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第9話 その1:勤務20日目、新しい出会いと信頼の輪
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勤務20日目の朝。今日は隣にある店舗から、店長さんがヘルプに来てくれると聞いていた。
注文が多く入っていたため、応援に来てくれたのは麻衣子さんという女性だった。
僕がいつものように朝のルーティーンをこなしていると、「おはようございます」と明るい声がして、店に入ってきたのが麻衣子さんだった。
由香里さんよりも少し若く、第一印象からとても感じの良い人だった。
「僕は山際和也です。よろしくお願いします」と挨拶した。
「和也君のことは由香里さんからよく聞いてるわ。今日は歓迎会もあるから、いろいろ話を聞かせてね」と笑顔で言ってくれた。
僕は「はい」と答え、自然と笑顔になっていた。
麻衣子さんはスーパーで朝食を買い、コーヒーと一緒に事務所で食べていた。
そこへ由香里さんが出勤してきて、「麻衣子、悪かったわね」と声をかけた。
「気にしないで。お互い様だから」と麻衣子さんはさらりと返した。
由香里さんが僕に紹介しようとしたが、麻衣子さんが「もう自己紹介済ませたから大丈夫よ」と笑って言った。
今日は常連のお客様からの注文が二十セットも入っていて、しかも配達もあるという忙しい日。
麻衣子さんはそのために、わざわざ手伝いに来てくれたのだった。
朝食を終えた麻衣子さんは、由香里さんから伝票を受け取り、次々とセットを作り始めた。その手際の良さと丁寧さに、僕は思わず見とれてしまった。
僕は麻衣子さんの補佐として、できる限りのサポートをした。
配達は由香里さんと僕が担当することになり、車に商品を積み込んで出発した。
移動中の車内では、由香里さんと仕事の話をしながら、時折笑い合った。
こうして一緒に働く時間が増えるほど、由香里さんとの距離が自然と近づいているのを感じていた。
ただ、ふとした瞬間に、「この関係のままでいいのだろうか」と思うこともある。
僕はまだ見習いで、由香里さんは店長。
仕事とプライベートの境界線が曖昧になっていく中で、少しだけ不安になることもある。
でも、今は目の前の仕事に集中しよう。
そう思い直して、僕は次の配達先へと車を走らせた。
つづく。
注文が多く入っていたため、応援に来てくれたのは麻衣子さんという女性だった。
僕がいつものように朝のルーティーンをこなしていると、「おはようございます」と明るい声がして、店に入ってきたのが麻衣子さんだった。
由香里さんよりも少し若く、第一印象からとても感じの良い人だった。
「僕は山際和也です。よろしくお願いします」と挨拶した。
「和也君のことは由香里さんからよく聞いてるわ。今日は歓迎会もあるから、いろいろ話を聞かせてね」と笑顔で言ってくれた。
僕は「はい」と答え、自然と笑顔になっていた。
麻衣子さんはスーパーで朝食を買い、コーヒーと一緒に事務所で食べていた。
そこへ由香里さんが出勤してきて、「麻衣子、悪かったわね」と声をかけた。
「気にしないで。お互い様だから」と麻衣子さんはさらりと返した。
由香里さんが僕に紹介しようとしたが、麻衣子さんが「もう自己紹介済ませたから大丈夫よ」と笑って言った。
今日は常連のお客様からの注文が二十セットも入っていて、しかも配達もあるという忙しい日。
麻衣子さんはそのために、わざわざ手伝いに来てくれたのだった。
朝食を終えた麻衣子さんは、由香里さんから伝票を受け取り、次々とセットを作り始めた。その手際の良さと丁寧さに、僕は思わず見とれてしまった。
僕は麻衣子さんの補佐として、できる限りのサポートをした。
配達は由香里さんと僕が担当することになり、車に商品を積み込んで出発した。
移動中の車内では、由香里さんと仕事の話をしながら、時折笑い合った。
こうして一緒に働く時間が増えるほど、由香里さんとの距離が自然と近づいているのを感じていた。
ただ、ふとした瞬間に、「この関係のままでいいのだろうか」と思うこともある。
僕はまだ見習いで、由香里さんは店長。
仕事とプライベートの境界線が曖昧になっていく中で、少しだけ不安になることもある。
でも、今は目の前の仕事に集中しよう。
そう思い直して、僕は次の配達先へと車を走らせた。
つづく。
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