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クラス転移と外れスキル
12 三人の逢魔騎士
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やあ。
逢魔騎士だとか言うのを倒した俺たちはそのまま迫り来る魔族共をなぎ倒しながら、魔王の元へと突っ走ったよ。
なおその道中、変なのがたくさん出てきて大変だった。
服だけ溶かすスライムを操る魔族のせいで男女問わずスッポンポンコリンにさせられるわ、メイドゴーレムの服まで溶かされたせいでまるでゾゴックのAVみたいな惨状になるわ、感覚遮断触手の使い手のせいで危うく俺たち皆FANZA地方のドスケベRPGみたいな末路を迎えそうになるわ……もう、本当に大変だった。
なんなんだこの魔王城は!
変なのしかいないのか!?
ここの魔族、変らしいんですよね。
魔王ーーーーッッッッッッッッ!!
窓無ぇぞ!!!!!!
はぁ……まったく、まともなのは最初のグラニールだけじゃないか。
アイツ、一周回ってめちゃくちゃ正統派な魔王軍幹部していたのでは?
で、そんな変なのをなぎ倒してぶちのめして強引に突っ走った先に、とうとう魔王の部屋はあった。
なんで分かったのかって?
ご丁寧に「♥魔王の部屋♥ 入る際は要ノック」って書いてあるからだよ。ここで間違いない。
もし違ったら桜の木の下に埋めてもらっても一向に構わん。
「ここに魔王が……。とうとう私たち、ここまで来たのね」
感極まった風な柊さんはそう言う。
けど、ここに来るまでの間に起こったことを考えると絶対そう言う雰囲気じゃないと思うよ。
「行きましょう、佐藤くん。この戦いを終わらせるために」
「あぁ、うん。そうだね。……よし。それじゃあ皆、開けるぞ」
改めて皆に声をかけ、数メートルはあろうかと言う巨大な扉を押す。
――ズズズズッ
重い物が地面を擦るような重低音と共に、ゆっくりと扉は開いた。
同時に、部屋の奥にあるでっけえ玉座にドスケベな格好をした青肌の女性が座っているのが見えた。
それもすっごい美人のな。
うん、間違いない……魔王だ。
「クックック、よくぞここまで来たな人間よ。その蛮勇だけは褒めてやろう」
ほら、めちゃくちゃ魔王っぽいこと言ってるし。
逆にこれで魔王じゃなかったらお前なんなんだよって言うね。
「正直、我は驚いているぞ。あのような船を人間ごときが作れるとは知らなんだ。思いのほか早く人族との全面戦争の時が来たのかと一時は焦ったものだが、我がほんの少し本気を出せばあのザマよ。所詮は人間の作りしもの。この我の前には玩具に過ぎん」
なるほど、さっきの一撃はやっぱり魔王の放ったものだったか。
まあそうだな。そうでもないとあのツェッペリンが墜ちたりはしない。
それにしても魔王は近い内に人間たちと全面戦争をするつもりだったのか。
となるとその前に攻め込めたのは幸運だったな。
おかげで被害が出る前に全てを終わらせられる。
「さて、無駄話もこれくらいにしておこうか。貴様らはこの我の命を狙いに来たのであろう? であればさっさと首を取りに来るがいい。もっとも、まずはこやつらを倒してからではあるがな」
魔王がそう言うと、どこからともなく三人の魔族が現れた。
ここまでに出会ってきたどの魔族よりも強い魔力を放っているし、間違いなくこの三人はツワモノの類だろう。
「クックック……我が軍最強戦力たる逢魔騎士に、はたして人間風情が勝てるかな?」
あ、コイツらも逢魔騎士なんだ。
となると全員グラニールと同じくらいかそれ以上の強さを持っている可能性があるな。
「へっへっへ、その通りだぜ。俺ら逢魔騎士の前に人間なんてカスも同然!」
「ったりめえよぉ! 人間風情が魔族に勝とうなんざ、数千年早ぇっての!」
「はっはっは、違ぇねえや! なんせ俺ら逢魔騎士は魔族の中でも選りすぐりの超絶エリートなんだからなぁ!!」
……なんか、三人共キャラ被ってない?
