超ゲーム初心者の黒巫女召喚士〜動物嫌われ体質、VRにモフを求める〜

ネリムZ

文字の大きさ
66 / 101
化け物集団誕生の前触れ

66

しおりを挟む
 私が着いた場所は名古屋城を細くした感じの塔である。
 のんびり感嘆に浸っている場合では無いので木製の扉を押して中に入る。
 螺旋階段が壁沿いになるので登る。

 かなり登った先には石の台座がある部屋が会った。
 正確には空間か。
 マナちゃんをその場所に置いて何かないかと探す。
 解呪出来る人なんて知らないので頼る事も出来ない。
 こう言う時にそれらしいクランが建設されているのなら良かったのだが、クランシステムはまだ実装されていない。

「無い!無い!」

 私は階段を降りて他の部屋にも何かないかと調べた。

 沙苗ちゃんのおじいさんがここを進めた理由は詳しくは聞いていない。だけど信じる。
 だから私は色々と探した。
 そしたら何かが記された壁を見つけた。詳しく見る暇は無いのでサラサラと読んでその場を去る。

 それから何分と探したがそれらしい物は無かった。

 私はマナちゃんの場所まで戻る。
 マナちゃんは今現在も苦しんでいるようだ。

「お願い、誰か」

 国の中で助けてと叫ぶのが正解だったのだろうか?だけど永続的な呪いがどうしてあるかと聞かれたらどうしよう?
 あぁ、でももう国に戻る時間は無い。

 私はただ祈った。
 ここはゲームだ。だけど私に取ってはもうマナちゃん含め皆家族と同じようなモノだ。
 失いたくない。お願い、誰でも良いから。

《クエスト条件達成》

 そんなウィンドウは私は見る事が出来なかった。

「え?」

 頬に伝わる涙を吹き飛ばすように暖かい光が天井から刺す。
 そこから出て来たのは大きな、だけど神々しい人だった。

「私はイエスと名乗っておきましょう。貴方の真実の偽りのない想いを聞き届けに参りました」
「ほんと、ですか!マナちゃんの、マナちゃんの呪いを解いてください!」
「無理です」
「そ、そんな」
「死の宣告は命を刈り取る呪い、私程度の力ではその呪いを解くことは不可能です。ですが、魂に対する呪いでは無いので新たな生命として転生させてあげる事は可能です。その際に記憶の引き継ぎ等も可能です。大きく種族は変化しないと思いますが多少の変化はあります」
「でも、それだと今のマナちゃんは」
「それ以外に助かる方法はありませんよ」

 私は考える。突然出て来たこの人を信じるべきだろうか?だけど、私に残された選択肢は無い。
 だから私は賭ける、私の想いや願いを叶えてくれる為に来たと言っているこのイエスさんを。

「お願い、します」
「分かりました⋯⋯さぁ小さき命よ。ソナタの願いを聞き届けましょう!小さき鳥よ、アナタは強く願いなさい。次に生まれるなら何に成りたいと、なんの為に生きたいと、さすれば大方その通りになるでしょう。それでは始めます。【死と生を司る者デス・ライフ】」

 その瞬間イエスさんの輝きはまして光がマナちゃんを包み込む。
 そして私のインベントリから強制的に【虹の羽】が出て来る。
 虹色に輝く羽はマナちゃんを包む光の中に溶け込んで行く。
 光は輝きを増すとマナちゃんを何かが包み込んで行く音が聞こえる。
 光が収まるとそこには卵が会った。

「アナタの願いは聞き届けました。新たな生命にご武運を」

 そう言ってイエスさんは空気に溶けるように消えて行く。
 私はすぐに我に返りマナちゃんと思われる卵を拾い上げてステータスを確認する。

 ───────
 鳥の卵Lv1
 名前:マナ
 HP:1/1
 MP:0/0
 STR:0
 DEX:‭0‬
 VIT:‭0‬
 AGI:‭0‬
 INT:0
 MND:0
 スキル:【加速成長】【応召不可】
 加速成長:成熟するまで自動的に経験値が貰える。このスキルがある限り成熟しておらず、スキルは固定となる
 応召不可:このスキルがある限り応召は出来ない
 ───────

「な、成程」

 正直上手く状況を呑み込めていないが私は卵を拾い上げて優しく自分の懐に入れる。
 その後この近くにある国に向かって鳥居がある事を確認し、潜る。
 さすれば師匠の所に行ける。

 シールを貼っているので目を細める必要も無く押す部分が分かるので押す。
 登ると鳥居の前を掃除している師匠の姿が会った。落ち葉もゴミも無いだろうに、何を掃除しているのだろうか?

「あの師匠」
「ん?モフリか?」

 今回ここに来た理由は2つ、1つは黒巫女のレベルが11になったから、もう1つはここ程安全にマナちゃんの管理が出来る場所を知らないからだ。
 私は師匠にマナちゃんの話をして私はここに当面の間居る事となった。

「さて、どうする?一時的に別の系統を覚えるか、それとも風系を続行するか?」
「ん~」

 ここは悩む。正直電系も捨て難いのだ。だって電気だよ?きっとかっこいい。

「まぁ、風系を続けながら他の系統を覚えるってのも良いけどね」
「いいんかい」
「あぁ、ただ他の系統を覚えるのに時間が掛かるってだけだ。じゃあ霊符はどうする?続行?他の?それとも戦闘向きの霊符にするか?」
「そんなのあるんですか?」
「まぁな」
「戦闘面の強化をしたいので戦闘向きので!」
「はいよ。じゃあ、まずは風系からね。これを覚えてな」

 師匠が構築した術式を見て、覚えてスキルにして行く。

 称号で【電系の黒巫女】と【攻系の霊符】が手に入った。
 説明は前回のを少し変えた感じだった。

 ───────
【風連弾】
 MP20消費する事で連続で5つの風の弾を飛ばせる。1発の威力は【風弾】に劣る
 ───────
【電脚】
 MP5消費する事で発動可能。移動スピードが上昇する。持続時間10秒
 ───────
【電弾】
 MP10消費する事で電気の弾を飛ばせる
 ───────

 ───────
【爆符】
 霊符専用。爆発する。火力はINTに依存する。作成必要MP20
 ───────

 であった。
 霊符の補充もしたいのでマナちゃんが孵ったらゴールド集めとマナちゃんと皆のレベル上げだ。

「そういえば師匠ハクちゃん達は進化しないんですか?」
「ん?するが召喚獣と式神では進化の基準が違うぞ?」
「成程、そう言う事ですか」

 折角の機会なので師匠と色々と話そうと思う。
 マナちゃんが生まれるその時まで。

「師匠の式神ってなんですか?」
「ん?あぁ、蛇だよ」

 師匠は形代を取り出して掲げると形代が光、光が収まると大きな蛇が目の前に現れて舌をシュルルとしていた。

「えーと、バジリスクが主体だった気がする?」
「な、成程」
「名前はハジーだ。後は八岐大蛇と九頭龍、白虎や玄武、朱雀に青龍が居たかな?」
「多いですね」
「まぁな。召喚獣入れるとモフリの方が多いんじゃないか?」
「そうですかね?」

 師匠が覚えていないだけで他にも沢山居そうな気がするのは私だけでは無い筈だ。
 この場に私と師匠以外は居ないけど。

 にしても蛇か~可愛いな~。
 私はバジーさんに触れて撫でる。撫でると目を細めるバジーさん。

「⋯⋯⋯⋯あれ?私に威嚇もしないし警戒も怯えもしないね?ハクちゃんと同じ枠かな?」
「シュルル?」
「モフリは生物ならなんでも良いのか?これが好き!ってのは無いのか?」
「私はモフモフが1番好きですね。そこに差別は無いです。そもそも触れるだけで私は幸せですよ」
「そうか」

 その後も師匠と話したりしていたらいつの間にかマナちゃんのレベルが10になって卵にヒビが入った。
しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

親がうるさいのでVRMMOでソロ成長します

miigumi
ファンタジー
VRが当たり前になった時代。大学生の瑞希は、親の干渉に息苦しさを感じながらも、特にやりたいことも見つからずにいた。 そんなある日、友人に誘われた話題のVRMMO《ルーンスフィア・オンライン》で目にしたのは――「あなたが求める自由を」という言葉。 軽い気持ちでログインしたはずが、気づけば彼女は“ソロ”で世界を駆けることになる。 誰にも縛られない場所で、瑞希は自分の力で強くなることを選んだ。これは、自由を求める彼女のソロ成長物語。 毎日22時投稿します。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった

椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。 底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。 ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。 だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。 翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。

ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー

びーぜろ
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。 理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。 今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。 ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』 計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る! この物語はフィクションです。 ※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』

チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。 その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。 「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」 そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!? のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。

処理中です...