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第三章【決別】
3-2 経験値
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 2時間後 】
ザッザッザッ……
白姫「えぇ、そうだったんですかぁ…!」
猛竜騎士「ははは、昔話だよ」
白姫「凄いですよ!」
…イライラ
白姫「それじゃ、そのあとすぐに…?」
猛竜騎士「まぁそうなるなー。それがなかったら、ヤバかったけど」
白姫「…良かったですね、何事もなくて」
…イライラ
猛竜騎士「はははっ!」
猛竜騎士「そうだな、確かにー……」
イライライライラ…ブチッ!
魔剣士「…く、くおらぁぁぁぁっ!!!」
猛竜騎士「お?」クルッ
白姫「きゃっ!?」ビクッ!
魔剣士「お、お前ら仲良く話してて俺を放っとくんじゃねー!」
魔剣士「なんで、こんなクソ多い荷物、食料を一人で持たないといけねーんだよ!!」ズシッ…!
猛竜騎士「たかだか100キロ程度の荷物。それだけで文句言うな」
猛竜騎士「それに仕方ないじゃねーか、ちょっと理由があるんだ」
猛竜騎士「南方港までは2、3日かかるし、俺らの食料に加え……」
猛竜騎士「野宿用の寝袋や料理道具もついでに購入したからな。」
魔剣士「…それにしても買いすぎだろうが!!重いんだっつーの!!」
猛竜騎士「お前が余裕と言ったんだが?」
魔剣士「ぐぬっ…!」
猛竜騎士「…それとも何か、その程度で根を上げるのか?」
魔剣士「…」イラッ
魔剣士「……誰が根をあげるかよ、だらぁぁぁぁっ!!!」
ダダダダダダッ……!!!
白姫「わっ、魔剣士すごいっ!」
猛竜騎士「あそこまで走ったらすぐバテるな」
白姫「…えへへ、大丈夫だと思いますよ」
猛竜騎士「そうかね?」
白姫「魔剣士ってば、私を背負ってずっと歩き続けてくれたんです。」
白姫「怪我も治してくれるし、色々優しくしてくれるんですよ♪」
猛竜騎士「…ほぉ、アイツがねぇ」
白姫「でも、時々怒るんですよね…。理由もなく」
猛竜騎士「理由もなく?」
白姫「……はい。」
白姫「折角、背中を流したから前も洗ってあげようとしたら怒鳴って追い出されちゃいました」
白姫「浴場で着替えるのが当たり前なのに、着替えようとしたら怒られるし…」
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「……なるほど」
猛竜騎士「それはそれは可哀想だな。今度、オジサマと一緒に…」フンフン
ダダダダダダッ、ゲシィッ!!!
猛竜騎士「ぬごっ!?」
魔剣士「…だぁってろ、クソ変態オヤジが!!!」ゲシッ、ゲシゲシッ!
猛竜騎士「いでっ、いでででっ!いででっ!!じ、地獄耳だな……」
魔剣士「白姫に変なことするんじゃねーぞ、コラァ!」
白姫「えっ!そ、そんなに変なこと…だったの?」
魔剣士「お前はお前で、もっと貞操を守らねぇか!」
白姫「ていそー?」
魔剣士「そうだよ!」
白姫「ていそうって…なに?」
魔剣士「えっ」
白姫「…どういう意味?」
魔剣士「そ、それは…」
猛竜騎士「あぁ、それは男性と女性のせいて……」
魔剣士「斬るぞ」チャキッ
猛竜騎士「すまん」
白姫「う、うーん……」
魔剣士「…いずれ教えてやるから」
白姫「う、うんっ…」
魔剣士「…」ハァ
ザッザッザッ……
猛竜騎士「…そういや、魔剣士」
魔剣士「あん?」
猛竜騎士「お前は、どこまでの技術があるか聞いておくか」
魔剣士「技術だ?」
猛竜騎士「…簡単にいえば、魔法や剣技だよ」
猛竜騎士「お前の実力を知っておかないと、色々困るからな」
魔剣士「あぁ、なるほど」
魔剣士「俺が使えるのは、炎、水、雷、風とか…大体使えるぜ?」
猛竜騎士「その中で一番安定するのが、炎か」
魔剣士「まぁ…」
猛竜騎士「…ふむ、炎か」
魔剣士「それがなんかあんのか?」
猛竜騎士「いや、得意な魔法としてはイイんじゃないか」
猛竜騎士「剣術と組み合わせやすいし、悪くはない」
猛竜騎士「……しかし、お前は珍しい奴だ」
魔剣士「…どういうことだ?」
猛竜騎士「魔法と剣術を併せることは、レアパターンでな」
猛竜騎士「経験のある俺から見ても、中々珍しい存在なんだよ」
魔剣士「…俺が珍しい?」
白姫「あっ、それ…私も思ってました」
魔剣士「え、お前も?」
白姫「うん。魔剣士と会った時、剣に炎を纏わせる人…初めて見たから」
魔剣士「…そうなのか」
白姫「剣術とか、槍術とか、魔法自体は兵士の中でいたから知ってたけど…」
白姫「魔剣士みたく、どっちも使う人は初めて見たよ。」
白姫「それに、炎を使ってたのに、防御する時にすぐ氷魔法に切り替えたり…びっくりしたっていうか」
魔剣士「ふーん…」
猛竜騎士「…なに?」ピクッ
猛竜騎士「お前、属性の異なる魔法を瞬時に切り替えられるのか?」
魔剣士「あぁ、出来るぜ」
猛竜騎士「ちょっと、火魔法で炎を手のひらに出してみろ」
魔剣士「へいへい」パァァッ
…ボォッ!
