社会人の俺が女体化したら転がり堕ちていった

ニッチ

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三章 女以上に女

第十四話 豪腕に抱かれて

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 ギィー、バタン。
 鈍い蝶番ちょうつがいの甲高い悲鳴が、さっきの動画の声を一瞬だけ彷彿させた。暗くて寒い玄関に、二人して佇む。妙に狭く感じたのは、代理が大柄すぎるためだった。
 スンスン、と頭の上にて、鼻を鳴らす音が聞こえる。

「ええなぁ。女が一人で生活している部屋の匂いやぁ」

 ゾワッとする一言のはずが、なぜか耳が熱くなり、鼓動がわずかに早まる。
 ――そ、それにしても、思わず部屋へとあげてしまったけれども、この後、どう、すれば? そもそも、今日のはそんなに疲れる業務では無かったし――。 
 グニ、グニン。

「うっ、え?」

 突然、スーツの上から二の腕を揉まれる。強靭で大きなその手からすれば、まるで細枝を掴むみたいだった。ちょっと力を込めれば、簡単に骨ごとへし折れそう。

「女ってさぁ、狭い自宅で、自分より倍近い大きな異性と、二人っきりになったらどんなキモチになるんやろなぁ?」

 グニグニ、っと二の腕を揉まれ続ける。
 けれども、ただ力が強い――それだけなのに、触れられた部分が熱くなってしまう。男性いせいの力強さが、いかに頼りがいと、同じくらいの恐怖を併せ持つのかが、身にしみてわからされる。

「やっぱ、強姦らんぼうされたらどうしよう~、とか思っちゃうわけ?」

 スリスリ、っとごつい親指が、腕全体を我が物顔で撫でていく。私は口を小さく開きかけたまま、じっと突っ立っているだけだった。

「例えば、さっきの携帯の女……ワシの嫁みたいにさぁ」

 ドクン。

「こんな狭い賃貸アパートでぇ、口に太っとい指を突っ込まれて、助けを呼べんようにされてぇ」

 ドクン!

「押さえつけられて、身動みじろぎできない姿勢で、失神するまで膣内射精セックスされたらって――」

 ドックン!
 い、痛いくらいの心臓の鼓動で、思い返った。――いくら私でも、以前までであったら、流石に初対面の代理を家に上げたりはしなかった、と思う。
 しかし、囲部長によってマゾの心を開け放たれて、さらに禁欲生活を十日以上もいられた今の状態だと――。
 ススス。代理の両手が、私のわきの下へ入ってくる。

「え? きゃっ」

 か、軽々と持ち上げられてしまう。っというかまるで、首の座った乳児を持ち上げるみたいな姿勢に近かった。

「可愛い反応やなぁ。二十九歳アラサーでもキミなら許せるわ」

 持ち上げられたまま一歩、また一歩と、プランプランと足先を小さく揺らしつつ、色あせた壁紙の廊下を進む。代理は窮屈そうにしつつ、居住空間リビングを通過して、寝室へと向かっていく。
 窓から差し込む冬の穏やかな陽光が、狭い寝室のベットを照らす中、私はその上へと降ろされた。
 トサッ。

「ちょ、ちょっと代理――」

 い、いきなり? 流石に、断らないと。下着ショーツが見えない様に足を閉じつつ、今更ながら代理へ向き直り、そして見上げる。
 まるで壁が迫っているみたく、圧倒的な体格を前に、自分が縮んだかの様に思えてしまうくらいだった。首の太さもさることながら、肩幅がすごく、足だってスーツが悲鳴をあげるほどにピチピチであった。

「あ、あの」

 ……それにしても、代理のこのは、どういうことなんだろう? こんなコンプラ違反ではすまない、性的行為を、迫るみたいな言動は――まるで私が、今日は強く抵抗しないであろうことを、知っているみたいで。

「――ちょっと、脱がせてもらうで」

 完全に代理のペースというか、なめられているというか……。
 いや。そもそも、家へあげてしまっている時点でおかしいし、抱っこされている時点でもっとおかしい。ベットに運ばれた時点で、私は、いくら何でも本当に――。
 シュル、パサッ。

