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Episode.3 出会いと別れのセブンロード
15話 回想~5 days~④
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次の日の朝、僕はギルドへと向かった。
無論、クエストを受けるためだ。
なんでわざわざ朝からクエストを受けるのかと思うかもしれないが、何せ朝はクエストを受けに来る冒険者が少ない。
そのため、クエストのクリア報酬が通常よりも少し高くなっているのだ。
昨日繰り返しギルドと街の外を行ったり来たりしていた時に、この情報が目に入ったのだ。
どうせ暇だし行ってみようと、そういうことだ。
「もう必要なものは買い終わったし、最終確認なら出発前日にしたらいいし――と、着いた着いた」
僕がギルドの扉を開いて中を覗いてみると、それはもう普段の喧しさからは想像もつかないほどの光景が広がっていた。
中に入ってみると、なんだかいつもより広くなっているような気がした。
僕はクエストボードから貼り紙を一枚剥がし、カウンターへと持っていった。
「すみません、このクエスト受けたいんですが」
「かしこまりました。朝早くからお疲れさ――あれ、これって」
「……どうかしましたか?」
発していた言葉を不意に途切れさせ、受付嬢は怪訝そうに表情を固めた。
その様子を見て不思議に思った僕は、首を傾げる受付嬢に尋ねた。
「いえ、これ……難易度がかなり高いクエストなのですが」
「え?」
僕が受付嬢から差し出された貼り紙を受け取ってみると、たしかにそこには高難易度の討伐クエストの内容が書かれていた。
確かに僕はゴブリンの討伐クエストの貼り紙を取ったはずなのだが――寝惚けているのだろうか。
僕はその貼り紙をクエストボードに貼り直し、今度こそその隣にあるゴブリンの討伐クエストの貼り紙を剥がしてカウンターに持っていた。
「すみません、間違えてたみたいです。こっちでお願いします」
「はい。かしこまりました」
差し出された貼り紙と冒険者カードを、受付嬢は何事も無かったかのように受け取った。
その後直ぐに手続きが終わり、僕は冒険者カードが返ってきたのを確認した。
僕はギルドの扉を開き、そのまま街の大通りに出る。
そして討伐対象であるゴブリンが生息するファストの森に向かった。
-----------------------------------
僕がクエストを終えてギルドへと向かうと、そこにはミクトとルミネの姿があった。
二人とも、端のほうの席に座って手を振っている。
「ちょっと待ってて!」
「――分かった! 早くしろよー!」
ミクトの返答を聞いた後、僕は冒険者カードを取り出してカウンターへと足を進めた。
クエストを受けるためのカウンターとクエストクリアを報告するカウンターは別にある。
言うまでもないが、僕は後者のカウンターへと向かっていた。
「すみません、クエストのクリア報告をしに来たんですが」
「ロトル・ストムバートさん、ですね。ゴブリンの討伐クエストで宜しいでしょうか?」
「はい。お願いします」
僕がそう答えると、受付嬢は僕の冒険者カードを受け取り、クエストがクリアされていることを確認した。
そしてカウンターの裏側から銅貨を数枚取り出し、カウンターの上に置いた。
そんなところに置いていて盗られないのかということを気にする人もいるかもしれないが、その点に関しては全く問題ない。
カウンターにはスキルや魔法の影響を遮断する特別な素材が使われており、一見木材にしか見えないこのカウンターは魔法をどれだけ受けても壊れることはない。
物体の存在を無視して標的を引き寄せる僕の『魔手』でも、カウンターの存在する空間に触れた瞬間に強制解除されてしまうだろう。
「ありがとうございます」
「いえ。こちらこそ、いつもありがとうございます」
受付嬢の言葉を背に、僕はミクト達が待つ席へと向かった。
いつの間に注文したのか、テーブルの上には三人分の飲み物が置かれていた。
うち二つは少し量が少なく、残りの一つは恐らく注文時のままだ。
「これは?」
「お前のだよ。感謝するんだな」
「そっか、いただきます」
「おいこらぁ!」
ミクトの言葉の後半部分を無視して飲み物を飲み始める僕に、ミクトは怒りを叫ぶ。
「分かってるって。ありがとう」
「そう、それでいいんだ」
何様だと正直思ったが、よくよく考えればそれはどっちもどっちだったので言葉にはしなかった。
------------------------------------------
・『魔手』
痛みを伴うことで不可視の手を出現させることの出来る操作魔法の応用系能力。
対象としたもの以外に触れることは出来ないが、逆に言えば対象としたもの以外に邪魔をされることは決してない。
『手』が対象に触れると、対象が使用者のすぐそばに引き寄せられる。
