かぷせるあにまるず

せんのあすむ

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オムレツに挑戦

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こうして<自分がいる意味>を探しているフカですけど、実際にはそんなもの探す必要もないんでしょうね。

だって、もう既にミコナもハカセもフカのことは認めてるんですから。自分を認めてないのはフカ自身だけです。

フカがそれに気付くには、まだ時間が必要なようです。だけどその時間は、たっぷりある。慌てる必要はありません。



そして翌朝、やっぱりミコナが朝食を作ります。

「今日はオムレツに挑戦する!」

元気いっぱい声を上げるミコナに、

「いいね!」

「挑戦するのはええことや!」

「うん…」

ウルとティーさんとガーが応えてくれました。

でも……

「あやや!」

玉子が綺麗にまとまらず、ぐちゃぐちゃに。

「よし、今ならスクランブルエッグになる!」

「分かった!」

ウルの判断で、急遽、スクランブルエッグに変更。一つ目は結局、スクランブルエッグになりました。

「よ~し! 次こそは!」

失敗にめげることなく、ミコナは再びオムレツに挑戦。

「よしよし、ええ感じでっせ!」

「ミコナ、がんばれ…!」

「……!」

ティーさんとガーが応援し、ウルが真剣な眼差しで見守る中、さっきよりもさらに集中しているミコナが、クルン!と玉子を丸めます。

「おーっ!」

今度は見事に綺麗にまとまって、ちゃんとオムレツに。

「やった!」

「やりましたで、ミコナはん!」

「やったね…!」

ウルとティーさんとガーの歓声に、ミコナも満面の笑顔で、

「うん!!」

ただ、形は綺麗にできたんですけど、ちょっとだけコゲてしまって、完璧とはいきませんでした。

それでも、にぎやかな様子にさすがに目が覚めたハカセが、自分の前に置かれたオムレツを見て、

「美味しそう。上手にできたね」

褒めてくれたのです。

「えへへ~♡」

自慢げに笑顔を浮かべるミコナを、あたたかな空気が包んでいたのでした。

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