「!」

 ネクタイを外し、スーツとポロシャツを脱いで現れた裸体は、ボディービルダーのような立派さだった。しかも、見せかけのではないことが、その隆起した、研磨されたみたいな筋肉でわかった。
 六つに割れた腹筋はもちろん、大胸筋むね三角筋かた大腿四頭筋ふとももは、まるで生きた鋼みたいだった。芸術に教養の無い私でも、そのバランスの良さも相まって、彫刻を眺めているみたいな印象すら受けた。
 女性の中にはマッチョな男性を好きな女性ひとがいると聞くけど、そのいくらかを理解してしまった。

「あ、別に筋肉を見せびらかしたかったわけやないで? 最近は女とレイププレイする時くらいしか役に立ってへんし」

 た、たった一つの、異常な単語キーワードに、汗をかく手をギュっと握る。
 ――いや、代理からすれば、部下とは言え、今日はじめて会った男を家にあげる女という時点で、底が知れてしまったのだろうか。

「あの、えと――」

 そして、そんな当たり前な事に、なぜか気づけなかったわたしが、今更どうこうしようとも、無理だった。羞恥しゅうちに震えつつ、頼りない細い腕を、盾みたくして彼とを分けへだてようとすることしかできなかった。

「なぁ、新妻ちゃん」

 押し倒されるのかと思いきや、代理はなぜかその場で上半身を左へ捻り、右の剛腕を天井へと持ち上げる。黒く生え乱れる腋毛わきげが目に飛び込む。
 黒光りしそうな縮れた毛は複雑に絡み合い、暗い光沢を放っていた。

「新妻ちゃん。ちょっとボクの腋、めっちゃ近くで見てぇや」

 うっ――けど今さら嫌もないか。それに臭いを嗅がされるくらいならと、ためらいつつも鼻を近づけてしまう。

「……っ! ぁ」

 ――キツい、と思ったのは最初だけだった。
 ツンととがった臭いは鼻先を抜けて、鼻腔びこうに付着したかと思うと、なんとも言えない甘苦い香りとなって、内側にへばり付いた。
 汗っぽい臭いも混じって、独特な刺激臭を不快に感じるはずが、なぜか呼吸を止められなかった。きっと、生理活性物質フェロモンと呼ばれるのが出ていて――。

「気に入った?」

「!」

 気がつくと、つつ、五回ほど深呼吸をしていたらしい。
 ドキドキしつつも、嫌なような、甘いような、切ないような――まるで、と思えた。

「ほなお返しに、新妻ちゃんの腋を嗅がせてえやぁ!」

 ボク臭いフェチやねん――などと笑いつつ屈むと、放心する私のワイシャツの襟首から胸元付近の生地を両手で掴む。

「後で弁償するから」

「えっ?」

 ――ブチブチブチ、ビリィイ!

「きゃあ!」

 ワイシャツはもちろん、スーツも含めて引き破かれる。破れた部分から前半身が露出し、プルン、と黒いセクシーブラに包まれた乳房おっぱいが、踊るように震える。

「デカ(笑)。――にしても、やっぱ全部一気には無理かぁ。袖とかも割と残っとるし」

 そう言う代理は、けど加虐的サディスティックに口角を上げる。驚き怯える私は、みすぼらしくも卑猥な格好にされて、反射的に胸元ブラを隠す。

「むしろエロ漫画みたいになったなぁ。【女部下の破廉恥な午後】的な?」

 品の無さそうな事を口にする代理は、鼻の穴を拡げつつ再び私の二の腕を掴……まずに、小指を腋の下へ挿し込み、引き上げていく。

「――え!」

 胸を隠す腕がゆっくりと解かれて、最後には手が天井を指す。ま、さか。小指一本が、私の腕力を上回るなんて……。
 冷たい室内の空気が腋を撫でる中、大きな顔が腋に近付いてくる。

「おっ、綺麗に剃ってるやん。てか、体毛が薄ない自分?」

 間近で見ると、小さな皮脂ひしをてっぺんに乗せた大きな鼻にて、腋へグリグリと押しつける。くすぐったさもだけど、まるでみたいで、いつものとは違った恥ずかしさを覚えてしまう。

