7 / 30
転職鍛冶師編
第7話 やり場のない感情
しおりを挟む
「では私はこれで。一応明日は起こしに行きますから」
風呂を出た後、宿舎へ戻ってきた。部屋の前で一瞬仕事モードになった吉田さんと別れ、1人ベッドに沈む。やっと今日という1日が終わったのだと、漸く実感できた。
「濃かったなぁ……」
思い出すのも一苦労な、大変な1日だった。起きたのが何時間前かもはっきりとしない。これが時差ボケか……。多分違う気がする。
とりあえず明日からは職業訓練という名の勉強会が始まる。この世界の法律や常識、これまでの歴史、これからやるべきこと。それとモンスターと戦う為の戦闘訓練……。
「はぁぁ……楽しそうなことも沢山あるけれど、辛そうなことも同じだけありそうだな……そう思うとこっちもあっちも大差なさそうだな」
そういうものだと思えば頑張れそうだった。ふと視線を動かすとジレッタが机の上に座ってジーっと僕を見ていた。
「なんだよ」
「君について考えていた。侘助という名は風情があるな、と。名付けたのは誰なんだい?」
「爺ちゃんだよ。……そういえば、爺ちゃんも鍛冶仕事をしていたっけ」
「ほう。祖父の血かな」
祖父は不思議な人だった。若い頃から長年、大工をしていたのだがある日突然仕事を辞めて山を買った。其処で自ら小屋を建てて急に鍛冶を始めたのだ。といっても刀とかそんな物騒な物は作らなかった。畑道具とか、鍋とか、刃物だとしても包丁とかそんなもんだ。
「また何でそんなことに?」
「僕も不思議に思って爺ちゃんに聞いたことがある。そしたらなんて言ったと思う?」
首を傾げるジレッタに、僕は祖父がよくやっていた手癖を真似する。腕を組んで体を斜めに構えて顎をくい、と上げてこう言うのだ。
「『その方が格好良いだろう?』ってさ」
「ハハッ、粋な人だ。是非会ってみたいものだ」
「それは……無理な話だよ」
祖父はある日、山に生活に使う薪を作りに行ったまま帰ってこなかった。足を滑らせたのか、動物に襲われたのか、何日も捜索したけれど、結局見つからないままだった。やり場のない悲しみに、何日も泣いていたっけ……。
もう、日本に戻れたとしても、戻れなかったとしても、祖父に会うことはできない。
「そうか……残念なことだ」
「そうだね。まぁ、仕方ないよ。ほら、明日は早いしもう寝な」
「あぁ。……おやすみ、侘助。また明日」
「うん、おやすみ」
就寝前の挨拶をするとジレッタは本の中に戻った。ベッドは一つだし、其処で寝てくれた方が有難いが、微妙な気持ちだ。1000年も縛られていた場所で寝るのはどんな気持ちなんだろう。床よりはましなのかもしれないが。
しかし明日は忙しい。主にジレッタが。ジレッタには王の前で味方宣言をしてもらわないといけない。その場に僕が立ち合うかどうかは分からないが、吉田さんが上手くやってくれるはずだ。
「……ん?」
これからの事への期待と不安を胸に秘め、寝返りを打つと玄関へ続くドアの横の柱に目がいった。その柱には妙な感覚を開けて傷がついていた。低い所、真ん中、高い所。其処へ一本線が、まるでバーコードのように描かれていた。
「なんだろう?」
ベッドから立ち上がって柱の元へ向かい、確認してみる。其処には一本線の傷だけじゃなく、小さく何か文字が書かれていた。日本語だ。
「上島雄吾、2003年8月21日生まれ。木下菖蒲、1999年7月7日。榛充樹、1987年12月31日。……あぁ、この部屋に来た人達か」
線の位置が微妙に違うのは、きっと背の高さだ。その線の傍に名前と生年月日が書かれている。この部屋を利用し、生きた証を此処に刻んでいるのだ。僕と同じように不安や期待を込めて、きっと書いたのだろう。その一つ一つを長め、指でなぞる。
「……よし」
