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99 EX1:カップル特別メニュー
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ある日のこと。
街を歩いていた二人はとあるカフェの前を通りすがったのだが、そこに立てられていた看板に桜は目を奪われることとなる。
「咲ちゃん、これ見て!」
彼女の視線の先にあったのは特大パフェが描かれた看板だ。
そのパフェを見た瞬間、桜は足を止めたのである。
もちろん甘いものが好きなのは年頃の女の子としては良くあることだ。
だがそれを考慮してもなお桜は特段甘いものに目が無かった。
ただでさえ甘いMAXコーヒーにさらに砂糖を追加したり、甘い生クリームたっぷりのケーキにメープルシロップをかけたりするくらいには超甘党なのだ。
それに異世界には甘味自体が少なく、このようにパフェを出している店がそもそも珍しいのである。
そんな訳で、こんなとんでもパフェを見てしまってはもう食べざるを得ないのだった。
「食べたいの?」
「うん!」
桜は目を輝かせながら元気に返事をする。
「それじゃ、入ろっか」
咲としても桜が嬉しそうにしているのは喜ばしいため、何の躊躇いも無く桜と共にカフェの中へと入ることを選ぶ。
その選択が彼女を追い詰めることになるのだが、それを彼女が知ることは無い。
何故なら看板には隅っこの方に小さく書いてあっただけなのだ。『カップル限定メニュー』……と。
その事実を咲はすぐに知ることとなった。
特大パフェを頼もうとした時、店員が言ったのである。
「こちらカップル限定メニューとなっておりますので、お二方がカップルであることの証明をお願いいたします」
それを聞いた瞬間、咲は頭の中が真っ白になってしまうのだった。
「えっ、それって……」
咲は思考がまとまらず、ホワホワとしたままあたふたとしていた。
そんな彼女の顔を桜はぐいっと近づけ……。
「んむっ!?」
何の躊躇いも無く、その口を塞いだのである。
「これで良いですか?」
またしても突然の事に思考が滅茶苦茶になってしまっている咲をよそに、桜は店員の方を向いてそう言った。
特大パフェのためならば恥を捨て、公衆の面前で熱いキスを行うことすらも躊躇わない覚悟が彼女にはあった。
しかし、これが仮に特大パフェで無くともきっと桜は同じ行動をしたことだろう。
彼女にとって咲は自慢の彼女であるのだから。恥じらう必要も無く、何のうしろめたさだって無いのだ。
むしろもっと咲とのイチャラブを見せつけたいとすら思っていた。
「え、ええ……はい、問題ないです……」
そんな彼女の言葉を聞いた店員は頬を染めながら続ける。
「その、ハグとかでも良かったんですけど……で、でもお二人がラブラブなのは伝わりましたから!」
そう言い終えるや否や、熱々過ぎる二人のキスを見せつけられた店員はぴゃ~っと騒ぎながら店の奥へと走り去っていった。
「咲ちゃん、急にごめんね?」
「あっ、うん……大丈夫」
咲の心臓は今なお、はち切れそうな程にドクンドクンと鼓動している。
それはもはや強大な敵を前にした時の高揚感すらも容易に超えてしまうものであった。
その後しばらくして、特大パフェが二人の元に届けられる。
「いただきまーす!! ん、うわぁぁ甘い!! 凄い甘い!!」
パフェを一口食べた瞬間、桜は露骨にはしゃぎ始める。
この世界において食べられる甘味と言えばほとんどが果物由来であるため、砂糖の甘さがこれだけダイレクトに伝わって来るパフェを久々に食べたともなれば気分はもう天国パラダイスなのだ。
「嬉しそうだね、桜」
そんな彼女の様子を咲は柔らかな笑みを浮かべながら見ている。
桜の満面の笑みを見るのが咲にとって密かな楽しみであった。
もっとも本人にそれを言うのは恥ずかしいためか桜には秘密にし続けていた。
「はい、咲ちゃん。あーん」
咲のその趣味に気付いているのか気付いていないのかはわからないが、桜はパフェを乗せたスプーンを咲の前に差し出す。
「えっ……?」
「咲ちゃんも食べて食べて。甘くて、凄く甘いよ」
「でもこれは……」
……間接キス。それを理解した瞬間、咲の顔が再び赤く染まった。
何よりあーんで食べさせて貰うシチュ自体、物凄く恥ずかしいものとして認識していたのだ。
「あ、赤くなってる。もー、今更でしょ? キスだってたくさんしてるんだしさ」
「それはそうだけど……ええい、わかった! 覚悟は出来てる!」
咲はこのまま否定するのもアレだと思い、口を開けてパフェを食らう。
「……甘い」
口の中に広がるクリームの甘さ。
だがそんなことよりも、咲にとっては桜にあーんをしてもらった事実の方が気になって仕方が無かった。
「でしょ? えへへっ、甘すぎて幸せだよね~♡」
