13 / 29
見えない表情、怒り
しおりを挟む
「ごめんなさいね。また呼び出して」
再度秋人の勤務する会社にやって来た早乙女に「いえ」と答えながら、秋人は視線を一切合わせなかった。
「最初に会った時も思ったけど、感情が読めないわね黄昏さんは」
「他人に簡単に読まれるよりいいと思いますよ」
「その言葉で分かったわ。アナタが私の事嫌いだって」
「コツコツ」と乾いた音を立て、ヒールが秋人との距離を詰めていく。
「私はね、雪白さんだけじゃなくアナタもスカウトしたいと思ってるの」
その言葉に秋人は1ミリも顔を動かすことはない。
「その顔、もう少し柔らかくならない?――素材はいいのに、もったいないわ」
「私も雪白も商品ではありません」
「黄昏さん、アナタは死んでもその存在を残しておきたいって思わない?アナタ達ならきっと―――」
「興味ありません。好きでもない仕事をやるよりやりがいのある事をしたいので」
初めて秋人は早乙女の目を見る。
それは断固たる意思。そして、「これ以上土足で俺達に構うな」という殺気に似たような物。
その視線を浴び早乙女は「そう」と短く言う。
「じゃあ、せめて雪白君を一時的なインストラクターの先生として呼んでもいいかしら?もちろん、短い間だし、給料も出すわ」
「それは、本人に聞いてください」
本人がいない中の提案に困る秋人だが、「やります!」と後ろから元気な聞き覚えのある声が聞こえた。
「雪白、いいの?というか何でいるの?」
「遠藤さんと近くでお茶してたので」と言う雪白に詰め寄りたい気持ちはあったが秋人はこらえる。
「いつも教えられる側だったので!教える側やってみたいです」
早乙女の提案に「ワクワク」と雪白は目を輝かせる。
「と、言う事なのでその仕事は受けるらしいです」
あまりにもあっさりと通った提案に早乙女は「よろしくね」と、何かを確信したように微笑んだ。
再度秋人の勤務する会社にやって来た早乙女に「いえ」と答えながら、秋人は視線を一切合わせなかった。
「最初に会った時も思ったけど、感情が読めないわね黄昏さんは」
「他人に簡単に読まれるよりいいと思いますよ」
「その言葉で分かったわ。アナタが私の事嫌いだって」
「コツコツ」と乾いた音を立て、ヒールが秋人との距離を詰めていく。
「私はね、雪白さんだけじゃなくアナタもスカウトしたいと思ってるの」
その言葉に秋人は1ミリも顔を動かすことはない。
「その顔、もう少し柔らかくならない?――素材はいいのに、もったいないわ」
「私も雪白も商品ではありません」
「黄昏さん、アナタは死んでもその存在を残しておきたいって思わない?アナタ達ならきっと―――」
「興味ありません。好きでもない仕事をやるよりやりがいのある事をしたいので」
初めて秋人は早乙女の目を見る。
それは断固たる意思。そして、「これ以上土足で俺達に構うな」という殺気に似たような物。
その視線を浴び早乙女は「そう」と短く言う。
「じゃあ、せめて雪白君を一時的なインストラクターの先生として呼んでもいいかしら?もちろん、短い間だし、給料も出すわ」
「それは、本人に聞いてください」
本人がいない中の提案に困る秋人だが、「やります!」と後ろから元気な聞き覚えのある声が聞こえた。
「雪白、いいの?というか何でいるの?」
「遠藤さんと近くでお茶してたので」と言う雪白に詰め寄りたい気持ちはあったが秋人はこらえる。
「いつも教えられる側だったので!教える側やってみたいです」
早乙女の提案に「ワクワク」と雪白は目を輝かせる。
「と、言う事なのでその仕事は受けるらしいです」
あまりにもあっさりと通った提案に早乙女は「よろしくね」と、何かを確信したように微笑んだ。
0
あなたにおすすめの小説
オークとなった俺はスローライフを送りたい
モト
BL
転生したらオークでした。豚の顔とかマジないわ~とか思ったけど、力も強くてイージーモードじゃん。イージーイージー!ははは。俺、これからスローライフを満喫するよ!
そう思っていたら、住んでいる山が火事になりました。人間の子供を助けたら、一緒に暮らすことになりました。
子供、俺のこと、好きすぎるのやめろ。
前半ファンタジーっぽいですが、攻めの思考がヤバめです。オークが受けでも別に大丈夫という方のみお読みください。
不憫オークですが、前向きすぎるので不憫さは全くありません。
ムーンライトノベルズでも投稿しております。
果たして君はこの手紙を読んで何を思うだろう?
