172 / 228
4
しおりを挟む上から口づけてくる麻衣を、響也は薄目を開けて見ていた。
いつもとは、逆転している位置。
何だか、甘えた心地になる。
夢中で舌を絡めてくる麻衣に敬意を表して、響也はきちんと瞼を閉じた。
一生懸命に、リードしようとしているのだ。
ただ、彼に任せて、キスに応じた。
やがて麻衣の唇と舌は、響也の耳に移った。
耳から、首筋へ。
首筋から、肩へ。
そして、胸へ。
それは、響也が麻衣に施す愛撫の順番と、同じだ。
「嬉しいな。ちゃんと、覚えていてくれてたんだね」
「響也さん。気持ちいい、ですか?」
「ああ。とてもいい気持ちだ」
深く、熱い吐息を、響也は生んだ。
体の奥が、疼いてくる。
そんな響也を嬉しく思いながら、麻衣はそろりと彼のパジャマを解いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
261
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる