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太っちょのポンちゃん 社会人編1
唯ちゃんと、未来の夫
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こちらは『太っちょのポンちゃん 社会人編』のお話です。
一人称、本田と唯の結婚式を担当するウエディングプランナーさん視点のお話です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
前任の担当者が産休に入る事になり引き継ぎを受けたカップルと打合せする事になった。初顔合わせにソワソワしながら待受けていた私の目に飛び込んできたのは―――飛び切り精悍な長身の美男だった―――。
あまりの格好良さに度肝を抜かれてしまった。フワフワした気持ちで打合せを終え、頬を染めて精一杯の笑顔でカップルに頭を下げ、送り出す。
はぁ~……優し気で包容力もあって、エスコートも上手。こんな素敵な人が未来の旦那様になるなんて、鹿島様、羨ましいな~。つーか、羨まし過ぎるっっ!
中には『え?この男性で本当にいいの??』って思う相手とイチャイチャしている新婦様(仮)もいるけれど……。(プロ意識に掛けて決しておくびには出しませんが)
結婚準備の打合せに来る二人は大抵今現在の幸福に光輝いていて、未来の旦那様になる人は、特に頼もしく見えてしまう。
きっと新郎(仮)本人も精一杯余裕を出して、奥さんになる人に二割増し、三割増しで良い所を見せているんだろうなぁ~~って―――見通してはいるけれど、二年前に彼氏と別れて以来独り身の私にとっては羨ましい限り。何せ結婚に踏み出しちゃんとお金を掛けて式を挙げようと決意する男性がどんなに稀少な存在なのかって―――この仕事をしている私だからこそ、ヒシヒシと実感しているのだから。
その証拠に昨今流行りのハウスウエディングに押されて、私の職場のようなホテルウエディングは下火になりつつある。
本田様と鹿島様のように大規模な披露宴を上げるカップルが減って来たと言う事もある。お二人の場合はそれぞれの職場関係のほか、本田様のご実家が古くからの名家で不動産業も営んでおり、招待する範囲や人数がかなりの数になると言うのがこちらを選んでいただいた理由の一つらしい。
今時、親しい友人と身内以外をキチンと招待すると決断するだけでも『頼りがいのある男性』として素晴らしく見えるのに、こうして一緒に打合せに顔を出し熱心に話を聞く様子を目にすると、私の中の好感度が、毎回ドンドン鰻登り上がってしまう。今や本田様の好感度は私の中で天井知らずだ。
あーん、鹿島様、羨ましいよ~~!
代われるものなら代わって欲しい……!
しかし絶対それは有り得ないし、こちらの商売としてもあってはならない事なので……代わりに私の情熱や夢を上乗せして、熱意をこめて対応させていただく事にした。私って嫌になるほど前向きだわ―――本当にこのお仕事、天職だと思う……。
だって、ただ打ち合わせに付きそって夢中になっている様子を見守っているだけでも優しい男性だなぁって思う。中には奥さんにまかせっきりって人もまだまだ多いしね。まあ旦那さんの中にも熱心にパンフレットを研究して主導権を握る人も少なくは無いけれど……。
なのにこんな美形で、長身で、そして一見して分かるほど身なりが良くて―――ホンワカした感じの彼女に椅子を引いて座らせるスマートな身のこなしの男性が、新婦の鹿島様よりも熱心に打ち合わせに参加しているのだから。
そして私にとってここが一番重要!!とっても良い声をお持ちなんですよ~~~!
あー、羨ましい。
目の前に座っている様子を見ているだけで、女性ホルモンが活性化しちゃう気がするよ!
「唯、お色直しの回数もう少し増やした方がいいんじゃないか?式に着たウエディングドレスとカラードレスだけって、少な過ぎだろう」
「あんまり着替え過ぎて、会場にいないって言うのが嫌なの。それにドレスが多いほど予算が膨らんじゃうし……」
「俺が出すからお金の心配はしなくていいぞ」
「え!でも……」
「家族になるんだから、当たり前だろ」
「別にいいのに。とにかくお色直しは一回でいいから」
「じゃあ、お色直しは和装を一着だけ増やして、他に数着選んだドレスは写真撮影にまわそう」
「ええ~……」
そんな感じで始終新郎の本田様がノリノリで、ドレスを増やしたり、会場設営用の花のランクを上げようとしたり、デザートビュッフェの追加を提案したり、オプションの生演奏に拘ったり―――結婚式をより豪華にしようと提案して、新婦にすげなく却下されたり偶に押し通したり―――と言う遣り取りの繰り返しだった。
ドレスの試着の時も新婦より熱心に選びスマホで色んな角度から写真を撮影したそうだ。何着も着せ替えさせられて新婦はヘトヘトになったらしい……と言うのは衣装部の担当から聞いた話。
そうやって数回打合せを重ねたある日、受付に現れた新郎が別人に変わっていたから―――思わず声を失ってしまった。
「あ、あの……鹿島様?本田様は……」
「え?ここにいますけど……?」
鹿島様は優し気な眉を下げて、首を傾げている。
え?ていうか今までの本田様は、何処へ行ったの?
これは夢?それとも、何かトラブルがあって新郎が入れ替わったとか……??
「ええと、その……今まで一緒にいらしてた方はどうしたのですか?」
「今まで……?あ!もしかして!ち、違います」
新婦の鹿島様は頬を染めて、恥ずかしそうに言った。
「いつも一緒に来ていたのは、この人のお兄さんで……彼が忙しいので自分が『代わりに付いて行ってアドバイスしてやる』って言って、付いて来てくれたんです。背格好も顔も似ているから、試着もして貰ったんですけど―――もしかして、彼を『新郎』と思っていました?春野さん」
良く見れば確かに似ている……!
それにしても随分熱心だったから、全く気付かなかった。お金出すとか言ってたし……!まさか弟の結婚式にあそこまで食い付く『お兄様』がいらっしゃるなんて……!!
新郎も今まで来ていた『お兄様』同様、かなりの美男だった。
確かにこれなら鹿島様と同級生、と言うのも頷ける。
今までいらしていた『本田様』は同級生にしては妙に頼りがいがあって、年上っぽいなぁって感じた印象は間違いでは無かったんだ……!
本物の『本田様』は今までいらしていた『お兄様』よりやはり見た目も若々しく、やや精悍な印象を受ける。
そう言えば本田様は『パイロット』だったよね。
すごいな~~鹿島様、ますます超羨ましい……!
「スイマセン、兄がご迷惑をおかけしましたか?」
イケメンに顔を覗き込まれ、私は思わず赤面してしまう。
「いえ、随分ご熱心に打ち合わせに参加されているので、てっきり新郎様ご本人かと―――こちらの勘違いで、誠に申し訳ありません。担当との引継ぎが不十分でした」
私はできるだけ誠意が伝わるようにしっかりと頭を下げた。
顔を上げると、二人は視線を合わせて苦笑していた。その柔らかい様子に、ホッと胸を撫で下ろす。新婦の鹿島様は……見た感じの『まんま』優しいお人柄のようだ。
「兄も彼女と長い付き合いなので、妹同然に思っていて―――どうしても思い入れが深くなっちゃったんでしょうね。逐一写真を意見付きでスマホに送ってくれたので、僕も実際助かったんです。忙しくて初回打合せ以外全然付き添え無かったので」
「そう言えば、小学校からのお付き合いでしたっけ」
二人は頷き、これまでずっと『お兄様』に若干振り回されていた感のある鹿島様が、ニコリと笑って付け足してくれた。
「はい。お祝いしてくれる気持ちが強いのが分かっているので、あまり強く跳ねつけられなくて―――すごーく、春野さんには、色々シツコク質問したりしていましたよね。根気良く付き合っていただいて本当に感謝しています。少し突っ込み過ぎかなぁって最初私も引き気味だったんですけど―――質問を横で聞いていたお陰で、色々よく検討する事が出来ました。彼が忙しくて自分主導で動くのって、本当は少し不安だったんで―――」
その時の私の心境は。
実は「やった!」と、内心浮かれまくっていた。
新婦の鹿島さんが結婚するのは『こっちの美男』で『あっちの美男』じゃないんだ……!!
これって、恋愛小説みたいじゃない?
もしかして、この出会いから色々始まっちゃったりしちゃうんじゃない……?!
浮かれた私は、一層力を入れて―――お二人の結婚プランを遂行すべく邁進したのであった……。
しかし程なくして、私の希望のシャボン玉はパチンと弾けてしまう事となる。
新郎の本田様の素敵な素敵な『お兄様』は―――暫くして背の高い美女を連れて式場の下見に現れた。
やけに熱心にオプションを検討していた筈だ。
可愛い弟と義妹の結婚式の為だけじゃあ、無かったのだ……!!