エスミ
BL
ある時、心優しい領主が近隣の子供たちを募って十日間に及ぶバケーションの集いを催した。
貴族に限らず裕福な平民の子らも選ばれ、身分関係なく友情を深めるようにと領主は子供たちに告げた。
滞りなく期間が過ぎ、領主の願い通りさまざまな階級の子らが友人となり手を振って別れる中、フレッドとティムは生涯の友情を誓い合った。
たった十日の友人だった二人の十年を超える手紙。
------
・ゆるっとした設定です。何気なくお読みください。
・手紙形式の短い文だけが続きます。
・ところどころ文章が途切れた部分がありますが演出です。
・外国語の手紙を翻訳したような読み心地を心がけています。
・番号を振っていますが便宜上の連番であり内容は数年飛んでいる場合があります。
・友情過多でBLは読後の余韻で感じられる程度かもしれません。
・戦争の表現がありますが、手紙の中で語られる程度です。
・魔術がある世界ですが、前面に出てくることはありません。
・1日3回、1回に付きティムとフレッドの手紙を1通ずつ、定期的に更新します。全51通。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
シスルの花束を
碧月 晶
BL
年下俺様モデル×年上訳あり青年
~人物紹介~
○氷室 三門(ひむろ みかど)
・攻め(主人公)
・23歳、身長178cm
・モデル
・俺様な性格、短気
・訳あって、雨月の所に転がり込んだ
○寒河江 雨月(さがえ うげつ)
・受け
・26歳、身長170cm
・常に無表情で、人形のように顔が整っている
・童顔
※作中に英会話が出てきますが、翻訳アプリで訳したため正しいとは限りません。
※濡れ場があるシーンはタイトルに*マークが付きます。
※基本、三門視点で進みます。
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
あの部屋でまだ待ってる
名雪
BL
アパートの一室。
どんなに遅くなっても、帰りを待つ習慣だけが残っている。
始まりは、ほんの気まぐれ。
終わる理由もないまま、十年が過ぎた。
与え続けることも、受け取るだけでいることも、いつしか当たり前になっていく。
――あの部屋で、まだ待ってる。
黒獅子の愛でる花
なこ
BL
レノアール伯爵家次男のサフィアは、伯爵家の中でもとりわけ浮いた存在だ。
中性的で神秘的なその美しさには、誰しもが息を呑んだ。
深い碧眼はどこか憂いを帯びており、見る者を惑わすと言う。
サフィアは密かに、幼馴染の侯爵家三男リヒトと将来を誓い合っていた。
しかし、その誓いを信じて疑うこともなかったサフィアとは裏腹に、リヒトは公爵家へ婿入りしてしまう。
毎日のように愛を囁き続けてきたリヒトの裏切り行為に、サフィアは困惑する。
そんなある日、複雑な想いを抱えて過ごすサフィアの元に、幼い王太子の世話係を打診する知らせが届く。
王太子は、黒獅子と呼ばれ、前国王を王座から引きずり降ろした現王と、その幼馴染である王妃との一人息子だ。
王妃は現在、病で療養中だという。
幼い王太子と、黒獅子の王、王妃の住まう王城で、サフィアはこれまで知ることのなかった様々な感情と直面する。
サフィアと黒獅子の王ライは、二人を取り巻く愛憎の渦に巻き込まれながらも、密かにゆっくりと心を通わせていくが…
祖国に棄てられた少年は賢者に愛される
結衣可
BL
祖国に棄てられた少年――ユリアン。
彼は王家の反逆を疑われ、追放された身だと信じていた。
その真実は、前王の庶子。王位継承権を持ち、権力争いの渦中で邪魔者として葬られようとしていたのだった。
絶望の中、彼を救ったのは、森に隠棲する冷徹な賢者ヴァルター。
誰も寄せつけない彼が、なぜかユリアンを庇護し、結界に守られた森の家で共に過ごすことになるが、王都の陰謀は止まらず、幾度も追っ手が迫る。
棄てられた少年と、孤独な賢者。
陰謀に覆われた王国の中で二人が選ぶ道は――。
執着騎士団長と、筋肉中毒の治癒師
マンスーン
BL
現代日本から異世界へ転生した治癒師のレオには、誰にも言えない秘密がある。
それは「定期的に極上の筋肉に触れて生命力を摂取しないと、魔力欠乏で死んでしまう」という特異体質であること!
命をつなぐため、そして何より己のフェティシズムを満たすため、レオがターゲットに選んだのは「氷の騎士団長」と恐れられる英雄ガドリエル。
「あぁっ、すごい……硬いですガドリエル様ッ!(大胸筋が)」
「……っ、治療中にそんな熱っぽい声を出すなッ」
生きるために必死で揉みしだくレオを、ガドリエルは「これほど俺の身を案じてくれるとは」と都合よく勘違い
触られたいムッツリ攻め×触りたい変態受け
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる