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第一章 港町グラード
episode 13 行動の裏側
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城の裏側まで行けたあたし達はどうすることも出来ず、やむを得ず外套を敷くとその上に座り急な斜面を滑り降りた。
「し、死ぬかと思ったわね」
「は、は、はい」
ミーニャの息は荒く、これ以上言葉はないというくらいの戸惑いが感じられる。
「これじゃあ新しい外套を買わなきゃだわ。
一瞬でボロボロなんて」
「外套一つで命が助かったんだ、安いもんだと思うしかないね。
さて、どうするかい?
ここにいつまでも居られないだろ」
「そうね、魔者もいつ来るとも限らないし。
一旦は船まで行きたいところだけど、道って分かるかしら?」
海賊達に道案内を頼めるかとも思ったが、おおよその船の位置くらいだけで案内とまではいかないようで首を横に振っている。
「そお。
どうしよっか」
「このまま船の所まで行くとすると魔者との遭遇率も高くなるだろうね。
遠回りしてでも回り込んで向かうのが無難だろうさ」
「レディの経験がそうさせるならそれに従うわ。
夜になる前に戻りたいところだし。
それと、あたしが見てきたことは歩きながら話すわね」
皆が納得するのを確認して道なき森の中へ足を踏み入れる。
城の裏手を真っ直ぐに進むといずれは海へと出られるはずと意見も纏まると、先ずはそこを目指すことにする。
「ねえ、あんたらさ、あの城の探索って終わってたんじゃないの?」
前を歩く海賊達に気になっていた言葉を投げ掛けると、一人の海賊が一瞬振り返ると応えてくれた。
「手分けして探索したから全てと言い切れるか知らないが、探索し終えたと言っても間違いじゃないだろうな」
「だったら何でまた?」
「頭が隠し扉の奥をもう一度探すと言ったからな。
宝物庫から宝は運び出したんだが」
「その時も魔者っていたんでしょ?」
「あぁ、そこそこにな。
しかし、今回みたいに囲まれることはなかったから大して戦うこともなく、逃げることが多かったのよ。
それが今回は少数精鋭だったからな、おかしいとは感じたが、場所も分かってるからだろうと考えていたのさ。
当然あんたらは魔者に対する囮だと皆が思っていたがね」
「それがまさか、自分達まで囮に使われたってことなのね」
「ま、そういうこったな。
別にそれに対しては恨んじゃいないが。
海賊やってりゃあ裏切りなんざ背中合わせで、頭が居てこその海賊だから心配はしても恨むってことはないね。
一部のやつは船を乗っ取ることも考えてるがな」
「海賊ってのも難儀なものね。
それはそうと、だったら何を目当てでカルディアは玉座のある謁見の間に行ったのかってのが問題よね。
魔人復活の理由があるのか分からず終い……って、あぁ!!」
「どうしたんだい?」
「ごめんごめん、思い出したわ。
言ってなかったわね。
あたし達が部屋に入るとカルディアを抱きしめるように魔人がいてね、そのあとカルディアはぐったりと床に崩れ落ちたのよ。
それで魔人は串刺し公改めドラキュリア、人を超越した存在だと話したの。
それで海賊達はドラキュリアの手下に成り下がったんだと」
「やはりカルディアは……。
しかし、あの彼女が何だって魔人に関わるようなことをしたのか、何を求めて行動したのか、腑に落ちないな」
昔から知っているレディだからこそ、彼女の言動を不思議がるのは最もだと感じたが、それからは宙に浮いた疑問の答えを誰も口にすることなく、草木を踏み倒す足音だけが響いている。
「ん、あれは何?」
あたしの目に飛び込んで来たのは、盛り上がった土にぽっかりと穴が開いている洞窟への入り口のようだった。
「し、死ぬかと思ったわね」
「は、は、はい」
ミーニャの息は荒く、これ以上言葉はないというくらいの戸惑いが感じられる。
「これじゃあ新しい外套を買わなきゃだわ。
一瞬でボロボロなんて」
「外套一つで命が助かったんだ、安いもんだと思うしかないね。
さて、どうするかい?
ここにいつまでも居られないだろ」
「そうね、魔者もいつ来るとも限らないし。
一旦は船まで行きたいところだけど、道って分かるかしら?」
海賊達に道案内を頼めるかとも思ったが、おおよその船の位置くらいだけで案内とまではいかないようで首を横に振っている。
「そお。
どうしよっか」
「このまま船の所まで行くとすると魔者との遭遇率も高くなるだろうね。
遠回りしてでも回り込んで向かうのが無難だろうさ」
「レディの経験がそうさせるならそれに従うわ。
夜になる前に戻りたいところだし。
それと、あたしが見てきたことは歩きながら話すわね」
皆が納得するのを確認して道なき森の中へ足を踏み入れる。
城の裏手を真っ直ぐに進むといずれは海へと出られるはずと意見も纏まると、先ずはそこを目指すことにする。
「ねえ、あんたらさ、あの城の探索って終わってたんじゃないの?」
前を歩く海賊達に気になっていた言葉を投げ掛けると、一人の海賊が一瞬振り返ると応えてくれた。
「手分けして探索したから全てと言い切れるか知らないが、探索し終えたと言っても間違いじゃないだろうな」
「だったら何でまた?」
「頭が隠し扉の奥をもう一度探すと言ったからな。
宝物庫から宝は運び出したんだが」
「その時も魔者っていたんでしょ?」
「あぁ、そこそこにな。
しかし、今回みたいに囲まれることはなかったから大して戦うこともなく、逃げることが多かったのよ。
それが今回は少数精鋭だったからな、おかしいとは感じたが、場所も分かってるからだろうと考えていたのさ。
当然あんたらは魔者に対する囮だと皆が思っていたがね」
「それがまさか、自分達まで囮に使われたってことなのね」
「ま、そういうこったな。
別にそれに対しては恨んじゃいないが。
海賊やってりゃあ裏切りなんざ背中合わせで、頭が居てこその海賊だから心配はしても恨むってことはないね。
一部のやつは船を乗っ取ることも考えてるがな」
「海賊ってのも難儀なものね。
それはそうと、だったら何を目当てでカルディアは玉座のある謁見の間に行ったのかってのが問題よね。
魔人復活の理由があるのか分からず終い……って、あぁ!!」
「どうしたんだい?」
「ごめんごめん、思い出したわ。
言ってなかったわね。
あたし達が部屋に入るとカルディアを抱きしめるように魔人がいてね、そのあとカルディアはぐったりと床に崩れ落ちたのよ。
それで魔人は串刺し公改めドラキュリア、人を超越した存在だと話したの。
それで海賊達はドラキュリアの手下に成り下がったんだと」
「やはりカルディアは……。
しかし、あの彼女が何だって魔人に関わるようなことをしたのか、何を求めて行動したのか、腑に落ちないな」
昔から知っているレディだからこそ、彼女の言動を不思議がるのは最もだと感じたが、それからは宙に浮いた疑問の答えを誰も口にすることなく、草木を踏み倒す足音だけが響いている。
「ん、あれは何?」
あたしの目に飛び込んで来たのは、盛り上がった土にぽっかりと穴が開いている洞窟への入り口のようだった。
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