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第2章
魔法
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一通り模擬戦が終わった後、総評が始まり、一番最後は太一だった。
「おい、お前さっき一体何を使ったんだ?」
「あっ、はい。魔力を凝縮させ武器を具現化させたんです。こんな感じです」
と目の前で2本目の剣を作った。作った剣を訓練所の地面に突き刺すとバターでも切るかのようにスッと刺さる
「凄いなこれは」
講師が驚いていた。
「はい、お師匠様に魔力結界について教わっている最中に具現化に成功してしまいました。どうやら魔力が強いらしく、その魔力を使い、剣を具現化したんですよ。そうですね、1度具現化すると10分位は魔力を注ぎ込まなくても形を保てるようです。
「そうか。お前ひょっとして魔法使いか。申し込み票にも確かそんな事が書いてあったな。魔法剣士でないのなら剣の腕はあの程度でもまあ良いだろう。普通の魔物程度なら渡り合えるだろう。身体能力は高そうだが、やはり剣の腕が未熟過ぎるな。防戦一方だったしな。毎日素振りをしたり仲間と剣の稽古をし、もう少し上達しないとばったり遭遇した魔物等にやられてしまうぞ」
「あっ、分かりました」
「では攻撃魔法を使える者は出て来い。魔法も見るのは初心者講習の内容とは違うのだが、まああの的を一人一体ずつ破壊してみろ」
何人かが出てきて、 ファイヤーボールやアイスショット、ウィンドショット等で標的を破壊していく。中にはライトニングで雷を放ち、標的の木の札を焼き払う者も居た。太一はどんな魔法にするか考えたが、生活魔法しかないのだ。風を送り出すウインドウを使う事にした。
極限まで風を小さくし、そして魔力をゴルフボール大に圧縮していく。よしこれでいいだろうとウインドウと唱えると、シューという音と共に何かが太一の手から飛んで行く。
標的に当たるとバンという音と共に木が粉々に砕け、周りで見ている者達の所にまで木片が飛んできて、講師があんぐりと口を開けていた。
「ロイお前さん一体何をやったんだ?」
「はい、生活魔法のウインドウを使いました」
「それは分かる。確かにウインドウって唱えていたもんな。どうしてウインドウがこんな威力になるんだよ。あれは火を起こす時等に使う補助の為に風を送り出すだけの魔法だろう?どうすればこんなになるんだよ」
「はい。ウィンドウを手の中で圧縮し、小さな玉位の大きさに圧縮したんです。それに魔力をどんどん注ぎ込み、圧縮の具合を高くし、それを投げたんです。標的に当たって弾けたので標的がバラバラになったんだと思います」
「お前一体何者だよ」
「あっ、はい。フローラ様の最後の弟子です」
「そうか、そうだったのか。お前あのフローラ様の弟子だったんだな。そうかお前さんがあの稀代の賢者の魔法を受け継いでいるのか。なるほどな。それでこの威力なんだな」
と勝手に理解し、フローラの秘蔵っ子だと宣伝してくれていた。
ちなみに模擬戦の評価はノエルは散々だった。
「まあ、ゴブリン位は倒せるだろうかといったような感じだな。剣も精進するように」
シャロンは勿論文句無しだ。流石に剣の腕だけで見ると、今回の受講者の中でお前が一番だというような事を言われてシャロンはくるっと回り、太一 に向かってピースサインをしていた。褒めてもらいたかったのだろう。太一は素直に褒める。
「やっぱりシャロンは凄いなぁ。しかしそんなシャロンがああやって捕まってたんだもんな」
余分な一言にシャロンはしゅんとなり、
「私が甘かったんです。見張りがいるからと安心してしまい熟睡してしまったんです。そして異変を感じたのですが、外に出た所で頭を殴られあの枷を嵌められたんです。あの枷は力を奪い、魔法を封じるような枷でした。先に魔法を封じる結界も張られており魔法も使えずあっさりと枷を嵌められたんです。盗賊を倒すだけの力も奪われていたんです」
「なるほどそれでか。僕もそうだけど、シャロンも冒険者初心者って事だな。
「そうですね」
「じゃあこれから頑張ろうな!」