踵を返し、踵を柱に付けて真正面を見る。たまたまワイシャツの胸ポケットに挿したままだったボールペンを使って頭の天辺から平行に、大体の位置を測って柱に軽く傷を入れた。
「上田さんと木下さんの方が大きいな……」
歴代の住人第3位の身長のようだ。ボールペンのキャップで、先程付けた傷の延長線を引ききり、蓋を開けて名前を書いた。ほぼほぼ削ったような、刻んだような感覚だが。
「三千院侘助、1995年1月11日。……と」
少し離れて柱を見ると、何だか自分もこの部屋に迎えられたような気がした。受け入れられたような、そんな安心感が僕の中の不安を少し薄くしてくれる。
「明日から頑張ろう。この人達も頑張ったんだ。僕だってやれるはずだ」
やる気とは裏腹に眠気が込み上げてくる。逆に言えばやる気があるからこそ、体が早く休みたいと主張しているとも言える。僕はその衝動に応え、早々にベッドに潜った。明日の僕はきっと誰よりも無敵だ。やる気だけは、この世界の誰よりもあるに違いないのだから。
□ □ □ □
翌朝。起こしに来た吉田さんから、僕は職業訓練に。ジレッタは王と謁見という流れになったと伝えられた。
「まだ来て日の浅い三千院さんには何よりもまず、この世界に慣れることが第一優先と言い切ってきました。その為の職業訓練ですから」
「助かります。ジレッタのこと、よろしくお願いします」
「えぇ、何の心配もせずにお勉強してきてください」
吉田さんに案内され、向かった場所は昨日の職安の隣だ。此処が教室になっており、午前中は座学をする。法律と歴史を学ぶらしい。と言っても難しいことは何もなく、日本での倫理観があれば多少の違いを学ぶだけで何も問題ない。無闇矢鱈に人を殺しちゃいけませんということと、窃盗は駄目ですということさえ守れていれば最低限、捕まるようなことはない。
歴史に関してはシンプルに面白かった。何ならずっと歴史でお願いしますって感じだ。やっている内にジレッタのことが頭から追い出されるくらい面白い授業だった。
この世界には三柱の女神が存在するという。っていうと完全に神話の始まりだが、これは実話なのだとか。人という種を生んだ大地の女神と、太陽や月といった星々を生み出した星の女神と、魔法という概念を生んだ時空の女神の三柱だ。この女神達のお陰で世界は作られ、今も尚続いているそうだ。
そんな世界だが、やはり人には欲というものがある。欲は良い方向にも悪い方向にも働くが、悪い方向に働いた結果、ありがちな話だが魔王と呼ばれる者が誕生してしまった。これは魔物の王ではなく、魔法の王という意味合いでの魔王だそうだ。魔物……モンスターは魔素が影響を与えて生まれる存在だ。厳密に言えばそれ以外にも存在するという話をしていたが……それはまだまだ先の話だろう。
とりあえずこの魔王とかいう奴は時空の女神を信奉し、魔法の道を極めんと歩み続けた。時空の女神のお膝元まで進もうと昼夜問わず研究を続けた結果……時空の壁を突破する方法を見つけてしまった。
その後、魔王がどうなったかは分からない。女神に会えたのか、会えなかったのか。そんな事は僕にはどうでもいい。だが、時空の壁を突破できるという手段があることは、日本に帰ることも出来るという話になってくる。
「まぁ、それを真似して失敗したのがニシムラなんですけれどね」
「ニシムラとは? 日本人ですか?」
「えぇ。100年前に現れた渡界者です」
100年程前、ニシムラという名の魔導士が存在した。彼は不幸にも異世界に飛ばされた。世界を渡る者にはそれぞれに特殊な力が身に付くと言われており、彼に宿ったのは【無限の魔力】という世界最強のスキルだった。だが彼はその力を戦いには使わなかった。その力と、得た知識を使って元の世界に帰る為、その生涯を研究に費やす。
