この恋は運命

大波小波

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 上から口づけてくる麻衣を、響也は薄目を開けて見ていた。

 いつもとは、逆転している位置。

 何だか、甘えた心地になる。

 夢中で舌を絡めてくる麻衣に敬意を表して、響也はきちんと瞼を閉じた。

 一生懸命に、リードしようとしているのだ。

 ただ、彼に任せて、キスに応じた。

 やがて麻衣の唇と舌は、響也の耳に移った。

 耳から、首筋へ。

 首筋から、肩へ。

 そして、胸へ。

 それは、響也が麻衣に施す愛撫の順番と、同じだ。

「嬉しいな。ちゃんと、覚えていてくれてたんだね」

「響也さん。気持ちいい、ですか?」

「ああ。とてもいい気持ちだ」

 深く、熱い吐息を、響也は生んだ。

 体の奥が、疼いてくる。

 そんな響也を嬉しく思いながら、麻衣はそろりと彼のパジャマを解いた。

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