はいと素直にシャロンは返事をする。いい子だなあと太一はほっこりするのだが、ノエルは太一なシャロンには僕と言っていたので、複雑な思いを巡らせていたのであった。
「おい、お前さっき一体何を使ったんだ?」
「あっ、はい。魔力を凝縮させ武器を具現化させたんです。こんな感じです」
と目の前で2本目の剣を作った。作った剣を訓練所の地面に突き刺すとバターでも切るかのようにスッと刺さる
「凄いなこれは」
講師が驚いていた。
「はい、お師匠様に魔力結界について教わっている最中に具現化に成功してしまいました。どうやら魔力が強いらしく、その魔力を使い、剣を具現化したんですよ。そうですね、1度具現化すると10分位は魔力を注ぎ込まなくても形を保てるようです。
「そうか。お前ひょっとして魔法使いか。申し込み票にも確かそんな事が書いてあったな。魔法剣士でないのなら剣の腕はあの程度でもまあ良いだろう。普通の魔物程度なら渡り合えるだろう。身体能力は高そうだが、やはり剣の腕が未熟過ぎるな。防戦一方だったしな。毎日素振りをしたり仲間と剣の稽古をし、もう少し上達しないとばったり遭遇した魔物等にやられてしまうぞ」
「あっ、分かりました」
「では攻撃魔法を使える者は出て来い。魔法も見るのは初心者講習の内容とは違うのだが、まああの的を一人一体ずつ破壊してみろ」
何人かが出てきて、 ファイヤーボールやアイスショット、ウィンドショット等で標的を破壊していく。中にはライトニングで雷を放ち、標的の木の札を焼き払う者も居た。太一はどんな魔法にするか考えたが、生活魔法しかないのだ。風を送り出すウインドウを使う事にした。
極限まで風を小さくし、そして魔力をゴルフボール大に圧縮していく。よしこれでいいだろうとウインドウと唱えると、シューという音と共に何かが太一の手から飛んで行く。
標的に当たるとバンという音と共に木が粉々に砕け、周りで見ている者達の所にまで木片が飛んできて、講師があんぐりと口を開けていた。
「ロイお前さん一体何をやったんだ?」
「はい、生活魔法のウインドウを使いました」
「それは分かる。確かにウインドウって唱えていたもんな。どうしてウインドウがこんな威力になるんだよ。あれは火を起こす時等に使う補助の為に風を送り出すだけの魔法だろう?どうすればこんなになるんだよ」
「はい。ウィンドウを手の中で圧縮し、小さな玉位の大きさに圧縮したんです。それに魔力をどんどん注ぎ込み、圧縮の具合を高くし、それを投げたんです。標的に当たって弾けたので標的がバラバラになったんだと思います」
「お前一体何者だよ」
「あっ、はい。フローラ様の最後の弟子です」
「そうか、そうだったのか。お前あのフローラ様の弟子だったんだな。そうかお前さんがあの稀代の賢者の魔法を受け継いでいるのか。なるほどな。それでこの威力なんだな」
と勝手に理解し、フローラの秘蔵っ子だと宣伝してくれていた。
ちなみに模擬戦の評価はノエルは散々だった。
「まあ、ゴブリン位は倒せるだろうかといったような感じだな。剣も精進するように」
シャロンは勿論文句無しだ。流石に剣の腕だけで見ると、今回の受講者の中でお前が一番だというような事を言われてシャロンはくるっと回り、太一 に向かってピースサインをしていた。褒めてもらいたかったのだろう。太一は素直に褒める。
「やっぱりシャロンは凄いなぁ。しかしそんなシャロンがああやって捕まってたんだもんな」
余分な一言にシャロンはしゅんとなり、
「私が甘かったんです。見張りがいるからと安心してしまい熟睡してしまったんです。そして異変を感じたのですが、外に出た所で頭を殴られあの枷を嵌められたんです。あの枷は力を奪い、魔法を封じるような枷でした。先に魔法を封じる結界も張られており魔法も使えずあっさりと枷を嵌められたんです。盗賊を倒すだけの力も奪われていたんです」
「なるほどそれでか。僕もそうだけど、シャロンも冒険者初心者って事だな。
「そうですね」
「じゃあこれから頑張ろうな!」
はいと素直にシャロンは返事をする。いい子だなあと太一はほっこりするのだが、ノエルは太一なシャロンには僕と言っていたので、複雑な思いを巡らせていたのであった。
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