追放された【鑑定士】の俺、ゴミスキルのはずが『神の眼』で成り上がる〜今更戻ってこいと言われても、もう遅い〜

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洞窟の奥へ進むにつれて、助けを求める声ははっきりとしてきた。
同時に、獣のような低い唸り声も聞こえる。
何かが岩壁に叩きつけられる、鈍い衝撃音も耳に届いた。
これは、ただ事ではない。
俺はミスリルダガーを抜き放ち、音を立てぬよう慎重に歩を進める。
松明の光が届かない闇の先を、【神の眼】で見た。

『ケイブ・オーガが一体、若い人間の女を追い詰めている。』
女は治癒師のようだ。
『魔力、体力ともに著しく消耗。』
生命力も、危険な水準まで低下している。
やはり、人間だったか。
面倒事はごめんだが、見殺しにするのは寝覚めが悪い。

角を曲がった瞬間、視界が開けた。
そこは先程の場所よりも、さらに広い空間だった。
一体の巨大な怪物と、追い詰められた一人の少女がいた。
モンスターは、オーガだ。
身長は三メートル近く、ありそうだ。
筋肉もりもりの体に、人の背丈ほどもあるこん棒を握っている。
ギルドの討伐ランクで言えば、Cランクに相当する強敵だ。
駆け出しの冒険者が、一人で相手にしていいモンスターではない。

そして、そのオーガと対峙しているのは小柄な少女だった。
まだ十代半ばくらいに、見える。
緑色のローブを身にまとい、手には短い杖を握っていた。
その顔は恐怖と疲労で青ざめ、ローブのあちこちが破れている。
剥き出しになった腕からは、大量の血が流れていた。

「く、来るな。」
少女は杖を構え、必死にオーガを牽制していた。
だが、その足は震えている。
もはや立っているのが、やっとという状態だ。
魔力も、ほとんど残っていないのだろう。
防御壁を、展開する様子もない。

「グオオオオオ。」
オーガが勝利を確信したように、雄叫びを上げた。
そして、こん棒を大きく振りかぶる。
もうだめだ。
少女が死を覚悟し、目をぎゅっと瞑ったその瞬間だった。
俺は背後からオーガの側面に回り込み、その巨大な足にミスリルダガーを突き立てた。

「グギャッ。」
予期せぬ攻撃に、オーガが苦痛の声を上げる。
俺は即座に、【神の眼】を最大限に集中させた。

【真名】ケイブ・オーガ
【弱点】右目、心臓(分厚い筋肉と骨で守られている)、アキレス腱
【行動パターン】知能は低い。痛めつけられた部位をかばう習性がある。怒ると見境なく暴れだす。こん棒による振り下ろし攻撃の後は、大きな隙が生まれる。
【情報】この洞窟の主。縄張りに侵入する者を決して許さない。

狙うは、アキレス腱だ。
俺は振り下ろされるこん棒を、紙一重でかわした。
そして、オーガの背後に滑り込む。
何の防御もないアキレス腱を、ためらうことなく横一文字に切り裂いた。

「グギィィィィィアアアア。」
オーガが、すさまじい絶叫を上げた。
そして、前のめりに崩れ落ちる。
巨大な体が、地響きを立てて地面に倒れ伏した。
俺は動きの止まったオーガに、慎重に近づいた。
念のため、心臓の位置に短剣を深々と突き刺す。
巨体が一度大きく痙攣し、やがて完全に動かなくなった。

「……はぁ。」
元の静けさが、洞窟に戻る。
俺は短剣についた血を軽く拭い、鞘に収めた。
振り返ると、助けられた少女がこちらを見ている。
何が起きたのか分からないという顔で、呆然としていた。

「あ、あの。」

「大丈夫か、怪我をしているみたいだが。」
俺が声をかけると、少女ははっと我に返った。

「は、はい、ありがとうございます。」
彼女は、深々と頭を下げた。
「助けていただいて、私、リナと申します。」
駆け出しの治癒師です、と彼女は言った。
その拍子によろめき、壁に手をつく。
相当、消耗しているらしい。

「俺はカイだ、しがない冒険者だよ。」
俺は彼女の腕の傷に、目をやった。
「それより、その腕を見せろ。」
オーガのこん棒が、かすめたのだろう。
傷は深く、出血もひどい。
治癒師といえども、自分自身の深い傷を癒すのは大変だ。
相当な魔力を、消耗するはずだ。
このまま放っておけば、熱を出して動けなくなるだろう。

「このくらいの傷、自分で治せますから。」
リナは遠慮がちに言ったが、彼女の顔色は明らかに悪い。
治癒魔法を使う気力すら、もう残っていないのだろう。

「いいから、じっとしてろ。」
俺は背負っていた袋から、森で採取しておいた陽光草を数本取り出した。
まだ乾燥させてはいない。
だが、このまま傷口に塗り込んでもある程度の効果はあるはずだ。

「え、それ、ただの雑草では。」
リナは、不思議そうな顔をしている。
治癒師である彼女にも、陽光草の価値は分からないらしい。
まあ、無理もない。
この薬草の真価を知る者は、ほとんどいないのだから。

「まあ、見てろって。」
俺は陽光草を数本、近くの平らな石で潰した。
濃い緑色の汁を出し、それをリナの傷口に丁寧に塗り込む。

「ひゃっ。」
薬草が染みたのか、リナが小さな悲鳴を上げた。
だが、次の瞬間、彼女は信じられないものを見るような目で自分の腕を見つめた。

「な、傷が、塞がっていく。」
陽光草の成分が、驚異的な速さで傷を癒していく。
みるみるうちに出血が止まった。
ぱっくりと開いていた傷口が、ゆっくりと繋がっていく。
まるで、映像を巻き戻しているかのようだ。
数分もすると、そこにはうっすらとした赤い線が残るだけになっていた。

「すごい、こんなの、高位の回復薬でもここまで早くは。」
彼女は、自分の目を疑っている。
「一体、この薬草は。」
治癒師である彼女の常識を、完全に覆しているのだろう。
その目は、驚きに見開かれている。

「陽光草だ、Aランクの治癒薬の材料になる。」

「Aランク。」
リナは、言葉を失っている。
無理もないだろう。
そんな希少な薬草を、まるで道端の草のように使っているのだから。

「どうして、こんな洞窟で一人だったんだ。」
仲間は、と俺が尋ねた。
すると、リナの表情がさっと曇った。

「パーティの仲間と、はぐれてしまって。」
彼女は俯きながら、事情を話し始めた。
「この洞窟に逃げ込んだんですけど、さっきのオーガに見つかって。」
彼女が所属していたパーティは、三人組だったらしい。
戦士と盗賊、そして彼女だ。
しかし、リーダーである戦士は彼女をひどく扱った。
回復役としてではなく、ただの荷物持ち兼雑用係だったという。

「モンスターとの戦闘で私が少しでも回復に手間取ると、『使えない』と罵られて。」
ダンジョンで得た報酬も、ほとんど二人が持っていってしまう。
「私が使うポーション代すら、惜しむような人たちで。」
それでも、いつか認めてもらえると信じていたらしい。
その話は、俺の過去と重なった。
スキルをゴミだと蔑まれ、報酬もまともに貰えなかった。
貢献を、無視され続けた日々。
こいつも、俺と同じだったのか。

「さっきも、私が罠にかかって足を怪我したらリーダーに言われて。」
足手まといだ、と。
「私がオーガの注意を引いている隙に逃げるって、囮にされて。」
置いていかれてしまったんです、とリナの声は震えていた。
その目には、涙が浮かんでいる。
俺は、かつての自分を見ているような気がした。
理不尽に尊厳を傷つけられ、ただ耐えるしかなかった自分を。

