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糖度MAX*楽観主義者のお姫様
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*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚
「昨日は急な有給だったみたいだけど、どうしたの?体調悪かった?」
社員食堂でランチを食べながら、綾美が私に尋ねる。
「…大きな声では言えないけど、有澄が勝手に有給入れちゃって…。日曜日、有澄の誕生日だったから、沢山遊んで来たよ」
私はお弁当を包んであるランチクロスをほどきながら、返事をした。
「王子、やるねぇ。…だからかな?日下部さんは一日機嫌悪くて近付くなオーラ出してたよ」
確かに今日も朝から機嫌は悪かった。
呼び付けられる事はなく、今日も近付くなオーラが全開で出てる感じ。
「噂をすれば来たよ…」
ドンッと勢いよくトレーを置いたから、カップに注がれたスープがこぼれた。
「珍しいですね、ハンバーグランチって…」
いつもはだいたい魚が入っている定食だから、ハンバーグはかなり珍しい。
「まだ食べてないだろ?弁当と交換して」
「あっ、ちょっと!勝手に食べないでよっ」
返事もしてないのに勝手に交換して食べ始めている。
全く、何なの。
有り得ないでしょ…。
「お前、マンション買ってもらったのに住まないって正気か?」
「えぇ!?マンション!?王子が買ったの!?」
綾美には追追話す予定でいたのに、急に来てその話題を持ち出すのは違反でしょ!
何で会社内で話すの?
「有澄の祖父母が購入してくれたんだけど、高級なデザイナーズマンションで…住むのをためらってる…」
そう言った話の流れで、有澄の実家についてとか、差し障りのない程度に話したら、綾美が呆れてしまった。
「ゆかり、バカなの?」
花野井グループの御曹司のお嫁さんに行くのが怖いと言ったら、綾美が私に暴言を吐いた。
ご褒美にカフェに行く位で、高級品も欲しいと思った事がなくて、こじんまりした生活が好きだったからどうして良いのか分からないんだもん。
「いつもの楽観主義はどこ行ったの?いつもなら、"私頑張るね"とか、"次頑張ればいっか"とか適当な事を言ってるのに…この後に及んで、飛び込んで行かないとは!
王子はゆかりの事を一番に考えてるのに可哀想だよ。とりあえず、いつもの調子で飛び込んでみればいいじゃん!駄目だったらまた考える。それでいいよ」
綾美に怒られてしまった。
行動力が半端ない綾美が最近悩んでいた事はバイヤーになるか否かの事で、以前も彼氏と別れても深追いせずに次を探していた。
高橋さんは特別で、今までで一番に好きになった人だから真剣に悩んでいたんだと思う。
私も綾美の様に後押しして欲しかっただけなのかもしれない。
段々と大丈夫な気がしてきた。
「日下部さんが諦められないから早く結婚しちゃえーって、こないだ嘆いてたよ」
「余計な事を言うな」
「日下部さんの分も幸せにならなきゃね、ゆかり」
"こないだ"とは、有澄の実家でいただいたステーキ肉と白身魚を焼いて、家飲みした時の事だと思われる。
私も日下部さん本人に言われたけれど・・・。
綾美にまで嘆いていたとは、本当に好きになってくれてたんだと思い知る。
「…日下部さんって、本当に諦め悪いですね。そう言えば、お見合いはするんですか?」
「断った。寄って来る女は沢山いるから、俺からわざわざ行く必要がない」
「うわぁーっ、性格悪っ」
聞けば、都市銀の令嬢とお見合いの話が出ていたらしいのだが、断ったらしい。
日下部さんと綾美の話を聞きながら、笑う。
綾美に勇気づけてもらい、残りのお昼時間で副社長室に向かった。
誰にも会わないようにとドキドキしながらエレベーターに乗り込み、最上階で降りる。
来客中ではない事を確認して、副社長室の扉をノックする。
「どうぞ…って、どうしたの?」
私に気付いた有澄は立ち上がり、パソコンを打つ手を止めて私の方に近付く。
「あのね、有澄!私、花野井グループの為に頑張るから…有澄のお嫁さんになりたいです」
周りを見渡して誰もいないのを確認してから、勢いだけで言ってしまった。
有澄はあっけにとられてしまった様で、目を丸くする。
「ありがとう。でも、何で逆にプロポーズしてるの?そして、何で今なの?まぁ、いっけど…」
有澄はクスクスと微笑んで、ポケットから婚約指輪の箱を取り出した。
私の返事がいつ貰えても良いように、肌身離さずに持っていたらしい。
「秋葉 紫さん、俺と結婚して下さい」
改めて左手の薬指に指輪をはめてもらい、嬉しくて目元に涙が溜まる。
「…泣き虫」
「私こそ、有澄が誰かにとられたら嫌なの。今なら、有澄となら何だって乗り越えて行ける気がするよ。
だってほら、楽観主義者だから、私」
「ふふっ、そうだね」
私達はお互いの存在を確かめる様に抱きしめあう。
副社長室での秘密の密会。
職権乱用も、たまになら許されるでしょうか?
◆❖◇END◇❖◆
「昨日は急な有給だったみたいだけど、どうしたの?体調悪かった?」
社員食堂でランチを食べながら、綾美が私に尋ねる。
「…大きな声では言えないけど、有澄が勝手に有給入れちゃって…。日曜日、有澄の誕生日だったから、沢山遊んで来たよ」
私はお弁当を包んであるランチクロスをほどきながら、返事をした。
「王子、やるねぇ。…だからかな?日下部さんは一日機嫌悪くて近付くなオーラ出してたよ」
確かに今日も朝から機嫌は悪かった。
呼び付けられる事はなく、今日も近付くなオーラが全開で出てる感じ。
「噂をすれば来たよ…」
ドンッと勢いよくトレーを置いたから、カップに注がれたスープがこぼれた。
「珍しいですね、ハンバーグランチって…」
いつもはだいたい魚が入っている定食だから、ハンバーグはかなり珍しい。
「まだ食べてないだろ?弁当と交換して」
「あっ、ちょっと!勝手に食べないでよっ」
返事もしてないのに勝手に交換して食べ始めている。
全く、何なの。
有り得ないでしょ…。
「お前、マンション買ってもらったのに住まないって正気か?」
「えぇ!?マンション!?王子が買ったの!?」
綾美には追追話す予定でいたのに、急に来てその話題を持ち出すのは違反でしょ!
何で会社内で話すの?
「有澄の祖父母が購入してくれたんだけど、高級なデザイナーズマンションで…住むのをためらってる…」
そう言った話の流れで、有澄の実家についてとか、差し障りのない程度に話したら、綾美が呆れてしまった。
「ゆかり、バカなの?」
花野井グループの御曹司のお嫁さんに行くのが怖いと言ったら、綾美が私に暴言を吐いた。
ご褒美にカフェに行く位で、高級品も欲しいと思った事がなくて、こじんまりした生活が好きだったからどうして良いのか分からないんだもん。
「いつもの楽観主義はどこ行ったの?いつもなら、"私頑張るね"とか、"次頑張ればいっか"とか適当な事を言ってるのに…この後に及んで、飛び込んで行かないとは!
王子はゆかりの事を一番に考えてるのに可哀想だよ。とりあえず、いつもの調子で飛び込んでみればいいじゃん!駄目だったらまた考える。それでいいよ」
綾美に怒られてしまった。
行動力が半端ない綾美が最近悩んでいた事はバイヤーになるか否かの事で、以前も彼氏と別れても深追いせずに次を探していた。
高橋さんは特別で、今までで一番に好きになった人だから真剣に悩んでいたんだと思う。
私も綾美の様に後押しして欲しかっただけなのかもしれない。
段々と大丈夫な気がしてきた。
「日下部さんが諦められないから早く結婚しちゃえーって、こないだ嘆いてたよ」
「余計な事を言うな」
「日下部さんの分も幸せにならなきゃね、ゆかり」
"こないだ"とは、有澄の実家でいただいたステーキ肉と白身魚を焼いて、家飲みした時の事だと思われる。
私も日下部さん本人に言われたけれど・・・。
綾美にまで嘆いていたとは、本当に好きになってくれてたんだと思い知る。
「…日下部さんって、本当に諦め悪いですね。そう言えば、お見合いはするんですか?」
「断った。寄って来る女は沢山いるから、俺からわざわざ行く必要がない」
「うわぁーっ、性格悪っ」
聞けば、都市銀の令嬢とお見合いの話が出ていたらしいのだが、断ったらしい。
日下部さんと綾美の話を聞きながら、笑う。
綾美に勇気づけてもらい、残りのお昼時間で副社長室に向かった。
誰にも会わないようにとドキドキしながらエレベーターに乗り込み、最上階で降りる。
来客中ではない事を確認して、副社長室の扉をノックする。
「どうぞ…って、どうしたの?」
私に気付いた有澄は立ち上がり、パソコンを打つ手を止めて私の方に近付く。
「あのね、有澄!私、花野井グループの為に頑張るから…有澄のお嫁さんになりたいです」
周りを見渡して誰もいないのを確認してから、勢いだけで言ってしまった。
有澄はあっけにとられてしまった様で、目を丸くする。
「ありがとう。でも、何で逆にプロポーズしてるの?そして、何で今なの?まぁ、いっけど…」
有澄はクスクスと微笑んで、ポケットから婚約指輪の箱を取り出した。
私の返事がいつ貰えても良いように、肌身離さずに持っていたらしい。
「秋葉 紫さん、俺と結婚して下さい」
改めて左手の薬指に指輪をはめてもらい、嬉しくて目元に涙が溜まる。
「…泣き虫」
「私こそ、有澄が誰かにとられたら嫌なの。今なら、有澄となら何だって乗り越えて行ける気がするよ。
だってほら、楽観主義者だから、私」
「ふふっ、そうだね」
私達はお互いの存在を確かめる様に抱きしめあう。
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職権乱用も、たまになら許されるでしょうか?
◆❖◇END◇❖◆
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