ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)

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第50話 黄金の海とカニの晩餐

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水平線の彼方から現れたのは、海そのものを埋め尽くすかのような無数の白い帆だった。
紺碧の海原を切り裂き、威風堂々とこちらへ進路を取るその船団は、ただの商船団ではない。
船体に刻まれた重厚な装飾、甲板に整列する武装した兵士たち、そしてマストの頂上で風に狂ったようにはためく金色の鷲の紋章。
ガルディナ帝国正規軍、それも皇族直属の精鋭艦隊だ。

「リリア様、ご下知を。全軍、迎撃態勢に入りますか」

隣に立つ護衛騎士のレオンが、緊張で声を震わせながら剣の柄に手をかけた。
彼の額には脂汗が滲み、全身の筋肉が岩のように硬直しているのが分かる。
無理もない。
これだけの規模の艦隊が突如として現れれば、普通の神経なら開戦を疑うだろう。
海賊のアジトを制圧した直後の私たちに、これほどの軍勢と正面からぶつかる戦力はない。

だが、私は海風に銀色の髪を遊ばせながら、小さく鼻を鳴らした。

「剣を収めなさい、レオン。彼らは敵ではありませんわ」
「し、しかし、あれは帝国の旗艦ですぞ!? これほどの戦力、侵略以外に考えられません!」
「侵略? いいえ、あれはただの『宅配便』よ」

私は懐から取り出した手鏡を、太陽の光にかざした。
計算された角度で光を反射させ、旗艦のブリッジに向けて三回、断続的に光を送る。
それは、あらかじめ取り決めておいた「商談開始」の合図だ。
数秒の静寂の後、旗艦の甲板から強い光が同じリズムで返ってきた。

「ほら、合図が返ってきましたわ。あそこに乗っているのは、フランツ皇子の特使です」
「なっ……フランツ殿下の!? まさか、海賊討伐の援軍ですか?」
「いいえ。この海域の『警備会社』として雇うための、下見に来てもらったのです」

私の言葉に、レオンは信じられないものを見るような目で私を凝視した。
他国の正規軍を、私兵のように扱う。
その常識外れな発想に、彼の騎士としての常識が悲鳴を上げているのだろう。
だが、数字の世界に生きる私にとって、国境などという概念は利益の前では無意味だ。
使えるものは親でも使え、ましてや隣国の軍隊など、最高のコストパフォーマンスを誇る労働力でしかない。

「さあ、お客様をお迎えする準備をしましょう。フェン、ノクス、行くわよ」

私の足元で、銀色の毛玉と黒い毛玉が跳ねた。
聖獣フェンリルと、同じく希少な黒猫。
二匹は私の意図を察し、誇らしげに喉を鳴らして先導を始める。
私は海賊たちが残した桟橋へと、優雅な足取りで向かった。

巨大な旗艦が、入り江の水深ギリギリまで接近し、轟音と共に錨を下ろした。
タラップが降ろされ、武装した兵士たちが一糸乱れぬ動作で整列する。
その規律の高さは、先ほどまでここを占拠していた海賊たちとは雲泥の差だ。
兵士たちの作る道の中央を、一人の初老の騎士が歩いてくる。
帝国の重鎮、クーノ卿だ。

「お久しぶりですな、リリア・アークライト殿」

クーノ卿は私の前まで来ると、その場に片膝をつき、最敬礼をもって迎えた。
その姿に、周囲の帝国兵たちがどよめく。
帝国の重鎮が、たかだか四歳の少女に傅いているのだ。
だが、クーノ卿の瞳にあるのは屈辱ではなく、純粋な敬意と、そして微かな畏怖だった。

「ご無沙汰しております、クーノ卿。遠路はるばる、ご苦労様ですわ」
私はドレスの裾をつまみ、完璧なカーテシーで応える。
「フランツ殿下は、いかがお過ごしで?」
「殿下は帝都での『掃除』に追われておられます。ですが、リリア殿のことだけは片時も忘れたことはないと」
「あら、光栄ですわね。それで、この大艦隊は?」
「殿下からの、ささやかな贈り物でございます。『この海域の安全は、我が帝国が責任を持って保証する。リリア殿の商船を一隻たりとも沈ませはしない』と」

