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37.いざ王宮のパーティーへ
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期末試験を終えて春休みに入り、予定されていた通り、国中の貴族令嬢と父兄たちを集めた盛大なパーティーが王宮で開催される運びとなった。
俺たちはセシリアを断罪するにあって、数ヶ月かけて入念な計画を立てている。
まず、エドワードとイザベラがパートナーとして入場することを周知した。
この時点で、セシリアをはじめとするだいたいの人たちは、このパーティーが彼らの婚約発表のために用意された場であると錯覚するだろう。そうでなくとも、やはりイザベラが最も有力な婚約者候補だと思うはずだ。その錯覚を利用することにした。
セシリアは今のところ俺が本命と言いつつ、ハーレムエンドを狙っている。
潜入調査をさせた間諜によれば、彼女は将来的には王太子妃になって華やかな生活をしながらイケメンたちに溺愛されて過ごしたいという野望を抱いていて、それを《チャーム》によって言いなりになった騎士の前で豪語していたらしい。
そうなると、セシリアとしては何がなんでもエドワードが自分以外の人と婚約するのを阻止したいはずだ。
俺たちの予想通り、セシリアは焦って『エドワードとイザベラが婚約するかもしれない』と勝手に思い込み、このパーティーでイザベラを告発する計画を立て始めた。
実際には、セバスチャン殿下とイザベラが婚約を発表するんだけどね。
エドワードはパートナーであるイザベラの婚約を心から祝福し、ファーストダンスの相手をセバスチャン殿下に譲るという手筈になっている。
しかし、そんなことを知る由もないセシリアは、パーティー開始直後にエドワードのいる王族席の前に身を投げ出して跪き、涙ながらにイザベラを告発する心算でいるらしい。
彼女の告発が終わり次第、エドワードと俺はこれまでの調査で集めてきた証拠や証言をもとにその告発内容に異議を唱え、逆にセシリアを断罪する予定だ。
俺たちが立てた計画はだいたいこんな感じなんだけど、絶対に上手くいくって保証はないからしっかり気を引き締めて臨みたい。
「参りましょう、お兄様」
「うん」
「あら、緊張していらっしゃるの?」
「実を言うと、少しだけ」
「きっと上手くいきますわ。エドワード殿下にも協力いただいて、これだけ入念に準備を重ねてこられたのですから」
「そうだね……ありがとう、イザベラ。君とセバスチャン殿下のファーストダンスも楽しみだし、頑張らなくてはいけないね」
「お礼を申し上げるのは私の方ですわ……本当にありがとう。お兄様もどうかお幸せになってね」
俺は手を差し伸べて、イザベラが馬車から降りるのをエスコートした。本日の戦場となる、王宮に到着したのだ。
鮮やかなグリーンのドレスを身にまとった彼女は美しく、生命力に満ちて見える。ほっそりとした首にはセバスチャン殿下から贈られたというエメラルドの首飾りがされていた。
俺は今日はあくまでイザベラの付き添いなので、ライトグレーの生地に控えめながらも上品な銀色の刺繍が施された衣装を選んでいた。シンプルなデザインのクラヴァットにはサファイアのピンが輝いている。
俺たちは顔を見合わせると、戦場に向かうような心持ちで頷き合った。
俺たちはセシリアを断罪するにあって、数ヶ月かけて入念な計画を立てている。
まず、エドワードとイザベラがパートナーとして入場することを周知した。
この時点で、セシリアをはじめとするだいたいの人たちは、このパーティーが彼らの婚約発表のために用意された場であると錯覚するだろう。そうでなくとも、やはりイザベラが最も有力な婚約者候補だと思うはずだ。その錯覚を利用することにした。
セシリアは今のところ俺が本命と言いつつ、ハーレムエンドを狙っている。
潜入調査をさせた間諜によれば、彼女は将来的には王太子妃になって華やかな生活をしながらイケメンたちに溺愛されて過ごしたいという野望を抱いていて、それを《チャーム》によって言いなりになった騎士の前で豪語していたらしい。
そうなると、セシリアとしては何がなんでもエドワードが自分以外の人と婚約するのを阻止したいはずだ。
俺たちの予想通り、セシリアは焦って『エドワードとイザベラが婚約するかもしれない』と勝手に思い込み、このパーティーでイザベラを告発する計画を立て始めた。
実際には、セバスチャン殿下とイザベラが婚約を発表するんだけどね。
エドワードはパートナーであるイザベラの婚約を心から祝福し、ファーストダンスの相手をセバスチャン殿下に譲るという手筈になっている。
しかし、そんなことを知る由もないセシリアは、パーティー開始直後にエドワードのいる王族席の前に身を投げ出して跪き、涙ながらにイザベラを告発する心算でいるらしい。
彼女の告発が終わり次第、エドワードと俺はこれまでの調査で集めてきた証拠や証言をもとにその告発内容に異議を唱え、逆にセシリアを断罪する予定だ。
俺たちが立てた計画はだいたいこんな感じなんだけど、絶対に上手くいくって保証はないからしっかり気を引き締めて臨みたい。
「参りましょう、お兄様」
「うん」
「あら、緊張していらっしゃるの?」
「実を言うと、少しだけ」
「きっと上手くいきますわ。エドワード殿下にも協力いただいて、これだけ入念に準備を重ねてこられたのですから」
「そうだね……ありがとう、イザベラ。君とセバスチャン殿下のファーストダンスも楽しみだし、頑張らなくてはいけないね」
「お礼を申し上げるのは私の方ですわ……本当にありがとう。お兄様もどうかお幸せになってね」
俺は手を差し伸べて、イザベラが馬車から降りるのをエスコートした。本日の戦場となる、王宮に到着したのだ。
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俺は今日はあくまでイザベラの付き添いなので、ライトグレーの生地に控えめながらも上品な銀色の刺繍が施された衣装を選んでいた。シンプルなデザインのクラヴァットにはサファイアのピンが輝いている。
俺たちは顔を見合わせると、戦場に向かうような心持ちで頷き合った。
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