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キレイデショウ!?
あれくサマ、アオイバラヲツクッテワタシニぷろぽーずシテクレルッテイッタジャナイデスカ、ダカラツクッテモラッタンデス。
フローラの言葉が耳から入って来るけど、頭には入らずに通り過ぎて行く。
目の前には晴れた空のような青い色の薔薇。
───綺麗、だな。
心の中に広がるのは虚無。そして少しの空しさだけ。でも俺の視線は目の前の青い薔薇から逸らせずにいた。
ジュコクノオカゲデコノどれすモツクレタンデスヨ。
サアハヤクくりすてぃなサマトコンヤクハキシテ、ワタシニぷろぽーずシテクダサイ!
「……酷い」
クリスティナの小さな声が耳に届いて、俺はハッとする。
フローラの声は頭に入らないが、クリスティナの声は頭に直接響くくらいよく聞こえた。
クリスティナを見ると、眼からボロボロと涙を溢している。
「なっ、クリスティナ、泣いて……」
「…だって酷いじゃない!アレクシスが、どんなに一生懸命青い薔薇を咲かせるために………」
大粒の涙が次々頬を伝い、俺の腕を掴むクリスティナの手もブルブルと震えていた。
「早く実現したんだからいいじゃないですか!」
「そういう問題じゃな……」
「もういいよ。クリスティナ」
震えるクリスティナの手をそっと押さえる。
「アレクシス…?」
クリスティナが涙で潤んだ瞳で俺を見た。
クリスティナの手を俺の腕からそっと外すと、俺はフローラの前に立ち、フローラに手を差し出す。
「アレク様…」
嬉しそうな表情を浮かべたフローラが俺の手の平に手を乗せようとしたので、俺は首を横に振った。
「違う。その薔薇を」
「え…?あ、はい」
フローラは戸惑いながらも俺に青い薔薇を渡す。
俺はその薔薇を手にすると、折れた茎と幾重にも重なる空色の花弁をじっと見つめた。
そして、フローラに背を向ける。
俺の前にはクリスティナが潤んだ大きな瞳を瞬かせて立っていた。
夜空のような濃い青の縁取りにヘーゼルの月が浮かぶクリスティナの瞳は、やはりとてもとても綺麗だ。
「クリスティナ」
俺が跪くと、講堂の中がしんっと静まり返る。俺は恭しくクリスティナの前に青い薔薇を差し出した。
クリスティナがぱちぱちと眼を瞬かせる度に涙がポロポロと溢れる。
「クリスティナがわかってくれているなら、俺はそれでいいんだ」
「アレクシス…」
「いつか、俺の手でクリスティナの瞳の薔薇を咲かせてみせる。だから…クリスティナ、俺と結婚してください」
しん…と静まり返る講堂。
好き勝手に噂や憶測、感想を話していた生徒たちが俺とクリスティナに注目している。
チラリと舞台の方へ視線をやると、舞台袖でニヤニヤしながら俺たちを見ている兄上と義姉上が見えた。
俺の心臓は今まで生きて来た中で一番大きく脈打っている。
「……はい」
俺が差し出す青い薔薇を両手でそっと受け取ったクリスティナが、頬を赤く染めながら頷いた。
くっ。めちゃくちゃかわいい…
ワッ!!
講堂に歓声が沸く。
パチパチと拍手をするユージーンが見えて、その隣りのキャロル嬢も続いて拍手を始め、それが講堂中に広がり、俺とクリスティナは拍手と歓声に包まれた。
-----
「な…何それ。何で?アレク様がプロポーズするのは私でしょう!?何でクリスティナ様なの!?何で!?」
卒業パーティーの会場で、床に座り込んだままのフローラが叫ぶ声が私とアレクシスに届く。
フローラの声は、拍手と歓声に掻き消され、ごく近くにいる者にしか届かなかった。
「フローラ」
私の肩を抱き、アレクシスがフローラに向き合う。
「その薔薇は私のよ!」
フローラが私の手にある青い薔薇の方へ手を伸ばした。
私は首を横に振る。
「アレクシスの研究を売って作られた薔薇なんだから貴女のものじゃないわ」
「クリスティナ様のものでもないでしょ!」
「そうね。敢えて言うならアレクシスのものじゃない?そのアレクシスが私にくれたんだから、私のよ」
肩を竦めてみせると、フローラは顔を歪ませた。
「屁理屈だわ。……ねぇアレク様、私の事かわいいって、好きだって言いましたよね?婚約破棄して私と結婚するって、言ったじゃないですか!?」
懇願するように、フローラがアレクシスににじり寄ろうとするが、アレクシスが顎を少し上げたのを合図に、フローラノすぐ後ろに来ていた学園の警備員二人が後ろからフローラの両肩を押さえた。
キレイデショウ!?
