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第11章:マジキチ流・破邪顕正(外敵掃討編)
第52話:憎しみの鏡(ガチアンチとの深夜の対話)
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第11章「マジキチ流・破邪顕正編」の幕開けとなった第51話では、他人の人生を勝手に統計学という名の型に嵌めようとする占い師を、俺の圧倒的な意志と「マジキチ流・未来創造論」でねじ伏せてやった。運命なんてのは、誰かに決められるもんじゃねえ。今、この瞬間の自分の熱量で改竄していくもんだ。だが、このクソッタレなネットの海には、占い師よりもさらにタチの悪い、陰湿なエネルギーを撒き散らす連中が潜んでいる。
姿を見せず、名前を伏せ、匿名という安全圏に引きこもって泥を投げつけてくる「ガチアンチ」と呼ばれる連中だ。
2026年1月、大阪の夜。事務所のモニターには、今日も今日とて俺に対する罵詈雑言が滝のように流れていた。普通の人間なら精神を病むか、食欲を失って枕を濡らすところだろう。だが、俺は違う。画面を見つめながら、ニヤリと口角を上げた。この憎悪の熱量が、俺にとっては最高のガソリンになるんだよ。
「ガハハ! 今日も元気なアンチ君たちが揃ってるじゃねえか。お前ら、そんなに俺のことが気になって夜も眠れねえのか? 俺の配信が始まるのを正座して待ってる姿を想像すると、愛おしくてたまらねえぜ!」
俺は知っている。
憎しみという感情は、無関心の対極にある、強烈な「執着」だ。奴らは俺の動向を誰よりも細かくチェックし、俺の言葉を一言一句漏らさず聞き届け、そして脊髄反射で反応する。もはや熱狂的なファンと紙一重……いや、ある意味ではファン以上の情熱を持って俺に接している「鏡」のような存在だ。
今夜、俺はあえて、その深淵に潜む二人の「ガチアンチ」との死闘について語り、俺なりの「正義」と「決着の付け方」を示してやることにした。
まず一人目だ。仮に「F」と呼んでおこう。
こいつは元々、俺のリスナーじゃねえ。別の配信者の枠にべったりと張り付いている奴なんだが、なぜか最初から俺に対して執拗に煽り、突っかかってきやがった。
Fには独特の挨拶があった。
どことなく隣国の挨拶を彷彿とさせる、妙に耳に残る独特のフレーズだ。俺は最初、そんな有象無象の煽りなんて気に留めてもいなかった。相手にする価値もねえと思っていたからな。だが、あまりにしつこい。半年、一年と、重箱の隅を突っつくような嫌がらせを延々と続けてくるその粘着質。さすがの俺も、マジキチなスイッチがカチリと入った。
「よし、この『独特な挨拶君』を徹底的に可愛がって、その歪んだ情熱を地獄の果てまで叩き落としてやろうじゃねえか」
俺は、Fが潜んでいる配信枠に自ら乗り込んだ。そして、本人がいる前でその挨拶を徹底的に馬鹿にしてやった。
「よう、F! 例の挨拶、今日もキレッキレだな! 独特な挨拶連呼にだ! 音頭に乗せて踊ろうぜ、連呼にだ! ほら、もっと声出せよ!」
コメント欄を俺の連呼で埋め尽くしてやった。相手が嫌がることを、相手が一番屈辱に感じる方法で、100倍にして返す。それが俺の流儀だ。
それだけじゃねえ。俺はFの個人DMに対しても、昼夜問わず執拗にメッセージを送り続けた。
スマホの通知が鳴るたびに、画面に俺の名前が出てくる恐怖。夜中にふと目が覚めてスマホを見た時、俺からのメッセージが溜まっている絶望。それをたっぷり味あわせてやったのさ。
やがてFは耐えきれなくなり、「我慢の限界がある! お前いい加減にしろ!」と顔を真っ赤にして怒りをあらわにした。
その後、俺の配信にFと思われる捨てアカウントが現れて暴言を吐いたことがあった。
俺はそいつをブロックするどころか、こう問いかけてやった。
「おい、お前。さっきから1時間も俺の配信をじっと見てくれてるよな。お前、本当は俺のことが好きでたまんねえんだろ? 愛してるのか?」
その瞬間、そいつは文字通りクモの子を散らすように退散していったよ。ガハハ! アンチを怒らせて、その無駄なエネルギーを俺のために使わせるのは、最高に楽しい娯楽なんだよ。
そして二人目。「H」という、最初はたまに俺の配信に来ていた男だ。
きっかけは、別の配信者の枠で盛り上がっていたスマホ論争だった。iPhoneとAndroid、どっちがいいかって話になった時、俺は単なる個人の感想としてこう言った。
「俺はiPhoneは不便で好かん。使いにくいんだよ」
たったそれだけのことだ。だが、その場にいたHが、まるで自分の親の仇でも見たかのように烈火のごとく怒り出しやがった。
いわゆる「林檎信者」の中でも、会話が成立しないレベルの過激派だ。それからというもの、Hは俺のいないところで「あんな奴死んでしまえばいい」などと、共通のリスナーに対して暴言を吐きまくっているという。
俺がこの世で一番許せねえのが「陰口」だ。俺を見ろ。俺は陰口なんて一切言わねえ。言うならば本人の目の前で、直接、相手の魂が震えるほどの悪口をこれでもかというくらい吐き出す。それが男の、そしてマジキチのケジメってもんだろうが!
