異世界帰りの勇者さま

ノリ君

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3章 高校だよ! 勇者さま

15話 闇が顕在化!! ビックリした 勇者さま

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 神(しん)が教室で教師の到着を待っていると、よく知っている気配の人物が教室に向かって歩いて来るのに気付いて『なんで、あの人がここにいるんだ?』と思っていた。
 その人物は、教室の黒板側の引き戸を開け、教室に入ってきて「静かにするように」と言って教卓に立った。

 俺以外の学中(学業院中学の略)の奴らは、さすがに驚いているなあ。
 まさか、麗奈先生が教室に来るとは思ってなかったよ。

  「新入生の諸君!入学おめでとう!私は、近条麗奈。私も、新任の教師だが、このクラスの担任だ。何人かは、私を知っている生徒がいるが、これから1年、よろしく。」

 相変わらず、見た目は美人なのに男前な事を言う先生だ。

 麗奈が教室に入ってきて担任であることを告げると、教室の男子共は喜んだ。
 グラマーな美人教師が担任と知って歓喜していた。
 神(しん)を除いて
 女子生徒達は二分していた。麗奈を知らない女子生徒は歓喜する男子に嫌悪し、麗奈を知る女子生徒はお姉様からまた教えて貰えると・・・

 ここでなぜ麗奈が担任としてここにいるのか、疑問に思ったことだろう。
 麗奈はこの神羅高校のOGであるうえに元生徒会長である。
 ということは、当然、神職の能力を有しており、学校側というか、校長と教頭からしたら、神(しん)が入るクラスの担任を誰にするか悩むところに渡りに船という感じで麗奈が転属申請を出したことから、神羅高校の特殊性を出した校長が強引に呼び寄せると共に、神(しん)のクラス担任に据えたのだった。
 それが出来たのも、麗奈が歴代生徒会長トップの能力があり、神職の能力を持つ中学生を発掘し神羅高校に推薦する役割を持って、中学校教員をしていたためで、ずば抜けた能力を持っていると校長や教頭に思われている神(しん)を推薦し、また、担任したいと申し込む麗奈のことを校長や教頭が外すわけが無かった。
 しかし、そのことを知らない神職科の生徒達は、神職の者達の中で有名な麗奈が神職科のクラスを担任すると思っていたので、なぜ、普通科一般のクラス担任をするのかと後に苦情が上がるのだが、今はまだ、麗奈が神羅高校の教員に戻ったことは知られていなかった。

  「では、教科書などの配布を行うので、昇降口まで行って各クラスごとに分けられたものを教室まで手分けして持ってきてくれ」

 クラスの神(しん)以外の男子は、麗奈からの頼みを嬉しそうに昇降口へ我先にと向かって行った。
 神(しん)は、男子の最後の者として教室を出て昇降口へ向った。
 廊下の窓から見えた空が曇ってきたのを見ながら神(しん)は、悪意の塊が向かってきているのを感じ取っていたいたが、まだ大丈夫だなと考えながら、感知能力を拡げていった。

 まだ、50キロくらい先だが、先の方から集まった悪意が塊に集まりながら向かってきているのを感知した。
 神(しん)は、考えながら昇降口へ向かい、1ー1と書かれた教科書が入った物凄く重たいダンボール箱を持ち上げ、底が抜けないように固定化させて教室に戻るべく階段へ向った。
 周囲の学生が、驚愕して見ていることに気付かずに
 他のクラスの学生は、ダンボール箱から小分けして運んでいたが、神(しん)のクラスの男子生徒達は、台車を借りてきて、台車に載せて一気に運ぼうと思って準備していた。
 しかし、後から来た神(しん)が何を思ったのか、1番重くてドンと置かれていた大きなダンボール箱の前で屈むと一気に持ち上げて、廊下を戻って行く。
 通り道となる廊下には、その様子を見て驚愕する生徒が多数いて、皆、大きなダンボール箱を持って歩いてくる神(しん)を避けながら茫然と眺めていた。
 