「うん、確かに甘いね……色々と」
元の世界でもこれほどの甘々いちゃいちゃをしたことの無い咲にとって、このカフェでのひと時はあまりにも刺激が強いものとなるのだった。
街を歩いていた二人はとあるカフェの前を通りすがったのだが、そこに立てられていた看板に桜は目を奪われることとなる。
「咲ちゃん、これ見て!」
彼女の視線の先にあったのは特大パフェが描かれた看板だ。
そのパフェを見た瞬間、桜は足を止めたのである。
もちろん甘いものが好きなのは年頃の女の子としては良くあることだ。
だがそれを考慮してもなお桜は特段甘いものに目が無かった。
ただでさえ甘いMAXコーヒーにさらに砂糖を追加したり、甘い生クリームたっぷりのケーキにメープルシロップをかけたりするくらいには超甘党なのだ。
それに異世界には甘味自体が少なく、このようにパフェを出している店がそもそも珍しいのである。
そんな訳で、こんなとんでもパフェを見てしまってはもう食べざるを得ないのだった。
「食べたいの?」
「うん!」
桜は目を輝かせながら元気に返事をする。
「それじゃ、入ろっか」
咲としても桜が嬉しそうにしているのは喜ばしいため、何の躊躇いも無く桜と共にカフェの中へと入ることを選ぶ。
その選択が彼女を追い詰めることになるのだが、それを彼女が知ることは無い。
何故なら看板には隅っこの方に小さく書いてあっただけなのだ。『カップル限定メニュー』……と。
その事実を咲はすぐに知ることとなった。
特大パフェを頼もうとした時、店員が言ったのである。
「こちらカップル限定メニューとなっておりますので、お二方がカップルであることの証明をお願いいたします」
それを聞いた瞬間、咲は頭の中が真っ白になってしまうのだった。
「えっ、それって……」
咲は思考がまとまらず、ホワホワとしたままあたふたとしていた。
そんな彼女の顔を桜はぐいっと近づけ……。
「んむっ!?」
何の躊躇いも無く、その口を塞いだのである。
「これで良いですか?」
またしても突然の事に思考が滅茶苦茶になってしまっている咲をよそに、桜は店員の方を向いてそう言った。
特大パフェのためならば恥を捨て、公衆の面前で熱いキスを行うことすらも躊躇わない覚悟が彼女にはあった。
しかし、これが仮に特大パフェで無くともきっと桜は同じ行動をしたことだろう。
彼女にとって咲は自慢の彼女であるのだから。恥じらう必要も無く、何のうしろめたさだって無いのだ。
むしろもっと咲とのイチャラブを見せつけたいとすら思っていた。
「え、ええ……はい、問題ないです……」
そんな彼女の言葉を聞いた店員は頬を染めながら続ける。
「その、ハグとかでも良かったんですけど……で、でもお二人がラブラブなのは伝わりましたから!」
そう言い終えるや否や、熱々過ぎる二人のキスを見せつけられた店員はぴゃ~っと騒ぎながら店の奥へと走り去っていった。
「咲ちゃん、急にごめんね?」
「あっ、うん……大丈夫」
咲の心臓は今なお、はち切れそうな程にドクンドクンと鼓動している。
それはもはや強大な敵を前にした時の高揚感すらも容易に超えてしまうものであった。
その後しばらくして、特大パフェが二人の元に届けられる。
「いただきまーす!! ん、うわぁぁ甘い!! 凄い甘い!!」
パフェを一口食べた瞬間、桜は露骨にはしゃぎ始める。
この世界において食べられる甘味と言えばほとんどが果物由来であるため、砂糖の甘さがこれだけダイレクトに伝わって来るパフェを久々に食べたともなれば気分はもう天国パラダイスなのだ。
「嬉しそうだね、桜」
そんな彼女の様子を咲は柔らかな笑みを浮かべながら見ている。
桜の満面の笑みを見るのが咲にとって密かな楽しみであった。
もっとも本人にそれを言うのは恥ずかしいためか桜には秘密にし続けていた。
「はい、咲ちゃん。あーん」
咲のその趣味に気付いているのか気付いていないのかはわからないが、桜はパフェを乗せたスプーンを咲の前に差し出す。
「えっ……?」
「咲ちゃんも食べて食べて。甘くて、凄く甘いよ」
「でもこれは……」
……間接キス。それを理解した瞬間、咲の顔が再び赤く染まった。
何よりあーんで食べさせて貰うシチュ自体、物凄く恥ずかしいものとして認識していたのだ。
「あ、赤くなってる。もー、今更でしょ? キスだってたくさんしてるんだしさ」
「それはそうだけど……ええい、わかった! 覚悟は出来てる!」
咲はこのまま否定するのもアレだと思い、口を開けてパフェを食らう。
「……甘い」
口の中に広がるクリームの甘さ。
だがそんなことよりも、咲にとっては桜にあーんをしてもらった事実の方が気になって仕方が無かった。
「でしょ? えへへっ、甘すぎて幸せだよね~♡」
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