こう言うのって、それぞれ別個の性質や能力を持つ個性豊かな人たちの集まりなのが普通じゃない?
いや、別にいいんだけどさ。
なんかこう、コレじゃないって言うか。
期待外れって言うか……ね?
「なあ魔王様、コイツら倒したら俺たちの好きにしちまって良いんすよねぇ!」
「無論だ。倒した者の自由にせよ」
「ふへへっ、そう言う事だからよぉ! てめえらぶちのめして、穴と言う穴ぶち犯してやっから覚悟しろよなぁ!! あ、男はいらん。殺す」
「へっへっへ、そう言うことよ」
「となればよぉ。まずはぁ……」
三人の視線が真っ先に柊さんへと向かう。
ああ、うん。
まあそうなるよね。
ゴロツキと言うかチンピラと言うか、そう言う輩だコイツらは。
柊さんのドスケベむちむちボディがまず真っ先に目に入るってもんだろう。
「よぉし、まずはてめぇから確保させてもらうぜぇ! 人間なんて下等な生物、俺たち魔族のための穴でしかねえからよぉ!!」
「おいおい、そりゃないぜ! 俺が先に目を付けたんだがぁ!?」
「こうなりゃ速いもん勝ちだなぁ!!」
一人がそう叫んだ瞬間、三人は一斉に柊さんへと向かって飛び掛かった。
ああもう、そんな雑魚っぽく飛び掛かったら……。
――ザシュッ、ザザンッ、ズバババッ
「「「ぐげあ゛ぁ゛ぁっ!?」」」
ほら、言わんこっちゃない。
柊さんに向かって無策で飛び掛かるなんて無謀だよ。
そんなの自殺行為でしかないんだから。
「な、なんなんだ今のはよぉ!?」
「斬撃が、見えなかっただと……? この俺が……!?」
「おああぁぁ、痛ぇ゛! この野郎ぶっころしてやらぁ!!」
まさに雑魚のかませ犬みたいな台詞ばっか叫んでいる。
コイツら、本当に逢魔騎士なのか?
「惨めね。それに騎士としての誇りも誉も感じられない。貴方たちを見ていると改めてグラニールがきちんと騎士をしていたのが分かるわ」
いや本当に。
まーじでその通りだよ。
こんなカスでチンピラな奴らと比べれば、アイツはまだちゃんと騎士をしていた。
少なくとも戦士としての矜持が、主に仕える者としての誇りのようなものが感じられたよね。
「ほう、貴様らはあのグラニールと戦ったのか。そして、今ここに居ると言うことは勝ったと。道理でな。こやつらをいとも容易くあしらうなど、そのレベルでなければ不可能よ。こんなことなら門番などにせず、あやつもこの場に控えさせておればよかったか……いや、しかし……」
何やら小難しい顔をしている魔王。
なんだ、アイツにも何か欠点のようなものでもあるのか?
「しかしなぁ……あやつは少々堅苦しくて、あまり好かんのだ。逢魔騎士は格がどうたらとか忠義がどうたらとか言って来て正直とても面倒だ。逢魔騎士なんぞ、ただ強ければそれでよいと言うのに」
あぁ、違うわ。
この魔王がろくでもないだけだわ。
多分だけど、グラニールが言っていたことは正しいと思うよ。
実際、そのせいで残りの逢魔騎士は三人まとめて柊さんに十把一絡げにぶった斬られてるわけだし。
もう少しちゃんと騎士として主に仕えるタイプのを集めておけば、もう少しマシになったんじゃないかな?
「ええぃやぁぁッ!! 死にさらせぇぇッ!!」
ほら、そうしないからこう言うことになる。
なんでさっき斬られたばっかなのにもう一度無謀にも真正面から向かってんのよ。馬鹿なの。死ぬの。
――ズバシャァンッ
「うげあぁぁぁッッ!?」
迫真の再放送。
全く同じやられ方をしている。
駄目だコイツら、早くなんとかしないと。
「ふむ。やはりグラニールをも討った相手に、こやつらでは勝ち目などないか」
「そ、そんなことはありやせんよぉ!!」
「そうです! まだ本気じゃないっすから俺たち!」
いや、絶対そんなことないでしょ。
でなければそれこそただのアホよ?
「ええい、黙れ。貴様らでは勝てんと言っておるだろう。分からないのか? 誰がどう見ても実力の差は明白であろうに。故に、ここからは我の番だ。我の圧倒的なまでの蹂躙を特等席で見ているがいい」
そう言うと魔王は玉座から立ち上がった。
って、うわなんだあれ。思っていた以上に……スリットが深すぎる。
太ももどころかほとんど鼠径部まで見えてますよ。
それに座っていた時は膝に乗っていたでっけえ胸が重力に引っ張られてどたぷんって……あの、さすがにちょっとドスケベが過ぎません?
「クックック。人間の少女よ、逢魔騎士を討ち取ったことは褒めてやる。だが、その程度の力でこの我に勝てるなどとは思ってくれるなよ?」
「くっ!!」
魔王から感じる魔力が強くなった。
さすがの柊さんも余裕が無くなっているように見える。
これはいよいよ不味いか。
俺もすぐに動けるようにしておこう。
「さあ、どこからでも来るがいい。無論、その時は貴様が死ぬことになるのだがな」
「その前に聞いてもいいかな」
うん?
あの、エルシーちゃん……?
こんな時に何をしていらっしゃるので?
「命乞い……ではないようだな。ではこの我に一体何を聞きたいと言うのだ?」
「この城のデザインって魔王の趣味なの?」
あ、それ俺も気になってた。
完全に聞くタイミングを失ってたし、聞いてくれてありがとうエルシーちゃん。
まあでも、流石にこんなSAN値直葬レベルの前衛芸術を本気で推しているわけはないよね。
おおかた俺たちが魔族領に入ったことを知って、メンタルに先制攻撃を入れるための策として考えたんだろう。
そうに決まって――
「無論その通りである。クックック、我のセンスが怖いか? 当然であろうな。我の持つ美の価値感はまさに超一流よ。そうかそうか。人間風情にすら伝わってしまうか。まったく、自分で自分が恐ろしい」
……マジか。
逢魔騎士だとか言うのを倒した俺たちはそのまま迫り来る魔族共をなぎ倒しながら、魔王の元へと突っ走ったよ。
なおその道中、変なのがたくさん出てきて大変だった。
服だけ溶かすスライムを操る魔族のせいで男女問わずスッポンポンコリンにさせられるわ、メイドゴーレムの服まで溶かされたせいでまるでゾゴックのAVみたいな惨状になるわ、感覚遮断触手の使い手のせいで危うく俺たち皆FANZA地方のドスケベRPGみたいな末路を迎えそうになるわ……もう、本当に大変だった。
なんなんだこの魔王城は!
変なのしかいないのか!?
ここの魔族、変らしいんですよね。
魔王ーーーーッッッッッッッッ!!
窓無ぇぞ!!!!!!
はぁ……まったく、まともなのは最初のグラニールだけじゃないか。
アイツ、一周回ってめちゃくちゃ正統派な魔王軍幹部していたのでは?
で、そんな変なのをなぎ倒してぶちのめして強引に突っ走った先に、とうとう魔王の部屋はあった。
なんで分かったのかって?
ご丁寧に「♥魔王の部屋♥ 入る際は要ノック」って書いてあるからだよ。ここで間違いない。
もし違ったら桜の木の下に埋めてもらっても一向に構わん。
「ここに魔王が……。とうとう私たち、ここまで来たのね」
感極まった風な柊さんはそう言う。
けど、ここに来るまでの間に起こったことを考えると絶対そう言う雰囲気じゃないと思うよ。
「行きましょう、佐藤くん。この戦いを終わらせるために」
「あぁ、うん。そうだね。……よし。それじゃあ皆、開けるぞ」
改めて皆に声をかけ、数メートルはあろうかと言う巨大な扉を押す。
――ズズズズッ
重い物が地面を擦るような重低音と共に、ゆっくりと扉は開いた。
同時に、部屋の奥にあるでっけえ玉座にドスケベな格好をした青肌の女性が座っているのが見えた。
それもすっごい美人のな。
うん、間違いない……魔王だ。
「クックック、よくぞここまで来たな人間よ。その蛮勇だけは褒めてやろう」
ほら、めちゃくちゃ魔王っぽいこと言ってるし。
逆にこれで魔王じゃなかったらお前なんなんだよって言うね。
「正直、我は驚いているぞ。あのような船を人間ごときが作れるとは知らなんだ。思いのほか早く人族との全面戦争の時が来たのかと一時は焦ったものだが、我がほんの少し本気を出せばあのザマよ。所詮は人間の作りしもの。この我の前には玩具に過ぎん」
なるほど、さっきの一撃はやっぱり魔王の放ったものだったか。
まあそうだな。そうでもないとあのツェッペリンが墜ちたりはしない。
それにしても魔王は近い内に人間たちと全面戦争をするつもりだったのか。
となるとその前に攻め込めたのは幸運だったな。
おかげで被害が出る前に全てを終わらせられる。
「さて、無駄話もこれくらいにしておこうか。貴様らはこの我の命を狙いに来たのであろう? であればさっさと首を取りに来るがいい。もっとも、まずはこやつらを倒してからではあるがな」
魔王がそう言うと、どこからともなく三人の魔族が現れた。
ここまでに出会ってきたどの魔族よりも強い魔力を放っているし、間違いなくこの三人はツワモノの類だろう。
「クックック……我が軍最強戦力たる逢魔騎士に、はたして人間風情が勝てるかな?」
あ、コイツらも逢魔騎士なんだ。
となると全員グラニールと同じくらいかそれ以上の強さを持っている可能性があるな。
「へっへっへ、その通りだぜ。俺ら逢魔騎士の前に人間なんてカスも同然!」
「ったりめえよぉ! 人間風情が魔族に勝とうなんざ、数千年早ぇっての!」
「はっはっは、違ぇねえや! なんせ俺ら逢魔騎士は魔族の中でも選りすぐりの超絶エリートなんだからなぁ!!」
……なんか、三人共キャラ被ってない?
こう言うのって、それぞれ別個の性質や能力を持つ個性豊かな人たちの集まりなのが普通じゃない?
いや、別にいいんだけどさ。
なんかこう、コレじゃないって言うか。
期待外れって言うか……ね?
「なあ魔王様、コイツら倒したら俺たちの好きにしちまって良いんすよねぇ!」
「無論だ。倒した者の自由にせよ」
「ふへへっ、そう言う事だからよぉ! てめえらぶちのめして、穴と言う穴ぶち犯してやっから覚悟しろよなぁ!! あ、男はいらん。殺す」
「へっへっへ、そう言うことよ」
「となればよぉ。まずはぁ……」
三人の視線が真っ先に柊さんへと向かう。
ああ、うん。
まあそうなるよね。
ゴロツキと言うかチンピラと言うか、そう言う輩だコイツらは。
柊さんのドスケベむちむちボディがまず真っ先に目に入るってもんだろう。
「よぉし、まずはてめぇから確保させてもらうぜぇ! 人間なんて下等な生物、俺たち魔族のための穴でしかねえからよぉ!!」
「おいおい、そりゃないぜ! 俺が先に目を付けたんだがぁ!?」
「こうなりゃ速いもん勝ちだなぁ!!」
一人がそう叫んだ瞬間、三人は一斉に柊さんへと向かって飛び掛かった。
ああもう、そんな雑魚っぽく飛び掛かったら……。
――ザシュッ、ザザンッ、ズバババッ
「「「ぐげあ゛ぁ゛ぁっ!?」」」
ほら、言わんこっちゃない。
柊さんに向かって無策で飛び掛かるなんて無謀だよ。
そんなの自殺行為でしかないんだから。
「な、なんなんだ今のはよぉ!?」
「斬撃が、見えなかっただと……? この俺が……!?」
「おああぁぁ、痛ぇ゛! この野郎ぶっころしてやらぁ!!」
まさに雑魚のかませ犬みたいな台詞ばっか叫んでいる。
コイツら、本当に逢魔騎士なのか?