「そうか、ひどい連中だな。」

「……はい。」

「もう、そんな奴らのところに戻る必要はない。」
お前は自由だ、と俺は言った。
俺がそう言うと、リナは驚いたように顔を上げた。

「でも、私一人では。」
彼女は不安そうに呟く。
「治癒の力しか取り柄がないですし、戦闘なんて全く。」

「一人じゃないだろう。」

「え。」

「俺がいる、街まで一緒に行ってやる。」
それまでの間は、俺がお前を守ってやると言った。
なぜ、そんな言葉が口から出たのか自分でもよく分からなかった。
面倒事は、避けたかったはずだ。
だが、彼女の境遇が他人事とは思えなかった。
それに、この先冒険を続けていく上で信頼できる治癒師は大きな戦力になる。
そんな、打算もあった。
この出会いは、あるいは【神の眼】が俺に与えた好機なのかもしれない。

「いいんですか、私、足手まといに。」

「足手まといかどうかは、俺が決める。」
俺はきっぱりと言った。
「少なくとも、お前は俺の役に立つ。」
その傷を癒した薬草も、俺には価値が見分けられる。
「でも、正しい使い方は専門家であるお前の方が詳しいだろう。」
俺がそう言うと、リナの暗かった表情にわずかに光が差した。

「はい、薬草の知識なら誰にも負けません。」

「だろ、だからお前は足手まといなんかじゃない。」
立派な戦力だ、と俺は言った。
俺はリナに向かって、手を差し出した。
「改めて、俺はカイだ。」
よろしくな、リナ。

リナは一瞬戸惑った後、おずおずとその小さな手で俺の手を握り返した。

「はい、よろしくお願いします、カイさん。」
こうして、俺は期せずして最初の仲間を得ることになった。

俺たちはまず、倒したオーガの素材を剥ぎ取ることにした。
オーガの皮や牙は、防具の材料としてそこそこ高く売れる。
【神の眼】を使えば、どの部位が最も価値があるのかも一目瞭然だ。
リナは薬草の知識を活かしてくれた。
オーガの体内から取り出せる薬の材料などを、手際よく集めていく。

「カイさんって、本当にすごいんですね。」
作業をしながら、リナが感心したように言う。
「モンスターの弱点も正確に知っているし、素材の価値にも詳しいなんて。」

「まあ、少しだけ物知りでな。」
俺は適当にはぐらかした。
【神の眼】のことは、まだ誰にも話すつもりはない。
この力は、俺だけの切り札だ。

素材の回収を終え、俺が最初にいた場所まで戻った。
採掘しかけていた星屑の結晶の鉱脈を見たリナが、再び目を丸くした。

「こ、これ、星屑の結晶ですよね。」
こんなにたくさん、と彼女は驚いている。

「ああ、この洞窟の一番のお宝みたいだな。」
俺たちは二人で、残りの結晶を採掘した。
袋はずっしりと重くなる。
これだけでも、金貨数十枚にはなるだろう。
月見草の依頼のついでとしては、出来過ぎなくらいの成果だ。

全ての目的を果たし、俺たちは洞窟を後にした。
外の光が、やけにまぶしく感じられる。

「カイさん、これからどうするんですか。」
森を歩きながら、リナが尋ねてきた。

「まずはギルドに戻って、依頼の報告と今日の収穫を換金する。」
それから、まともな宿を探す。
「美味い飯でも、食おう。」

「わあ。」
リナが、嬉しそうな声を上げる。
彼女も、まともな食事には長いことありつけていなかったのだろう。

街に戻った俺たちは、まっすぐ冒険者ギルドへと向かった。
俺とリナがカウンターへ行くと、昼間と同じ受付の男が対応してくれた。

「おう、カイの兄さん、早かったじゃねえか。」
依頼の月見草は、と彼は言った。
俺がカウンターに置いた、月見草の入った袋を見て言葉を続ける。
しかし、俺がその隣に重い袋を「ドン」と置くと彼の動きが止まった。
オーガの素材と、星屑の結晶が詰まった袋だ。