「! おおぉっ」

 驚嘆きょうたんするような声の後、毛穴にまで鼻先を押しつけて、何回も深呼吸された挙げ句に。
 ――ペロン。

「ひゃん!」

 大きな舌が腋の一番深いところを、えぐるみたく舐めあげる。まるで子供が大好きなアイスを食べるみたく、ベロベロと唾液まみれにされていく。
 涙目になりながら、嬉々として腋を舐める代理の顔から目線を逸らすと、社会の窓があり、モッコリと丸く尖っているのに気付いてしまう。

「――ぷはぁ。新妻ちゃんはほんま最高なエロ女の香りを醸成じょうせいしとるでぇ。無味無臭に近いけど、鼻裏を舐めるみたいなエロフェロモン臭を垂れ流してるわ。あと、汗臭と昨晩の液体石鹸ボディソープの残りが、混ざり溶けてチンコがバッキバキやでぇ!」

 に、臭いフェチというヤツなのかな? 鼻を腋へ付着させたまま、カチャカチャとベルトを鳴らし出す。
 こんな変態的な行為をされているのに、私は何も言えず、また出来ず、片腋を舐め臭われたまま、俯いて固まってしまう。
 ひょっとしたら、代理の腋の臭いを嗅いだ時に、奇異なスイッチが入りかけたのかもしれない。

「さってと。スカートとストッキングも破ってええよな?」

 極短いスカートの中に、太くて長い腕が無遠慮に入り込んでくる。

「ま、待ってっ!」

 破かれるくらいなら、むしろ自分から脱ごうとするも。

「もっとエロいの買い直してあげるから。新妻へんたいちゃん」

 ビリリリ! ブチッ、バリリ!

「ひゃぁ!」

 まるで皮膚が破かれたみたいな衝撃に、心臓が口から飛び出そうになる。
 つむった目を開けると、スカートは見る影もなくただの布きれになり、ストッキングから生え出る生足は、妙になまめかしかった。
 そして当然、股間を隠すのは、黒の卑猥なレースのTバックだけとなってしまった。

「素材がええからリアルAVみたいやな。ちょいヤン気味のスレンダー巨乳とか、ほんま逸材やでキミィ!」

「――い、いや」

 その弱々しい言葉で、なぜか紙を裂くような太い指先が初めて止まり、代理は目を丸くする。

「遅っ。キミ、嫌がるのめっちゃ遅いで!」

 ボロボロの服の残渣ざんさに見え隠れする、柔肌と卑猥な下着姿の私は、まるで処女みたいに震えてしまう。
 本当に強姦レイプされているような倒錯とうさに、ただただ俯いて身体を抱き締める。――囲部長によって、を刻み込まれた私は、相手が異なっても、それを発揮してしまっていた。

「瞬きを忘れるエロさや。ほんま、強姦ヤリがいあるでぇ」

 ベルトを外し終えた代理は、最後の一枚であるボクサーパンツを、テントみたいないびつな形へと変えていた。

「けどまぁ、何度も言うけどさぁ。今日初めて会った上司おとこに、エロ動画を見せられて、セクハラオーバーな言葉を浴びせられた癖に、簡単に部屋へあげるとか――」

 真冬の雛鳥みたく、ただただ瞳を震わせて、伺うみたく彼を見上げる。

「その挙げ句、担がれてベットとインして、腋の臭いを嗅いで嗅がされ、最後に服を引き千切られて、やっと――蚊が鳴く程度の――『いや』。鼻で笑ったら聞こえへんでキミぃ」

 クイッ、大きな指でもって小さな顎を上げられたかと思うと、迫る顔から放たれる声は、ガラリと音を変えた。

「以上。つまりは、ワシにブチ犯されたいってことでええんやな?」

「えっ? ――ひんっ!」

 ブチィ!
 糸をちぎるみたく簡単に、前ホックでもないブラを破り捨てられる。プルンっとみ一つない乳房が、大きく揺れ現れる。

「デカさもやけど、乳首の色素が薄いなぁ。なんか塗ってる?」

 ――いかがわしい賞賛を受けたこの乳首の色も、春先に比べれば、色が濁ってきていた。理由はもちろん、係長と長谷川君、そして部長によって舐められ、いじくり回されて来たから……。