陰口を叩くような卑怯な真似をする奴には、容赦はしねえ。俺はHに対しても、ドン引きするレベルの個人DMを大量に叩き込んでやった。だが、Hは卑怯にも無反応を決め込みやがった。
そして今年の新年の年越し枠だ。交流のある配信者のコラボ枠に俺が上がった時、そこへHがこれ幸いと現れやがった。
俺は獲物を見つけた猛獣のごとく、すかさずHをロックオンして煽り倒してやった。
「よお、H! 新年早々に俺の声を聞けてお前は幸せだな! 今年は最高の年になるぞ! ん? どうした? 嬉し過ぎて涙が出てコメントが打てないか? それともiPhoneが壊れて打てねえのか?」
Hは「しね!」と一言だけ打って、逃げるように去っていった。
結局、FともHとも完全な決着はついていねえ。だが、最近は俺に対して直接攻撃してくることはなくなった。当然だ。奴らもバカじゃねえ。俺という人間が、「絶対に関わってはいけない、底なしのマジキチ」だとようやく細胞レベルで理解したんだろう。
奴らが俺を避けるようになったのなら、それは奴らににとって賢明な判断だ。
俺のこのやり方を、「過剰防衛だ」と批判する綺麗事好きな奴もいるだろう。だが、これが俺の「正義」であり「防衛術」だ
敵に対しては徹底的に追い込む。中途半端に許せば、奴らはまた調子に乗って戻ってくる。だが、再起不能なレベルまで精神的に追い詰め、見せしめにしてやれば、「コイツに手を出せばとんでもない目に遭う」というイメージを他の連中にも植え付けられる。
自身、そして俺を信じて付いてきてくれる身内の身を守るためならば、そうした武力行使もあって然るべきだ。俺は今後も、この考えを改めるつもりは毛頭ねえ。俺の「砂場」を荒らす不届き者には、俺なりのやり方で徹底的な報いを受けさせる。
俺はモニターを消し、静まり返った事務所で立ち上がった。
2026年1月。窓の外には冷たい夜風が吹き荒れている。
「……さて。アンチどもに俺の特濃の愛を注入した後は、深夜の行軍だ」
俺はリュックを背負い、夜の大阪へと繰り出した。8キロの道のり。足裏から伝わるアスファルトの冷たさと硬さが、俺の覚悟をより強固なものにしてくれる。
「いらち」な俺は、夜中の誰もいない赤信号すら腹が立つ。一刻も早く先へ進みたい。だが、その焦燥感こそが、俺がまだこの世界に対して牙を剥き、走り続けている証拠だ。テイクアウトの冷めた弁当なんていらねえ。コンビニの軒先で熱い麺を啜り、胃袋から魂を熱くしてやる。
「……いいか、F。H。お前らが俺を憎めば憎むほど、俺の存在はお前らの中で巨大な怪物になっていく。それはある種の愛なんだよ。早く認めちまえよ」
俺は夜道で独り言ち、豪快に笑った。 アンチもリスナーも、元を辿れば同じ「人間」だ。孤独で、誰かに構ってほしくて、自分の正義を証明したくて必死になっている哀れな魂だ。 俺はそんな奴らの「業」を、まるごと飲み込んで、マジキチ流の家族にしてやる。
「たってやる。……全宇宙のアンチたちが、憎しみの鏡を叩き割り、自分自身の剥き出しの魂を解放するその日までな!」
深夜の街に、俺の足音が力強く、重厚に響き渡る。
第11章、外敵掃討編はまだ中盤だ。
第52話、完。
姿を見せず、名前を伏せ、匿名という安全圏に引きこもって泥を投げつけてくる「ガチアンチ」と呼ばれる連中だ。
2026年1月、大阪の夜。事務所のモニターには、今日も今日とて俺に対する罵詈雑言が滝のように流れていた。普通の人間なら精神を病むか、食欲を失って枕を濡らすところだろう。だが、俺は違う。画面を見つめながら、ニヤリと口角を上げた。この憎悪の熱量が、俺にとっては最高のガソリンになるんだよ。
「ガハハ! 今日も元気なアンチ君たちが揃ってるじゃねえか。お前ら、そんなに俺のことが気になって夜も眠れねえのか? 俺の配信が始まるのを正座して待ってる姿を想像すると、愛おしくてたまらねえぜ!」
