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第68話 割り始めと祝福の連鎖
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全ての能力玉の鑑定を終え、ディノッゾは虫眼鏡をリリアに渡すと、床に並ぶ十個の能力玉を見渡した。
「さて、鑑定は終わったからな。玉を割りますか!」
彼の言葉に、子供たちは一斉に歓声を上げた。
ディノッゾは、リオが獲得した七色の加護玉(【守護騎士の加護】)と、ギフト玉(【聖属性付与】)を手に取った。
彼はそれを手のひらに乗せ、周りの子供たちを面白そうに見回した。
「さあて、守護騎士の加護と聖属性付与は、誰が得るのか楽しみだな。イッツショータイム!」
ディノッゾは、特に力を込めることなく、ただ、ぎゅっ、と、片手で握りしめた。
パリンッ! 輝く粒子が飛び散る。
粒子の奔流は、リオの体へ一直線に飛んでいく。
「おおおっ!リオだ!リオ、おめでとう!」歓喜の叫びが上がる。
子供たちは一斉に拍手を送り、祝福の歓声が部屋に響き渡る。
「次は、狂戦士と自己再生だ!」カミラが自信満々で玉を差し出す。ディノッゾがそれを割ると、その光は、カミラの体へ。「イェーイ!私の力だー!」カミラが歓喜の声を上げる。
「次は、氷雪の女神の加護だ!」
リリアが玉を差し出すと、受け取ったディノッゾが直ぐに割ると、その光はリリアの体へ。
「やったー!ありがとうございます、ディノ!」
リリアは頬を赤らめ、ディノッゾに抱きついて感謝を伝えた。
祝福と興奮は、三番目のリリアまで続いたが、四番目のボルツが玉を割る頃には、祝福の熱は落ち着き、子供たちは「次は誰のかな?」という興味と、「加護の多さ」に対する麻痺へと変わっていった。静かな拍手が繰り返される中、ディノッゾの規格外の握力によって、九人分の加護玉が次々と砕かれ、能力を宿していった。
八つの玉が割られた後、床に残された七色の加護玉は、【弓聖の加護】の玉一つだけだった。
No. 加護玉の能力名 持ち主
1 【守護騎士の加護】 リオ
2 【狂戦士の加護】 カミラ
3 【氷雪の女神の加護】 リリア
4 【斧聖の加護】 ボルツ
5 【槍聖の加護】 ゴードン
6 【賢者の加護】 マヤ
7 【聖女の加護】 ティナ
8 【疾風の加護】 サラ
9 【弓聖の加護】 まだ割っていない
10 【プロフェッサー】 まだ割っていない
ディノッゾは、その七色の【弓聖の加護】の玉を手に取った。
「さて、問題はなんでこの弓聖の加護が残ったかだな。弓なんてほとんど使ったことなくてさ、俺の腕前じゃあ、紛れ当たり狙いの牽制程度なんだよな」
ボルツが目を輝かせた。
「でも、先生!皆得たからまだなのはもう先生だけですよ!頑張って弓を覚えてください!」
ディノッゾは苦笑した。
「ですよね~。仕方ない、割りますか!」
ディノッゾは意を決したように、誰も触れていない【弓聖の加護】の玉を手に取り、力を込めて握りつぶした。
パリンッ!
