いい加減こっち見ろよ!〜見た目だけだとフラれ続ける私は、どうやら幼馴染の執着愛に気づいていなかったようです。〜

こころ ゆい

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敵ということで宜しいですか?

4. チビという言葉①

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『...あれは、君のことをチビだって言ったんじゃないんだ』

『え?』

『....うちのって言いたくて』

『...........?』

 言っている意味がわからずに首を傾げる私に、何を思ったのか一生は後ろを振り返り家の中に声をかけた。

『おい、チビ!こっちにおいで!』

『...ワン!!』

『え....』

 タタタッと愛らしい足音を響かせて、ふわふわの薄茶色と白色のミックスの毛を揺らしながら玄関にかけてくる小さな生き物。

『犬....?』

『ワン!!』

 まるで返事をするように私のすぐそばまでやってきた可愛い雌犬は、行儀良くお座りしてから一声鳴いた。

 怖がらせる意図は感じず、ただただ元気の良さが伝わる声だった。

『そう。こいつ“チビ“って名前なんだ。一昨年、捨てられてたところを俺が拾ってきて。可愛いだろ?』

 チビと呼ばれた犬の隣に屈んで頭を優しく撫で始めた一生は、満面の笑顔だ。

『可愛い~。私も撫でていい?』

『もちろん』

『うわぁ、サラサラのふわふわ。あったかいね』

『だろ?こいつ、かなり元気なところがあるけど、人のことは大好きで絶対噛んだりしないから、わしゃわしゃしてもいいよ?』

『え~、可愛い可愛い。よしよし』

 私は許可が出たのをいいことに、思う存分モフモフさせてもらった。両親たちは私たちが突然仲良く犬を愛で始めたから、『子供はすぐ仲良くなりますな』と微笑ましげに見ていた。

『チビは、元気で素直で美人なんだ。俺、本当に君のこと悪く言うつもりなくて。チビのこと大好きで。.....俺の中では最高に褒め言葉だったんだ」

 ひとしきり撫でさせてもらったあと、至近距離にあった一生の顔が安堵の色を浮かべて、そう説明された。
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