「なんだ、こりゃあ。」
彼は袋の中をのぞき込む。
「オーガの素材に、まさかこっちの輝きは。」
星屑の結晶か、と彼は叫んだ。
「しかも、これだけの量をどこで。」
彼の驚愕の声に、ギルド内にいた他の冒険者たちの視線が集まる。
ざわめきが、波のように広がっていった。

「依頼のついでに、ちょっと寄り道してな。」
俺の言葉に、受付の男はごくりと唾を飲んだ。
すぐに鑑定士のポポロさんが呼ばれ、鑑定が始まる。
俺たちが持ち帰った、素材の鑑定だ。
結果は、言うまでもない。
オーガの素材一式で、金貨15枚。
そして、星屑の結晶はその純度の高さから全部で金貨50枚という値段が付いた。

「き、金貨65枚。」
リナが隣で、信じられないというように呟いている。
俺が陽光草で稼いだ金貨20枚と合わせると、今日の稼ぎだけで金貨85枚だ。
Sランクパーティにいた頃の一年分以上の稼ぎを、たった一日で手に入れてしまった。

大金を受け取った俺は、受付の男にリナのことを紹介した。
「こいつはリナ、今日から俺のパーティメンバーだ。」
冒険者登録を、頼む。

「え、あ、はい、私がカイさんのパーティに。」
リナは感激した様子で、震える手で登録用紙に名前を書き込んでいた。
その様子を、ギルドにいた冒険者たちが見つめている。
羨望と嫉妬の、入り混じったような目だ。
「一日でオーガを狩り、希少鉱物を山ほど見つけてくるなんて一体何者なんだ。」
「あの治癒師の子、カイって奴に拾われたのか。」
とんでもない幸運だな、とそんな囁き声が聞こえてくる。

全ての用事を済ませ、ギルドを出た俺たちは街で一番と評判の宿屋に向かった。
そして、一番良い部屋を二つ取る。
併設されている食堂で、豪華な夕食を注文した。
テーブルには、たくさんの料理が並ぶ。
肉汁滴るローストチキン、魚介の旨味が溶け込んだスープ。
焼きたてのパンに、色とりどりの果物。

「すごい、こんなご馳走、生まれて初めてです。」
リナは目を輝かせながら、目の前の料理を見つめている。

「遠慮するな、たくさん食え。」
今日の稼ぎを考えれば、これくらい安いもんだ。
俺たちは、これからのことを話しながらゆっくりと食事を楽しんだ。
リナを置いていったというパーティは、まだこの街に滞在しているらしい。
いつか顔を合わせることも、あるだろう。
その時、あいつらはどんな顔をするだろうか。

食事を終え、部屋に戻る。
ふかふかのベッドに体を横たえると、心地よい疲労感が全身を包んだ。
追放されて、まだ二日も経っていない。
だが、俺の人生は間違いなく良い方向へと動き出していた。
部屋の扉がノックされ、リナが入ってきた。

「カイさん、あの、改めて今日はお礼を言わせてください。」
彼女は再び、深々と頭を下げた。
「助けていただいて、仲間にもしていただいて本当にありがとうございます。」

「気にするな、言ったろ。」
お前はもう、足手まといじゃない。
「俺のパーティに、必要な仲間だ。」

「はい。」
リナは、嬉しそうに微笑んだ。
その笑顔を見て、こいつを仲間にして良かったと心から思う。
これからは、一人じゃない。
信頼できる仲間と共に、俺はもっと高みへと登っていく。

「さて、明日だがまずはこの街を拠点にする。」
いくつかの依頼をこなし、冒険者としてのランクを上げていこう。
俺の【神の眼】とリナの力があれば、どんな依頼も効率よくこなせるはずだ。

「ギルドの依頼もいいですが、カイさんの力があればもっとすごいこともできるんじゃないですか。」
リナが、期待に満ちた目で俺を見る。
「例えば、まだ誰も発見していないダンジョンを見つけたり。」
伝説のアイテムを、探しに行ったりとかと彼女は言った。
その言葉は、俺が心の奥底で考えていたことと全く同じだった。
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