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第65話 加護と能力玉の謎
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ディノッゾがハメハメハの代償から回復し、セスティーナに鎧を脱がされるという、なんとも言えない一連の騒動がようやく収まった。とはいえ、部屋には、まだ少し気まずい空気が残っている。
「……さてと」
ディノッゾは、その空気を断ち切るように、リリアに視線を向けた。
「悪いが、リリア。俺の分のドロップ品、見せちゃくれねえか」
「うん、分かった!」
リリアはアイテムボックスからディノッゾの分を取り出す。
「まずね、ディノ。これは、ディノが気を失っている間に、ディノの左手に握られていた玉よ」
リリアは能力玉を一つ、ディノッゾに渡す。
「次にこれ。これは宝箱から出てきたディノの魔導書と外套」
リリアは、古めかしい魔導書と、漆黒の旅人の外套を差し出しながら、まっすぐディノッゾを見つめた。
「皆も宝箱からそれぞれのアイテムを貰ったから、これもディノが一番必要としているものだと思うの」
ディノッゾはそれらを無造作に受け取った。
「あとは、他に10個の能力玉があったの」
リリアはそう言い、布の袋からざらりと宝玉を取り出し、床に並べる。
「九個はこれ」
リリアがまず並べたのは、九つの七色に輝く能力玉だった。その全てが、まるで内側から光を放つかのように、神々しい輝きを放っている。
「それで、これが、竜のオブジェの手に握られていた玉」
そして最後に、禍々しくも美しい、血のように赤い能力玉を一つ並べた。
七色の九つの玉と、血色の玉一つ。合わせて十個の宝玉が床に並んだ、その光景を見た瞬間、これまで冷静を保っていたセスティーナの表情が、劇的に変わった。
「なっ……!」
彼女はわなわなと震えながら、その宝玉に駆け寄った。
「そ、その輝き……その七色の魔力の奔流……!まさか……!」
「ディノッゾ殿!」
セスティーナは興奮のあまり、ディノッゾに詰め寄った。
「これは、ただの能力玉ではありません! 『加護』の種子! 世界の理を超えた偉業を成し遂げた者にのみ、ダンジョンが与えるという、奇跡の雫なのです!」
彼女は熱に浮かされたように語る。
「私が聖騎士になれたのは、父に連れられて挑んだ初心者ダンジョンで、これと全く同じ、七色の能力玉を手に入れたからなのです! それが、これほど……九つも……!」
彼女の言葉に、部屋にいた全員が息を呑んだ。
セスティーナは、もはや聖騎士の威厳などかなぐり捨てて、子供のようにはしゃいでいた。
「すごい……!すごいことです、ディノッゾ殿!貴方様方は、この皇国を、いえ、この世界を救う、本物の英雄なのかもしれません!」
その、あまりにも熱狂的な賞賛の言葉。
ディノッゾは、ただ、ぽりぽりと頭を掻きながら、その言葉を遮った。
「悪いが、セスティーナさん。その『運命』とやらで誰の玉か決まる前に、俺は全貌を把握しておきたい」
ディノッゾは、リリアに例の【アイテム鑑定の虫眼鏡】を渡した。
「リリア。お前がやれ。魔力の消耗はデカいが、この中で一番魔力があるのはお前だ」
リリアは、自信に満ちた笑顔で頷いた。
「うん!任せて!」
「これから、床に並んだ十個と、お前たちが左手に握りしめてる八個、それと俺の左手にのも合わせ、全部で十九個の能力玉を鑑定し、記録を取りるぞ」
「ディノッゾ様、その、どの玉が誰の能力が入っているのかというのは既に決まっているのです。違う人の玉を割っても、その能力は決まっている人のところに行きます。しかし、聞いた出現の仕方ですと、割る以外に誰の能力か知る術はございません」
「流石セスティーナさんですね。俺知らなかった、いや兄弟がそのようなこと言っていたっけな。よしリリア行け!」
リリアが、虫眼鏡に魔力を流し込む。
虫眼鏡は、子供たちが発動させた時とは比べ物にならない、眩い金色の光を放ち、その輝きは部屋全体を照らし出した。
