ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)

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第85話 黒い黄金の晩餐と虹色を吹く未知の船

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ポルトゥスの夜は、異国のスパイスと、焼きたての肉の暴力的なまでの香りで満たされていた。
アークライト商会が港湾地区に新設した最高級の直営ホテル。
その最上階に位置する、星空を独占できるプライベートテラス席で、私は新しいビジネスパートナーとなった「スパイスの王」カルダと、優雅な晩餐を楽しんでいた。
潮風が心地よく吹き抜ける中、白亜のテーブルの中央には、王都の宮廷料理人ですら平伏するであろう芸術品のような一皿が鎮座している。
シオン王国から取り寄せた最高級の長期熟成赤ワインで、丸二日かけてじっくりと煮込まれた、アイゼン領産の極上霜降り牛肉の塊だ。
そしてその上には、昼間にカルダの船から強引な交渉で買い上げたばかりの新鮮なシナモンが、惜しげもなくたっぷりと振りかけられていた。
濃厚な肉の脂が熱で溶け出す匂いと、赤ワインの芳醇な酸味。
そこに、シナモンの持つ高貴で刺激的な香りが混然一体となり、私の食欲中枢を直接殴りつけるように刺激してくる。

「……ん、素晴らしいわ。この香りの奥行き。やはり、極限まで磨き抜かれた素材の力は嘘をつかないわね」

私は純銀のナイフをそっと肉に入れた。
力を込める必要さえない。抵抗なくほろりと崩れた肉の一片を、肉汁とソースにたっぷりと絡め、優雅に口へと運ぶ。
舌の上に乗せた瞬間、肉が熱と共に溶け出し、赤ワインの深いコクと牛肉の強烈な旨味が爆発した。
だが、それだけではない。
後から波のように押し寄せてくるシナモンの鮮烈な香りが、肉の脂特有の重さを完璧に消し去り、味覚を全く新しい次元へと強制的に引き上げていくのだ。
昼間の過酷な商談では、相手のプライドをへし折るために「無駄な手間をかけすぎて、香りの芯が飛んでいる不良品だ」と酷評して買い叩いたが、やはり私の鼻に狂いはなかった。
市場に出回れば、間違いなく金貨と同じ重さで取引されるであろう、紛れもない最高品質のスパイスだ。
私の脳内で、この「黒い黄金」がもたらすであろう莫大な利益の数字が、弾けるように次々と積み上がっていく。

「リリア殿、心底驚いたよ。我が国の至宝を、これほどまでに見事に使いこなす料理人がこの大陸にいるとはな。昼間の交渉で不合格だと切り捨てられた時は、さすがの俺も肝を冷やしたが……見事な手腕だ」

カルダは、昼間に味わった屈辱と恐怖を忘れたかのように、目を丸くして夢中で食事を続けていた。
その額にはうっすらと汗が浮かび、スパイスの持つ強烈な発汗作用と血行促進作用が早くも表れている。
彼のような豪商ですら、この味のバランスには感服せざるを得ないのだろう。

「料理人の腕ではありませんわ。私の緻密なレシピ計算の結果です」

私は赤ワインの入ったクリスタルグラスを軽く傾け、喉を潤してから冷徹に告げた。

「昼間も申し上げた通り、あなたのスパイスはそのままでは香りの芯が少しぼやけていました。だからこそ、肉の脂肪分と赤ワインの酸味に対し、スパイスの配合比率を正確に0.3パーセントに設定したのです。それが、素材の弱点を完全に補い、香りを極限まで引き立てる絶対的な黄金比なのですわ。私の計算がなければ、このシナモンはただの木の粉で終わっていましたよ」

本当は最初から最高品質だと知り尽くしていたが、相手にそれを悟らせる必要は微塵もない。
あくまで「私の完璧な計算と技術によって、価値を引き上げてやった」という構図を強固に保つことが、今後の力関係を決定づけるのだ。

「……数字で料理を作っているというのか。お前は本当に、人間の子供なのか?」

カルダが呆れたように深い溜息をついた。
南の島々を統べる王と名乗る彼も、もはや私をただの子供としては見ていない。底知れぬ怪物を見るような畏怖の視線を向けている。
その視線を、私は極上の料理の最高のスパイスとして優雅に味わった。

その時、テラスの重厚なマホガニーの扉が勢いよく開かれた。

「リリア様、アーノルド殿下のご到着です。王都の中央駅から特別列車で直行されました」

セバスチャンの淀みない報告と同時に、金色の髪を夜風になびかせた長身の青年が足早に姿を現した。

「リリア!未知のスパイスが手に入ったと聞いて、居ても立ってもいられず飛んできたよ!」

アーノルド殿下は、長旅の汚れを払うこともせず、期待に満ちた瞳で私の前に立った。
常に冷静沈着な王国の第一王子としての仮面を完全にかなぐり捨て、ただの美食への探求者としての顔を晒している。

「殿下、ご機嫌よう。お待ちしておりましたわ。これが、大陸の歴史と食文化の常識を根底から塗り替える『黒い黄金』です」

私は立ち上がり、あらかじめ用意させていた小皿に肉の煮込みを取り分け、殿下の前に恭しく差し出した。
殿下は迷わず純銀のフォークを手に取り、大きく切り分けた肉を口に放り込む。
咀嚼すること数回。
次の瞬間、殿下は雷に打たれたようにピタリと動きを止め、その場に崩れ落ちそうになるほどの強烈な衝撃を受けていた。

「……ッ!!なんだ、この異常なまでの香りの広がりは!ただ美味いだけではない。体の中の血管が開き、熱い魔力のようなもので内側から満たされていく感覚があるぞ!」

殿下は青い瞳を極限まで見開き、信じられないものを見るように自らの両手を見つめた。
長時間の馬車と列車の旅による疲労が、一瞬にして吹き飛んだのだろう。

「それこそが、このスパイスの持つ強力な生理活性作用ですわ。血流を極限まで促し、疲労した細胞を強制的に活性化させる魔法の粉です」

私は余裕の笑みを浮かべ、さらに追い打ちをかけるように完璧なビジネスプランを提案した。

「このスパイスを使った保存食を、王立軍の標準糧食に正式採用すればどうなるか。……お分かりですね?兵士たちの疲労回復速度は劇的に上がり、極寒の北の大地での行軍にも耐えられる強靭な肉体を作り出せる。軍の士気と生存率は、これまでの常識を根底から覆すことになりますわ。もちろん、独占供給権はアークライト商会が頂きますが」

「……軍の戦闘力を、武器ではなく食料とスパイスで底上げするというのか」

殿下は絶句し、テーブルの上に置かれたシナモンパウダーの入った小瓶を食い入るように見つめた。

「リリア、君という人は……。美味いものを食べさせて思考を奪い、その隙に国家レベルの巨額な契約を結ばせる。完璧で、そして恐ろしい罠だな」

アーノルド殿下は苦笑しながらも、私の提示した圧倒的なメリットの前に完全に屈服していた。

「罠ではありません。お互いの利益を最大化し、国を豊かにするための、極めて合理的な提案ですわ」

私は追加の肉を一切れ口に運び、満足げに目を細めた。

「わんっ!リリアさま、殿下に一番大きなお肉を食べられてしまいました!ぼくの分が減ってしまいます!」

足元の高級絨毯の上で丸くなっていたフェンが、殿下の空になった皿を悲しそうに眺めながら、不満の声を上げた。
その美しい銀色の尻尾が、床をペシペシと不機嫌なリズムで叩いている。

「大丈夫よ、フェン。今日のところは少し我慢してちょうだい。でも、在庫なら港に停泊しているあの巨大な船の中に、数え切れないほど山ほど積んであるわ」

「にゃあ。私は、このお肉の濃厚な旨味が溶け出した煮汁で炊き上げた、熱々のリゾットが食べたいわ。それも、アイゼン領から取り寄せた極上の熟成チーズを、雪のようにたっぷり削りかけてね」

ノクスがしなやかな動きで私の膝の上に飛び乗り、金色の瞳を細めて行儀よくおねだりをしてきた。

「ええ、もちろん用意させるわよ。今夜は、アークライト商会の新たな門出を祝う特別なパーティーだもの。経費のことは気にせず、遠慮はいらないわ」

私は二匹の頭を順番に優しく撫で、テラスの手すりから夜の港を見下ろした。
カルダの乗ってきた巨大な黒い船が、月明かりを浴びて静かに海面に影を落としている。
あの中には、私のまだ知らない未知の香辛料、珍しい薬草、そして莫大な価値を持つ宝飾品が眠っているのだ。

「カルダ殿。明日から、あなたの船の全積荷を、我がアークライト鉄道の専用貨物列車で王都へ運びます」

私はナプキンで口元を拭い、一切の感情を排した実務的な話を切り出した。

「鉄道の輸送運賃は、ビジネスパートナーとして特別割引を適用してあげましょう。その代わり、王都および大陸全土での販売は、全て我がアークライト商会の直営店舗と物流網を経由していただきます。販売価格の決定権も、全て私が握ります。……もちろん、異論はありませんわね?」