ガックリと項垂れながらも、私はここぞとばかりに高額なメニューばかりお勧めしたのだった……せめて仕事の儲けで取り戻して見せるモンねっっ!!!
えーん、泣きたい!
一人称、本田と唯の結婚式を担当するウエディングプランナーさん視点のお話です。
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前任の担当者が産休に入る事になり引き継ぎを受けたカップルと打合せする事になった。初顔合わせにソワソワしながら待受けていた私の目に飛び込んできたのは―――飛び切り精悍な長身の美男だった―――。
あまりの格好良さに度肝を抜かれてしまった。フワフワした気持ちで打合せを終え、頬を染めて精一杯の笑顔でカップルに頭を下げ、送り出す。
はぁ~……優し気で包容力もあって、エスコートも上手。こんな素敵な人が未来の旦那様になるなんて、鹿島様、羨ましいな~。つーか、羨まし過ぎるっっ!
中には『え?この男性で本当にいいの??』って思う相手とイチャイチャしている新婦様(仮)もいるけれど……。(プロ意識に掛けて決しておくびには出しませんが)
結婚準備の打合せに来る二人は大抵今現在の幸福に光輝いていて、未来の旦那様になる人は、特に頼もしく見えてしまう。
きっと新郎(仮)本人も精一杯余裕を出して、奥さんになる人に二割増し、三割増しで良い所を見せているんだろうなぁ~~って―――見通してはいるけれど、二年前に彼氏と別れて以来独り身の私にとっては羨ましい限り。何せ結婚に踏み出しちゃんとお金を掛けて式を挙げようと決意する男性がどんなに稀少な存在なのかって―――この仕事をしている私だからこそ、ヒシヒシと実感しているのだから。
その証拠に昨今流行りのハウスウエディングに押されて、私の職場のようなホテルウエディングは下火になりつつある。
本田様と鹿島様のように大規模な披露宴を上げるカップルが減って来たと言う事もある。お二人の場合はそれぞれの職場関係のほか、本田様のご実家が古くからの名家で不動産業も営んでおり、招待する範囲や人数がかなりの数になると言うのがこちらを選んでいただいた理由の一つらしい。
今時、親しい友人と身内以外をキチンと招待すると決断するだけでも『頼りがいのある男性』として素晴らしく見えるのに、こうして一緒に打合せに顔を出し熱心に話を聞く様子を目にすると、私の中の好感度が、毎回ドンドン鰻登り上がってしまう。今や本田様の好感度は私の中で天井知らずだ。
あーん、鹿島様、羨ましいよ~~!
代われるものなら代わって欲しい……!
しかし絶対それは有り得ないし、こちらの商売としてもあってはならない事なので……代わりに私の情熱や夢を上乗せして、熱意をこめて対応させていただく事にした。私って嫌になるほど前向きだわ―――本当にこのお仕事、天職だと思う……。
だって、ただ打ち合わせに付きそって夢中になっている様子を見守っているだけでも優しい男性だなぁって思う。中には奥さんにまかせっきりって人もまだまだ多いしね。まあ旦那さんの中にも熱心にパンフレットを研究して主導権を握る人も少なくは無いけれど……。
なのにこんな美形で、長身で、そして一見して分かるほど身なりが良くて―――ホンワカした感じの彼女に椅子を引いて座らせるスマートな身のこなしの男性が、新婦の鹿島様よりも熱心に打ち合わせに参加しているのだから。
そして私にとってここが一番重要!!とっても良い声をお持ちなんですよ~~~!
あー、羨ましい。
目の前に座っている様子を見ているだけで、女性ホルモンが活性化しちゃう気がするよ!
「唯、お色直しの回数もう少し増やした方がいいんじゃないか?式に着たウエディングドレスとカラードレスだけって、少な過ぎだろう」
「あんまり着替え過ぎて、会場にいないって言うのが嫌なの。それにドレスが多いほど予算が膨らんじゃうし……」
「俺が出すからお金の心配はしなくていいぞ」
「え!でも……」
「家族になるんだから、当たり前だろ」
「別にいいのに。とにかくお色直しは一回でいいから」
「じゃあ、お色直しは和装を一着だけ増やして、他に数着選んだドレスは写真撮影にまわそう」
「ええ~……」
そんな感じで始終新郎の本田様がノリノリで、ドレスを増やしたり、会場設営用の花のランクを上げようとしたり、デザートビュッフェの追加を提案したり、オプションの生演奏に拘ったり―――結婚式をより豪華にしようと提案して、新婦にすげなく却下されたり偶に押し通したり―――と言う遣り取りの繰り返しだった。
ドレスの試着の時も新婦より熱心に選びスマホで色んな角度から写真を撮影したそうだ。何着も着せ替えさせられて新婦はヘトヘトになったらしい……と言うのは衣装部の担当から聞いた話。
そうやって数回打合せを重ねたある日、受付に現れた新郎が別人に変わっていたから―――思わず声を失ってしまった。
「あ、あの……鹿島様?本田様は……」
「え?ここにいますけど……?」
鹿島様は優し気な眉を下げて、首を傾げている。
え?ていうか今までの本田様は、何処へ行ったの?