俺は知っている。
憎しみという感情は、無関心の対極にある、強烈な「執着」だ。奴らは俺の動向を誰よりも細かくチェックし、俺の言葉を一言一句漏らさず聞き届け、そして脊髄反射で反応する。もはや熱狂的なファンと紙一重……いや、ある意味ではファン以上の情熱を持って俺に接している「鏡」のような存在だ。
今夜、俺はあえて、その深淵に潜む二人の「ガチアンチ」との死闘について語り、俺なりの「正義」と「決着の付け方」を示してやることにした。
まず一人目だ。仮に「F」と呼んでおこう。
こいつは元々、俺のリスナーじゃねえ。別の配信者の枠にべったりと張り付いている奴なんだが、なぜか最初から俺に対して執拗に煽り、突っかかってきやがった。
Fには独特の挨拶があった。
どことなく隣国の挨拶を彷彿とさせる、妙に耳に残る独特のフレーズだ。俺は最初、そんな有象無象の煽りなんて気に留めてもいなかった。相手にする価値もねえと思っていたからな。だが、あまりにしつこい。半年、一年と、重箱の隅を突っつくような嫌がらせを延々と続けてくるその粘着質。さすがの俺も、マジキチなスイッチがカチリと入った。
「よし、この『独特な挨拶君』を徹底的に可愛がって、その歪んだ情熱を地獄の果てまで叩き落としてやろうじゃねえか」
俺は、Fが潜んでいる配信枠に自ら乗り込んだ。そして、本人がいる前でその挨拶を徹底的に馬鹿にしてやった。
「よう、F! 例の挨拶、今日もキレッキレだな! 独特な挨拶連呼にだ! 音頭に乗せて踊ろうぜ、連呼にだ! ほら、もっと声出せよ!」
コメント欄を俺の連呼で埋め尽くしてやった。相手が嫌がることを、相手が一番屈辱に感じる方法で、100倍にして返す。それが俺の流儀だ。
それだけじゃねえ。俺はFの個人DMに対しても、昼夜問わず執拗にメッセージを送り続けた。
スマホの通知が鳴るたびに、画面に俺の名前が出てくる恐怖。夜中にふと目が覚めてスマホを見た時、俺からのメッセージが溜まっている絶望。それをたっぷり味あわせてやったのさ。
やがてFは耐えきれなくなり、「我慢の限界がある! お前いい加減にしろ!」と顔を真っ赤にして怒りをあらわにした。
その後、俺の配信にFと思われる捨てアカウントが現れて暴言を吐いたことがあった。
俺はそいつをブロックするどころか、こう問いかけてやった。
「おい、お前。さっきから1時間も俺の配信をじっと見てくれてるよな。お前、本当は俺のことが好きでたまんねえんだろ? 愛してるのか?」
その瞬間、そいつは文字通りクモの子を散らすように退散していったよ。ガハハ! アンチを怒らせて、その無駄なエネルギーを俺のために使わせるのは、最高に楽しい娯楽なんだよ。
そして二人目。「H」という、最初はたまに俺の配信に来ていた男だ。
きっかけは、別の配信者の枠で盛り上がっていたスマホ論争だった。iPhoneとAndroid、どっちがいいかって話になった時、俺は単なる個人の感想としてこう言った。
「俺はiPhoneは不便で好かん。使いにくいんだよ」
たったそれだけのことだ。だが、その場にいたHが、まるで自分の親の仇でも見たかのように烈火のごとく怒り出しやがった。
いわゆる「林檎信者」の中でも、会話が成立しないレベルの過激派だ。それからというもの、Hは俺のいないところで「あんな奴死んでしまえばいい」などと、共通のリスナーに対して暴言を吐きまくっているという。
俺がこの世で一番許せねえのが「陰口」だ。俺を見ろ。俺は陰口なんて一切言わねえ。言うならば本人の目の前で、直接、相手の魂が震えるほどの悪口をこれでもかというくらい吐き出す。それが男の、そしてマジキチのケジメってもんだろうが!
