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本編
72:真相(2)
「だからそれを私的利用だって言ってんだろ。馬鹿なのか?」
「あれですか?エミリアたんは国宝級に可愛いから、これは国のためなんだとか思ってるんですか?あ、その顔は図星ですね。本当に気色悪い」
「相手が自分のこと好きだと思い込んでるわけね。そんで体いじくり回して、心書き換えようとしてるわけね。気持ち悪すぎて吐き気がする。ちょっと誰かエチケット袋持ってきてー!」
「思い込み激しすぎて怖いです。そこらんへんのストーカーと同じこと言ってるって自覚あります?あ、もしかしてヤンデレ属性狙ってるんですか?だとするならヤンデレの意味はき違えてません?あと、普通におっさんがそれをやっても気持ち悪いだけですよ?自分がおっさんだって自覚あります?若者ぶりたいならせめて髭剃ってこいや」
「そもそもなんで公爵閣下の顔であの人と接してるわけ?それもう勝てないって自分で認めちゃってるじゃん。哀れなおっさんだな、おい」
「勝てないから心書き換えるとか、やることがゲスい。無理。気持ち悪い。ちょっと誰か私にもエチケット袋持ってきてー!」
「というかあんたのやってること普通に浮気だからな?」
「仕事もせずに離宮に女囲うってどういう神経してるんですか?」
「新聞社のベスト愛妻家賞でもらったトロフィー返上しろや、コラ」
決壊したダムのように言葉が溢れて止まらないジルフォード兄妹。
相変わらず拘束されているのは彼らの方なのに、なぜか追い詰められている気分になるからおかしなものだ。
動揺のあまり幻術が崩れ、再び素顔を表した王は「う、うるさい!」とどもりつつ反論した。
「書き換えるんじゃない!元に戻すんだよ!!」
「は?」
「エミリアと結ばれるのは私のはずだったんだよ!」
「は?」
「だから!アルフレッドとエミリアの間に初めから愛なんてないんだよ!」
「「「は?」」」
3人、声を揃えて腹の底からはき出した「は?」という言葉には侮蔑と嘲笑が混ざっていた。
彼らの目力に圧倒された王は、彼らの前にしゃがみ込むと理解してもらおうと説明を始める。
「いいか?簡単に言うとだな、エミリアはその容姿と声で人を魅了する不思議な力があるんだ」
「は?」
「その『は?』って言うのやめなさい。おじさん傷つくから」
挑むような表情で自分を睨みつけるシャロンを諌めつつ、王は話を続けた。
彼曰く、エミリアのその能力は魔術ではない別の何かであるらしい。その存在を変異種と呼ぶものもいるが、実態はよくわかっていない。
彼女の能力は無意識に『自分に対する好意』を抱くよう他人の感情を操作してしまうもので、彼女自身はそれを制御できないそうだ。
「エミリアの魅了にかかりやすいかどうかは魔力量に反比例する。つまり魔力がゼロのものほどかかりやすく、魔力量が高い者ほどかかりにくい。例えば、今この場にいる人間で言うと、魔力封じの首輪をつけられたエディがかかりやすく、次いで魔力量の少ない君だ。わかるかい、シャロン」
わかるかと首を傾げる王に、シャロンは「なんとなく」とだけ答えた。
「つまりそういうことだよ」
「いや、どういうことだよ」
「だから、アルフレッドとエミリアの間にあるものは偽物だということだよ」
「あれですか?エミリアたんは国宝級に可愛いから、これは国のためなんだとか思ってるんですか?あ、その顔は図星ですね。本当に気色悪い」
「相手が自分のこと好きだと思い込んでるわけね。そんで体いじくり回して、心書き換えようとしてるわけね。気持ち悪すぎて吐き気がする。ちょっと誰かエチケット袋持ってきてー!」
「思い込み激しすぎて怖いです。そこらんへんのストーカーと同じこと言ってるって自覚あります?あ、もしかしてヤンデレ属性狙ってるんですか?だとするならヤンデレの意味はき違えてません?あと、普通におっさんがそれをやっても気持ち悪いだけですよ?自分がおっさんだって自覚あります?若者ぶりたいならせめて髭剃ってこいや」
「そもそもなんで公爵閣下の顔であの人と接してるわけ?それもう勝てないって自分で認めちゃってるじゃん。哀れなおっさんだな、おい」
「勝てないから心書き換えるとか、やることがゲスい。無理。気持ち悪い。ちょっと誰か私にもエチケット袋持ってきてー!」
「というかあんたのやってること普通に浮気だからな?」
「仕事もせずに離宮に女囲うってどういう神経してるんですか?」
「新聞社のベスト愛妻家賞でもらったトロフィー返上しろや、コラ」
決壊したダムのように言葉が溢れて止まらないジルフォード兄妹。
相変わらず拘束されているのは彼らの方なのに、なぜか追い詰められている気分になるからおかしなものだ。
動揺のあまり幻術が崩れ、再び素顔を表した王は「う、うるさい!」とどもりつつ反論した。
「書き換えるんじゃない!元に戻すんだよ!!」
「は?」
「エミリアと結ばれるのは私のはずだったんだよ!」
「は?」
「だから!アルフレッドとエミリアの間に初めから愛なんてないんだよ!」
「「「は?」」」
3人、声を揃えて腹の底からはき出した「は?」という言葉には侮蔑と嘲笑が混ざっていた。
彼らの目力に圧倒された王は、彼らの前にしゃがみ込むと理解してもらおうと説明を始める。
「いいか?簡単に言うとだな、エミリアはその容姿と声で人を魅了する不思議な力があるんだ」
「は?」
「その『は?』って言うのやめなさい。おじさん傷つくから」
挑むような表情で自分を睨みつけるシャロンを諌めつつ、王は話を続けた。
彼曰く、エミリアのその能力は魔術ではない別の何かであるらしい。その存在を変異種と呼ぶものもいるが、実態はよくわかっていない。
彼女の能力は無意識に『自分に対する好意』を抱くよう他人の感情を操作してしまうもので、彼女自身はそれを制御できないそうだ。
「エミリアの魅了にかかりやすいかどうかは魔力量に反比例する。つまり魔力がゼロのものほどかかりやすく、魔力量が高い者ほどかかりにくい。例えば、今この場にいる人間で言うと、魔力封じの首輪をつけられたエディがかかりやすく、次いで魔力量の少ない君だ。わかるかい、シャロン」
わかるかと首を傾げる王に、シャロンは「なんとなく」とだけ答えた。
「つまりそういうことだよ」
「いや、どういうことだよ」
「だから、アルフレッドとエミリアの間にあるものは偽物だということだよ」
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