へなちょこ勇者の珍道記〜異世界召喚されたけど極体魔法が使えるのに無能と誤判定で死地へ追放されたんですが!!

KeyBow

文字の大きさ
49 / 97
第2章

生活魔法の実験

しおりを挟む
 太一とシャロンは既に付き合っているようなものだったが、太一からちゃんと告白し、シャロンが受け入れたので付き合って行く事になった。ただシャロンは釈然とはしていない。

 恋人という期間を終え、それから結婚に至るプロセスが理解出来なかった。この世界は殆どが親から紹介された相手に、親が言うがままに結婚する事が一般的だったのだ。結婚イコールハーレム入りだった。そこでより強い男に守られ、次代の子を生み、育てるのが幸せと教えられ、疑う事が無かったという。そう、エルフの仕来りだった。

 名残惜しかったが、シャロンとの甘い時間は終わりを告げる。そうシャロンも休息が必要で、睡眠を摂る必要がある。ましてや一番きつい真ん中の見張りを受け持って貰ったのだから。

「ついに僕にも恋人ができたか、しかもエルフで超絶美少女と来たもんだ。異世界も捨てたもんじゃないな。しかし星が綺麗だな。街明かりがないのもあるが、日本でも昔はこれ位綺麗に星が見えていたのかな?」

 太一は大自然に比べ、いかに自分がちっぽけな存在なのだろうか!とふと思いそのような事を考えていた。自分は一体何の為にここに来て、何を為すのだろうか?もしあの時、あの魔法陣に気付かなかったり、気づいていても無視していたらどうなったのだろうか?勿論シャロンやノエルと知り合う事はなかっただろう。

 人の縁とは不思議なものだ。こんな事がなければ知り得なかった女性と出会えた。あのクソビッチ王女に対しても自分を死地に送りやがって!という思いがない事はないが、それよりも今は許そうと思っていた。この出会いに感謝だ。ダンジョンに送られ、あの時山を彷徨っていなければシャロンを救う事が出来なかったであろう。寧ろ感謝せねばならないとさえ感じていた。

 見張りの最中、さてどの街に向かったものかな?と頭の中で地図を展開し眺める。やっぱりフローラ様の紹介状にある方に師事するのが吉なのかな?確か方向的にはこっちで合ってるんだよな。明日2人に聞いてみるしか無いよなという方に考えが纏まった。

 しかしノエルも可愛いよな。と言うか美人だ。顔は優しいお姉さんチックな顔なんだけれども、顔と性格が合わないんだよな。またそれがギャップ萌えでいいのかも分からないけどもね。俺はこの2人を大事にしたい。シャロンと付き合うと言ったらノエルは怒るだろうか?既に数日間、仲間として過ごしたが、そんな感じでノエルにも惹かれる太一である。

 シャロンは男装の似合うような闊達な美少女。ノエルは顔だけを見ると穏やかで優しく、虫も殺せぬ者のような、そういうおっとりした感じがする。2人はタイプが違う。
 どちらかを選べと言われたら自分には選らぶ事が出来るのだろうか?そんなしょうもない事ばかりを考えていた。

 いかんいかんと思いつつ、シャロンと付き合う事になった時にシャロンに言われたんだよな、自分もノエルと2人、更にカエデさんも一緒に娶って欲しいと。この先どうするかを考えていたが、いつの間にか彼女達の事で頭が一杯だった。

 また、見張りは暇だったので、生活魔法の方を色々なパターンで組み合わせてみる事にした。

 例えば風魔法と水魔法を組み合わせてのウォーターショットなるものだ。高圧縮した水を、圧縮した空気で打ち出す。また炎と風の組み合わせでは荒れ狂う炎の竜巻といった感じの物も出来た。

 また3つの魔法の組み合わせも考えてみた。土、炎、風この組み合わせだ。土を固め、数百度にまで熱し弾丸状にした。その弾丸を風魔法で圧縮した空気で放つ。数百度という灼熱の弾丸が相手に当たるとどうなるか?威力がかなり高いだろうと想像が付く。あくまでも有り余る魔力がある太一だからできる話である。