「……断れば、この港への出入りを永久に禁止され、俺の国は干上がるだけなのだろう?分かっているよ、お嬢様。俺の国は、今日からお前の商会の巨大な倉庫だ。好きに使うがいい」

カルダは完全な降参の意を示し、最後の一切れの肉を口に放り込んで深く息を吐いた。
これで、南の海路と、そこから流れ込む未知の富の全てが、私の完全な支配下に入った。
北の鉄と毛皮、西の果実、東の米と醤油、そして南のスパイス。
大陸の四方に散らばっていた巨大な力が、今、アークライト商会という一つの心臓部で完璧に結びついたのだ。

「カシアン、次のプロジェクトの予算案を直ちに策定しなさい。次は、王都中央駅の大改修よ」

私は傍らに控えるカシアンに視線を向け、新たな事業の号砲を鳴らした。

「世界中から集まった最高級の食材を、王都の駅に直結した巨大なターミナル市場で一手に捌くの。王都を、大陸最大の物流と美食の都に作り変えるわ。そこに行けば、世界中の全ての『美味しいもの』が手に入る。そんな、私の理想の庭を作るのよ」

「承知いたしました。直ちに設計コンペを開催し、王都の建設ギルドを総動員いたします。資金に糸目はつけません」

カシアンが銀縁の眼鏡を中指で押し上げ、冷徹な声で応じた。

「リリア、君の野望は、どこまで広がるんだ?この大陸を丸ごと買い取るまでか?」

アーノルド殿下が、夜風に金糸の髪を揺らしながら呆れたように尋ねてきた。

「結論から言えば、私が死ぬまで止まることはありませんわ。美味しいものを求める私の純粋な欲求に、限界など存在しないのですから」

私はにっこりと微笑み、夜空に浮かぶ満月を眺めた。
月が、私の瞳のアメジストと同じ色に、妖しく、そして美しく輝いているように見えた。

翌朝。
私はポルトゥスの中央埠頭に立ち、雲一つない澄み渡る青空を見上げていた。
カルダの巨大船から、最初のスパイスの木箱が、私が導入した最新型の魔導クレーンによって次々と効率よく吊り上げられている。
重厚な箱が石畳に置かれた瞬間、木の隙間から溢れ出した強烈で甘い香りが、港の潮の匂いを完全に駆逐して広がっていった。
その圧倒的な光景と香りを、数千人の市民や商人たちが、畏怖と期待の眼差しで息を呑んで見守っている。

「ようこそ、アークライトの経済圏へ。これから、見たこともないような最高に面白い世界を見せてあげますわ」

私は先頭に立つカルダに向かって、優雅に右手を差し出した。
カルダが恭しく私の手を取ろうとした、まさにその時だった。

「わんっ!リリアさま、あっちの海から、へんなものが来ます!」

足元にいたフェンが突然、南の海の方角を向いて鋭く吠えた。
同時に、ノクスも毛を逆立てて低い唸り声を上げる。
私は視線を水平線の彼方へと向けた。
そこには、カルダの船とは全く異なる、見たこともない異様なフォルムの船が姿を現していた。
帆は一枚もない。
流線型の金属の塊のような船体が、波を真っ二つに叩き割りながら猛烈なスピードで進んでくる。
そして何より異常なのは、船の巨大な煙突から、黒い煙ではなく、虹色の光がオーロラのように立ち昇っていることだ。

「なっ、なんだあれは!?帆がないのに、波を切り裂いて進んでいるぞ!今度は、一体何が来たんだ!」

カルダが目を剥いて叫び、港に集まっていた数千の群衆が再び騒然となる。
得体の知れない巨大な影が、異常な速度で港へと接近してくる。
私はその虹色の光を見つめ、一切の動揺を見せることなく、不敵に口角を上げた。

「あら。どうやら、南の海からのお客様は一人ではなかったようね」

私の脳内では、すでにあの未知の船の資産価値を算出するための、高速の計算が始まっていた。
どのような未知の技術が使われているのか。
どのような危険な勢力が乗っているのか。
そんなことよりも、あの船の厨房に、私のまだ知らないどんな珍しい調味料や極上の食材が眠っているのか。
私の食欲と利益への渇望が、さらに激しく、際限なく燃え上がっていくのを感じた。

「レオン様、カシアン、配置について」

私は冷徹な声で命じ、一歩前へと踏み出した。
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