そして完成した返還魔法陣は、失敗作だった。
無限の魔力の仕組みを組み込んだ魔法陣は完璧に思われていたが予期しない失敗によって効果は反転。返還の力は召喚の力へなってしまい、空気中の魔素を吸収し、魔力が満ちて魔法陣が発動する度に人を1人、この世界へと連れ去っていた。
ニシムラの魔法暴走事件は結局解決できていない。魔法陣自体の発見は既にされていて、しかし解体の際に何が起きるか不明ということで保全と観察、研究が続けられている。
歴史の授業の講師は、そう言って小さく溜息を吐いた。
夢を見て欲を掻いた結果がこれだ。僕の希望はあっさりと打ち砕かれ、現実へと引き戻されたのだ。
つまるところ、僕達日本人はこのニシムラという人物が失敗した所為でこうしてこの世界へ拉致されているということだ。そう思うとやり場のない怒りが込み上げてくる。
帰りたいという気持ちは分かる。分かるが、何故そんな最悪の形で失敗してしまったのか……ニシムラも予期しない失敗だったのだとは頭では理解できるのだが、やはり怒りの感情は湧いてしまう。世界にも、ニシムラにもぶつけられず、自分の中でも消化しきれない感情を長い溜息でなんとか吐き出す。
吐き出しきれない感情を心の底に積み上げ、僕は授業の続きを頭に入れた。
風呂を出た後、宿舎へ戻ってきた。部屋の前で一瞬仕事モードになった吉田さんと別れ、1人ベッドに沈む。やっと今日という1日が終わったのだと、漸く実感できた。
「濃かったなぁ……」
思い出すのも一苦労な、大変な1日だった。起きたのが何時間前かもはっきりとしない。これが時差ボケか……。多分違う気がする。
とりあえず明日からは職業訓練という名の勉強会が始まる。この世界の法律や常識、これまでの歴史、これからやるべきこと。それとモンスターと戦う為の戦闘訓練……。
「はぁぁ……楽しそうなことも沢山あるけれど、辛そうなことも同じだけありそうだな……そう思うとこっちもあっちも大差なさそうだな」
そういうものだと思えば頑張れそうだった。ふと視線を動かすとジレッタが机の上に座ってジーっと僕を見ていた。
「なんだよ」
「君について考えていた。侘助という名は風情があるな、と。名付けたのは誰なんだい?」
「爺ちゃんだよ。……そういえば、爺ちゃんも鍛冶仕事をしていたっけ」
「ほう。祖父の血かな」
祖父は不思議な人だった。若い頃から長年、大工をしていたのだがある日突然仕事を辞めて山を買った。其処で自ら小屋を建てて急に鍛冶を始めたのだ。といっても刀とかそんな物騒な物は作らなかった。畑道具とか、鍋とか、刃物だとしても包丁とかそんなもんだ。
「また何でそんなことに?」
「僕も不思議に思って爺ちゃんに聞いたことがある。そしたらなんて言ったと思う?」
首を傾げるジレッタに、僕は祖父がよくやっていた手癖を真似する。腕を組んで体を斜めに構えて顎をくい、と上げてこう言うのだ。
「『その方が格好良いだろう?』ってさ」
「ハハッ、粋な人だ。是非会ってみたいものだ」
「それは……無理な話だよ」
祖父はある日、山に生活に使う薪を作りに行ったまま帰ってこなかった。足を滑らせたのか、動物に襲われたのか、何日も捜索したけれど、結局見つからないままだった。やり場のない悲しみに、何日も泣いていたっけ……。
もう、日本に戻れたとしても、戻れなかったとしても、祖父に会うことはできない。
「そうか……残念なことだ」
「そうだね。まぁ、仕方ないよ。ほら、明日は早いしもう寝な」
「あぁ。……おやすみ、侘助。また明日」
「うん、おやすみ」
就寝前の挨拶をするとジレッタは本の中に戻った。ベッドは一つだし、其処で寝てくれた方が有難いが、微妙な気持ちだ。1000年も縛られていた場所で寝るのはどんな気持ちなんだろう。床よりはましなのかもしれないが。
しかし明日は忙しい。主にジレッタが。ジレッタには王の前で味方宣言をしてもらわないといけない。その場に僕が立ち合うかどうかは分からないが、吉田さんが上手くやってくれるはずだ。
「……ん?」
これからの事への期待と不安を胸に秘め、寝返りを打つと玄関へ続くドアの横の柱に目がいった。その柱には妙な感覚を開けて傷がついていた。低い所、真ん中、高い所。其処へ一本線が、まるでバーコードのように描かれていた。
「なんだろう?」
ベッドから立ち上がって柱の元へ向かい、確認してみる。其処には一本線の傷だけじゃなく、小さく何か文字が書かれていた。日本語だ。
「上島雄吾、2003年8月21日生まれ。木下菖蒲、1999年7月7日。榛充樹、1987年12月31日。……あぁ、この部屋に来た人達か」
線の位置が微妙に違うのは、きっと背の高さだ。その線の傍に名前と生年月日が書かれている。この部屋を利用し、生きた証を此処に刻んでいるのだ。僕と同じように不安や期待を込めて、きっと書いたのだろう。その一つ一つを長め、指でなぞる。
「……よし」
踵を返し、踵を柱に付けて真正面を見る。たまたまワイシャツの胸ポケットに挿したままだったボールペンを使って頭の天辺から平行に、大体の位置を測って柱に軽く傷を入れた。
「上田さんと木下さんの方が大きいな……」
歴代の住人第3位の身長のようだ。ボールペンのキャップで、先程付けた傷の延長線を引ききり、蓋を開けて名前を書いた。ほぼほぼ削ったような、刻んだような感覚だが。
「三千院侘助、1995年1月11日。……と」
少し離れて柱を見ると、何だか自分もこの部屋に迎えられたような気がした。受け入れられたような、そんな安心感が僕の中の不安を少し薄くしてくれる。
「明日から頑張ろう。この人達も頑張ったんだ。僕だってやれるはずだ」
やる気とは裏腹に眠気が込み上げてくる。逆に言えばやる気があるからこそ、体が早く休みたいと主張しているとも言える。僕はその衝動に応え、早々にベッドに潜った。明日の僕はきっと誰よりも無敵だ。やる気だけは、この世界の誰よりもあるに違いないのだから。
□ □ □ □
翌朝。起こしに来た吉田さんから、僕は職業訓練に。ジレッタは王と謁見という流れになったと伝えられた。
「まだ来て日の浅い三千院さんには何よりもまず、この世界に慣れることが第一優先と言い切ってきました。その為の職業訓練ですから」
「助かります。ジレッタのこと、よろしくお願いします」
「えぇ、何の心配もせずにお勉強してきてください」
吉田さんに案内され、向かった場所は昨日の職安の隣だ。此処が教室になっており、午前中は座学をする。法律と歴史を学ぶらしい。と言っても難しいことは何もなく、日本での倫理観があれば多少の違いを学ぶだけで何も問題ない。無闇矢鱈に人を殺しちゃいけませんということと、窃盗は駄目ですということさえ守れていれば最低限、捕まるようなことはない。
歴史に関してはシンプルに面白かった。何ならずっと歴史でお願いしますって感じだ。やっている内にジレッタのことが頭から追い出されるくらい面白い授業だった。
この世界には三柱の女神が存在するという。っていうと完全に神話の始まりだが、これは実話なのだとか。人という種を生んだ大地の女神と、太陽や月といった星々を生み出した星の女神と、魔法という概念を生んだ時空の女神の三柱だ。この女神達のお陰で世界は作られ、今も尚続いているそうだ。
そんな世界だが、やはり人には欲というものがある。欲は良い方向にも悪い方向にも働くが、悪い方向に働いた結果、ありがちな話だが魔王と呼ばれる者が誕生してしまった。これは魔物の王ではなく、魔法の王という意味合いでの魔王だそうだ。魔物……モンスターは魔素が影響を与えて生まれる存在だ。厳密に言えばそれ以外にも存在するという話をしていたが……それはまだまだ先の話だろう。