 当然だが、普通の人間には到底持てる重さではなく、フォークリフトで搬入された教科書のダンボール箱は、重さが500キロを超えている。
 それを神(しん)は、考え事をしながら運んでいたため、全く気づいていなかった。
 並列多考を止めていたためだが、神(しん)は、意識を校外に向けていたため、この結果を周囲に見せてしまったのに気付いていない。
 周囲の学生は、夢でも見ているのかと、人の4倍はあるダンボール箱を持って歩く神(しん)を茫然と見送っていた。

 神(しん)のクラスの女子はというと、麗奈に言われて向った男子達に任せて、教室の机の配置を麗奈の指示に従って変えていたため、神(しん)が見せている異様な光景を見らずに済んだというか、見ていなかったと言うべきかは分からないが、和気あいあいとしていた。

 神(しん)は、向かってきている悪意の塊が、学校に張り巡らされた結界に阻まれて、高校敷地内には入って来ないだろうと思い、ここでようやく並列多考を起動させ、警戒を校外に向けながら、意識を戻し、自分が教室前まで戻って来ているのと、ダンボール箱を持っていることに気付き、ダンボール箱を教室前の廊下に降ろした。
 それは、ダンボール箱が大き過ぎて教室の後ろ側の出入り口の引き戸を外さなければ入らないからであった。
 そのため、神(しん)は、教室内の女生徒達に教科書を持って来たことを告げ、各自で運び込むように話した。
 女生徒達は、ダンボール箱は台車か何かで運んだのだろうと気にせずに、小分けにして教室内に運び出した。
 他の男子生徒達は、他の細々としたダンボール箱を台車に載せエレベーターを活用して持ってきていた。
 廊下には、空になった大きなダンボール箱が置かれていたのを見て、疑問に思いながらも、自分達が見た神(しん)の行動は、何かの間違いだろうと思うことにして、精神の安定化に励んでいた。

 各自の配布物が全て配られ終わると、各自配布された学校指定のスポーツバッグに詰めて、一旦は自宅に持ち帰るようにと麗奈から指示され解散となった。
 
 その頃、生徒会室には、警告音が鳴り響いていた。
 それは、神羅万象対策機構から支給されている悪霊や悪魔、妖魔の探査機械から出ており、画面表示にはレベル5という表示が出ていた。

 生徒会の面々は、レベル1から出されていた警戒音に合わせて討伐準備を行っており、すでに巫女服や神職服に着替え、武装状態になっていた。
 しかし、準備をしている最中に画面表示を見ていなかったため、いつの間にか警戒レベルが最大の5になっていることに気付かず、生徒会長の金剛院が気付いた時にはレベル5が表示され、同時に校内の非常ベルが鳴り出していた。

 「会長!なぜ非常ベルが鳴り出したのですか!」
「それは警戒レベル5が発動したからよ!」
 「はぁ!?レベル5って言ったら、悪魔が出てくるくらいので、創設以来初めてのことですよ?」
「皆も画面表示を見て!レベル5だわ!装備を急いで悪魔対策用に換えなさい!急いで!」
 「なんなのよ!もう!」
「対策本部が対応するレベルだけど、生徒達は悪魔の存在を知りません!本部が来るまで守るわよ!」
 「「「「りょうかい!!!!」」」」

 この探査機械が探知した危険度は、レベルで表示され、
レベル1 弱い悪霊クラス
レベル2 強い悪霊クラス
レベル3 顕在化した妖魔クラス1体、強い悪霊クラスが数体
レベル4 顕在化した妖魔クラスが数体以上
レベル5 神話などに出てくる悪魔や妖魔クラス1〜2体
レベルX 神話悪魔や妖魔が数体以上
となっており、今まではレベル3が最大表示であった。

