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5.ゼンタイでスリスリ

チャイちゃんにとってゼンタイは

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 チャイちゃんの顔はゼンタイのマスクに覆われ表情を見る事ができなかったけど、マスクの下から聞こえる甘く淫らな声は私の身体を火照らしていた。

 そういえば、昔近所のおっさんが言っていたけど、野良猫の中で一匹でも盛りがついた雌猫がいたら、雄猫がその気になる事もあるけど、他の雌猫も発情するという事があるといっていた。私の身体が火照るのはチャイちゃんの喘ぎ声が原因かもしれなかった。

 私が思うにミチルはゼンタイを着てチャイちゃんになる事で、普段抑圧されたものから解放され、自由な精神状態になるようだ。その自由を発散するのがゼンタイで様々な事をすることのようだ。その発散のひとつが、ゼンタイ姿で戯れるという事らしい。

 それにしても、もしミチルが半裸もしくは全裸で男どもといちゃついていたのなら、ただイヤラシイ女とだけしかおもわなかっただろうけど、今は全員ゼンタイを着ている。ゼンタイを着る事で視界は制限され肌の露出は無くなり、普段感じるだろう視覚と触覚の能力は著しく落ちている。その分、別の感覚が鋭くなって別の生き物のようになるようだ。それを増進させるのはやはり全身を覆うゼンタイの心地よい拘束感だと言える。

 そんな私の考察など知る由もないチャイちゃんたちはゼンタイフェチのコミュニケーション世界にどっぷりとつかっていた。見ようによっては蟲のようになったもののようにもみえた。

 チャイちゃんを覆う全体に数多くのゼンタイの手が触りまくっていって、触られるたびにチャイちゃんの切ない声が響いていた。参加していないゼンタイフェチの人たちは、見世物として見学していた。

 「ああ、もっとあたいを触って! もっと逝かせてちょうだいよ、お願い」

 「ここを攻めてもいいのかい? いくけど怒らないで」

 そんなやり取りをしながらチャイちゃんをゼンタイ男どもが攻めていった。時間が経つとともに近くで見ている私は完全に逝きそうだった。私もチャイちゃんと同じようにしてもらいたいと。

 その時、絶頂を迎えたのかチャイちゃんは休もうと言い出して、その場でマスクを脱ぎ始めた。彼女の長い髪は汗でびっしょりとなって目は欲望を叶え満足な反面、疲労感で少し逝きかけていた。その時、彼女が言った事が私を更なるゼンタイフェチのステージに行かせることになった。

 「ミャイちゃんもやってみる? そうだ、ゼンタイでスリスリするやり方をそこのアチャさんに教えてもらいなさいよ! 彼もゼンタイフェチ歴長いからうまくリードしてくれるわよ」
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