とりあえずこの魔王とかいう奴は時空の女神を信奉し、魔法の道を極めんと歩み続けた。時空の女神のお膝元まで進もうと昼夜問わず研究を続けた結果……時空の壁を突破する方法を見つけてしまった。
その後、魔王がどうなったかは分からない。女神に会えたのか、会えなかったのか。そんな事は僕にはどうでもいい。だが、時空の壁を突破できるという手段があることは、日本に帰ることも出来るという話になってくる。
「まぁ、それを真似して失敗したのがニシムラなんですけれどね」
「ニシムラとは? 日本人ですか?」
「えぇ。100年前に現れた渡界者です」
100年程前、ニシムラという名の魔導士が存在した。彼は不幸にも異世界に飛ばされた。世界を渡る者にはそれぞれに特殊な力が身に付くと言われており、彼に宿ったのは【無限の魔力】という世界最強のスキルだった。だが彼はその力を戦いには使わなかった。その力と、得た知識を使って元の世界に帰る為、その生涯を研究に費やす。
そして完成した返還魔法陣は、失敗作だった。
無限の魔力の仕組みを組み込んだ魔法陣は完璧に思われていたが予期しない失敗によって効果は反転。返還の力は召喚の力へなってしまい、空気中の魔素を吸収し、魔力が満ちて魔法陣が発動する度に人を1人、この世界へと連れ去っていた。
ニシムラの魔法暴走事件は結局解決できていない。魔法陣自体の発見は既にされていて、しかし解体の際に何が起きるか不明ということで保全と観察、研究が続けられている。
歴史の授業の講師は、そう言って小さく溜息を吐いた。
夢を見て欲を掻いた結果がこれだ。僕の希望はあっさりと打ち砕かれ、現実へと引き戻されたのだ。
つまるところ、僕達日本人はこのニシムラという人物が失敗した所為でこうしてこの世界へ拉致されているということだ。そう思うとやり場のない怒りが込み上げてくる。
帰りたいという気持ちは分かる。分かるが、何故そんな最悪の形で失敗してしまったのか……ニシムラも予期しない失敗だったのだとは頭では理解できるのだが、やはり怒りの感情は湧いてしまう。世界にも、ニシムラにもぶつけられず、自分の中でも消化しきれない感情を長い溜息でなんとか吐き出す。
吐き出しきれない感情を心の底に積み上げ、僕は授業の続きを頭に入れた。
35
あなたにおすすめの小説
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
外れスキル【畑耕し】で辺境追放された俺、チート能力だったと判明し、スローライフを送っていたら、いつの間にか最強国家の食糧事情を掌握していた件
☆ほしい
ファンタジー
勇者パーティーで「役立たず」と蔑まれ、役立たずスキル【畑耕し】と共に辺境の地へ追放された農夫のアルス。
しかし、そのスキルは一度種をまけば無限に作物が収穫でき、しかも極上の品質になるという規格外のチート能力だった!
辺境でひっそりと自給自足のスローライフを始めたアルスだったが、彼の作る作物はあまりにも美味しく、栄養価も高いため、あっという間に噂が広まってしまう。
飢饉に苦しむ隣国、貴重な薬草を求める冒険者、そしてアルスを追放した勇者パーティーまでもが、彼の元を訪れるように。
「もう誰にも迷惑はかけない」と静かに暮らしたいアルスだったが、彼の作る作物は国家間のバランスをも揺るがし始め、いつしか世界情勢の中心に…!?
元・役立たず農夫の、無自覚な成り上がり譚、開幕!
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる