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第2章
依頼
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朝フローラに見送られ3人で元気に行ってきますと出掛けて行った。太一は複雑だった。
平静を装ってはいたが昨夜の様子だと、太一はもうフローラに会えないのだと思っていた。次に会う時はひょっとすると息を引き取る間際、又は既に・・・そういう状況なのだろうと半ば確信していた。
フローラの今の様子は今日明日で亡くなるような状態ではない。心臓麻痺等の突然死は別として、直近で死んでしまう感じが全くしない。つまりこれから何かがあるのだろうと。ただ今は平和そのもので特に何があると言う予兆がないのだ。
ゆっくり歩いていると、後ろから何かが走ってくる気配がするが構わずに歩いていたが、突然太一は後ろから誰かに抱きつかれた。勢い余ってそのまま転がって行く。
「ぶべべべべべべべべブベベベベべ」
女性ともみくちゃになって転がりながら、太一はギャグ漫画みたいな呻き声を出していた。
シャロンとエリカは太一が吹き飛び転げて行く様子を見て固まっていた。そうビキニアーマーを着たショートカットの女性が、なんとジャンピングで太一に後ろから抱きつこうとし、そのまま勢い余って一緒に転がって行ったからだ。太一は胸を思いっきり掴んでいたが、しれっと起き上がりざまに
「あんた、なんばショットね?いい歳したいい女が何やってんだよ」
そう、犯人はカエデだ。カエデは立ち上がり
「あはははは。悪い悪い。勢いが付き過ぎちったね。てへ。あたいの胸は堪能したか少年?」
「堪能したかって何ですか?痛いに決まってるだろ!それに何がてへだよ。たしかに可愛かったけど、何してるんだよこのバカ女!確かに柔らかかったけどさ」
「まあそう嫌そうな声を出すなよ。本音か漏れてるぞ。今日はあたいも大事な用事があるから夕方迄屋敷に戻って来ないで欲しいとフローラ殿から言われているんだ。何やら人払いをしなければならないような客が来るようだな。あたいも暇だからさ、お前達が薬草を採取しに行くと聞いたからさ、あたいも混ぜてよって言いたかっただけなんだ。それとな太一、胸が柔らかかったって本音がだだ漏れだぜ。やっぱ堪能してたんじゃねえか」
3人がポカーンとしていたが、
「ふふふふふ。あたいも冒険者登録自体はしているんだけどさ、別に冒険者をする必要もなかったからランク上げも何もしていなくて、ランクもEのままなんだよね。薬草採取依頼なんて面倒くさいからやってなかったからさ、いい機会だし、お前達にくっついて行って、ついでにランクも上げておこうかなーって思っただけさ。だから今日1日だけでいいからお前らのパーティーにあたいも入れといてくれよ」
太一はため息をつくが
「はあ、まあ分かりましたよ。クエストを受注しなければいけないので、今からギルドに行くので、パーティー登録しましょうか。まだ僕達はパーティー登録をしていないんですよね。で、誰がリーダーをしますか?あと、あんたはちゃんと頼み事が出来ないんですか?折角綺麗な顔をしてるんだから、少しは女らしくしてたらこっちから今日一緒に行ってくれませんかって頼むのに。はぁ」
「あはははは。あたいは臨時メンバーだからな。おい、お前がリーダーでいいだろうに。」
わかりましたじゃあ僕がリーダーをやりますが、真面目にやってくださいよ?」
「あははは。分かってる、分かってるって!太一様は優しいから、あたいの分まで採ってくれるさ」
太一は駄目だこの人と思いつつ、わざとらしく胸を揺らし、胸を強調しているカエデををスルーする事にした。しかし、あのおっぱいは凄いなとまた触りたいなとついつい男の本音がちらつく太一だ。あの胸を見ていたいから同行を許可したとはとても言えない。おっぱいは正義だと強く思う太一だった。
何はともあれ、臨時メンバーを引き連れ、ギルドに行きパーティー登録時に薬草の採取依頼を受注し、パーティー登録を完了させた。パーティー名はブラックローズだ。
3人が不思議がるので
「楓さんのもそうですが、僕達の装備って基本的に黒じゃないですか。だからブラックなんです。でローズは向こうで咲いている花です。ただ黒い薔薇という花が存在しないので、存在しない花、まるで僕達じゃないですか。それにブラックローズって響きがなんとなく良さそうなので、本来存在しない物、それにあやかってみたんですよねぇ。嫌だったら別の名前に替えますが、どうします?」
3人共首を横に振っていた。つまりこの名前で良いという事であった。
