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4 外れスキルと外れ勇者
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「外れ……? えっと……どういうことなの?」
「其方が持つ変身スキルは所謂外れスキルというものじゃ。人間が変身できるのは……そうじゃの、そこらのスライム辺りが関の山じゃろう。当然、脅威と戦えるどころではない。それどころか勇者として何にも役に立たないものじゃ。故に、そのような外れスキルを持つ勇者は外れ勇者と呼ばれておる」
「外れ勇者ね……まあそれはわかった。で、今のこの状況はどういうこと?」
気付けばそれまで部屋の隅にいた兵士たちが咲を取り囲んでおり、その全員が武器を構えていた。
「今言った通り、外れ勇者は脅威との戦いにはついていけんのじゃ。ましてや其方は勇者への適性が著しく低い。足手まとい……いるだけで邪魔となる。ゆえに、追放せねばならん」
国王の言うように、石板に表示されていた咲の勇者適性は悉くが壊滅的な数値であった。
他の生徒がだいたい二桁はある所、彼女は筋力も魔力もその他全てが一桁だったのだ。
しかし、本当にそうなのだろうか。
未知なる地球外生命体と戦い世界を救った程の存在が、本当にその程度の数値なのだろうか。
否、そんなはずは無かった。
彼女の勇者適性は共に召喚されたどの人間よりも高く、ぶっ飛んだ数値となっていた。
では何故それが石板に表示されないのか。それは彼女の勇者適性が石板の表示限界をも優に超えていたからだった。
だがそれを国王が知るはずは無い。何しろ、今までに召喚された勇者は一度も石板の表示上限を超えたことが無いのだ。
故に、今回のイレギュラーを想定出来るはずも無かった。
「勝手に呼んでおいて、随分とまた勝手な事を……」
咲は明らかに不機嫌そうな声色でそう言う。
当たり前だろう。勝手に呼び出されて、適性が無いからいらないと突き放されるのを「はいそうです」と受け入れられるはずも無い。
「貴様、国王様に盾突く気か!」
そんな咲を取り囲む兵士の内の一人が彼女の首元に槍を近づける。
もっとも、それで怖気づくような咲ではない。槍の事など気にせず国王の目を睨み続けていた。
「はいはーい、それじゃあ俺に言い考えがあるんすけど」
そんな重苦しい空気を真っ二つに斬り裂くように佐上が声を上げた。
「どうせ外れ勇者は戦力外なんすよね。なら俺が好きにしちゃってもいいんじゃねーかなって」
「……どうするつもりじゃ?」
「うーん、いっそのこと性奴隷……とか? 咲ちゃん、結構かわいいからさ。前々から狙ってはいたんだよね」
「ちょ、ちょっと佐上君!? いくらなんでもそれは……!」
「あー……?」
佐上の発言は流石に度が過ぎていた。当然それに反対する女子生徒がいるのも至極当たり前である。
しかし普段ならともかく、今は状況が違った。
「俺、仮にも上級剣術の持ち主なんすけど? 君、確か中級武術スキルだったよね? 歯向かっちゃっていいワケ? もしかして、勝てるとか思っちゃってる?」
「そ、それは……」
「ああそうだ良いコト考えた。いっそのことさあ、戦力にならない女子全員俺の奴隷にしちゃうってのもいいよね。能力的にどうせほぼ俺が戦うことになるんでしょ?」
「おい佐上、いい加減に……うぐっ」
これ以上は見過ごせないと口を挟む教師だったが、高い筋力を手に入れた佐上にいとも容易く組み伏せられてしまう。
「この世界じゃ先生だって俺には勝てないってこと、わからない訳じゃないっすよね」
「……佐上、お前!」
「そこまでにせい。勇者同士で戦うことは許されんぞ」
国王が制止した事で佐上は教師から離れ、教師もまたそれ以降行動を起こすことは無かった。
「さて、それで……咲と言ったか。お前はどうするつもりじゃ。奴の言う通り奴隷になるのもよいし、外れ勇者として追放されることを選んでもよい。それくらいは自由にさせてやろう。……だが、外れ勇者が生きて行けるかは別じゃがな」
