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校則違反には罰則がある
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「そんな横暴な校則の方がおかしいだろっ!真実の愛の前では校則なんて有って無いようなものだ!」
アル?それは『校則なんて破る為にあるものだ』とか言いたいのかな?
真実の愛はそれだけで免罪符になる、とでも思っている訳?だからこその校則だったんだろうなぁ。
・・・その言葉もアウトだからね。
「アル様、それも校則違反です。
校則第15条、公衆の面前で婚約を破棄しようとした際に『真実の愛』という言葉を出してはけない。
というのがあります。そして同じ様に
校則第10条、相手の婚約者に対して『婚約破棄』という言葉をむやみに言ってはいけない。
とあります。これはあくまで双方話し合いの元、『婚約を解消する事』を義務付けされている事にあります。
ですのでこの言葉は学園内で、脅迫や婚約を破棄する目的で婚約者に対して言ってはいけないのです。
因みにですが、
校則第21条に、相手を侮辱する行為に当たる『悪役令嬢』及び『悪役令息』という言葉も婚約破棄を宣言した場及び学園内で言ってはならない。
というのもありますわ」
「そ、そんな個人的な事まで、校則で縛るのはやはりおかしいだろう!」
まぁ、普通は驚くよね、こんな校則。他国からの留学生が驚いていたもの。でもねぇ、22年前の件を言えば皆、納得するのよ。王族が学園でやらかした事だから他国でも話題になって、法律まで作っちゃったから子の世代まで話が伝わっているみたい。
「ですが、本来その様な個人的な事を学園で、更に卒業生の門出を祝う場で、関係の無い生徒や保護者を巻き込んでまで行う事の方がおかしいと思われませんか?」
いや、本当に公の場で態々する必要は無かったよねぇ。こんな事をしでかしたアルたちだけでなく私も笑いモノよ?
明日から当分の間、公爵領に戻ってもいいかなぁ?
「ぐっ、、、いや、これはっ、その、俺たちの真実の愛を皆に分かって貰った上で、正当な理由で婚約破棄をするのだと知ってもらおうと、、、、」
まだ言うのかぁ、その言葉を。
もうカウントを振り切ってしまっているから何度言っても結果は同じなのかも知れないけれど、まだアルは事の重大さが分かっていないんだね。
ギルはもう考えるのを放棄したのか、彼の視線は騎士団長にだけ向いている。一応、校則違反をした事だけは理解したのかな。
それとも父親からの扱きが待っている事だけを理解したのか、ちょっと足が震えているわね。
さっきまでブツブツ言っていたアリスさんは何故だかつまらなそうな顔をしている。ここにきて何でその顔?
婚約破棄を宣言したのはアルだけど事の発端は貴女だと思う。まさか自分は関係ないと思っているのかしら。でも貴女も校則違反をしていますからね。
「校則そのものについては、もうこの場で議論しても仕方がありません。
ですが、違反をした事で罰則が与えられる、という事をお忘れでしょうか。
この際、私への行為は置いておいてアル様たちは罰則について気にされた方が良いかと思います」
私にした事について、どうしてくれる!という気持ちはあるのよ。でも、それよりも今は罰則がどのように適用されるか、減免してもらえるのかを考えた方がいいのよ、アルたちにとっては。
私が『誤解が解けて良かったぁ。次からは気をつけてね。』と笑って無かった事にしようとしてもこれだけの目撃者が居るんだよ?何かしらの罰は受けないと誰も納得しないでしょ。
これをお咎め無しにしてしまえば、折角、法律や校則で厳しくしていたものの意味が無くなってしまう。そうしたらまた22年前のような事が繰り返されてしまう可能性だってある。
国王陛下の過ちによって出来た法律から作られた校則を破ったのがその息子だった、なんて本当、笑えないよね。
アル?それは『校則なんて破る為にあるものだ』とか言いたいのかな?
真実の愛はそれだけで免罪符になる、とでも思っている訳?だからこその校則だったんだろうなぁ。
・・・その言葉もアウトだからね。
「アル様、それも校則違反です。
校則第15条、公衆の面前で婚約を破棄しようとした際に『真実の愛』という言葉を出してはけない。
というのがあります。そして同じ様に
校則第10条、相手の婚約者に対して『婚約破棄』という言葉をむやみに言ってはいけない。
とあります。これはあくまで双方話し合いの元、『婚約を解消する事』を義務付けされている事にあります。
ですのでこの言葉は学園内で、脅迫や婚約を破棄する目的で婚約者に対して言ってはいけないのです。
因みにですが、
校則第21条に、相手を侮辱する行為に当たる『悪役令嬢』及び『悪役令息』という言葉も婚約破棄を宣言した場及び学園内で言ってはならない。
というのもありますわ」
「そ、そんな個人的な事まで、校則で縛るのはやはりおかしいだろう!」
まぁ、普通は驚くよね、こんな校則。他国からの留学生が驚いていたもの。でもねぇ、22年前の件を言えば皆、納得するのよ。王族が学園でやらかした事だから他国でも話題になって、法律まで作っちゃったから子の世代まで話が伝わっているみたい。
「ですが、本来その様な個人的な事を学園で、更に卒業生の門出を祝う場で、関係の無い生徒や保護者を巻き込んでまで行う事の方がおかしいと思われませんか?」
いや、本当に公の場で態々する必要は無かったよねぇ。こんな事をしでかしたアルたちだけでなく私も笑いモノよ?
明日から当分の間、公爵領に戻ってもいいかなぁ?
「ぐっ、、、いや、これはっ、その、俺たちの真実の愛を皆に分かって貰った上で、正当な理由で婚約破棄をするのだと知ってもらおうと、、、、」
まだ言うのかぁ、その言葉を。
もうカウントを振り切ってしまっているから何度言っても結果は同じなのかも知れないけれど、まだアルは事の重大さが分かっていないんだね。
ギルはもう考えるのを放棄したのか、彼の視線は騎士団長にだけ向いている。一応、校則違反をした事だけは理解したのかな。
それとも父親からの扱きが待っている事だけを理解したのか、ちょっと足が震えているわね。
さっきまでブツブツ言っていたアリスさんは何故だかつまらなそうな顔をしている。ここにきて何でその顔?
婚約破棄を宣言したのはアルだけど事の発端は貴女だと思う。まさか自分は関係ないと思っているのかしら。でも貴女も校則違反をしていますからね。
「校則そのものについては、もうこの場で議論しても仕方がありません。
ですが、違反をした事で罰則が与えられる、という事をお忘れでしょうか。
この際、私への行為は置いておいてアル様たちは罰則について気にされた方が良いかと思います」
私にした事について、どうしてくれる!という気持ちはあるのよ。でも、それよりも今は罰則がどのように適用されるか、減免してもらえるのかを考えた方がいいのよ、アルたちにとっては。
私が『誤解が解けて良かったぁ。次からは気をつけてね。』と笑って無かった事にしようとしてもこれだけの目撃者が居るんだよ?何かしらの罰は受けないと誰も納得しないでしょ。
これをお咎め無しにしてしまえば、折角、法律や校則で厳しくしていたものの意味が無くなってしまう。そうしたらまた22年前のような事が繰り返されてしまう可能性だってある。
国王陛下の過ちによって出来た法律から作られた校則を破ったのがその息子だった、なんて本当、笑えないよね。
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