「惨めね。それに騎士としての誇りも誉も感じられない。貴方たちを見ていると改めてグラニールがきちんと騎士をしていたのが分かるわ」
いや本当に。
まーじでその通りだよ。
こんなカスでチンピラな奴らと比べれば、アイツはまだちゃんと騎士をしていた。
少なくとも戦士としての矜持が、主に仕える者としての誇りのようなものが感じられたよね。
「ほう、貴様らはあのグラニールと戦ったのか。そして、今ここに居ると言うことは勝ったと。道理でな。こやつらをいとも容易くあしらうなど、そのレベルでなければ不可能よ。こんなことなら門番などにせず、あやつもこの場に控えさせておればよかったか……いや、しかし……」
何やら小難しい顔をしている魔王。
なんだ、アイツにも何か欠点のようなものでもあるのか?
「しかしなぁ……あやつは少々堅苦しくて、あまり好かんのだ。逢魔騎士は格がどうたらとか忠義がどうたらとか言って来て正直とても面倒だ。逢魔騎士なんぞ、ただ強ければそれでよいと言うのに」
あぁ、違うわ。
この魔王がろくでもないだけだわ。
多分だけど、グラニールが言っていたことは正しいと思うよ。
実際、そのせいで残りの逢魔騎士は三人まとめて柊さんに十把一絡げにぶった斬られてるわけだし。
もう少しちゃんと騎士として主に仕えるタイプのを集めておけば、もう少しマシになったんじゃないかな?
「ええぃやぁぁッ!! 死にさらせぇぇッ!!」
ほら、そうしないからこう言うことになる。
なんでさっき斬られたばっかなのにもう一度無謀にも真正面から向かってんのよ。馬鹿なの。死ぬの。
――ズバシャァンッ
「うげあぁぁぁッッ!?」
迫真の再放送。
全く同じやられ方をしている。
駄目だコイツら、早くなんとかしないと。
「ふむ。やはりグラニールをも討った相手に、こやつらでは勝ち目などないか」
「そ、そんなことはありやせんよぉ!!」
「そうです! まだ本気じゃないっすから俺たち!」
いや、絶対そんなことないでしょ。
でなければそれこそただのアホよ?
「ええい、黙れ。貴様らでは勝てんと言っておるだろう。分からないのか? 誰がどう見ても実力の差は明白であろうに。故に、ここからは我の番だ。我の圧倒的なまでの蹂躙を特等席で見ているがいい」
そう言うと魔王は玉座から立ち上がった。
って、うわなんだあれ。思っていた以上に……スリットが深すぎる。
太ももどころかほとんど鼠径部まで見えてますよ。
それに座っていた時は膝に乗っていたでっけえ胸が重力に引っ張られてどたぷんって……あの、さすがにちょっとドスケベが過ぎません?
「クックック。人間の少女よ、逢魔騎士を討ち取ったことは褒めてやる。だが、その程度の力でこの我に勝てるなどとは思ってくれるなよ?」
「くっ!!」
魔王から感じる魔力が強くなった。
さすがの柊さんも余裕が無くなっているように見える。
これはいよいよ不味いか。
俺もすぐに動けるようにしておこう。
「さあ、どこからでも来るがいい。無論、その時は貴様が死ぬことになるのだがな」
「その前に聞いてもいいかな」
うん?
あの、エルシーちゃん……?
こんな時に何をしていらっしゃるので?
「命乞い……ではないようだな。ではこの我に一体何を聞きたいと言うのだ?」
「この城のデザインって魔王の趣味なの?」
あ、それ俺も気になってた。
完全に聞くタイミングを失ってたし、聞いてくれてありがとうエルシーちゃん。
まあでも、流石にこんなSAN値直葬レベルの前衛芸術を本気で推しているわけはないよね。
おおかた俺たちが魔族領に入ったことを知って、メンタルに先制攻撃を入れるための策として考えたんだろう。
そうに決まって――
「無論その通りである。クックック、我のセンスが怖いか? 当然であろうな。我の持つ美の価値感はまさに超一流よ。そうかそうか。人間風情にすら伝わってしまうか。まったく、自分で自分が恐ろしい」
……マジか。
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