そして採取に行く場所はエリカ頼みである。当然どこで薬草が採取出来るのかそういう事が3人には全く分からないからだ。
また、屋敷を一歩出たらロイとエリカだと、カエデに今更だが伝える太一だ。既に遅いのだがこれ以上は流石にまずいので念を押していたのだ。
次にとりあえずとギルドの近くにある食料を扱っている店に寄る。弁当を売っていたので4人分を買って行く。また保存食等色々売っていたので、少しだが収納に入れる為に買っていた。パンや肉、油皿やフォークもだ。手で持てる範囲なので1,2日食いつなげる量だった。
店を出てからすぐ裏路地に入り誰も見ていない事を確認し、買い物を収納に入れて行く。カエデは便利なものだなあ、ふんふんと感心して見ていた。
そして何事もなく街を出て今日の目的である薬草の自生ポイントに向かって歩いて行く。ゆっくり歩いて1時間程だと言う。王都のある街の周辺は比較的魔物が少ない。
出ても低級の魔物位なのである。地方の町に行けばもっと強い魔物も出てくるのだが、流石に王都街周辺は冒険者も多く、強い魔物は狩り尽くされている状態であるので、多少遠くても良い薬草の取れる採取ポイントに向かう事になった。
シャロンもエリカも機嫌よく歩いていた。黙って歩く分には姉妹のようにさえ見え、美人のツーショットで絵になる。ただカエデは真剣であり、難しい顔をし周辺を警戒しながら歩いている。先程までの軽薄な感じは微塵も感じられず、太一はその横顔に不覚にもドキリとした。
王都街の周りは盗賊もいないし、兵士の巡回なども多く、万が一盗賊が出没してもすぐ駆逐されるので、実際問題盗賊があまり寄り付かないので、治安が良い。何を警戒しているんだろうと太一は首をひねる。まあこの人は大人しくしていて黙っていれば美人さんでいい女なんだよなぁなどとブツブツ言いながら黙って歩いて行く。
そして1時間位歩くと無事採取ポイントに着き、まずは見本の薬草をエリカが取ってきて3人に渡す。
「これと同じ物を一杯取ってくださいね。但し、根っこを引っ張っちゃダメですよ。それと葉っぱも全部取ってはだめですからね。葉っぱは下の2枚は残しておくのが鉄則ですから。そうする事によりまた生えてくるんですよ」
と説明してくれた。3人共なるほどと思いつつ、みんなでワイワイガヤガヤ楽しく薬草を採取していく。1時間程で休憩時間とし、弁当を食べる事にした。
午前中でクエストをクリアできるだけの薬草の倍位の量はゲットしていたので、今からピクニックでもしようというような感じになって、敷物を引いて平和なピクニック気分を過ごしていたのであった。
平静を装ってはいたが昨夜の様子だと、太一はもうフローラに会えないのだと思っていた。次に会う時はひょっとすると息を引き取る間際、又は既に・・・そういう状況なのだろうと半ば確信していた。
フローラの今の様子は今日明日で亡くなるような状態ではない。心臓麻痺等の突然死は別として、直近で死んでしまう感じが全くしない。つまりこれから何かがあるのだろうと。ただ今は平和そのもので特に何があると言う予兆がないのだ。
ゆっくり歩いていると、後ろから何かが走ってくる気配がするが構わずに歩いていたが、突然太一は後ろから誰かに抱きつかれた。勢い余ってそのまま転がって行く。
「ぶべべべべべべべべブベベベベべ」
女性ともみくちゃになって転がりながら、太一はギャグ漫画みたいな呻き声を出していた。
シャロンとエリカは太一が吹き飛び転げて行く様子を見て固まっていた。そうビキニアーマーを着たショートカットの女性が、なんとジャンピングで太一に後ろから抱きつこうとし、そのまま勢い余って一緒に転がって行ったからだ。太一は胸を思いっきり掴んでいたが、しれっと起き上がりざまに
「あんた、なんばショットね?いい歳したいい女が何やってんだよ」
そう、犯人はカエデだ。カエデは立ち上がり
「あはははは。悪い悪い。勢いが付き過ぎちったね。てへ。あたいの胸は堪能したか少年?」
「堪能したかって何ですか?痛いに決まってるだろ!それに何がてへだよ。たしかに可愛かったけど、何してるんだよこのバカ女!確かに柔らかかったけどさ」
「まあそう嫌そうな声を出すなよ。本音か漏れてるぞ。今日はあたいも大事な用事があるから夕方迄屋敷に戻って来ないで欲しいとフローラ殿から言われているんだ。何やら人払いをしなければならないような客が来るようだな。あたいも暇だからさ、お前達が薬草を採取しに行くと聞いたからさ、あたいも混ぜてよって言いたかっただけなんだ。それとな太一、胸が柔らかかったって本音がだだ漏れだぜ。やっぱ堪能してたんじゃねえか」
3人がポカーンとしていたが、
