魔剣士「お姫様の家出に付き合うことになった」【現在完結】

Naminagare-波流-

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第一章【出会い】

1-2 強襲突破

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……
…………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 そして セントラル王国 王城前 】

…ザッ!

魔剣士「いきなりだな。話をしてすぐ、こんな早く動くのかよ…」
盗賊「へへ、計画は前々から考えいてなぁ。完璧な作戦さぁ……」

魔剣士「どうするつもりだ。正門は、夕方に閉められる…。」
魔剣士「明日にならないと、王城内部にはそう易々と侵入は……」

盗賊「…心配しなさんな。これを使う」
…キラッ

魔剣士「…かぎ爪?」

盗賊「これに、上級魔獣アラクネの蜘蛛の糸を括り付けて……」ギュッギュ
盗賊「…」ギュウウゥッ
盗賊「……よし」シュルッ


魔剣士「これを壁の向こう側に投げて、それで入るつもりか」

盗賊「アラクネの糸は、どんな重さにも耐えることが出来るんだよ」
盗賊「安心しな、落ちたりはしねぇ」

魔剣士「だが、壁の中といえども警備は多い。」
魔剣士「下手な場所へ投げれば、一発で捕まるだろうが…バカか?」

盗賊「…」イラッ
盗賊「そ、そこも考えてあるさ……。」
盗賊「西の方角にある、ケヤキが生えた所から投げれば丁度、王城内部の庭園に入るんだ」
盗賊「そこなら夕方以降、警備も薄くなるんだ」ニタニタ

魔剣士「…なるほどな、よく考えているじゃねえか」
盗賊「だから言っただろ。へへ、兄ちゃんも意外と乗り気になってきたんじゃねえか?」
魔剣士「…ふざけろ。俺は王国へ喧嘩を売るのに賛同したまでだ」ペッ

盗賊(おいおい。そりゃあ犯罪に手を染めた奴の言い訳だぜ?)ヘヘッ
盗賊「……っと、急ごうか。こっちだ」クイッ

魔剣士「ふん…」
タタタタタッ………

………



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 王城内 西側の庭園 】

ヒュウウウウッ……!!

……スタッ!スタッ!
盗賊「…っとと」
魔剣士「よっと……」

盗賊「……へへ、無事ちゃくちってな」
盗賊「どうよ、俺の特性のかぎ爪、信頼できただろぉ?」

魔剣士「ここが…王城内部……」キョロキョロ
盗賊「…聞いちゃいねぇ」
魔剣士「それで、これからどうするんだ」
盗賊「…簡単なことよ。お姫様の部屋に行って、姫様を頂く。それだけさ」
魔剣士「部屋はどこに」

盗賊「…庭園を抜けると、でっけぇ木の扉がある。」
盗賊「そこに入ると、長い廊下になっていて右側にやがて階段が見えるはずだ」
盗賊「それを登ったすぐ先に、姫の部屋がある」

魔剣士「…ずいぶん詳しいな」
盗賊「へへ、下調べは重要でなぁ」
魔剣士「…」
盗賊「さぁて、行こうか。すぐそこから、木の扉が見える」
スタタタタタッ………

盗賊「…」
魔剣士「…」
盗賊「…」
魔剣士「…」
タタタッ…
盗賊「…っと、早いが止まれ」バッ
魔剣士「ん…」ピタッ
盗賊「あそこがさっき言った木の扉だ。見えるか?」スッ
魔剣士「……あぁ」
盗賊「…ふむ、2人の見張りがいるな。城内とはいえ、さすがにどこにでも兵を置いているか」

兵士A「…」
兵士B「…」

魔剣士「どうする気だ?」
盗賊「…正面から突っ込んだら、仲間を呼ばれてそれで終わりよ。」
盗賊「俺は右のやつを倒すから、お前は左を倒せ…。」
盗賊「それで、仲間を呼ばれることなく扉を突破する…いいな?」
魔剣士「…左だな」チャキッ
盗賊「…頼むぜ」ニタリ
魔剣士「てめーこそ、しくじるなよ」
盗賊「へへっ……」

魔剣士「…いくぞ」
盗賊「おう、いっせーのせ…でな」
魔剣士「…」
盗賊「いっ…」ググッ
魔剣士「…」ググッ
盗賊「せーっ……」 
魔剣士「…」
盗賊「のっ……」
魔剣士「…っ」
盗賊「せっ!!」

魔剣士「……っしゃ!!」ダッ!!
ダダダダダッ…!!

魔剣士「うおぉぉおっ!!」

兵士A「!」ハッ
兵士B「なんだっ!?」

魔剣士「…すまんが、少し寝ててもらうぜっ!!」ブンッ!!!

兵士A「なっ!侵入者かっ!?」
兵士A「や、やらせるかぁっ!」バッ!!
……ガキィンッ!!!
魔剣士「…防がれた!?」
魔剣士「だが、押し込むっ!」ググッ!!

兵士A「うおっ、なんて力…!」 
魔剣士「りゃああああっ!!」
……ズバァンッ!!!

兵士A「がっ……!」
魔剣士「急所外しの峰打ちだ、気絶してろ!」
兵士A「…ッ」フラッ
…ドシャアッ!!

魔剣士「…よし、左側は倒したぞ!盗人、右側は……」

兵士B「き、貴様、よくも……!」
兵士B「城内の兵士たち、緊急配備だぁぁぁっ!!!」ピィィィィッ!!

魔剣士「……あ?」

…………
……



・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 城 内 】
 
スタタタタタッ……
盗賊(へへへ、バーカ!)
盗賊(俺が用事あるのは、宝物庫!)
盗賊(あんな扉とか、5階に部屋があるとか、全部適当に言っただけだっつーの!)
盗賊(これで、あいつが侵入者として追われれば俺も仕事がしやすくなる……)

…カァンカァンカァンッ!!!…
ピイィィィィッ……!!!

盗賊(!)
盗賊(この鐘は、兵士へ知らせる非常鐘…。へへへ、上手くいった……!!)

…………
……




……
…………
・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 西側 庭園 】

ザザザッ……!!
兵士たち「…貴様、何者だ!」
兵士たち「俺らの仲間を斬るとは、いい度胸だな!」
兵士たち「侵入者め、覚悟しろ!」

魔剣士「…!」
魔剣士「……あ、あのヤロー」ピクピク

兵士たち「…大人しくしろ!!」
 
魔剣士「…こ、ここまで来て捕まったらマジで恥じゃねえか」
魔剣士「だったら、引き下がる事はしねぇぞ!!」

兵士たち「…や、やる気か!?」
魔剣士「うおおぉぉっ!!」パァァッ!
兵士たち「むおっ、何の光…」
魔剣士「はぁっ!!」

……


ボォンッ!!ボォォォォオッ……!!


……

兵士たち「…ほ、炎っ!?」
兵士たち「あ、あつっ!なんだぁ!?」
兵士たち「魔法か!?」

魔剣士「火傷したくなかったら、どきやがれぇぇ!!」ダッ!
……ボォォオッ!!!……

兵士たち「…っ!」
兵士たち「か、かかれぇぇっ!」
兵士たち「怯むな、賊ごときに負けるんじゃない!!」
兵士たち「城内へは侵入させるなぁぁぁ!」

魔剣士「…っ!」

……………
……



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 城内 最上部 王室 】

王様「……何やら、城内が騒がしいようだな」
側近「はっ。どうやら、賊が忍び込んだ模様です」
王様「…賊とな」
側近「えぇ。すぐにでも捕まえ、始末致しましょう」
王様「…人数は」
側近「確認されているのは、1名ですな。大方、盗みか何かでしょう」
王様「ははは、我が城へ盗みに入るとはいい度胸の盗人もいたものだ」
側近「全くですな」ハハハ

王様「……ま、それは直に落ち着くだろうが、」
王様「念のため、娘には怖い思いをさせとうないのでな…。」
王様「娘の部屋の前に、兵士長を呼んでおいてくれるか」

側近「そう仰ると思い、既に配置させていただいております」

王様「…早い仕事だな。」
側近「もちろんでございます」
王様「たかが賊一人、捕まえ次第、牢屋へぶちこんでおけ」
側近「…仰せのままに」ペコッ

………



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 王城内部 廊下 】


ダダダダダッ、ズバァンッ!!ドシュッ!!
魔剣士「おらおら、どけコラァァ!!」

兵士たち「つ、強いっ!まるで隙がない…!」
兵士たち「剣に炎を纏い、まるで近づけん…!」
兵士たち「くそっ、怯むな!戦うんだ!!」
兵士たち「しかし、何が目的なのだ……。地下の宝物庫ではないのか…?」

魔剣士(……な、何やってんだよ俺は!)

魔剣士(王城の中で、兵士たち相手に剣振り回して……!)

魔剣士(だが、ここまで来て引っ込みもつかねぇ…!)

魔剣士(とにかく、もう…戻れねぇっ!!)


ダダダダッ…!!
魔剣士「火炎斬りぃぃっ!!」ブンッ!!
…ズバシュッ!!ボォンッ!!!
兵士「あ、あちちちちっ!ぬあああっ!!」
ゴロゴロッ…!

魔剣士「切り傷に炎が燃え、激痛の中で意識を失う!」
魔剣士「それでも戦いたければ、かかってこい!!」

兵士たち「くっ…!」
兵士たち「つ、強過ぎるっ……!」

魔剣士(しかし、いつまでも走っていても…埒があかねぇか)
魔剣士(仕方ない、ここは……)
魔剣士「…おりゃああっ!!そこの兵士、覚悟ォっ!!」ブンッ!!

気弱兵士「…ひっ!?」
…ピタァッ!!
魔剣士「…寸止めってやつさ」ニヤッ
気弱兵士「へっ…?と、止めてくれた……?」
魔剣士「…お前、俺の質問に答えろ」
気弱兵士「な、何…!」
魔剣士「答えなければ、このまま首を切り落とす」ギロッ
気弱兵士「ひ、ひぃぃっ!?」

魔剣士「俺は今、この王城内にいる姫の部屋を探している。」
魔剣士「それがどこにいるのか、教えて貰おうか」

気弱兵士「…ひ、姫様を狙っているのか!?」
魔剣士「うるせぇ。今は俺の質問に答えろ…!」
グググッ…!!
気弱兵士「…こ、答えることなんか出来るものか!」
魔剣士「では、死ぬか!その一言をしゃべらなかっただけで、死にたいのか!」
…チャキンッ!!
気弱兵士「…っ!」
魔剣士「…っ」

気弱兵士「……こ、このまま廊下を道なりに進んだ先の、赤い扉の部屋だ…!」
気弱兵士「そ、そこに姫様が…!」

魔剣士(……ちっ!)

魔剣士(あのクソ盗人、本当に適当なことばっかり言いやがって…)

魔剣士(階段も見つからなければ、部屋も違うじゃねえか!)

………


盗賊「…へへっ」ニタニタ


………

魔剣士「…ッ」イラッ

気弱兵士「お、教えたんだ…!命は…!」ビクビク

魔剣士「…」
魔剣士「……ふんぬっ!」ビュッ!
…ゴツッ!!
気弱兵士「」
……ドサッ!

魔剣士「……そもそも俺は人殺しなんかする気もねぇよ。」
魔剣士「気絶してろ、バカ」

…………
……



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