 ちなみに、麗奈は一人で顕在化した妖魔クラス1体を討伐しており、討伐ランク1位である。
 2位以下は、顕在化した妖魔クラス1体を数人で討伐出来るレベルであり、本部には討伐隊500名、5人パーティーで100パーティーいる。

 今までは、レベル3以下であったため、秘密裏に処理できていたが、今回はレベル5である。
 到底、秘密裏に行動することは出来ない状況であったため、非常ベルの後に、機械的な女性の声で、放送がかかる。
《危険レベル5が発動されました。校内の生徒は自分の教室内に入り、待機してください。講堂に移動が必要な際はまた放送により連絡します。落ち着いて移動してください。》

 今日は、入学式だったので校内に新入生以外の生徒は生徒会員である3年の神職科特進クラスと来年度の生徒会である2年神職科特進クラスの生徒だけであったため、2年神職科特進クラスの生徒達は新入生と待機していた父兄の誘導に別れ、3年神職科特進クラスの生徒会員である生徒達は、戦闘準備を終えようとしていたが、非常ベルと放送を聞いた神職の能力を持った父兄の一部が学校敷地内校門前に集結していた。
 非常ベルはレベル4から鳴るのを知っている者達で、顕在化する妖魔クラスが数体出てくるなら生徒会の人数では足りないかもしれないと思い集結していた。
 まさか、レベル5で悪魔クラスが出てくるとは思っていないため、装備も自己防衛用の簡易型であった。
 そして、生徒会員達が完全武装状態で出てきた。

 非常ベルが鳴った後に遡る・・・・

 非常ベルを聞いた麗奈は、自分のクラスの新入生達に誘導の放送がかかるまで絶対に教室内から出ないようにと指示し、生徒会室に向かった、そして、生徒会室に飛び込む。
 それは、装備が生徒会室に置かれているためで、麗奈が新しく赴任したことを知らなかった生徒会長以下生徒会員達は歴代最強で討伐隊エースの麗奈が居たことに歓喜した。
 しかし、猶予がなかったことから、すぐさま装備を麗奈に渡し、麗奈の指揮下に入り、校門へと総員で向かった。
 そう、総員である。
 よって、探査機がレベルXを表示したことに気付けなかった。

 新羅学園を中心に半径100キロが空白地帯となり、その周辺から、悪意が集まり、その中心に向かって集まっていることを、その悪意が集まって塊が数個向かって来ていることを新羅高校の神職の能力を持つ者達は知らなかった。

 講堂には、新入生の父兄が待機していた。
 非常ベルを聞いて対応に当たった者達を除き全ていたが、その父兄には、当然、新入生の妹や弟達がいて、待つのに飽きた子供達が数人で遊んでいた。
 その中には、神(しん)の妹の巫女もいて、子供達の面倒を同年代の子達と共に見ていた。
 そして、非常ベルが鳴った後、子供達は対応に当たった大人達の様子を見ようと言い出し、巫女の抑えも聞かずに外に出てしまった。
 そう、悪魔クラスが顕在化しようとしている校門側に向かって・・・・

 神(しん)は、教室の自分の机のところで、目を閉じ、新羅学園を上空から視ていた。
 状況を把握した神(しん)は、美奈子達にトイレに行くと伝え、席を立った。

 ここで、校門前上空に、4つの黒雲の塊が出来ていた。
 黒雲は稲妻を伴いながら、下に3つ上に1つという形になると、それぞれが稲妻で六茫星を描き、顕在化が始まった。
 六茫星から次第に真っ黒の身体をした何かが顕在化しようとしていた。
 下3つからは全長3メートルクラスの個体が、上の大きな黒雲からは全長6メートルクラスの個体が現れようとしていた。
 麗奈達、生徒会の面々と神職の父兄達は驚愕した。
 これはレベルXであると、対策機構全ての討伐隊を動員すべきことであると、そして、ここでさらに驚愕することが起きる

 「すげー、なんだこれー!」
  「なにこれー、なんか出てくるよ~お姉ちゃん?」

 そう、講堂に避難していたはずの子供達である、最悪なことに戦闘に当たる者達から見て、黒雲を挟んで反対側に子供達が出てしまったのだ。

 神職の父兄達が叫ぶ!