「ふふふふふ。あたいも冒険者登録自体はしているんだけどさ、別に冒険者をする必要もなかったからランク上げも何もしていなくて、ランクもEのままなんだよね。薬草採取依頼なんて面倒くさいからやってなかったからさ、いい機会だし、お前達にくっついて行って、ついでにランクも上げておこうかなーって思っただけさ。だから今日1日だけでいいからお前らのパーティーにあたいも入れといてくれよ」
太一はため息をつくが
「はあ、まあ分かりましたよ。クエストを受注しなければいけないので、今からギルドに行くので、パーティー登録しましょうか。まだ僕達はパーティー登録をしていないんですよね。で、誰がリーダーをしますか?あと、あんたはちゃんと頼み事が出来ないんですか?折角綺麗な顔をしてるんだから、少しは女らしくしてたらこっちから今日一緒に行ってくれませんかって頼むのに。はぁ」
「あはははは。あたいは臨時メンバーだからな。おい、お前がリーダーでいいだろうに。」
わかりましたじゃあ僕がリーダーをやりますが、真面目にやってくださいよ?」
「あははは。分かってる、分かってるって!太一様は優しいから、あたいの分まで採ってくれるさ」
太一は駄目だこの人と思いつつ、わざとらしく胸を揺らし、胸を強調しているカエデををスルーする事にした。しかし、あのおっぱいは凄いなとまた触りたいなとついつい男の本音がちらつく太一だ。あの胸を見ていたいから同行を許可したとはとても言えない。おっぱいは正義だと強く思う太一だった。
何はともあれ、臨時メンバーを引き連れ、ギルドに行きパーティー登録時に薬草の採取依頼を受注し、パーティー登録を完了させた。パーティー名はブラックローズだ。
3人が不思議がるので
「楓さんのもそうですが、僕達の装備って基本的に黒じゃないですか。だからブラックなんです。でローズは向こうで咲いている花です。ただ黒い薔薇という花が存在しないので、存在しない花、まるで僕達じゃないですか。それにブラックローズって響きがなんとなく良さそうなので、本来存在しない物、それにあやかってみたんですよねぇ。嫌だったら別の名前に替えますが、どうします?」
3人共首を横に振っていた。つまりこの名前で良いという事であった。
そして採取に行く場所はエリカ頼みである。当然どこで薬草が採取出来るのかそういう事が3人には全く分からないからだ。
また、屋敷を一歩出たらロイとエリカだと、カエデに今更だが伝える太一だ。既に遅いのだがこれ以上は流石にまずいので念を押していたのだ。
次にとりあえずとギルドの近くにある食料を扱っている店に寄る。弁当を売っていたので4人分を買って行く。また保存食等色々売っていたので、少しだが収納に入れる為に買っていた。パンや肉、油皿やフォークもだ。手で持てる範囲なので1,2日食いつなげる量だった。
店を出てからすぐ裏路地に入り誰も見ていない事を確認し、買い物を収納に入れて行く。カエデは便利なものだなあ、ふんふんと感心して見ていた。
そして何事もなく街を出て今日の目的である薬草の自生ポイントに向かって歩いて行く。ゆっくり歩いて1時間程だと言う。王都のある街の周辺は比較的魔物が少ない。
出ても低級の魔物位なのである。地方の町に行けばもっと強い魔物も出てくるのだが、流石に王都街周辺は冒険者も多く、強い魔物は狩り尽くされている状態であるので、多少遠くても良い薬草の取れる採取ポイントに向かう事になった。
シャロンもエリカも機嫌よく歩いていた。黙って歩く分には姉妹のようにさえ見え、美人のツーショットで絵になる。ただカエデは真剣であり、難しい顔をし周辺を警戒しながら歩いている。先程までの軽薄な感じは微塵も感じられず、太一はその横顔に不覚にもドキリとした。
王都街の周りは盗賊もいないし、兵士の巡回なども多く、万が一盗賊が出没してもすぐ駆逐されるので、実際問題盗賊があまり寄り付かないので、治安が良い。何を警戒しているんだろうと太一は首をひねる。まあこの人は大人しくしていて黙っていれば美人さんでいい女なんだよなぁなどとブツブツ言いながら黙って歩いて行く。
そして1時間位歩くと無事採取ポイントに着き、まずは見本の薬草をエリカが取ってきて3人に渡す。
「これと同じ物を一杯取ってくださいね。但し、根っこを引っ張っちゃダメですよ。それと葉っぱも全部取ってはだめですからね。葉っぱは下の2枚は残しておくのが鉄則ですから。そうする事によりまた生えてくるんですよ」
と説明してくれた。3人共なるほどと思いつつ、みんなでワイワイガヤガヤ楽しく薬草を採取していく。1時間程で休憩時間とし、弁当を食べる事にした。
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