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8章 神と巫女
次回に持ち越しは次々回でも持ち越されがち
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北御門が難しい顔で尋ねる。
「でもさ、新しい神様は電脳の神様で決まってたんでしょ? それが実は他の神様でしたとかってあり得るの?」
その問いには樹神さんが答えた。
「ありえへんな。ただ電脳世界がどういうもんかって誰もよくわかってないんや」
「電脳世界は電脳世界じゃないんですか、会長?」
「あーそれはそうなんやけど電脳世界の権能については詳しいこと誰も知らないってこと」
電脳世界の権能。神の力を半分だけ得ていたアンジェラを考えると、おそらく電脳世界で自由に振舞える力だと考えていた。もしくはプログラムなどの数的処理の力だと。しかし、妹が振るったのはそれらと関係のない力。
樹神さんは神を掻き上げる。
「もしかしたら電脳世界の神さんっちゅーのはウチらが考えてる以上の力があるのかもしれんな」
北御門が再び尋ねる。
「もしケイオスが神に至ってしまったらどうなるのでしょうか」
「見る限り人心を操る力にも見えるな。もしそうやとしたら、圧倒的劣勢だった世界が確実に詰むな」
人心を操る力。
世界を滅ぼすには格好の能力である。
各国の首脳が操られれば第四次世界大戦が始まる。
民衆を操れば隣人同士の殺し合いすら簡単に引き起こせる。
それは自分の意志という形で実現され、最悪誰一人として操られていることにすら気がつかない可能性すら考えられた。
「ケイオスはこれに気付いているのでしょうか?」
俺は皆に訊いた。
誰も答えれない。
気付いている可能性。気付いていない可能性。それらを断ずる何かはないのだから。
「ケイオスを神にしない。妹さんを守り切る。あとはケイオスが気付いていない可能性を考慮して、これを漏らさない。そう考えて対応していくしかないんじゃないかな」と北御門は言った。
「そうだな。それしかないか」
ポンポコリンが携帯をしまう。
「話ずらしちゃったから戻したいんですけどぉ、ライブの件ってどうしますぅ?」
安全性を取って配信にするか、危険を取ってでも信仰を集めることを優先して客を集めるか。
信仰とはどの程度集めることで神に近い力を持てるのか。
そしてケイオスが指定した半年後というリミットが気になった。
それを樹神さんに尋ねると、樹神さんはこう答えた。
「少なくとも半年後までに対抗できる程度の力を得るにはライブせんとアカン。今のケイオスのように見境なく記憶を奪うんならライブせんでもええけど、それはやる気ないんやろ」
「舞香には真っ当に生きて欲しいのでやらせません」
「せやな。それに記憶を奪うんはリスクがある。あの子のように日頃から鍛えて、少しずつ取り入れるなら問題ないけど、一気に記憶を取り込むんは苦痛を伴うし下手したら人格にも問題出るしな」
思い至る。
何故ケイオスが半年後を指定したのか。
ケイオスは力を取り込み過ぎて、活動に支障が出たから半年後を指定したのではないか。
それを皆に伝えるとそれぞれ違った反応を示した。
樹神さんは「そりゃまあありえへん話やないけど」と唸る。
北御門は「後先考えないで行動する犯罪者は山ほどいるからありえない話じゃないなぁ」と同意を示した。
ポンポコリンは「よくわからないですぅ」と考えることすら放棄しやがった。
この会議は結論としてはライブは行う。
安全面をどう確保するかについては持ち越しという形で幕を閉じた。
「でもさ、新しい神様は電脳の神様で決まってたんでしょ? それが実は他の神様でしたとかってあり得るの?」
その問いには樹神さんが答えた。
「ありえへんな。ただ電脳世界がどういうもんかって誰もよくわかってないんや」
「電脳世界は電脳世界じゃないんですか、会長?」
「あーそれはそうなんやけど電脳世界の権能については詳しいこと誰も知らないってこと」
電脳世界の権能。神の力を半分だけ得ていたアンジェラを考えると、おそらく電脳世界で自由に振舞える力だと考えていた。もしくはプログラムなどの数的処理の力だと。しかし、妹が振るったのはそれらと関係のない力。
樹神さんは神を掻き上げる。
「もしかしたら電脳世界の神さんっちゅーのはウチらが考えてる以上の力があるのかもしれんな」
北御門が再び尋ねる。
「もしケイオスが神に至ってしまったらどうなるのでしょうか」
「見る限り人心を操る力にも見えるな。もしそうやとしたら、圧倒的劣勢だった世界が確実に詰むな」
人心を操る力。
世界を滅ぼすには格好の能力である。
各国の首脳が操られれば第四次世界大戦が始まる。
民衆を操れば隣人同士の殺し合いすら簡単に引き起こせる。
それは自分の意志という形で実現され、最悪誰一人として操られていることにすら気がつかない可能性すら考えられた。
「ケイオスはこれに気付いているのでしょうか?」
俺は皆に訊いた。
誰も答えれない。
気付いている可能性。気付いていない可能性。それらを断ずる何かはないのだから。
「ケイオスを神にしない。妹さんを守り切る。あとはケイオスが気付いていない可能性を考慮して、これを漏らさない。そう考えて対応していくしかないんじゃないかな」と北御門は言った。
「そうだな。それしかないか」
ポンポコリンが携帯をしまう。
「話ずらしちゃったから戻したいんですけどぉ、ライブの件ってどうしますぅ?」
安全性を取って配信にするか、危険を取ってでも信仰を集めることを優先して客を集めるか。
信仰とはどの程度集めることで神に近い力を持てるのか。
そしてケイオスが指定した半年後というリミットが気になった。
それを樹神さんに尋ねると、樹神さんはこう答えた。
「少なくとも半年後までに対抗できる程度の力を得るにはライブせんとアカン。今のケイオスのように見境なく記憶を奪うんならライブせんでもええけど、それはやる気ないんやろ」
「舞香には真っ当に生きて欲しいのでやらせません」
「せやな。それに記憶を奪うんはリスクがある。あの子のように日頃から鍛えて、少しずつ取り入れるなら問題ないけど、一気に記憶を取り込むんは苦痛を伴うし下手したら人格にも問題出るしな」
思い至る。
何故ケイオスが半年後を指定したのか。
ケイオスは力を取り込み過ぎて、活動に支障が出たから半年後を指定したのではないか。
それを皆に伝えるとそれぞれ違った反応を示した。
樹神さんは「そりゃまあありえへん話やないけど」と唸る。
北御門は「後先考えないで行動する犯罪者は山ほどいるからありえない話じゃないなぁ」と同意を示した。
ポンポコリンは「よくわからないですぅ」と考えることすら放棄しやがった。
この会議は結論としてはライブは行う。
安全面をどう確保するかについては持ち越しという形で幕を閉じた。
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