猛竜騎士「…それを水魔法に切り替えられるか?」
魔剣士「…こうか?」パァッ!
…バシャアッ!!ビチャビチャッ…
猛竜騎士「!」
魔剣士「うわっ!靴に……!」
猛竜騎士「……お前、靴とかはいいからちょっと待て」
猛竜騎士「まさかとは思うが、右手と左手でそれぞれ別属性の魔法を出せたりするか?」
魔剣士「ん、やったことねーけど……」
猛竜騎士「…ちょっとやってみろ」
魔剣士「ん…?」
猛竜騎士「右手に炎、左手に水を出してみろ」
魔剣士「へいへい…」パァァ
…ボワッ!!ゴォォッ!
バシャ…ッ!ザバアッ!!ジャバジャバッ…
猛竜騎士(…マジかよ)
魔剣士「…お、出来た。これでいいか?」
白姫「すっごーい!不思議だよね、魔法って…」
魔剣士「白姫は使えないのか?」
白姫「うーん、魔法の出し方も習ったことないし…」
魔剣士「じゃあ今度教えてやるよ。ヒールなんかも使えて損はないしな」
白姫「本当っ?覚えてみたいかもっ!」
魔剣士「そこまで難しい魔法じゃねーし、すぐ覚えられるだろ」
白姫「…そうやってハードルあげる」ブスー
魔剣士「ハードルって…」
猛竜騎士「……驚いた」
猛竜騎士「魔剣士、それは独学で魔法を覚えてきたのか…?」
魔剣士「あ?そりゃそうだろ、教えてくれる人もいなかったんだからな」
猛竜騎士「…お前、そんな簡単に言う言葉じゃねーんだぞ」
魔剣士「…何が?」
猛竜騎士「同時に別属性の魔法を具現化する事が、どんなことか分かるか…?」
魔剣士「知らん」
猛竜騎士「…あのな、魔法の原理っていうのは」
魔剣士「うるせぇっ!!」
猛竜騎士「」
魔剣士「原理とか知らねえし、勉強する意味もねーだろ!」
魔剣士「それに俺は、そういう勉強は大嫌いで……」
猛竜騎士「…いいから、聞け!お前に関わることなんだからな!」
魔剣士「えー…」
白姫「魔剣士、聞こうよ。魔法についてなんか、勉強できる機会ないんだしさっ♪」
魔剣士「…」
白姫「猛竜騎士さん、教えてくださいっ♪」
猛竜騎士「…いい姫様だな」ジーン
猛竜騎士「じゃあ簡単に、わかりやすく説明するからな」
魔剣士「へいへい、どうぞ」ハァ
猛竜騎士「いいか……」
猛竜騎士「この世界の大気中には、火、水、雷、風の属性の持つ魔力が見えない状態で浮いている」
猛竜騎士「魔法を発動するには、その属性毎の魔力を体内に引き込み、具現化させなければならない」
猛竜騎士「つまり、火魔法を発動するには"火属性"を取り込み、それを具現化しないといけないっつーことだ」
魔剣士「その具現化ってなんなんだ?」
猛竜騎士「簡単に言えば、変換することだ。」
魔剣士「あん?」
猛竜騎士「いくら大気中の魔力を引きこんだ所で、それを発生出来るワケじゃない」
猛竜騎士「引き込んだ魔力を体内で変換、魔法として発動することを具現化するというんだ」
魔剣士「あぁ、なるほど。んじゃ別に発動って言葉とかでもいーじゃん……」
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「…そ、その具現化のためには、イメージによって成り立つことが多い」
猛竜騎士「お前も、魔法を扱う時はイメージで発動しているだろ?」
魔剣士「そうだな」
猛竜騎士「…で、問題はそこだ」
猛竜騎士「普通、魔法は具現化する場合…1つのみというのが普通なんだ」
魔剣士「へぇ、そうなのか?」
猛竜騎士「右手に炎、左手に水。そう考えても、そうイメージを維持することは非常に難しい」
猛竜騎士「しかも、イメージしたところで発動できるとは限らない」
魔剣士「…?」
猛竜騎士「訓練次第では、人によっては同時属性を放つ事は出来るっちゃ出来るが……」
猛竜騎士「お前ほどハッキリと出来るのは、天性の持ち物と言ってもいいかもな……」
猛竜騎士「武器へ属性を付与、あれほどハッキリ具現化できることも、中々難しいことなんだぜ?」
魔剣士「へぇー…」
――――魔法。
大気中に浮かぶ魔力と属性を体内に引き込み、それを発動する。
魔法の発動にはイメージによる発動を行うため、単体のイメージならば子どもでも扱うことはできる。
しかし、別々の属性や瞬時の切り替えは、
イメージの維持、体内での実際の具現化、大気中へ浮く属性の引き込みが難しいため、
そうそう出来るものではないのだ。
更に魔剣士は「無詠唱」による魔法を発動できる。
普通、魔法は詠唱という「魔法を使うぞ」ということを身体へ認識するため、
発動する際に扱う魔法の「詠唱」という段階を踏まねばならないのだが、
魔剣士はこれをも無視して発動させているわけだ。
年齢の高い熟練者ならまだしも、
若干17歳程度で、しかも冒険未経験の子どもが余裕綽々で扱っている。
かなりの常識外ともいえるため、猛竜騎士はどうしても驚きを隠せなかったのだ。
猛竜騎士(本当は天性といっても、魔剣士のように覚醒するとは限らない)
猛竜騎士(魔剣士は、俺が思っていた以上に一人で…孤独で…努力をしてきたんだろう……)
魔剣士「…オッサンは、同時に属性を発動することできんのか?」
猛竜騎士「ん…」
猛竜騎士「出来ないことはないが、お前のようにハッキリとした具現化は出来ねぇな」
魔剣士「…へぇ。強いハズのオッサンでもできない力を俺はもってんだな」ニタニタ
猛竜騎士「…過信すんなよ。それだけで優劣がつくわけじゃないんだ」
魔剣士「…わかってるよ。今の俺じゃ、アンタにゃ敵わないことくらい理解してるっつーの」
猛竜騎士「ふっ…」
白姫「…やっぱり、魔剣士の魔法は凄かったんだ。」
白姫「あの時、兵士長も驚いてたし…。私もなんだか、凄い!って思っちゃったもん」
魔剣士「比べる人間がいなかったし、珍しいモンでもないと思ってたけどな。」
魔剣士「魔法と剣術合わせたら、冒険者として強くなれるかもって感じで身につけたヤツだったし」
猛竜騎士「ちなみにだが、お前はどれくらいの間…魔力を維持できるんだ?」
魔剣士「さぁ。長時間放出したことはねーな」
猛竜騎士「ふむ…」
魔剣士「なんでだ?」
猛竜騎士「いや、ちょっとな。お前の今後の指南を行うために必要な情報だ」
魔剣士「指南…」
猛竜騎士「嫌でも俺のことをオッサンじゃなく、師匠って呼ぶようになるぜ?」ククク
魔剣士「ねーよ」
猛竜騎士「お前……」
魔剣士「俺の中じゃ、未だに市場商人のイメージしかねぇよ…」
猛竜騎士「…」
魔剣士「冴えなくて、ケチで、気が利かなくて……」
猛竜騎士「おいやめろ」
白姫「えぇ…!そ、そうだったの…?」
猛竜騎士「おい、お前のせいで姫様が信じてるぞ。なんとかしろ」
魔剣士「…あぁ、白姫。全部本当のことだ、最悪だろ…」
白姫「そうだったんだ…」
猛竜騎士「泣くぞ」
魔剣士「…くくっ」ハハハ
魔剣士「当たり前だろ、ずーっとオッサンとは話してきたけど…それは商人としてだったろ。」
魔剣士「いきなり目の前に現れて、色々言われて信じられるかっつーの」
猛竜騎士「…そりゃそうか。」
魔剣士「だけど、約束は守れよ。俺を強くしてくれたりもするんだろ?」
猛竜騎士「出来る限りな。お前の能力を知って、少し楽しみになってきたぜ」
魔剣士「すぐにアンタなんか追い越してやるっつーの」
猛竜騎士「その意気がありゃ、充分だ」
魔剣士「うっせ」
ザッザッザッ……
白姫「う~ん……」
白姫「それにしても、次の村まで2、3日かぁ……」
白姫「ずーっと見渡す限りの平野で、広いなぁ……」キョロキョロ
魔剣士「それだけ世界は広いっちゅーことだろ」
白姫「うん、そうだよね…!」キラキラ…
魔剣士「…よくそんなに眼ぇ輝かせられるな」
白姫「だって今、私たちは冒険してるんだよ!」
魔剣士「む…」
白姫「こんな広くて、空も青くて、空気がおいしくて…。こんなに楽しいことってないよ!」
魔剣士「ま、まぁ……」
猛竜騎士「はっはっは、魔剣士よりも冒険冒険してるじゃないか」
魔剣士「はぁ……」
魔剣士「…」グゥ…