陰口を叩くような卑怯な真似をする奴には、容赦はしねえ。俺はHに対しても、ドン引きするレベルの個人DMを大量に叩き込んでやった。だが、Hは卑怯にも無反応を決め込みやがった。
そして今年の新年の年越し枠だ。交流のある配信者のコラボ枠に俺が上がった時、そこへHがこれ幸いと現れやがった。
俺は獲物を見つけた猛獣のごとく、すかさずHをロックオンして煽り倒してやった。
「よお、H! 新年早々に俺の声を聞けてお前は幸せだな! 今年は最高の年になるぞ! ん? どうした? 嬉し過ぎて涙が出てコメントが打てないか? それともiPhoneが壊れて打てねえのか?」
Hは「しね!」と一言だけ打って、逃げるように去っていった。
結局、FともHとも完全な決着はついていねえ。だが、最近は俺に対して直接攻撃してくることはなくなった。当然だ。奴らもバカじゃねえ。俺という人間が、「絶対に関わってはいけない、底なしのマジキチ」だとようやく細胞レベルで理解したんだろう。
奴らが俺を避けるようになったのなら、それは奴らににとって賢明な判断だ。
俺のこのやり方を、「過剰防衛だ」と批判する綺麗事好きな奴もいるだろう。だが、これが俺の「正義」であり「防衛術」だ
敵に対しては徹底的に追い込む。中途半端に許せば、奴らはまた調子に乗って戻ってくる。だが、再起不能なレベルまで精神的に追い詰め、見せしめにしてやれば、「コイツに手を出せばとんでもない目に遭う」というイメージを他の連中にも植え付けられる。
自身、そして俺を信じて付いてきてくれる身内の身を守るためならば、そうした武力行使もあって然るべきだ。俺は今後も、この考えを改めるつもりは毛頭ねえ。俺の「砂場」を荒らす不届き者には、俺なりのやり方で徹底的な報いを受けさせる。
俺はモニターを消し、静まり返った事務所で立ち上がった。
2026年1月。窓の外には冷たい夜風が吹き荒れている。
「……さて。アンチどもに俺の特濃の愛を注入した後は、深夜の行軍だ」
俺はリュックを背負い、夜の大阪へと繰り出した。8キロの道のり。足裏から伝わるアスファルトの冷たさと硬さが、俺の覚悟をより強固なものにしてくれる。
「いらち」な俺は、夜中の誰もいない赤信号すら腹が立つ。一刻も早く先へ進みたい。だが、その焦燥感こそが、俺がまだこの世界に対して牙を剥き、走り続けている証拠だ。テイクアウトの冷めた弁当なんていらねえ。コンビニの軒先で熱い麺を啜り、胃袋から魂を熱くしてやる。
「……いいか、F。H。お前らが俺を憎めば憎むほど、俺の存在はお前らの中で巨大な怪物になっていく。それはある種の愛なんだよ。早く認めちまえよ」
俺は夜道で独り言ち、豪快に笑った。 アンチもリスナーも、元を辿れば同じ「人間」だ。孤独で、誰かに構ってほしくて、自分の正義を証明したくて必死になっている哀れな魂だ。 俺はそんな奴らの「業」を、まるごと飲み込んで、マジキチ流の家族にしてやる。
「たってやる。……全宇宙のアンチたちが、憎しみの鏡を叩き割り、自分自身の剥き出しの魂を解放するその日までな!」
深夜の街に、俺の足音が力強く、重厚に響き渡る。
第11章、外敵掃討編はまだ中盤だ。
第52話、完。
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