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ユーリア・エノーム
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次の日、登校した私が教室に向かっていると、なんだか騒がしい集団が前に見えます。
男の子たちが数人で話をしながら集まっていました。
よく見ると真ん中に1人女性がいます。
その子が特に大きな声で笑いながらしゃべっているのです。
遠巻きに眉をひそめる何人かの令嬢も見てとれました。
確かに廊下で迷惑な話です。
中心にいる女の子はピンクゴールドのくるくるとカールさせた髪を弄びながら、はしゃいでいます。
私はその顔に見覚えがありました。
クリクリとしたちょっと垂れぎみな目もとに、ぷるんとした小さめの口元。
彼女がユーリア・エノームその人です。
私は何も気づかぬ振りで、横を通りすぎました。
決して、横など見ず、真っ直ぐ前を向いて歩きます。
まあ、それが正しい高位貴族令嬢の振る舞いだからね。
横を通りすぎると、誰かのため息のようなものが聞こえました。
「アンジェリーナ様だ、いいな~あの美しい横顔…」
「ああ、品のある美しさだ」
「一幅の絵のようじゃないか…」
な~んて声まで聞こえてきました。
ふふ、アンジェリーナの評判は上がる一方ですね
でも、もう殿下を気にする必要もないし、モテても私にはヴォルフ様がいるから関係ないんですけどね。
そんなことより、今日にでもセルビ様と情報交換しようかな~
とうとう現れた要注意人物。
まずは様子を見ながら、今後の対策の相談よね。
ひとりそんなことを考えながら教室へ入って行きました。
◇◇◇◇◇◇◇
ユーリアside
「ねぇ、あのシルバーブルーの髪の綺麗な人は誰?」
「あれは、アンジェリーナ・ラフォール侯爵令嬢だよ」
「ライアン殿下の婚約者なんだ、次期王妃様はさすがに特別品格がおありだよな」
「まあ、同じ学年なのはいいよな、3年間見てられるし」
「2年では、同じクラスがいいなぁー」
「ばか、2年から成績順のクラスだぞ、アンジェリーナ様は学年で3番の成績なんだから無理さ」
「王子様の婚約者なんだ~
その上あんなに美人なんて、凄いわね」
「でも、オレたちはユーリア嬢のが好みだな」
「そうそう、綺麗より可愛い方が親しみやすいし」
「可愛いし、スゴく距離が近い雰囲気がいいよな~」
「え~、嬉しい
みんないい人だから、私すぐに学校になれそうよ」
そう言いなが、1人1人にボディタッチしていきます。
女の子にそんなに近くよられる何てあまりない令息たちは色めきます。
ふん、ちょろいわね、
それにしてもあの女目障りだわ
ちやほやされるのは私だけよ。
王子様か…どうせただ決められただけの婚約者でしょ?
王子を私に夢中にさせて、あの女の鼻をあかしてやろう
ユーリアは頭の中でそんなことを考えていた。
男の子たちが数人で話をしながら集まっていました。
よく見ると真ん中に1人女性がいます。
その子が特に大きな声で笑いながらしゃべっているのです。
遠巻きに眉をひそめる何人かの令嬢も見てとれました。
確かに廊下で迷惑な話です。
中心にいる女の子はピンクゴールドのくるくるとカールさせた髪を弄びながら、はしゃいでいます。
私はその顔に見覚えがありました。
クリクリとしたちょっと垂れぎみな目もとに、ぷるんとした小さめの口元。
彼女がユーリア・エノームその人です。
私は何も気づかぬ振りで、横を通りすぎました。
決して、横など見ず、真っ直ぐ前を向いて歩きます。
まあ、それが正しい高位貴族令嬢の振る舞いだからね。
横を通りすぎると、誰かのため息のようなものが聞こえました。
「アンジェリーナ様だ、いいな~あの美しい横顔…」
「ああ、品のある美しさだ」
「一幅の絵のようじゃないか…」
な~んて声まで聞こえてきました。
ふふ、アンジェリーナの評判は上がる一方ですね
でも、もう殿下を気にする必要もないし、モテても私にはヴォルフ様がいるから関係ないんですけどね。
そんなことより、今日にでもセルビ様と情報交換しようかな~
とうとう現れた要注意人物。
まずは様子を見ながら、今後の対策の相談よね。
ひとりそんなことを考えながら教室へ入って行きました。
◇◇◇◇◇◇◇
ユーリアside
「ねぇ、あのシルバーブルーの髪の綺麗な人は誰?」
「あれは、アンジェリーナ・ラフォール侯爵令嬢だよ」
「ライアン殿下の婚約者なんだ、次期王妃様はさすがに特別品格がおありだよな」
「まあ、同じ学年なのはいいよな、3年間見てられるし」
「2年では、同じクラスがいいなぁー」
「ばか、2年から成績順のクラスだぞ、アンジェリーナ様は学年で3番の成績なんだから無理さ」
「王子様の婚約者なんだ~
その上あんなに美人なんて、凄いわね」
「でも、オレたちはユーリア嬢のが好みだな」
「そうそう、綺麗より可愛い方が親しみやすいし」
「可愛いし、スゴく距離が近い雰囲気がいいよな~」
「え~、嬉しい
みんないい人だから、私すぐに学校になれそうよ」
そう言いなが、1人1人にボディタッチしていきます。
女の子にそんなに近くよられる何てあまりない令息たちは色めきます。
ふん、ちょろいわね、
それにしてもあの女目障りだわ
ちやほやされるのは私だけよ。
王子様か…どうせただ決められただけの婚約者でしょ?
王子を私に夢中にさせて、あの女の鼻をあかしてやろう
ユーリアは頭の中でそんなことを考えていた。
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