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吉兵衛の魂は小さい者たちからも愛された。
38.母、時田香澄初めての子育て
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妖怪。小説や漫画でよくある空想場の化け物。
昔からそういうのは信じていなかった。
だって目に見えない物を信じろと言う方がおかしな話でしょ。
―――しかしその考えは長男を産んでからガラリと変わった。
「時田さんお疲れ様でした。ゆっくりお休みになってください」
出産がこれほど大変だとは思わなかったわ。
ナースの言葉に私、時田香澄は重いまぶたを閉じた―――
『吉兵衛だ!』
『きちー!』
どのくらい経ってからだろう。突然奇妙な声がし私は声のする方を向く。
「ん?なに―――?!」
最初は空耳だと思って見ると小さい化け物がまだ名前の決まっていない赤ちゃんに向かい吉兵衛と読んでいた。
『アニキ――吉兵衛のおっかさん。始めましてでへ。オイラ小紋でへ』
衝撃の光景に固まっていると小紋と名乗る小さい化け物は説明を始めた。
この子は江戸時代の菓子屋の店主だったこと。
優しい人柄だったこと。
そんな彼が大好きで生まれ変わるのを待っていたこと。
なぜ私が妖怪を見えるようになったのかと言うと「妖怪に強い繋がりのある子を産んだ」かららしい。
『お願いでへ。でへたちでアニキを守らせておくれでへ!』
さらに聞けば3匹の厄介な妖怪に狙われこの子、吉兵衛が苦労していたことを話してくれた。
「生まれた頃から皆に愛されて、幸せなん子だね」
こんな化け物たちに愛されて「気味が悪い」そんなことは不思議と微塵も感じなかった。
―――
「てなことがあったのよ」
「知らない知らない!そんなエピソード全然知らない!なんで話してくれなかったのさっ」
慎之介のことばに「だってアンタ私と同じで見えないもの信じないタイプじゃない」と香澄に言われ「ぐうの音も出なかった」
「最初はびっくりしたけど、よく見ると可愛いし、特売スーパーとか、値引きシール貼るタイミングとか教えてくれるし」
「この前福引回してもらったら1等のお肉当ててもらったわ」と一緒に記念撮影した小妖怪たちと母の姿を映し出された写真を見せられた。
「朝の新聞のチラシよりも早いの」といい笑顔で言う香澄。(すっごい馴染んでるなあ)と吉兵衛は思うのだった。
昔からそういうのは信じていなかった。
だって目に見えない物を信じろと言う方がおかしな話でしょ。
―――しかしその考えは長男を産んでからガラリと変わった。
「時田さんお疲れ様でした。ゆっくりお休みになってください」
出産がこれほど大変だとは思わなかったわ。
ナースの言葉に私、時田香澄は重いまぶたを閉じた―――
『吉兵衛だ!』
『きちー!』
どのくらい経ってからだろう。突然奇妙な声がし私は声のする方を向く。
「ん?なに―――?!」
最初は空耳だと思って見ると小さい化け物がまだ名前の決まっていない赤ちゃんに向かい吉兵衛と読んでいた。
『アニキ――吉兵衛のおっかさん。始めましてでへ。オイラ小紋でへ』
衝撃の光景に固まっていると小紋と名乗る小さい化け物は説明を始めた。
この子は江戸時代の菓子屋の店主だったこと。
優しい人柄だったこと。
そんな彼が大好きで生まれ変わるのを待っていたこと。
なぜ私が妖怪を見えるようになったのかと言うと「妖怪に強い繋がりのある子を産んだ」かららしい。
『お願いでへ。でへたちでアニキを守らせておくれでへ!』
さらに聞けば3匹の厄介な妖怪に狙われこの子、吉兵衛が苦労していたことを話してくれた。
「生まれた頃から皆に愛されて、幸せなん子だね」
こんな化け物たちに愛されて「気味が悪い」そんなことは不思議と微塵も感じなかった。
―――
「てなことがあったのよ」
「知らない知らない!そんなエピソード全然知らない!なんで話してくれなかったのさっ」
慎之介のことばに「だってアンタ私と同じで見えないもの信じないタイプじゃない」と香澄に言われ「ぐうの音も出なかった」
「最初はびっくりしたけど、よく見ると可愛いし、特売スーパーとか、値引きシール貼るタイミングとか教えてくれるし」
「この前福引回してもらったら1等のお肉当ててもらったわ」と一緒に記念撮影した小妖怪たちと母の姿を映し出された写真を見せられた。
「朝の新聞のチラシよりも早いの」といい笑顔で言う香澄。(すっごい馴染んでるなあ)と吉兵衛は思うのだった。
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