「リリア。鑑定が終わった玉から、順に内容を言ってくれ。悪いがセスティーナさん、書記を頼めるか?」
セスティーナは少し顔を赤らめるも、頷くと「かしこまりました」と返事をして書き留める準備をした。
ディノッゾの指示の元、リリアによる十八個と一つの能力玉の鑑定が、今、始まった。
「……さてと」
ディノッゾは、その空気を断ち切るように、リリアに視線を向けた。
「悪いが、リリア。俺の分のドロップ品、見せちゃくれねえか」
「うん、分かった!」
リリアはアイテムボックスからディノッゾの分を取り出す。
「まずね、ディノ。これは、ディノが気を失っている間に、ディノの左手に握られていた玉よ」
リリアは能力玉を一つ、ディノッゾに渡す。
「次にこれ。これは宝箱から出てきたディノの魔導書と外套」
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「皆も宝箱からそれぞれのアイテムを貰ったから、これもディノが一番必要としているものだと思うの」
ディノッゾはそれらを無造作に受け取った。
「あとは、他に10個の能力玉があったの」
リリアはそう言い、布の袋からざらりと宝玉を取り出し、床に並べる。
「九個はこれ」
リリアがまず並べたのは、九つの七色に輝く能力玉だった。その全てが、まるで内側から光を放つかのように、神々しい輝きを放っている。
「それで、これが、竜のオブジェの手に握られていた玉」
そして最後に、禍々しくも美しい、血のように赤い能力玉を一つ並べた。
七色の九つの玉と、血色の玉一つ。合わせて十個の宝玉が床に並んだ、その光景を見た瞬間、これまで冷静を保っていたセスティーナの表情が、劇的に変わった。
「なっ……!」
彼女はわなわなと震えながら、その宝玉に駆け寄った。
「そ、その輝き……その七色の魔力の奔流……!まさか……!」
「ディノッゾ殿!」
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彼女の言葉に、部屋にいた全員が息を呑んだ。
セスティーナは、もはや聖騎士の威厳などかなぐり捨てて、子供のようにはしゃいでいた。
「すごい……!すごいことです、ディノッゾ殿!貴方様方は、この皇国を、いえ、この世界を救う、本物の英雄なのかもしれません!」
その、あまりにも熱狂的な賞賛の言葉。
ディノッゾは、ただ、ぽりぽりと頭を掻きながら、その言葉を遮った。
「悪いが、セスティーナさん。その『運命』とやらで誰の玉か決まる前に、俺は全貌を把握しておきたい」
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「リリア。お前がやれ。魔力の消耗はデカいが、この中で一番魔力があるのはお前だ」
リリアは、自信に満ちた笑顔で頷いた。
「うん!任せて!」
「これから、床に並んだ十個と、お前たちが左手に握りしめてる八個、それと俺の左手にのも合わせ、全部で十九個の能力玉を鑑定し、記録を取りるぞ」
「ディノッゾ様、その、どの玉が誰の能力が入っているのかというのは既に決まっているのです。違う人の玉を割っても、その能力は決まっている人のところに行きます。しかし、聞いた出現の仕方ですと、割る以外に誰の能力か知る術はございません」
「流石セスティーナさんですね。俺知らなかった、いや兄弟がそのようなこと言っていたっけな。よしリリア行け!」
リリアが、虫眼鏡に魔力を流し込む。
虫眼鏡は、子供たちが発動させた時とは比べ物にならない、眩い金色の光を放ち、その輝きは部屋全体を照らし出した。
「リリア。鑑定が終わった玉から、順に内容を言ってくれ。悪いがセスティーナさん、書記を頼めるか?」
セスティーナは少し顔を赤らめるも、頷くと「かしこまりました」と返事をして書き留める準備をした。
ディノッゾの指示の元、リリアによる十八個と一つの能力玉の鑑定が、今、始まった。
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