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早苗メイクアップ作戦!
13・せきれい計画
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そのころ大山与兵衛はネット電話で誰かと通話していた。話題はもちろん若返った二人の事だ。でも、それは想定内のことのようだった。
「ええ、とりあえず今は副作用は出ておりません。急激に元に戻る兆候もありません。もちろん、二人には悟られておりません。被験者としてやっぱりうってつけでした」
大山の顔は不気味な笑みを浮かべていた。どうやら二人が若返ったのは非科学的なものでも、神秘的なものでも、そういったおとぎの国の法則でそうなったわけではなかった。全ては陰謀ともいえる理由で無断にされたもののようだ。
昨日、藤村家の牛乳配達ボックスに試供品として届けたのは大山自身であった。それは玄関先で遭遇しても不思議に思われないようにするためだった。実は一番若返りのあの瓶を飲み干したかったが、二人が初めての人間被験者であったので、躊躇したわけだ。
「はい、わたくしは飲んでおりません。画像を見ていただけたらお判りでしょう」
どうやら通話相手は大山の為人をよくしっているようだった。大山はその秘密の計画に加担しているようだった。わざわざ孤独な老人を結婚させるのを手伝ったのも被験者の確保のためであった。
そうしているとファックスで一枚のファイルが送られてきた。その表には「せきれい計画」とあった。その下には指示文のようなものが書かれていた。それを黙読した大山は、それを丸めてライターで火をつけてすぐ灰皿に投げ入れた。
「指示をお受けいたしました。取りあえずふたりはある程度好きなようにさせます。それと時期が来ればそちらに連れて行きますから」
大山がそういったが、相手が何を言っているのかわからなかった。通話が終わり大山は豪華な自分の椅子の背もたれに深々と自分の身体を入れ込むように倒した。
「ふー、やれやれだな。ふたりには悪いがいろいろとやってもらおう。それにしても、早苗さんは綺麗だなあ。本当に二十代なら愛人にしたいよな。まあ、あんなに美人に化けるとは思ってもいなかったけどな。それにしても、あの薬は魔法みたいだな。適合しなければ身体が崩壊してしまうらしいが」
そのとき、大山は悪い方の「せきれい計画」を思い出していた。もし、今日のデイサービスに行ったとき、アンズたちが二人が死亡もしくは重体になっていたら、ただちに「なごみの里」で待機していた医師などと一緒に向って、工作する予定だった。幸いそうならなかったが、それだけリスクの高い薬のようであった。
「まずは、第一関門クリアってことか。まあ、最終的には二人の間にな!」
大山の顔はイヤらしくにやけていた。二人の今後の事について。
「ええ、とりあえず今は副作用は出ておりません。急激に元に戻る兆候もありません。もちろん、二人には悟られておりません。被験者としてやっぱりうってつけでした」
大山の顔は不気味な笑みを浮かべていた。どうやら二人が若返ったのは非科学的なものでも、神秘的なものでも、そういったおとぎの国の法則でそうなったわけではなかった。全ては陰謀ともいえる理由で無断にされたもののようだ。
昨日、藤村家の牛乳配達ボックスに試供品として届けたのは大山自身であった。それは玄関先で遭遇しても不思議に思われないようにするためだった。実は一番若返りのあの瓶を飲み干したかったが、二人が初めての人間被験者であったので、躊躇したわけだ。
「はい、わたくしは飲んでおりません。画像を見ていただけたらお判りでしょう」
どうやら通話相手は大山の為人をよくしっているようだった。大山はその秘密の計画に加担しているようだった。わざわざ孤独な老人を結婚させるのを手伝ったのも被験者の確保のためであった。
そうしているとファックスで一枚のファイルが送られてきた。その表には「せきれい計画」とあった。その下には指示文のようなものが書かれていた。それを黙読した大山は、それを丸めてライターで火をつけてすぐ灰皿に投げ入れた。
「指示をお受けいたしました。取りあえずふたりはある程度好きなようにさせます。それと時期が来ればそちらに連れて行きますから」
大山がそういったが、相手が何を言っているのかわからなかった。通話が終わり大山は豪華な自分の椅子の背もたれに深々と自分の身体を入れ込むように倒した。
「ふー、やれやれだな。ふたりには悪いがいろいろとやってもらおう。それにしても、早苗さんは綺麗だなあ。本当に二十代なら愛人にしたいよな。まあ、あんなに美人に化けるとは思ってもいなかったけどな。それにしても、あの薬は魔法みたいだな。適合しなければ身体が崩壊してしまうらしいが」
そのとき、大山は悪い方の「せきれい計画」を思い出していた。もし、今日のデイサービスに行ったとき、アンズたちが二人が死亡もしくは重体になっていたら、ただちに「なごみの里」で待機していた医師などと一緒に向って、工作する予定だった。幸いそうならなかったが、それだけリスクの高い薬のようであった。
「まずは、第一関門クリアってことか。まあ、最終的には二人の間にな!」
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