「ぬ、ぬってません」

「ふ~ん。三十路前の薄ピンク乳首なんて都市伝説やおもてたで。経産婦やなくても、二十歳はたち前後で黒くなんのが普通らしいけど」

 不思議な女やなぁ、と口にしつつ、格闘漫画のキャラクターみたいなその指が、私に残された背中や腰、脚回りの衣服の残骸ざんがいを掴み持つ。
 縮こまりつつ――ビリリイ! っと自分がひん剥かれてイク様を、歯を食いしばって耐えるしか出来なかった。
 一分と経たない内に、もうほんの一部の袖とかを残して、最後の守りであったショーツすらあっけなく破り捨てられた。
 ほぼ丸裸にされたかと思うと、代理の左手が、私の両手の手首をまとめて掴み締め、グイッと持ち上げられる。
 床の上にて、まるで屠殺とさつ(※精肉などを目的に家畜を殺す行為)される直前の牛みたく、足をブランブランと宙づりにされる中、代理の目線の高さまで引き上げられる。
 胸も大事なところも全て晒されるという、女として酷く侮辱的な状況なのに、流れに身を任せるなんて、私は一体、本当に――。

「おっほほ。こんなドエロいシチュエーション。変な声も出てまうで」

 角張ったその右手で、両方の乳房をギュッ、っと真ん中へ寄せられる。軽い痛みと共に、乳首が谷間の中心に集められて――。

「(ま、まさか)――待っ」

 チュボッ!
 その大きな口が、まるで掃除機みたく、同時に吸引してくる。

「っあぁ!」

 痛みによる小さな叫びなど、聞こえないかのごとく――ジュロッ、ジュム――っとまるで、食べるように口内のあちこち動かし、歯や唇で擦り、甜められる。
 ロレ、レロチュ。大雑把に力強く動く唇や歯とは対照的に、筋肉の塊のような舌は――ンァ――不思議と繊細な動きだった。ふたつ合わさった乳首へ、8の字みたく器用に乳輪をなぞったかと思うと、舌先で押し潰し――イゥ――両方同時に陥没させられる。

「っ、アア! はぁん!」

 冬の柔らかな日差しが、ベットの上に舞う埃をキラキラと反射させる中、今日、初めての上司に、会って半日も経たない合間にほぼ全裸で、両方の乳首を舐め吸われている。
 ――改めてそう認識してしまった瞬間、部長によって育てられた、薄汚い性癖マゾ節足動物むしの脚みたいに動き出す。徐々に甘みを帯びてくる自分の声が、さらに自分の耳を熱くするという異常循環に、正体不明の涙がにじみ出てくる。
 ううん。もっと言えば、両手を吊るされて乳首を吸われるという異次元の前戯こと、拷問を受けているような未知の体験に、淫乱な性癖が、さらに歪み成長をした。今朝からの疼きはもはやピークで、被虐の蕾は、私の下腹部を苗床に、内側から犯すみたいにいやらしく触手を伸ばしていた。
 ジュポァ――コリ、コリリ。

「! あ、んひっ」

 ち、乳首が歯や舌を押し返す力が強まる。――つ、つまり、もうこんなに硬くなってしまっている、んだ。
 やがて蛭のように噛みついていた彼の口が外れる。大量の唾が垂れ伝う乳首の周辺は、少し赤くて、鬱血うっけつしそうなくらいだった。

「こない乱暴に犯されとんのに、コリコリになんの早すぎやろ。どんだけ欲求不満やねん」

 ――この、糞ドMがぁ――
 軽蔑の視線と言葉で、ビリリッ、と下腹部から電気が産まれる。――あぁ、やっぱり責められると、皮膚の裏がなぜかポカポカと温かくなってしまい、もっとと求めてしまう。
 彼の分厚い皮に覆われた人差し指の先っちょが、私の割れ目の濡れ具合を、確認するみたくなぞる。
 クチュゥ。