魔剣士「……げっ」
猛竜騎士「…んだ、突然。腹減ったのか?」
魔剣士「ち、ちげぇから!たまたまだっつーの!」
猛竜騎士「ふむ…」チラッ
猛竜騎士「俺は食べないほうだから気付かなかったが、もう昼過ぎなのか」
魔剣士「べ、別に関係ねーよ!!」
猛竜騎士「姫様も、腹減ったんじゃないか?」
白姫「うん?」
猛竜騎士「興奮して気持ちが昂ると、色々忘れるもんだ。自分の身体に聞いてみるといい」
白姫「う、うん…?」
猛竜騎士「…歩きっぱなしで、お腹が減ってるだろ?ってことだ」
白姫「え、えーと…」
白姫「…」グゥゥ…
白姫「……そ、そうみたいです」カァ
猛竜騎士「……な。」
魔剣士「…し、仕方ねぇな!」
魔剣士「白姫が腹減ってるなら、俺も付き合ってやろう!」
猛竜騎士「…あのな」ハァ
猛竜騎士「姫様も、魔剣士も。素直になるか、もうちょっとだけ落ち着け」
魔剣士「あぁ!?」
白姫「ご、ごめんなさい……」
猛竜騎士「姫様は、確かに…浮かれちまうことや現実味も少なくてフワフワしてるのは分かる。」
猛竜騎士「だが、何事にも最後に大事なのは自分の身体だ。」
猛竜騎士「腹が減ったら食べ、辛いなら休む。時には我慢も必要だが、休める時に休むのが冒険者の鉄則なんだよ」
猛竜騎士「時には落ち着き、自分の身体が大丈夫か相談する。」
猛竜騎士「そうしていかないと、いざっつー時に……倒れるぞ」
白姫「あ……」
…
……
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
白姫「うんっ、心配無用だよっ!」
トコトコ…
白姫「…」
白姫「……っ!」ズキッ!
フラッ…
白姫「って、あれ……」ヨロッ
魔剣士「っ!」バッ!
……ガシッ!!
白姫「あ、あれ……。急に脚に痛みが……」
白姫「っ!」ズキンッ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
……
…
猛竜騎士「そして、魔剣士は素直になれ」
猛竜騎士「お前が守ると決めた以上、少しの空腹が原因で守れなかったらどうするんだ」
猛竜騎士「わずかなヒビが、大きく裂け、崩壊という名の大敗へ繋がることがある」
魔剣士「う……」
猛竜騎士「お前はもう一人じゃない」
猛竜騎士「ここで3人で歩いている以上、俺らは"パーティ"なんだ」
猛竜騎士「お前一人の我がままや強がりせいで、俺や姫様がどうなってもいいのか?」
魔剣士「…」
猛竜騎士「…わかったな」
魔剣士「…っ」
魔剣士「…わ、わかったよ」
猛竜騎士「それならよし」ニカッ
魔剣士「…」
猛竜騎士「んじゃ、魔剣士。一回荷物を下ろして…中からフライパンをとってくれるか」
魔剣士「へいへい…」ゴソッ
……ボスンッ!ゴソゴソ…
猛竜騎士「姫様は、その辺に落ちている石で囲いをつくってくれ。」
猛竜騎士「そこに俺が火を焚いて、軽く料理を作ろう」
白姫「あ、はいっ!」ダッ
タタタッ…
猛竜騎士「えーと、材料は前の補給村で買ったやつでいいか……」
猛竜騎士「ってぇと、今作れるレシピは…」ブツブツ
魔剣士(…くっそ)
魔剣士(悔しいけど、さっきから色々とオッサンの言葉にゃ意味がある……。)
魔剣士(それに、白姫も"お姫様"と扱うんじゃなく、泥仕事もさせて色々覚えさせようとしてんだな……)
魔剣士(…オッサンは料理もできるし、道も知ってるし、強いし。)
魔剣士(だ、だけど…。俺だって、必ずいつか……)
…………
……
…
――――【 2時間後 】
ザッザッザッ……
白姫「えぇ、そうだったんですかぁ…!」
猛竜騎士「ははは、昔話だよ」
白姫「凄いですよ!」
…イライラ
白姫「それじゃ、そのあとすぐに…?」
猛竜騎士「まぁそうなるなー。それがなかったら、ヤバかったけど」
白姫「…良かったですね、何事もなくて」
…イライラ
猛竜騎士「はははっ!」
猛竜騎士「そうだな、確かにー……」
イライライライラ…ブチッ!
魔剣士「…く、くおらぁぁぁぁっ!!!」
猛竜騎士「お?」クルッ
白姫「きゃっ!?」ビクッ!
魔剣士「お、お前ら仲良く話してて俺を放っとくんじゃねー!」
魔剣士「なんで、こんなクソ多い荷物、食料を一人で持たないといけねーんだよ!!」ズシッ…!
猛竜騎士「たかだか100キロ程度の荷物。それだけで文句言うな」
猛竜騎士「それに仕方ないじゃねーか、ちょっと理由があるんだ」
猛竜騎士「南方港までは2、3日かかるし、俺らの食料に加え……」
猛竜騎士「野宿用の寝袋や料理道具もついでに購入したからな。」
魔剣士「…それにしても買いすぎだろうが!!重いんだっつーの!!」
猛竜騎士「お前が余裕と言ったんだが?」
魔剣士「ぐぬっ…!」
猛竜騎士「…それとも何か、その程度で根を上げるのか?」
魔剣士「…」イラッ
魔剣士「……誰が根をあげるかよ、だらぁぁぁぁっ!!!」
ダダダダダダッ……!!!
白姫「わっ、魔剣士すごいっ!」
猛竜騎士「あそこまで走ったらすぐバテるな」
白姫「…えへへ、大丈夫だと思いますよ」
猛竜騎士「そうかね?」
白姫「魔剣士ってば、私を背負ってずっと歩き続けてくれたんです。」
白姫「怪我も治してくれるし、色々優しくしてくれるんですよ♪」
猛竜騎士「…ほぉ、アイツがねぇ」
白姫「でも、時々怒るんですよね…。理由もなく」
猛竜騎士「理由もなく?」
白姫「……はい。」
白姫「折角、背中を流したから前も洗ってあげようとしたら怒鳴って追い出されちゃいました」
白姫「浴場で着替えるのが当たり前なのに、着替えようとしたら怒られるし…」
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「……なるほど」
猛竜騎士「それはそれは可哀想だな。今度、オジサマと一緒に…」フンフン
ダダダダダダッ、ゲシィッ!!!
猛竜騎士「ぬごっ!?」
魔剣士「…だぁってろ、クソ変態オヤジが!!!」ゲシッ、ゲシゲシッ!
猛竜騎士「いでっ、いでででっ!いででっ!!じ、地獄耳だな……」
魔剣士「白姫に変なことするんじゃねーぞ、コラァ!」
白姫「えっ!そ、そんなに変なこと…だったの?」
魔剣士「お前はお前で、もっと貞操を守らねぇか!」
白姫「ていそー?」
魔剣士「そうだよ!」
白姫「ていそうって…なに?」
魔剣士「えっ」
白姫「…どういう意味?」
魔剣士「そ、それは…」
猛竜騎士「あぁ、それは男性と女性のせいて……」
魔剣士「斬るぞ」チャキッ
猛竜騎士「すまん」
白姫「う、うーん……」
魔剣士「…いずれ教えてやるから」
白姫「う、うんっ…」
魔剣士「…」ハァ
ザッザッザッ……
猛竜騎士「…そういや、魔剣士」
魔剣士「あん?」
猛竜騎士「お前は、どこまでの技術があるか聞いておくか」
魔剣士「技術だ?」
猛竜騎士「…簡単にいえば、魔法や剣技だよ」
猛竜騎士「お前の実力を知っておかないと、色々困るからな」
魔剣士「あぁ、なるほど」
魔剣士「俺が使えるのは、炎、水、雷、風とか…大体使えるぜ?」
猛竜騎士「その中で一番安定するのが、炎か」
魔剣士「まぁ…」
猛竜騎士「…ふむ、炎か」
魔剣士「それがなんかあんのか?」
猛竜騎士「いや、得意な魔法としてはイイんじゃないか」
猛竜騎士「剣術と組み合わせやすいし、悪くはない」
猛竜騎士「……しかし、お前は珍しい奴だ」
魔剣士「…どういうことだ?」
猛竜騎士「魔法と剣術を併せることは、レアパターンでな」
猛竜騎士「経験のある俺から見ても、中々珍しい存在なんだよ」
魔剣士「…俺が珍しい?」
白姫「あっ、それ…私も思ってました」
魔剣士「え、お前も?」
白姫「うん。魔剣士と会った時、剣に炎を纏わせる人…初めて見たから」
魔剣士「…そうなのか」
白姫「剣術とか、槍術とか、魔法自体は兵士の中でいたから知ってたけど…」
白姫「魔剣士みたく、どっちも使う人は初めて見たよ。」
白姫「それに、炎を使ってたのに、防御する時にすぐ氷魔法に切り替えたり…びっくりしたっていうか」
魔剣士「ふーん…」
猛竜騎士「…なに?」ピクッ
猛竜騎士「お前、属性の異なる魔法を瞬時に切り替えられるのか?」
魔剣士「あぁ、出来るぜ」
猛竜騎士「ちょっと、火魔法で炎を手のひらに出してみろ」
魔剣士「へいへい」パァァッ
…ボォッ!
猛竜騎士「…それを水魔法に切り替えられるか?」
魔剣士「…こうか?」パァッ!
…バシャアッ!!ビチャビチャッ…
猛竜騎士「!」
魔剣士「うわっ!靴に……!」
猛竜騎士「……お前、靴とかはいいからちょっと待て」
猛竜騎士「まさかとは思うが、右手と左手でそれぞれ別属性の魔法を出せたりするか?」
魔剣士「ん、やったことねーけど……」
猛竜騎士「…ちょっとやってみろ」
魔剣士「ん…?」
猛竜騎士「右手に炎、左手に水を出してみろ」
魔剣士「へいへい…」パァァ
…ボワッ!!ゴォォッ!
バシャ…ッ!ザバアッ!!ジャバジャバッ…
猛竜騎士(…マジかよ)
魔剣士「…お、出来た。これでいいか?」
白姫「すっごーい!不思議だよね、魔法って…」
魔剣士「白姫は使えないのか?」
白姫「うーん、魔法の出し方も習ったことないし…」
魔剣士「じゃあ今度教えてやるよ。ヒールなんかも使えて損はないしな」
白姫「本当っ?覚えてみたいかもっ!」
魔剣士「そこまで難しい魔法じゃねーし、すぐ覚えられるだろ」
白姫「…そうやってハードルあげる」ブスー
魔剣士「ハードルって…」
猛竜騎士「……驚いた」
猛竜騎士「魔剣士、それは独学で魔法を覚えてきたのか…?」
魔剣士「あ?そりゃそうだろ、教えてくれる人もいなかったんだからな」
猛竜騎士「…お前、そんな簡単に言う言葉じゃねーんだぞ」
魔剣士「…何が?」
猛竜騎士「同時に別属性の魔法を具現化する事が、どんなことか分かるか…?」
魔剣士「知らん」
猛竜騎士「…あのな、魔法の原理っていうのは」
魔剣士「うるせぇっ!!」
猛竜騎士「」
魔剣士「原理とか知らねえし、勉強する意味もねーだろ!」
魔剣士「それに俺は、そういう勉強は大嫌いで……」
猛竜騎士「…いいから、聞け!お前に関わることなんだからな!」
魔剣士「えー…」
白姫「魔剣士、聞こうよ。魔法についてなんか、勉強できる機会ないんだしさっ♪」
魔剣士「…」
白姫「猛竜騎士さん、教えてくださいっ♪」
猛竜騎士「…いい姫様だな」ジーン
猛竜騎士「じゃあ簡単に、わかりやすく説明するからな」
魔剣士「へいへい、どうぞ」ハァ
猛竜騎士「いいか……」
猛竜騎士「この世界の大気中には、火、水、雷、風の属性の持つ魔力が見えない状態で浮いている」
猛竜騎士「魔法を発動するには、その属性毎の魔力を体内に引き込み、具現化させなければならない」
猛竜騎士「つまり、火魔法を発動するには"火属性"を取り込み、それを具現化しないといけないっつーことだ」
魔剣士「その具現化ってなんなんだ?」
猛竜騎士「簡単に言えば、変換することだ。」
魔剣士「あん?」
猛竜騎士「いくら大気中の魔力を引きこんだ所で、それを発生出来るワケじゃない」
猛竜騎士「引き込んだ魔力を体内で変換、魔法として発動することを具現化するというんだ」
魔剣士「あぁ、なるほど。んじゃ別に発動って言葉とかでもいーじゃん……」
猛竜騎士「…」
猛竜騎士「…そ、その具現化のためには、イメージによって成り立つことが多い」
猛竜騎士「お前も、魔法を扱う時はイメージで発動しているだろ?」
魔剣士「そうだな」
猛竜騎士「…で、問題はそこだ」
猛竜騎士「普通、魔法は具現化する場合…1つのみというのが普通なんだ」
魔剣士「へぇ、そうなのか?」
猛竜騎士「右手に炎、左手に水。そう考えても、そうイメージを維持することは非常に難しい」
猛竜騎士「しかも、イメージしたところで発動できるとは限らない」
魔剣士「…?」
猛竜騎士「訓練次第では、人によっては同時属性を放つ事は出来るっちゃ出来るが……」
猛竜騎士「お前ほどハッキリと出来るのは、天性の持ち物と言ってもいいかもな……」
猛竜騎士「武器へ属性を付与、あれほどハッキリ具現化できることも、中々難しいことなんだぜ?」
魔剣士「へぇー…」
――――魔法。
大気中に浮かぶ魔力と属性を体内に引き込み、それを発動する。
魔法の発動にはイメージによる発動を行うため、単体のイメージならば子どもでも扱うことはできる。
しかし、別々の属性や瞬時の切り替えは、
イメージの維持、体内での実際の具現化、大気中へ浮く属性の引き込みが難しいため、
そうそう出来るものではないのだ。
更に魔剣士は「無詠唱」による魔法を発動できる。
普通、魔法は詠唱という「魔法を使うぞ」ということを身体へ認識するため、
発動する際に扱う魔法の「詠唱」という段階を踏まねばならないのだが、
魔剣士はこれをも無視して発動させているわけだ。
年齢の高い熟練者ならまだしも、
若干17歳程度で、しかも冒険未経験の子どもが余裕綽々で扱っている。
かなりの常識外ともいえるため、猛竜騎士はどうしても驚きを隠せなかったのだ。
猛竜騎士(本当は天性といっても、魔剣士のように覚醒するとは限らない)
猛竜騎士(魔剣士は、俺が思っていた以上に一人で…孤独で…努力をしてきたんだろう……)
魔剣士「…オッサンは、同時に属性を発動することできんのか?」
猛竜騎士「ん…」
猛竜騎士「出来ないことはないが、お前のようにハッキリとした具現化は出来ねぇな」
魔剣士「…へぇ。強いハズのオッサンでもできない力を俺はもってんだな」ニタニタ
猛竜騎士「…過信すんなよ。それだけで優劣がつくわけじゃないんだ」
魔剣士「…わかってるよ。今の俺じゃ、アンタにゃ敵わないことくらい理解してるっつーの」
猛竜騎士「ふっ…」
白姫「…やっぱり、魔剣士の魔法は凄かったんだ。」
白姫「あの時、兵士長も驚いてたし…。私もなんだか、凄い!って思っちゃったもん」
魔剣士「比べる人間がいなかったし、珍しいモンでもないと思ってたけどな。」
魔剣士「魔法と剣術合わせたら、冒険者として強くなれるかもって感じで身につけたヤツだったし」
猛竜騎士「ちなみにだが、お前はどれくらいの間…魔力を維持できるんだ?」
魔剣士「さぁ。長時間放出したことはねーな」
猛竜騎士「ふむ…」
魔剣士「なんでだ?」
猛竜騎士「いや、ちょっとな。お前の今後の指南を行うために必要な情報だ」
魔剣士「指南…」
猛竜騎士「嫌でも俺のことをオッサンじゃなく、師匠って呼ぶようになるぜ?」ククク
魔剣士「ねーよ」
猛竜騎士「お前……」
魔剣士「俺の中じゃ、未だに市場商人のイメージしかねぇよ…」
猛竜騎士「…」
魔剣士「冴えなくて、ケチで、気が利かなくて……」
猛竜騎士「おいやめろ」
白姫「えぇ…!そ、そうだったの…?」
猛竜騎士「おい、お前のせいで姫様が信じてるぞ。なんとかしろ」
魔剣士「…あぁ、白姫。全部本当のことだ、最悪だろ…」
白姫「そうだったんだ…」
猛竜騎士「泣くぞ」
魔剣士「…くくっ」ハハハ
魔剣士「当たり前だろ、ずーっとオッサンとは話してきたけど…それは商人としてだったろ。」
魔剣士「いきなり目の前に現れて、色々言われて信じられるかっつーの」
猛竜騎士「…そりゃそうか。」
魔剣士「だけど、約束は守れよ。俺を強くしてくれたりもするんだろ?」
猛竜騎士「出来る限りな。お前の能力を知って、少し楽しみになってきたぜ」
魔剣士「すぐにアンタなんか追い越してやるっつーの」
猛竜騎士「その意気がありゃ、充分だ」
魔剣士「うっせ」
ザッザッザッ……
白姫「う~ん……」
白姫「それにしても、次の村まで2、3日かぁ……」
白姫「ずーっと見渡す限りの平野で、広いなぁ……」キョロキョロ
魔剣士「それだけ世界は広いっちゅーことだろ」
白姫「うん、そうだよね…!」キラキラ…
魔剣士「…よくそんなに眼ぇ輝かせられるな」
白姫「だって今、私たちは冒険してるんだよ!」
魔剣士「む…」
白姫「こんな広くて、空も青くて、空気がおいしくて…。こんなに楽しいことってないよ!」
