♡」

このタイミングでオネダリされてしまえば、ノーとは言えない……。キャラじゃねーなぁと思いながら、相川の頬を包み、唇を重ねた。

「んふふふふふ♡♡♡ めっちゃ嬉しい~~♡♡♡♡」

満遍の笑みで喜ぶ相川を見ていたら、これで良かったのだという思いが湧き上がってきた。よしよし、今日のところはこれでヨシ!



「失礼なのは百も承知なんだが……司と比べて、相川ってどれくらいの大きさ?」

クルーズの終盤に、恥を忍んで司に相川のサイズを聞いた。司は目を丸くした後、バカ笑いしていた……。

「あははは!!そんなデリケートな話する??僕が南さんのブラのサイズ教えてって聞くようなモンだよ?」
「ゔぅぅ~~……申し訳ない……私にとっては死活問題なんだ……」
「まぁ体格の割にだいぶ大きいけど、七海さんが問題無く出来てるんだからきっと椿も出来るよ♪」

つまり森川と同等と言いたいのだろう……ふと過去の血祭りを思い出してしまい、身体から血の気が引いてしまったのであった……。



「……ところで司君とはシてたの……?」
「何だ急に?そりゃ付き合ってたんだからしてたに決まって……」
「ずるいずるいずるいッッ!!!司君ばっかりずるいッッ!!!何で司君は良くて僕はダメなのさ!!?」

やらずに済んだという安堵感でつい口が滑ってしまった……急に癇癪を起こした相川にのしかかられ、慌てて両腕を突っ張った。

「お前自分のサイズ考えろッッ!!!私はデカチン恐怖症なんだよッッ!!」
「え!?まさか出来ない理由ってソレ!!?大丈夫だって!!言うほどデカくないってば!!」
「おっっまえさっきまで一生出来なくても良いっつってただろーーがッッ!!!」
「はぁーー!?嫌われたくないから嘘ついたに決まってるだろーー!!?男子高校生の性欲舐めんなッッ!!?」
「知るかボケェェーーーーッッ!!?」


力の限り抵抗したら相川も力の限りひん剥こうとしてきたため、夜中までしょうもない攻防戦は続いた。お互い力尽きて寝落ちしてしまったけれど、流石に腹を括らなければと思い知った出来事であった……。
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