「んんっ」

「なんやお前。膣口マンコもビショ濡れか? いて乳首吸っただけやで?」

 引き笑いする彼は、大袈裟に頷いた。

「――ほな、異次元の前戯を続けるでぇ」

 えっ? と口にするより早く、次の瞬間した。

「あ? へ?」

 ぐるん。
 し、信じられないことに、彼は空いている右手で私の左脚の足首を持つと、私の手首を掴んでいる左手を離した。同時に左手が、私の天井へ向かう右脚を持つ。
 小さく回った目が落ち着きを取り戻すと、パンパンに膨れ上がったボクサーパンツが、顔面に迫っていた。私の股間の上から、何とも嬉しそうな声が響く。

「クンクン! ぷはぁ~、タマラン。男を誘う蜜壺とはこのことやなぁ」

 大きな鼻先が小陰唇ビラビラへ押し込まれると、口からエッチな悲鳴の欠片がこぼれる。
 さら小さく身体を揺らされるたび、彼のボクサーパンツへ鼻先が当たって、その強度かたさを思い知らされる。そして精液の臭いと、僅かなアンモニア臭がして、なぜか頭の中がジンジンした。

「ほな、いただきま~す」

「ま、待ってくだ――」

 まるで子供が朝ご飯を食べるような明るい一言だったけど、こちらは頭に血が登りかけていた。さらに全く見えないため、不安と羞恥で心臓を鳴らしていると。
 ジュルロ。

「ツッ、あひぃ!」

 ――う、そっ!
 な、なかに濡れた肉棒が入り込んできたの? ――と勘違いするような質量感と衝撃によって、股間がジーンと熱く震えた。

「ジュポ、ジュルズズ、ベチョ。――あ~、エロおんなのマン汁のウンマ~」

 だ、だって。それはまるで、みたいな刺激だった。代理の濡れた舌があまりに硬い上に、大きすぎるため、男性器オチンコ挿入はいったと、膣が勘違いしてしまったくらいなのだから。
 グニョ、ロレ、ニュポ!
 クンニの音とは思えない力強くて卑猥な音と勢いに、恐怖に怯えなければならない股間が、熱く痙攣けいれんしてしまう。オチンコのような長さリーチはないけど、変幻自在な筋肉の塊は、逆に普段の挿入では届かない所を触れ甜めた。
 変な体位でこの新感覚に、オナラが出そうになるのを、必死に耐えるくらいだった。

「ぃあっ、んアッ、ぬふん!」

 グチョ、ジュルロ、チュバ!
 すご、い。まるでオチンコと指のいいとこ取りをしたみたいな、膣の中腹手前くらいまでのあらゆる皮膚を――ンアッ――も、網羅できるくらいに。
 そして、膣内にばかり気を取られていた次の瞬間、大きな鼻先によって、ヒクつく陰核クリトリスを押し擦られる!

「あたっ! いっ、イひっ!」

 チカッと、まるで頭を強く打った時に視界が明滅したみたいな快感いたみに、普段は口にしない喘ぎ声をちびってしまう。
 顔を真っ赤にしつつ、手も頭も乳房もだらしなく床へ向けて垂れ下げていた。血が逆流する苦しさにすら、快楽を覚えた始めたころ、うめき声みたいにして。

「だ、いり。血で、頭が……ンホッ!」

 ジュポア! 股間で愛液おしるを舐め飲んでいた顔が、離れた、みたい。見えないけれども、顔の周りがベタベタなんだろう、なぁ。

でへばってるとかギャグやんな? 新妻主任ちゅぅあ~ん」

 グリン、っとまた世界が反転する。余談だけれど、ジェットコースターは別に好きではなかった。

「はぁ、ひぃ、んはぅ」

 ――けどようやく、頭の血が身体へと戻っていく。汗で髪の毛がおでこに引っ付く中、気が付くと私はナニかに座らされていた。あまりの苦しさのため、下品に股を開く私は、ふと疑問に思った。
 えっと、ベットへ戻してもらったのかな? けど、目の前にベットはあるし、この寝室には椅子なんてない。あと、お尻の辺りに当たっている、硬いのは……?

「ハァ、ハァ――えっ?」

 し、信じられない。ま、まさか、私が座っているのって――。

「ええ顔してきたなぁ」

 頭の上から、代理の笑いを抑える声がした。
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