あれくサマ、アオイバラヲツクッテワタシニぷろぽーずシテクレルッテイッタジャナイデスカ、ダカラツクッテモラッタンデス。
フローラの言葉が耳から入って来るけど、頭には入らずに通り過ぎて行く。
目の前には晴れた空のような青い色の薔薇。
───綺麗、だな。
心の中に広がるのは虚無。そして少しの空しさだけ。でも俺の視線は目の前の青い薔薇から逸らせずにいた。
ジュコクノオカゲデコノどれすモツクレタンデスヨ。
サアハヤクくりすてぃなサマトコンヤクハキシテ、ワタシニぷろぽーずシテクダサイ!
「……酷い」
クリスティナの小さな声が耳に届いて、俺はハッとする。
フローラの声は頭に入らないが、クリスティナの声は頭に直接響くくらいよく聞こえた。
クリスティナを見ると、眼からボロボロと涙を溢している。
「なっ、クリスティナ、泣いて……」
「…だって酷いじゃない!アレクシスが、どんなに一生懸命青い薔薇を咲かせるために………」
大粒の涙が次々頬を伝い、俺の腕を掴むクリスティナの手もブルブルと震えていた。
「早く実現したんだからいいじゃないですか!」
「そういう問題じゃな……」
「もういいよ。クリスティナ」
震えるクリスティナの手をそっと押さえる。
「アレクシス…?」
クリスティナが涙で潤んだ瞳で俺を見た。
クリスティナの手を俺の腕からそっと外すと、俺はフローラの前に立ち、フローラに手を差し出す。
「アレク様…」
嬉しそうな表情を浮かべたフローラが俺の手の平に手を乗せようとしたので、俺は首を横に振った。
「違う。その薔薇を」
「え…?あ、はい」
フローラは戸惑いながらも俺に青い薔薇を渡す。
俺はその薔薇を手にすると、折れた茎と幾重にも重なる空色の花弁をじっと見つめた。
そして、フローラに背を向ける。
俺の前にはクリスティナが潤んだ大きな瞳を瞬かせて立っていた。
夜空のような濃い青の縁取りにヘーゼルの月が浮かぶクリスティナの瞳は、やはりとてもとても綺麗だ。
「クリスティナ」
俺が跪くと、講堂の中がしんっと静まり返る。俺は恭しくクリスティナの前に青い薔薇を差し出した。
クリスティナがぱちぱちと眼を瞬かせる度に涙がポロポロと溢れる。
「クリスティナがわかってくれているなら、俺はそれでいいんだ」
「アレクシス…」
「いつか、俺の手でクリスティナの瞳の薔薇を咲かせてみせる。だから…クリスティナ、俺と結婚してください」
しん…と静まり返る講堂。
好き勝手に噂や憶測、感想を話していた生徒たちが俺とクリスティナに注目している。
チラリと舞台の方へ視線をやると、舞台袖でニヤニヤしながら俺たちを見ている兄上と義姉上が見えた。
俺の心臓は今まで生きて来た中で一番大きく脈打っている。
「……はい」
俺が差し出す青い薔薇を両手でそっと受け取ったクリスティナが、頬を赤く染めながら頷いた。
くっ。めちゃくちゃかわいい…
ワッ!!
講堂に歓声が沸く。
パチパチと拍手をするユージーンが見えて、その隣りのキャロル嬢も続いて拍手を始め、それが講堂中に広がり、俺とクリスティナは拍手と歓声に包まれた。
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「な…何それ。何で?アレク様がプロポーズするのは私でしょう!?何でクリスティナ様なの!?何で!?」
卒業パーティーの会場で、床に座り込んだままのフローラが叫ぶ声が私とアレクシスに届く。
フローラの声は、拍手と歓声に掻き消され、ごく近くにいる者にしか届かなかった。
「フローラ」
私の肩を抱き、アレクシスがフローラに向き合う。
「その薔薇は私のよ!」
フローラが私の手にある青い薔薇の方へ手を伸ばした。
私は首を横に振る。
「アレクシスの研究を売って作られた薔薇なんだから貴女のものじゃないわ」
「クリスティナ様のものでもないでしょ!」
「そうね。敢えて言うならアレクシスのものじゃない?そのアレクシスが私にくれたんだから、私のよ」
肩を竦めてみせると、フローラは顔を歪ませた。
「屁理屈だわ。……ねぇアレク様、私の事かわいいって、好きだって言いましたよね?婚約破棄して私と結婚するって、言ったじゃないですか!?」
懇願するように、フローラがアレクシスににじり寄ろうとするが、アレクシスが顎を少し上げたのを合図に、フローラノすぐ後ろに来ていた学園の警備員二人が後ろからフローラの両肩を押さえた。
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