魔剣士「ま、まぁ……」
猛竜騎士「はっはっは、魔剣士よりも冒険冒険してるじゃないか」
魔剣士「はぁ……」
魔剣士「…」グゥ…
魔剣士「……げっ」
猛竜騎士「…んだ、突然。腹減ったのか?」
魔剣士「ち、ちげぇから!たまたまだっつーの!」
猛竜騎士「ふむ…」チラッ
猛竜騎士「俺は食べないほうだから気付かなかったが、もう昼過ぎなのか」
魔剣士「べ、別に関係ねーよ!!」
猛竜騎士「姫様も、腹減ったんじゃないか?」
白姫「うん?」
猛竜騎士「興奮して気持ちが昂ると、色々忘れるもんだ。自分の身体に聞いてみるといい」
白姫「う、うん…?」
猛竜騎士「…歩きっぱなしで、お腹が減ってるだろ?ってことだ」
白姫「え、えーと…」
白姫「…」グゥゥ…
白姫「……そ、そうみたいです」カァ
猛竜騎士「……な。」
魔剣士「…し、仕方ねぇな!」
魔剣士「白姫が腹減ってるなら、俺も付き合ってやろう!」
猛竜騎士「…あのな」ハァ
猛竜騎士「姫様も、魔剣士も。素直になるか、もうちょっとだけ落ち着け」
魔剣士「あぁ!?」
白姫「ご、ごめんなさい……」
猛竜騎士「姫様は、確かに…浮かれちまうことや現実味も少なくてフワフワしてるのは分かる。」
猛竜騎士「だが、何事にも最後に大事なのは自分の身体だ。」
猛竜騎士「腹が減ったら食べ、辛いなら休む。時には我慢も必要だが、休める時に休むのが冒険者の鉄則なんだよ」
猛竜騎士「時には落ち着き、自分の身体が大丈夫か相談する。」
猛竜騎士「そうしていかないと、いざっつー時に……倒れるぞ」
白姫「あ……」
…
……
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
白姫「うんっ、心配無用だよっ!」
トコトコ…
白姫「…」
白姫「……っ!」ズキッ!
フラッ…
白姫「って、あれ……」ヨロッ
魔剣士「っ!」バッ!
……ガシッ!!
白姫「あ、あれ……。急に脚に痛みが……」
白姫「っ!」ズキンッ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
……
…
猛竜騎士「そして、魔剣士は素直になれ」
猛竜騎士「お前が守ると決めた以上、少しの空腹が原因で守れなかったらどうするんだ」
猛竜騎士「わずかなヒビが、大きく裂け、崩壊という名の大敗へ繋がることがある」
魔剣士「う……」
猛竜騎士「お前はもう一人じゃない」
猛竜騎士「ここで3人で歩いている以上、俺らは"パーティ"なんだ」
猛竜騎士「お前一人の我がままや強がりせいで、俺や姫様がどうなってもいいのか?」
魔剣士「…」
猛竜騎士「…わかったな」
魔剣士「…っ」
魔剣士「…わ、わかったよ」
猛竜騎士「それならよし」ニカッ
魔剣士「…」
猛竜騎士「んじゃ、魔剣士。一回荷物を下ろして…中からフライパンをとってくれるか」
魔剣士「へいへい…」ゴソッ
……ボスンッ!ゴソゴソ…
猛竜騎士「姫様は、その辺に落ちている石で囲いをつくってくれ。」
猛竜騎士「そこに俺が火を焚いて、軽く料理を作ろう」
白姫「あ、はいっ!」ダッ
タタタッ…
猛竜騎士「えーと、材料は前の補給村で買ったやつでいいか……」
猛竜騎士「ってぇと、今作れるレシピは…」ブツブツ
魔剣士(…くっそ)
魔剣士(悔しいけど、さっきから色々とオッサンの言葉にゃ意味がある……。)
魔剣士(それに、白姫も"お姫様"と扱うんじゃなく、泥仕事もさせて色々覚えさせようとしてんだな……)
魔剣士(…オッサンは料理もできるし、道も知ってるし、強いし。)
魔剣士(だ、だけど…。俺だって、必ずいつか……)
…………
……
…
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