スキルスティール〜悪い奴から根こそぎ奪って何が悪い!能無しと追放されるも実はチート持ちだった!

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第1章

第65話 卵とシロとハイン

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 解散して部屋に戻ってから俺はと言うと、どんなガチャが有るのかを確認してから、風呂に入った。また、時間を合わせて皆と夕食をする事にしていた。普段なら食堂で解散した後はもう寝るだけなのだが、今日は反省会となった。

 部屋割りはゼツエイとカナロア、ミザリアとムネチカとした。
 フランカは色々難しいので1人だ。ちょっと心配している位に神経質になりつつある。一度男同士で腹を割って話さないとなとは思う。

 寝る前に全員で今日の反省会を開いていたが、その時に異変が起こった。

 アラームが鳴ったのだが、それはグリフォンの卵ガチャが後1時間で終わる事を告げるワーニングだった。
 そして、時を同じくして、普段肌身離さず着けているウエストポーチに入れている卵がカタカタと揺れ出した。

 皆の前でウエストポーチから卵を出して様子を見ていた。

 特に双子が興味津々で、皆が見守る中殻をつつき始めたようだ。

 俺も見ていたいが、時間が無いので卵ガチャを回す事にした。

 グリフォンの卵は無事に必要数が揃ったので、ガチャを回すのだが、何が出るかは不明だった。

 ガチャを回すと俺の手が光り出し、光が消えると今まさに孵化しようとしている卵と瓜二つの卵がそこに現れたのだ。
 俺が持っていた方の卵の殻が割れ、雛が出ようとしている。俺はそちらに釘付けだ。

 それとイリアがガチャで出た卵を見たいと持っていった。
 俺は孵化に備えて卵を別の場所に移そうと思い、手に持った瞬間、卵が割れた。そして煙が出て掌に金色の何かの雛?がいて、俺と目が有った。そして俺の頭に乗った。

「ピイー」

 雛が可愛らしく鳴いた。

 また時を同じくしてガチャで出た方の卵にも変化があり、イリアの黄色い声が聞こえた。

「キャー!何これ!可愛いんですけど!!イヤ~ン♪」

 そしてもう1羽?1匹?も孵化したようで、イリアの方を見ると、白い雛が頭に乗っていた。俺の頭の上にいるのとそっくりだ。

 ミザリアが震えながら唸っていた

「ああ、なんて事でしょう!まさか聖なるゴールドドラゴンと、ホワイトドラゴンの幼体だなんて!」

 どうやら聖獣というか、聖魔?のかなり上位種族の幼体らしい。

 ドラゴンらしいが、成体になるまでかなりの年月を必要とするそうだ。

 2羽がじゃれ始めたが、ふと気になった。

「なあ、白い方はイリアを主人というか、親と認識したのか?鳥は最初に見たのを親として刷り込まれる【注】ブリーなんとかいうのがある筈だよな?皆で一斉においでおいでしてみて!」


【ブリーなんとか・・・インプリンティング、刷り込みの事】


 そうすると、やはり俺とイリアの膝の上に来て、ゴロゴロし始めた。
 ひっくり返して喉を撫でるとくたーとなり、気持ち良さそうにしている。

 どうやらこの固体は雄だ。白い方は雌だ。

 ミザリアの言うにはホーリードラゴンの雄はゴールドで、雌はホワイトだそうだ。多分この2体はいずれ番になる筈だという。

 それとしなければならない事を尋ねた。

「なあ、こいつらに名前を付けてやらなきゃだが、何かあるか?」

 イリアが手を上げた。

「じゃあこの子はシロ!シロちゃんって呼ぶの!」

 何故か気に入ったようでイリアに頬擦りをしている。安直だなとは思うが、主となったイリアの名付けだからまあいいか!

「じゃあ、お前は強そうな名前にしような。そうだな、ハインはどうだ?」

 やはり気に入ったようで、俺に頬擦りしてくる。
 今の大きさは、羽を広げても掌をにすっぽり収まる位の大きさで、か弱くて可愛い。普通のヒヨコ(鶏)より1回り大きい感じだ。
 鳴き方からお腹が減っているようで、パンと肉を出してやり、皿に水をいれると食事を始めたようだ。

 イリアはずっと撫でていた。それと食べ終わると、ミリアとミザリアも2匹を手に取り可愛がっていて、幸せそうにしていた。

 ゼツエイはそんなミザリアを見てほっこりしており、よく見ると悲しそうな顔をしていたのだが、俺にはその理由が分からなかった。
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