   「「「危ないから、おまえ達は講堂に戻りなさい!!!」」」

 大人達の悲壮の表情から危ないことを感じた巫女が子供達を講堂へと戻そうとしたとき、


 《GAAaaaaaaaaaaaaaaa》

 ズズン!!!

 悪魔達が顕在化した。

 その姿は、正に御伽噺やアニメなどで描写される悪魔そのもので、その場にいた全ての者が本能的に恐怖した。

 自分達は死ぬんだと、生徒会員の弱い者達や子供達は悪魔達の顕在化の際、気絶することも赦されずに恐怖心に捕らわれて動けなくなった。

 悪魔達の威圧に対抗できた者は、どうにか身構えようとしたとき、悪魔の1体が、子供達に向かって手を挙げた。

 麗奈だけは、反応して子供達を守ろうとした。
「ダメ!させない!」

 しかし、到底間に合う反応ではなかった。
 麗奈が一歩を踏み出そうとしたときには、挙がった手が振り落とされた。

 そこで、光が走った。

 ドガン!!!

 一筋の光は、子供達の前に現れ、振り落とされた悪魔の一撃を片手で止め、宙に浮いていた。

 その者は、銀髪で、顔には白銀の目と鼻だけを隠す仮面を着け、荘厳なマントを靡かせなびかせ佇んでいた。
 悪魔の強烈な一撃を片手で抑えながら

 その姿に子供達は歓喜した。
 ヒーローが現れたと

 「神羅だ!神羅がきてくれた!」

 1人の子供が叫んだ。

 神羅とは、子供のヒーロー番組、貴公子戦隊アルファードで負けそうになったアルファードを助ける謎の公爵、仮面の聖騎士『神羅』である。

 すると、他の子供が叫んだ。

 「貴公子戦隊アルファードの神羅は強いんだぞ!悪魔皇帝のゾルダーにも勝ってるんだから、おまえ達なんか、神羅がやっつけるぞ!」

 小学1年以下の子供達は、神羅が本当に現れて助けてくれると信じていた。

 仮面の男は、子供達に笑顔を向けながら「危ないから、離れていなさい。」と声をかける。
 子供達は、一緒にいたお姉さん達を押しながら、「うん!わかった!ほら、お姉さん達も離れないと神羅の邪魔をしちゃう」と言いながら離れて行く。

 神(しん)は、内心で驚いていた。
 まさか、地球に悪魔が顕在化するとはと、だが、よくよく考えれば、他の神々がいるのだから、悪魔もいるのだろうと納得し、子供達に攻撃しようとしていた悪魔の一撃を抑えながら、他の悪魔の行動も威圧して抑えていた。

 神(しん)は、子供達がいう神羅を知らなかったが、貴公子戦隊アルファードと聞いて、ヒーロー戦隊のことかと気付いて演じることにした。

 バレないように、言葉は最小限に声をかけて、子供達を離した。
 神(しん)は、子供達が十分に離れて見ていたので、悪魔を抑える反対側の手を子供達に向け目に見える結界を張り、叫んだ。
「顕現せよ!エクスカリバー!!!」

 神(しん)の前に刀身を上に向けた状態で鍔が両翼の翼を広げた様な光り輝いた剣が現れた。

 「神剣エクスカリバーだ!スゲー!本物だ~」

 どうやら、子供番組の貴公子戦隊アルファードの神羅はエクスカリバーを使っているらしい。
 
 神(しん)は、顕現したエクスカリバーを手に取り、子供達の希望を体現するため
「いくぞ!」
と、叫びながら、最初に手を挙げた悪魔を切り刻んだ。
 
 
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