国王は意地汚い笑みを浮かべながら、まるで品定めでもするかのように咲の全身をジロジロと嘗め回すように見ながらそう言った。
「其方が持つ変身スキルは所謂外れスキルというものじゃ。人間が変身できるのは……そうじゃの、そこらのスライム辺りが関の山じゃろう。当然、脅威と戦えるどころではない。それどころか勇者として何にも役に立たないものじゃ。故に、そのような外れスキルを持つ勇者は外れ勇者と呼ばれておる」
「外れ勇者ね……まあそれはわかった。で、今のこの状況はどういうこと?」
気付けばそれまで部屋の隅にいた兵士たちが咲を取り囲んでおり、その全員が武器を構えていた。
「今言った通り、外れ勇者は脅威との戦いにはついていけんのじゃ。ましてや其方は勇者への適性が著しく低い。足手まとい……いるだけで邪魔となる。ゆえに、追放せねばならん」
国王の言うように、石板に表示されていた咲の勇者適性は悉くが壊滅的な数値であった。
他の生徒がだいたい二桁はある所、彼女は筋力も魔力もその他全てが一桁だったのだ。
しかし、本当にそうなのだろうか。
未知なる地球外生命体と戦い世界を救った程の存在が、本当にその程度の数値なのだろうか。
否、そんなはずは無かった。
彼女の勇者適性は共に召喚されたどの人間よりも高く、ぶっ飛んだ数値となっていた。
では何故それが石板に表示されないのか。それは彼女の勇者適性が石板の表示限界をも優に超えていたからだった。
だがそれを国王が知るはずは無い。何しろ、今までに召喚された勇者は一度も石板の表示上限を超えたことが無いのだ。
故に、今回のイレギュラーを想定出来るはずも無かった。
「勝手に呼んでおいて、随分とまた勝手な事を……」
咲は明らかに不機嫌そうな声色でそう言う。
当たり前だろう。勝手に呼び出されて、適性が無いからいらないと突き放されるのを「はいそうです」と受け入れられるはずも無い。
「貴様、国王様に盾突く気か!」
そんな咲を取り囲む兵士の内の一人が彼女の首元に槍を近づける。
もっとも、それで怖気づくような咲ではない。槍の事など気にせず国王の目を睨み続けていた。
「はいはーい、それじゃあ俺に言い考えがあるんすけど」
そんな重苦しい空気を真っ二つに斬り裂くように佐上が声を上げた。
「どうせ外れ勇者は戦力外なんすよね。なら俺が好きにしちゃってもいいんじゃねーかなって」
「……どうするつもりじゃ?」
「うーん、いっそのこと性奴隷……とか? 咲ちゃん、結構かわいいからさ。前々から狙ってはいたんだよね」
「ちょ、ちょっと佐上君!? いくらなんでもそれは……!」
「あー……?」
佐上の発言は流石に度が過ぎていた。当然それに反対する女子生徒がいるのも至極当たり前である。
しかし普段ならともかく、今は状況が違った。
「俺、仮にも上級剣術の持ち主なんすけど? 君、確か中級武術スキルだったよね? 歯向かっちゃっていいワケ? もしかして、勝てるとか思っちゃってる?」
「そ、それは……」
「ああそうだ良いコト考えた。いっそのことさあ、戦力にならない女子全員俺の奴隷にしちゃうってのもいいよね。能力的にどうせほぼ俺が戦うことになるんでしょ?」
「おい佐上、いい加減に……うぐっ」
これ以上は見過ごせないと口を挟む教師だったが、高い筋力を手に入れた佐上にいとも容易く組み伏せられてしまう。
「この世界じゃ先生だって俺には勝てないってこと、わからない訳じゃないっすよね」
「……佐上、お前!」
「そこまでにせい。勇者同士で戦うことは許されんぞ」
国王が制止した事で佐上は教師から離れ、教師もまたそれ以降行動を起こすことは無かった。
「さて、それで……咲と言ったか。お前はどうするつもりじゃ。奴の言う通り奴隷になるのもよいし、外れ勇者として追放されることを選んでもよい。それくらいは自由にさせてやろう。……だが、外れ勇者が生きて行けるかは別じゃがな」
国王は意地汚い笑みを浮かべながら、まるで品定めでもするかのように咲の全身をジロジロと嘗め回すように見ながらそう言った。
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