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グレンツェ帝国の帝都は、サリスト王国とは比較にならないほど壮大で、そして、驚くほど「無機質」だった。
高い城壁は一点の曇りもなく磨かれ、道を行く人々もどこか整然としている。
だが、私の目には見えていた。
街の至る所に、人々の営みから生じる「生活の淀み」が溜まっている。
それは仕方ないことだ。人が生きるということは、汚れるということなのだから。
しかし、城の中へ入るにつれ、その様子が変わってきた。
「……何、ここ。異常なほど綺麗じゃない」
廊下の床は、鏡のように自分の顔を映し出している。
塵一つ、髪の毛一本すら落ちていない。
掃除が行き届いているというレベルを超えている。
これは、強迫観念に近い「拒絶」の現れだ。
「我が主、ジークフリート皇帝陛下は、不浄を極端に嫌われる。他人の魔力はおろか、視線ですら汚らわしいと感じるお方だ」
案内するアルベルトが、緊張した面持ちで囁く。
やがて私たちは、巨大な白銀の扉の前に辿り着いた。
扉が開くと、そこには広大な謁見の間があった。
一番奥の玉座に座っているのは、長い銀髪を流した一人の男だ。
ジークフリート・フォン・グレンツェ。
冷徹皇帝として恐れられる、この大陸最強の支配者。
彼の周囲には、目に見えるほどの冷気が渦巻いている。
だが、私が注目したのはその顔立ちではない。
彼の身体を包み込んでいる、あまりにも巨大で、あまりにも残酷な「因果の鎖」だった。
それは数百年にわたって帝国が積み上げてきた、戦争の記憶、虐殺の怨念、そして歴代皇帝が背負ってきた「統治という名の呪い」だ。
黒い鎖が、彼の喉を締め上げ、心臓を貫いている。
彼はその激痛と不浄に耐えながら、正気を保つために自分自身の魔力で周囲を凍りつかせ、すべてを拒絶しているのだ。
「アルベルト、貴様……。死に損なった挙句、どこの馬の骨とも知れぬ女を連れてきたか」
地を這うような低い声。
それだけで、謁見の間にいた家臣たちが一斉に平伏し、ガタガタと震え始める。
だが、私は一人でスタスタと、玉座の方へ歩み寄った。
「止まれ! 陛下に近づくな!」
近衛騎士たちが剣を抜こうとするが、ジークフリートがそれを手で制した。
彼の瞳が、私を射抜くように見つめる。
「……貴様、怖くないのか。私のこの、呪われた魔力が」
「怖いというより……、すごく汚いですね」
私の言葉に、謁見の間が凍りついた。
家臣の一人が泡を吹いて倒れ、アルベルトが「終わった……」という顔で頭を抱える。
皇帝の眉間に、深い皺が寄った。
「……今、何と言った?」
「その鎖、すごく邪魔じゃないですか? 錆びついて、嫌な臭いがします。洗濯物の生乾きの臭いよりも酷い」
私は鼻をつまみ、ジークフリートの目の前まで階段を駆け上がった。
騎士たちが制止する暇もないほどの速度。
というより、私の放つ「清浄な気配」が、彼らの戦意を無意識のうちに削ぎ落としていたのだ。
「貴様、死にたいのか……!」
ジークフリートが右手を振り上げる。
そこには、触れたものすべてを塵に変えるほどの、破壊の魔力が凝縮されていた。
だが、私はその手を、素手でガシッと掴んだ。
「ひゃうっ!?」
後ろの方で誰かが悲鳴を上げたが、無視だ。
「触るなと言っている……! 汚れる……、私が、貴様の不浄で……」
「逆ですよ。あなたが汚れているんです。大人しくしてください」
私は掴んだ彼の手に、直接スキル【洗濯】を叩き込んだ。
瞬間、ジークフリートの全身から、凄まじい衝撃波が放たれた。
それは彼の内側に溜まっていた、数十年分の呪詛が排出される反動だ。
ドォォォォォン!
謁見の間の窓ガラスが一斉に粉砕され、石造りの柱にヒビが入る。
「ぐ、ああああああああっ!」
皇帝が絶叫する。
だが、私の手は離さない。
私の視界の中では、彼を縛っていた黒い鎖が、次々とパリン、パリンと砕け散っていく。
鎖が砕けるたびに、中から彼自身の真の魔力が、黄金の奔流となって溢れ出していく。
「……ふぅ。頑固な汚れだったわ」
私は手を離し、額の汗を拭った。
静寂が、謁見の間を支配する。
粉塵が舞う中、玉座に座っていた男は、もはや先ほどまでの「死神」のような雰囲気ではなかった。
肌は透き通るような白さを取り戻し、瞳には理知的な光が宿っている。
何より、彼の周囲を漂っていたあの「生乾きの臭い」が、完全に消えていた。
「……消えた」
ジークフリートが、震える自分の手を見つめて呟く。
「ずっと、私を蝕んでいたあの声が、痛みが……。嘘のように、何も感じない……」
彼はゆっくりと立ち上がり、私の一歩前に立った。
私よりもずっと高い視線。
整いすぎた顔が、すぐ近くにある。
「貴様……、私に何をした」
「ただの洗濯です。あまりに汚れが酷かったので、少し強めに揉み洗いしておきました」
私が当然のことを言うと、ジークフリートは、く、と喉を鳴らした。
そして、次の瞬間。
彼は私の腰を引き寄せ、力強く抱きしめた。
「ちょっ……! 何するんですか、せっかく綺麗になったのにシワになるじゃないですか!」
「……暖かい。他人の体温が、これほどまでに清らかだと感じたのは初めてだ」
耳元で囁かれる低い声。
先ほどまでの威圧感はどこへやら、そこには深い安堵と、執着の炎が混じり合っていた。
「離さないぞ、洗濯女。貴様をサリストに返すなどあり得ない。貴様は今日から、この国の聖女だ。いや、私の、私だけの専属侍女になれ」
「はい? 私は自由に洗濯ができる場所を探しているだけで……」
「帝国全土を、貴様の好きに洗わせよう。予算も場所も、私の身体も、すべて貴様の自由だ」
私の身体も、という部分で少し引っかかったが、帝国全土という言葉の響きは魅力的だった。
「……本当ですね? 途中で辞めろなんて言わないでくださいよ?」
「誓おう。貴様がこの世界の汚れをすべて落とし切るまで、私は貴様を離さない」
ジークフリートの腕に力がこもる。
その時、廊下からバタバタと騒がしい足音が聞こえてきた。
「報告します! サリスト王国との国境付近にある『迷いの森』の障気が、完全に消失しました! さらに、枯れていた霊脈が復活し、周辺の村々に奇跡的な豊作の兆しが……!」
伝令の兵士が転び込むようにして入ってきて、その場の光景を見て固まった。
最強の皇帝が、見知らぬ小汚い……いや、洗濯板を持った娘を溺愛の形相で抱きしめている。
その背後には、かつてないほど清浄な空気が満ち溢れていた。
「……さあ、仕事の話をしようか。まずは私の寝室の『清掃』から始めてもらおう」
「ちょっと、順番を守ってください。まずは、そのボロボロになったカーテンからよ」
私の新しい生活は、どうやら想像以上に忙しくなりそうだった。
そしてその頃、私を追い出したサリスト王国では、一つの異変が起きていた。
高い城壁は一点の曇りもなく磨かれ、道を行く人々もどこか整然としている。
だが、私の目には見えていた。
街の至る所に、人々の営みから生じる「生活の淀み」が溜まっている。
それは仕方ないことだ。人が生きるということは、汚れるということなのだから。
しかし、城の中へ入るにつれ、その様子が変わってきた。
「……何、ここ。異常なほど綺麗じゃない」
廊下の床は、鏡のように自分の顔を映し出している。
塵一つ、髪の毛一本すら落ちていない。
掃除が行き届いているというレベルを超えている。
これは、強迫観念に近い「拒絶」の現れだ。
「我が主、ジークフリート皇帝陛下は、不浄を極端に嫌われる。他人の魔力はおろか、視線ですら汚らわしいと感じるお方だ」
案内するアルベルトが、緊張した面持ちで囁く。
やがて私たちは、巨大な白銀の扉の前に辿り着いた。
扉が開くと、そこには広大な謁見の間があった。
一番奥の玉座に座っているのは、長い銀髪を流した一人の男だ。
ジークフリート・フォン・グレンツェ。
冷徹皇帝として恐れられる、この大陸最強の支配者。
彼の周囲には、目に見えるほどの冷気が渦巻いている。
だが、私が注目したのはその顔立ちではない。
彼の身体を包み込んでいる、あまりにも巨大で、あまりにも残酷な「因果の鎖」だった。
それは数百年にわたって帝国が積み上げてきた、戦争の記憶、虐殺の怨念、そして歴代皇帝が背負ってきた「統治という名の呪い」だ。
黒い鎖が、彼の喉を締め上げ、心臓を貫いている。
彼はその激痛と不浄に耐えながら、正気を保つために自分自身の魔力で周囲を凍りつかせ、すべてを拒絶しているのだ。
「アルベルト、貴様……。死に損なった挙句、どこの馬の骨とも知れぬ女を連れてきたか」
地を這うような低い声。
それだけで、謁見の間にいた家臣たちが一斉に平伏し、ガタガタと震え始める。
だが、私は一人でスタスタと、玉座の方へ歩み寄った。
「止まれ! 陛下に近づくな!」
近衛騎士たちが剣を抜こうとするが、ジークフリートがそれを手で制した。
彼の瞳が、私を射抜くように見つめる。
「……貴様、怖くないのか。私のこの、呪われた魔力が」
「怖いというより……、すごく汚いですね」
私の言葉に、謁見の間が凍りついた。
家臣の一人が泡を吹いて倒れ、アルベルトが「終わった……」という顔で頭を抱える。
皇帝の眉間に、深い皺が寄った。
「……今、何と言った?」
「その鎖、すごく邪魔じゃないですか? 錆びついて、嫌な臭いがします。洗濯物の生乾きの臭いよりも酷い」
私は鼻をつまみ、ジークフリートの目の前まで階段を駆け上がった。
騎士たちが制止する暇もないほどの速度。
というより、私の放つ「清浄な気配」が、彼らの戦意を無意識のうちに削ぎ落としていたのだ。
「貴様、死にたいのか……!」
ジークフリートが右手を振り上げる。
そこには、触れたものすべてを塵に変えるほどの、破壊の魔力が凝縮されていた。
だが、私はその手を、素手でガシッと掴んだ。
「ひゃうっ!?」
後ろの方で誰かが悲鳴を上げたが、無視だ。
「触るなと言っている……! 汚れる……、私が、貴様の不浄で……」
「逆ですよ。あなたが汚れているんです。大人しくしてください」
私は掴んだ彼の手に、直接スキル【洗濯】を叩き込んだ。
瞬間、ジークフリートの全身から、凄まじい衝撃波が放たれた。
それは彼の内側に溜まっていた、数十年分の呪詛が排出される反動だ。
ドォォォォォン!
謁見の間の窓ガラスが一斉に粉砕され、石造りの柱にヒビが入る。
「ぐ、ああああああああっ!」
皇帝が絶叫する。
だが、私の手は離さない。
私の視界の中では、彼を縛っていた黒い鎖が、次々とパリン、パリンと砕け散っていく。
鎖が砕けるたびに、中から彼自身の真の魔力が、黄金の奔流となって溢れ出していく。
「……ふぅ。頑固な汚れだったわ」
私は手を離し、額の汗を拭った。
静寂が、謁見の間を支配する。
粉塵が舞う中、玉座に座っていた男は、もはや先ほどまでの「死神」のような雰囲気ではなかった。
肌は透き通るような白さを取り戻し、瞳には理知的な光が宿っている。
何より、彼の周囲を漂っていたあの「生乾きの臭い」が、完全に消えていた。
「……消えた」
ジークフリートが、震える自分の手を見つめて呟く。
「ずっと、私を蝕んでいたあの声が、痛みが……。嘘のように、何も感じない……」
彼はゆっくりと立ち上がり、私の一歩前に立った。
私よりもずっと高い視線。
整いすぎた顔が、すぐ近くにある。
「貴様……、私に何をした」
「ただの洗濯です。あまりに汚れが酷かったので、少し強めに揉み洗いしておきました」
私が当然のことを言うと、ジークフリートは、く、と喉を鳴らした。
そして、次の瞬間。
彼は私の腰を引き寄せ、力強く抱きしめた。
「ちょっ……! 何するんですか、せっかく綺麗になったのにシワになるじゃないですか!」
「……暖かい。他人の体温が、これほどまでに清らかだと感じたのは初めてだ」
耳元で囁かれる低い声。
先ほどまでの威圧感はどこへやら、そこには深い安堵と、執着の炎が混じり合っていた。
「離さないぞ、洗濯女。貴様をサリストに返すなどあり得ない。貴様は今日から、この国の聖女だ。いや、私の、私だけの専属侍女になれ」
「はい? 私は自由に洗濯ができる場所を探しているだけで……」
「帝国全土を、貴様の好きに洗わせよう。予算も場所も、私の身体も、すべて貴様の自由だ」
私の身体も、という部分で少し引っかかったが、帝国全土という言葉の響きは魅力的だった。
「……本当ですね? 途中で辞めろなんて言わないでくださいよ?」
「誓おう。貴様がこの世界の汚れをすべて落とし切るまで、私は貴様を離さない」
ジークフリートの腕に力がこもる。
その時、廊下からバタバタと騒がしい足音が聞こえてきた。
「報告します! サリスト王国との国境付近にある『迷いの森』の障気が、完全に消失しました! さらに、枯れていた霊脈が復活し、周辺の村々に奇跡的な豊作の兆しが……!」
伝令の兵士が転び込むようにして入ってきて、その場の光景を見て固まった。
最強の皇帝が、見知らぬ小汚い……いや、洗濯板を持った娘を溺愛の形相で抱きしめている。
その背後には、かつてないほど清浄な空気が満ち溢れていた。
「……さあ、仕事の話をしようか。まずは私の寝室の『清掃』から始めてもらおう」
「ちょっと、順番を守ってください。まずは、そのボロボロになったカーテンからよ」
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