これは夢?それとも、何かトラブルがあって新郎が入れ替わったとか……??
「ええと、その……今まで一緒にいらしてた方はどうしたのですか?」
「今まで……?あ!もしかして!ち、違います」
新婦の鹿島様は頬を染めて、恥ずかしそうに言った。
「いつも一緒に来ていたのは、この人のお兄さんで……彼が忙しいので自分が『代わりに付いて行ってアドバイスしてやる』って言って、付いて来てくれたんです。背格好も顔も似ているから、試着もして貰ったんですけど―――もしかして、彼を『新郎』と思っていました?春野さん」
良く見れば確かに似ている……!
それにしても随分熱心だったから、全く気付かなかった。お金出すとか言ってたし……!まさか弟の結婚式にあそこまで食い付く『お兄様』がいらっしゃるなんて……!!
新郎も今まで来ていた『お兄様』同様、かなりの美男だった。
確かにこれなら鹿島様と同級生、と言うのも頷ける。
今までいらしていた『本田様』は同級生にしては妙に頼りがいがあって、年上っぽいなぁって感じた印象は間違いでは無かったんだ……!
本物の『本田様』は今までいらしていた『お兄様』よりやはり見た目も若々しく、やや精悍な印象を受ける。
そう言えば本田様は『パイロット』だったよね。
すごいな~~鹿島様、ますます超羨ましい……!
「スイマセン、兄がご迷惑をおかけしましたか?」
イケメンに顔を覗き込まれ、私は思わず赤面してしまう。
「いえ、随分ご熱心に打ち合わせに参加されているので、てっきり新郎様ご本人かと―――こちらの勘違いで、誠に申し訳ありません。担当との引継ぎが不十分でした」
私はできるだけ誠意が伝わるようにしっかりと頭を下げた。
顔を上げると、二人は視線を合わせて苦笑していた。その柔らかい様子に、ホッと胸を撫で下ろす。新婦の鹿島様は……見た感じの『まんま』優しいお人柄のようだ。
「兄も彼女と長い付き合いなので、妹同然に思っていて―――どうしても思い入れが深くなっちゃったんでしょうね。逐一写真を意見付きでスマホに送ってくれたので、僕も実際助かったんです。忙しくて初回打合せ以外全然付き添え無かったので」
「そう言えば、小学校からのお付き合いでしたっけ」
二人は頷き、これまでずっと『お兄様』に若干振り回されていた感のある鹿島様が、ニコリと笑って付け足してくれた。
「はい。お祝いしてくれる気持ちが強いのが分かっているので、あまり強く跳ねつけられなくて―――すごーく、春野さんには、色々シツコク質問したりしていましたよね。根気良く付き合っていただいて本当に感謝しています。少し突っ込み過ぎかなぁって最初私も引き気味だったんですけど―――質問を横で聞いていたお陰で、色々よく検討する事が出来ました。彼が忙しくて自分主導で動くのって、本当は少し不安だったんで―――」
その時の私の心境は。
実は「やった!」と、内心浮かれまくっていた。
新婦の鹿島さんが結婚するのは『こっちの美男』で『あっちの美男』じゃないんだ……!!
これって、恋愛小説みたいじゃない?
もしかして、この出会いから色々始まっちゃったりしちゃうんじゃない……?!
浮かれた私は、一層力を入れて―――お二人の結婚プランを遂行すべく邁進したのであった……。
しかし程なくして、私の希望のシャボン玉はパチンと弾けてしまう事となる。
新郎の本田様の素敵な素敵な『お兄様』は―――暫くして背の高い美女を連れて式場の下見に現れた。
やけに熱心にオプションを検討していた筈だ。
可愛い弟と義妹の結婚式の為だけじゃあ、無かったのだ……!!
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