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しおりを挟むシャワーを終えて出てきた外山は、半田たちを従えて、夜の街へと繰り出した。
「神崎。お前はどうする?」
「このお荷物を抱えてでは、遊べませんからね。今夜は、遠慮させていただきます」
誠は首をひねって、背負った露希を見た。
「おう。よろしくな」
苦笑いを残し、外山は雑踏の中へ消えて行った。
その背中を見送った後、誠は駐車場へ向かった。
後ろのシートに彼を寝かせ、自宅マンションへ向かって車を走らせる。
信号待ちをしているところに、後部座席から細い声が聞こえて来た。
「う、うぅ。気持ち、悪いよぅ……」
「何?」
後ろを見ると、少年は両手で口を押えて呻いている。
「おい、待て。まだ、吐くな」
慌てて路肩に車を止め、誠は露希を支えて外へ出た。
「う、けほっ。っく、うぅう。あぁう……」
地面にしゃがみこむと、露希は咳き込んだ後に吐き始めた。
街灯に薄く光り糸を引くそれは、おそらく飲まされた男たちの精液だ。
ずいぶん長いこと、露希は吐いた。
ずいぶん大量に、吐いていた。
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