 また一般的に知られているもので火、水の組み合わせで火の割合を減らしたホットだ。熱湯ではないが、これを使えばシャワーやお風呂に入れるのではないかと考えていた。既に試したのは各々割合が高い熱湯を相手に掛けるというものであった。これはかなり効果があった。

 ただ辺り一帯が濡れてしまい、外でやると泥だらけになるので考えものではある。組み合わせがあまり考えられなかったのが水と土だった。相性が悪いのか良い組み合わせが分からない。

 生活魔法で土を使ったものもなくはないのだが、いまいち使い方が分からなかった。大概は穴を掘るだけの魔法の扱いであった。所謂ホールだ。畑などに穴を開け、そこに残飯や野菜屑等を埋め戻すというのが一般的な使い方であるという事だ。これ使えるかな?
 練習が必要だが、今までは試した時は制御が難しく、使用を自粛していたのだ。暇なので練習をしようと思い立ったのだ。

 ロープを張っている周りにホールで穴を開けまくった。別に穴を開ける必要は無かったのだが、最初の数箇所を開けている時に、これ幅1 mとか2 mで溝が出来ないかな?と思っていると溝が掘れたのだ。

 これで堀が作れるなと思いつつ、溝を土魔法で掘って行く。ロープで囲った野営地の周りをぐるっと一周溝で囲い、馬車が通れる範囲の道だけを残しておいた。これはこれでアリか?なそんな感じだ。

 またウィンドウでもウィンドカッターもどきが出来ていた。空気を極限まで薄く圧縮し、それを放つ。任意の方向はまだ無理で、手をかざした方向に出すのだ。するとウインドカッターそのものであった。

 また風と炎の組み合わせで圧縮した炎を風で撃ち出すファイヤーボールみたいなものが出来た。なる程、なる程と色々な組み合わせを考えて行く。また魔力の比率でいろんな事ができるのが楽しかった。また水の方では風魔法との組み合わせで温度をどんどん奪って行くという事が分かった。炎との組み合わせかと思ったが、どうもこの世界では違うらしい。よく小説などで水に火の魔法を組み合わせてそれで温度をどんどん奪い氷にしていくというのを読んだ事があるような気がするが、出来なかった。ただ、その代わり風魔法を使うと水魔法で作った水の温度をコントロールし、下げる方にはできた。上げる方は火で、下げる方は風といった具合で使わなければならなかった。

 ただ氷ができたので、これからはキンキンに冷えた飲み物が飲みたいと思った時に用意が出来る。そう太一は俺は出来る子だ!等と自分に言い聞かせていた。また圧目に氷を作ると氷の壁が出来た。色々使い道はあるのだ。ただどうしてもできなかった事がある。

 魔力弾等と生活魔法の組み合わせが出来なかったのだ。
 魔法ではなく魔力をコントロールして行う結界等に生活魔法が組み込む事が出来ないかと考えたのだが、ことごとく出来なかったのだ。

 今やった事がダメだったのかも分からないが、望みは薄かった。色々試して考察をまとめていたのであった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
コミカライズ企画進行中です!! 2巻2月9日電子版解禁です!! 紙は9日に配送開始、12日発売! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&2巻出版!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、コミカライズ決定いたしました!現在企画進行中!!そしてオリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 12日には、楽天koboにおいてファンタジー5位となりました!皆様のおかげです! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 オリコンランキングライトノベル 週間BOOKランキング 18位(2025年9月29日付)

神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》 楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。 理由は『最近流行ってるから』 数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。 優しくて単純な少女の異世界冒険譚。 第2部 《精霊の紋章》 ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。 それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。 第3部 《交錯する戦場》 各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。 人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。 第4部 《新たなる神話》 戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。 連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。 それは、この世界で最も新しい神話。

処理中です...