砕け散った玉から、七色の粒子の奔流が噴き出す。
その粒子は、誰にも向かわない。
しかし、粒子は、部屋の入口付近「なにもない壁」の一点を目指し、一直線に飛んでいく。
そして、その壁に吸い込まれるように、エフェクトごと消えた。
一同は、そのありえない光景に息を呑んだ。粒子が向かった壁には、何の痕跡も、誰もいない。
ディノッゾは、その場に立ち尽くしたまま、その壁に向かって、力なく呟いた。
「そこに、いるのは何者!?」
その瞬間、ディノッゾの隣で静観していたセスティーナの目が、鋭く光った。
セスティーナは、間髪入れずに動いた。その全身から放たれる聖騎士の鋭い気迫は、これまでの彼女の艶やかな印象を完全に打ち消すものだった。
彼女は、風が流れるように静かに、しかし凄まじい速度で壁の隅の虚空に飛び込むと、素手で何かを強く掴み取ったのだと分かる。
セスティーナの手に、目に見えない人の体が確かに捕らえられている感触があった。彼女は、力を込めてその体を床に押さえつけると、唸るような低い声で命じた。
「正体を現すのだな。看破(デテクト・イリュージョン)!」
すると、壁の質感と色が、ゆらりと揺らぎ始める。まるで古い幻影が霧散するように、壁の一角が消え失せ、その奥に隠れていた一人の男が、姿を現した。
「さて、鑑定は終わったからな。玉を割りますか!」
彼の言葉に、子供たちは一斉に歓声を上げた。
ディノッゾは、リオが獲得した七色の加護玉(【守護騎士の加護】)と、ギフト玉(【聖属性付与】)を手に取った。
彼はそれを手のひらに乗せ、周りの子供たちを面白そうに見回した。
「さあて、守護騎士の加護と聖属性付与は、誰が得るのか楽しみだな。イッツショータイム!」
ディノッゾは、特に力を込めることなく、ただ、ぎゅっ、と、片手で握りしめた。
パリンッ! 輝く粒子が飛び散る。
粒子の奔流は、リオの体へ一直線に飛んでいく。
「おおおっ!リオだ!リオ、おめでとう!」歓喜の叫びが上がる。
子供たちは一斉に拍手を送り、祝福の歓声が部屋に響き渡る。
「次は、狂戦士と自己再生だ!」カミラが自信満々で玉を差し出す。ディノッゾがそれを割ると、その光は、カミラの体へ。「イェーイ!私の力だー!」カミラが歓喜の声を上げる。
「次は、氷雪の女神の加護だ!」
リリアが玉を差し出すと、受け取ったディノッゾが直ぐに割ると、その光はリリアの体へ。
「やったー!ありがとうございます、ディノ!」
リリアは頬を赤らめ、ディノッゾに抱きついて感謝を伝えた。
祝福と興奮は、三番目のリリアまで続いたが、四番目のボルツが玉を割る頃には、祝福の熱は落ち着き、子供たちは「次は誰のかな?」という興味と、「加護の多さ」に対する麻痺へと変わっていった。静かな拍手が繰り返される中、ディノッゾの規格外の握力によって、九人分の加護玉が次々と砕かれ、能力を宿していった。
八つの玉が割られた後、床に残された七色の加護玉は、【弓聖の加護】の玉一つだけだった。
No. 加護玉の能力名 持ち主
1 【守護騎士の加護】 リオ
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8 【疾風の加護】 サラ
9 【弓聖の加護】 まだ割っていない
10 【プロフェッサー】 まだ割っていない
ディノッゾは、その七色の【弓聖の加護】の玉を手に取った。
「さて、問題はなんでこの弓聖の加護が残ったかだな。弓なんてほとんど使ったことなくてさ、俺の腕前じゃあ、紛れ当たり狙いの牽制程度なんだよな」
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「でも、先生!皆得たからまだなのはもう先生だけですよ!頑張って弓を覚えてください!」
ディノッゾは苦笑した。
「ですよね~。仕方ない、割りますか!」
ディノッゾは意を決したように、誰も触れていない【弓聖の加護】の玉を手に取り、力を込めて握りつぶした。
パリンッ!
砕け散った玉から、七色の粒子の奔流が噴き出す。
その粒子は、誰にも向かわない。
しかし、粒子は、部屋の入口付近「なにもない壁」の一点を目指し、一直線に飛んでいく。
そして、その壁に吸い込まれるように、エフェクトごと消えた。
一同は、そのありえない光景に息を呑んだ。粒子が向かった壁には、何の痕跡も、誰もいない。
ディノッゾは、その場に立ち尽くしたまま、その壁に向かって、力なく呟いた。
「そこに、いるのは何者!?」
その瞬間、ディノッゾの隣で静観していたセスティーナの目が、鋭く光った。
セスティーナは、間髪入れずに動いた。その全身から放たれる聖騎士の鋭い気迫は、これまでの彼女の艶やかな印象を完全に打ち消すものだった。
彼女は、風が流れるように静かに、しかし凄まじい速度で壁の隅の虚空に飛び込むと、素手で何かを強く掴み取ったのだと分かる。
セスティーナの手に、目に見えない人の体が確かに捕らえられている感触があった。彼女は、力を込めてその体を床に押さえつけると、唸るような低い声で命じた。
「正体を現すのだな。看破(デテクト・イリュージョン)!」
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