クーノ卿の言葉に、私は内心で素早く計算機を叩いた。
帝国の正規軍が護衛につくとなれば、アークライト商会の海上輸送における保険料と傭兵コストは、実質ゼロになる。
浮いた予算は、ざっと見積もっても年間で金貨三千枚。
悪くない取引だ。

「心強いお申し出、感謝いたしますわ。では、詳しいお話は中で」
私は、海賊たちが使っていたアジトの中で最も豪華な建物へと彼らを案内した。
「ちょうど、最高級のカニが茹で上がったところなのです。まずは、腹ごしらえといたしましょう」

案内された部屋のテーブルには、湯気を立てる山盛りのカニが鎮座していた。
この海域でしか獲れない、甲羅が宝石のように赤い「ルビー・クラブ」だ。
その大きさは子供の頭ほどもあり、濃厚な磯の香りが部屋中に充満している。

「こ、これは……なんとも見事な」
「さあ、遠慮なさらず。レオン様も、座って」

私は上座に着くと、躊躇なくカニの脚を手に取った。
硬い殻を専用のハサミで割り、真っ白な身を引き出す。
ぷりぷりとした弾力のある身を口に運ぶと、強烈な甘みと潮の旨味が舌の上で爆発した。

「……んんっ、美味しい! やはり、産地で食べる食材に勝るものはありませんわね!」

私は思わず頬を緩ませ、恍惚の声を漏らした。
前世の記憶にある冷凍カニとは次元が違う。
これぞ、生きていることの喜び。
フェンとノクスにも、殻をむいた身を皿に乗せてやる。
二匹は夢中になってかぶりつき、幸せそうに尻尾を振った。

クーノ卿とレオンは、私が無防備に食事を楽しむ姿に毒気を抜かれたようだったが、やがて恐る恐るカニに手を伸ばし始めた。
一口食べた瞬間、二人の目が驚きで見開かれる。

「うまい……! これほど濃厚な味は、王都でも味わえませんぞ」
「帝国の宮廷料理人が作るものより、数段上ですな」

「でしょう? 美味しいものを食べると、人間は合理的な判断ができるようになりますの」
私はワインを一口含み、口の中を清めてから、鋭い視線をクーノ卿に向けた。
場の空気が、一瞬にして凍りつく。

「さて、クーノ卿。単刀直入に伺いますわ」
「は、はい」
「フランツ殿下が、わざわざ正規軍を動かしてまでこの孤島を欲しがった理由。……ただの『海賊討伐』ではありませんわよね?」

私の指摘に、クーノ卿の手が止まった。
彼は視線を泳がせ、冷や汗を拭う。
隠し通せる相手ではないと、悟ったのだろう。

「……さすがはリリア殿。すべてお見通しですか」
クーノ卿は観念したように息を吐き、声を潜めた。
「実は、この島の地下には、手つかずの巨大な『銀山』が眠っているとの情報があるのです」

「銀山」
その単語が出た瞬間、私の脳内で利益計算が高速回転を始めた。
海賊たちがここを拠点にしていた本当の理由。
それは、略奪品の隠し場所ではなく、この銀山の番人だったのだ。
前財務大臣と結託し、国に隠れて採掘を行っていたに違いない。

「埋蔵量は?」
「調査によれば、帝国の国家予算の数年分に匹敵すると」
「なるほど。それはまた、魅力的な『お財布』ですこと」

私は指先でテーブルを叩き、リズムを刻む。
銀山か。
それを帝国が独占すれば、パワーバランスが崩れる。
だが、我が国が主張すれば、戦争の火種になりかねない。
ならば、答えは一つだ。

「その銀山の権利、アークライト商会と帝国で、半分ずつにしませんか?」

私の提案に、クーノ卿が目を見開いた。
「は、半分? しかし、領有権の問題が……」

「帝国の軍が、採掘と防衛を担当してください。その代わり、精錬技術と流通、そして資金洗浄……いえ、資金管理は我が商会が引き受けます」
私はニッコリと、悪魔的な微笑みを浮かべた。
「これなら、お互いに面倒な政治的干渉を受けずに、純粋な『利益』だけを享受できますわ。これこそ、真に対等なパートナーシップでしょう?」

クーノ卿は絶句していた。
一国の軍事力と、一商会の経済力を、同じ天秤に乗せているのだ。
だが、彼の顔には迷いよりも、強烈な納得の色が浮かんでいた。
この少女になら、それが可能だと本能で理解しているのだ。

「……分かりました。殿下も、リリア殿の提案ならばと仰るでしょう。この話、乗らせていただきます」
「交渉成立ね。詳細は、のちほど契約書にまとめましょう」

私は満足げに頷き、最後のカニの身を口に放り込んだ。
濃厚な味噌の味が、勝利の美酒のように喉を潤す。
これで、アークライト商会の資産基盤は盤石なものとなった。
年間金貨一万枚の安定収入。
それを元手に、さらに新しい事業を展開できる。

「さて、お腹も満たされましたし、腹ごなしに運動でもしましょうか」
私はナプキンで口元を拭い、席を立った。
「運動、とは?」
レオンが不思議そうに首を傾げる。

その時、外から兵士が転がり込んできた。
「報告します! 海賊の隠し倉庫から、島の地下構造図と思われる古地図が発見されました!」

「あら、タイミングが良いこと」
私は兵士から古びた羊皮紙を受け取り、テーブルの上に広げた。
そこには、複雑怪奇な迷宮のような坑道が描かれている。
だが、私の目を引いたのは、地図の最深部に記された奇妙な紋章だった。
双頭の蛇が絡み合い、一つの宝石を守っている意匠。

「これは……古代カルディア王国の紋章か?」
クーノ卿が、震える指でその印をなぞった。
「伝説に聞く、失われた『王の財宝』の印……まさか、実在したとは」

「財宝ですって?」
私の瞳が、カニを見た時以上に怪しく輝いた。
銀山だけでもお釣りが来るというのに、古代の秘宝までついているとは。
今日はなんて素晴らしい日なのだろう。

「リリア様、危険です。古代の遺跡には、恐ろしい罠や呪いがつきものですぞ」
レオンが青ざめた顔で諌めるが、私の耳には届かない。
「呪いで人が死ぬ確率は、馬車に轢かれる確率より低いですわ。それに、罠があるということは、それだけ守る価値のある『資産』があるという証明です」

私はフェンを抱き上げ、ノクスを肩に乗せた。
「この子たちが一緒なら、どんな罠も無意味よ。さあ、宝探しに行きましょう」

私たちは、アジトの地下室にある隠し階段を下りた。
湿った冷気が肌を撫で、松明の明かりが頼りなく揺れる。
地下は想像以上に広大で、壁面には露出した銀の鉱脈が星空のように煌めいていた。
精錬せずともこの純度。
クーノ卿の言った通り、とてつもない富の山だ。

「フェン、どっちの道が『お金の匂い』がする?」
分かれ道で私が問いかけると、フェンは鼻をひくつかせ、迷わず右の通路へと走り出した。
聖獣の直感は、どんな地図よりも正確だ。
私たちはフェンの後を追い、迷宮の奥へと進んでいく。

やがて、通路の突き当たりに、巨大な石の扉が現れた。
表面には精巧な彫刻が施され、中央には窪みが四つある。
典型的な、パズル式の鍵だ。

「押すべき石の順番は……地図の暗号によれば『三、七、一、四』ね」
私は地図の隅に書かれた数字列を、一瞬で解析した。
前世で経理として扱った複雑な乱数表に比べれば、子供の遊びのようなものだ。
レオンに指示し、順番通りに石を押し込ませる。

ズズズズ……と重苦しい地響きが鳴り、数千年の時を超えて扉が開いた。
その瞬間、目も眩むような黄金の光が、暗闇を駆逐した。

「な……ッ!?」

そこに広がっていたのは、黄金の海だった。
部屋の床が見えないほどに積み上げられた金貨、銀貨。
拳大の宝石が散りばめられた王冠、黄金の聖杯、武具。
松明の光を反射し、部屋全体が太陽の中にいるかのように輝いている。

「こ、これは……国家予算の数年分……いや、それ以上か」
クーノ卿が腰を抜かし、その場にへたり込んだ。
レオンも言葉を失い、ただ呆然と口を開けている。

私は冷静に、金貨の山へと歩み寄った。
一枚手に取り、重さを確認する。
ずしりとした手応え。純金だ。
これだけの量を市場に流せば、間違いなくインフレが起きる。
だが、使い道ならいくらでもある。

「リリア様、この財宝……どうなさいますか?」
レオンが、恐る恐る尋ねてきた。
これだけの富を前にすれば、誰でも正気を失う。
人間同士の殺し合いが始まってもおかしくない状況だ。

「三等分にしますわ」
私は、即答した。

「は? 三等分、ですか?」
「ええ。エルドラシア王国、ガルディナ帝国、そしてアークライト商会。三者で、きっちり山分けです」

独り占めしようとすれば、必ず争いが生まれる。
だが、公平に分ければ、それは強固な同盟の絆となる。
目先の利益よりも、長期的な安定と信用。
それが、最も効率よく資産を増やす方法だと、私は知っている。

「……貴女という人は、どこまで底知れないのですか」
クーノ卿が、畏怖の念を込めて呟いた。
「欲に目が眩むどころか、この状況で政治的な均衡まで計算するとは……」

「あら、私はただ、無駄な争いで資産を減らしたくないだけですわ」
私は金貨の山の上に座り、にっこりと微笑んだ。
「さあ、運び出しましょう。一度に市場に出すと価値が下がるから、アークライト銀行の地下金庫に眠らせて、信用創造の準備金にしますわ」

兵士たちが歓声を上げ、作業に取り掛かる。
地下迷宮は、一転して活気ある採掘現場へと変わった。
私はその様子を眺めながら、次の事業計画を練り始めた。
この資金があれば、大陸全土を結ぶ鉄道網の建設も夢ではない。
あるいは、魔導技術への投資を加速させるか。
夢は広がるばかりだ。

その時、懐の通信魔導具が激しく振動した。
王都に残してきた部下、カシアンからの緊急連絡だ。

「リリア様、大変です! 王都で暴動が発生しました!」
カシアンの悲鳴のような声が響く。
「暴動? 平和ボケした王都で、一体何が?」
「パン屋の組合です! 小麦の価格高騰に耐えかねて、王宮前広場を占拠しています! 『パンをよこせ』とシュプレヒコールが……」

「小麦の高騰……また、きな臭い話ね」
私は、眉をひそめた。
豊作だったはずの今年、小麦が不足するはずがない。
誰かが意図的に流通を止めているのだ。
買い占めか、あるいは売り惜しみか。
どちらにせよ、私の愛する美味しいパンを人質に取るなど、万死に値する愚行だ。

「分かりました。すぐに戻ります」
私は通信を切り、立ち上がった。
「レオン様、クーノ卿。バカンスは終わりですわ。王都へ戻ります」
「えっ、もうですか? 財宝の搬出がまだ……」
「あとは部下に任せなさい。私の『おやつ』が危機に瀕しているのです」

私の殺気立った様子に、二人は背筋を凍らせたようだった。
「承知いたしました! 直ちに出港の準備を!」

私は、名残惜しそうに金貨の山を振り返ることもなく、出口へと歩き出した。
パンの恨みは、食べ物の恨み。
私の食卓を脅かす者は、神だろうと悪魔だろうと、徹底的に叩き潰す。
そして、その過程でしっかりと利益も回収させてもらう。

「フェン、ノクス。行くわよ」
「わんっ!」
「にゃあ」

二匹も、私の怒りを感じ取ったのか、勇ましく吼えた。
さあ、待っていなさい、強欲な商人たち。
あなたたちが溜め込んだ小麦ごと、市場の塵として掃除してあげるわ。

私は地上へ戻ると、夕日に染まる海を見つめた。
その瞳には、黄金よりも鋭い、商才の光が宿っていた。
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