瞬間移動ではないため、魔法によって作られた結界など対象がすり抜けられるほどの大きさの穴がないものを対象がすり抜けることは出来ない。
ロトルにしか扱えない。
これは殺人鬼戦でロトルが使ったもの。名称は今回が初出。
無論、クエストを受けるためだ。
なんでわざわざ朝からクエストを受けるのかと思うかもしれないが、何せ朝はクエストを受けに来る冒険者が少ない。
そのため、クエストのクリア報酬が通常よりも少し高くなっているのだ。
昨日繰り返しギルドと街の外を行ったり来たりしていた時に、この情報が目に入ったのだ。
どうせ暇だし行ってみようと、そういうことだ。
「もう必要なものは買い終わったし、最終確認なら出発前日にしたらいいし――と、着いた着いた」
僕がギルドの扉を開いて中を覗いてみると、それはもう普段の喧しさからは想像もつかないほどの光景が広がっていた。
中に入ってみると、なんだかいつもより広くなっているような気がした。
僕はクエストボードから貼り紙を一枚剥がし、カウンターへと持っていった。
「すみません、このクエスト受けたいんですが」
「かしこまりました。朝早くからお疲れさ――あれ、これって」
「……どうかしましたか?」
発していた言葉を不意に途切れさせ、受付嬢は怪訝そうに表情を固めた。
その様子を見て不思議に思った僕は、首を傾げる受付嬢に尋ねた。
「いえ、これ……難易度がかなり高いクエストなのですが」
「え?」
僕が受付嬢から差し出された貼り紙を受け取ってみると、たしかにそこには高難易度の討伐クエストの内容が書かれていた。
確かに僕はゴブリンの討伐クエストの貼り紙を取ったはずなのだが――寝惚けているのだろうか。
僕はその貼り紙をクエストボードに貼り直し、今度こそその隣にあるゴブリンの討伐クエストの貼り紙を剥がしてカウンターに持っていた。
「すみません、間違えてたみたいです。こっちでお願いします」
「はい。かしこまりました」
差し出された貼り紙と冒険者カードを、受付嬢は何事も無かったかのように受け取った。
その後直ぐに手続きが終わり、僕は冒険者カードが返ってきたのを確認した。
僕はギルドの扉を開き、そのまま街の大通りに出る。
そして討伐対象であるゴブリンが生息するファストの森に向かった。
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僕がクエストを終えてギルドへと向かうと、そこにはミクトとルミネの姿があった。
二人とも、端のほうの席に座って手を振っている。
「ちょっと待ってて!」
「――分かった! 早くしろよー!」
ミクトの返答を聞いた後、僕は冒険者カードを取り出してカウンターへと足を進めた。
クエストを受けるためのカウンターとクエストクリアを報告するカウンターは別にある。
言うまでもないが、僕は後者のカウンターへと向かっていた。
「すみません、クエストのクリア報告をしに来たんですが」
「ロトル・ストムバートさん、ですね。ゴブリンの討伐クエストで宜しいでしょうか?」
「はい。お願いします」
僕がそう答えると、受付嬢は僕の冒険者カードを受け取り、クエストがクリアされていることを確認した。
そしてカウンターの裏側から銅貨を数枚取り出し、カウンターの上に置いた。
そんなところに置いていて盗られないのかということを気にする人もいるかもしれないが、その点に関しては全く問題ない。
カウンターにはスキルや魔法の影響を遮断する特別な素材が使われており、一見木材にしか見えないこのカウンターは魔法をどれだけ受けても壊れることはない。
物体の存在を無視して標的を引き寄せる僕の『魔手』でも、カウンターの存在する空間に触れた瞬間に強制解除されてしまうだろう。
「ありがとうございます」
「いえ。こちらこそ、いつもありがとうございます」
受付嬢の言葉を背に、僕はミクト達が待つ席へと向かった。
いつの間に注文したのか、テーブルの上には三人分の飲み物が置かれていた。
うち二つは少し量が少なく、残りの一つは恐らく注文時のままだ。
「これは?」
「お前のだよ。感謝するんだな」
「そっか、いただきます」
「おいこらぁ!」
ミクトの言葉の後半部分を無視して飲み物を飲み始める僕に、ミクトは怒りを叫ぶ。
「分かってるって。ありがとう」
「そう、それでいいんだ」
何様だと正直思ったが、よくよく考えればそれはどっちもどっちだったので言葉にはしなかった。
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・『魔手』
痛みを伴うことで不可視の手を出現させることの出来る操作魔法の応用系能力。
対象としたもの以外に触れることは出来ないが、逆に言えば対象としたもの以外に邪魔をされることは決してない。
『手』が対象に触れると、対象が使用者のすぐそばに引き寄せられる。
瞬間移動ではないため、魔法によって作られた結界など対象がすり抜けられるほどの大きさの穴がないものを対象がすり抜けることは出来ない。
ロトルにしか扱えない。
これは殺人鬼戦でロトルが使ったもの。名称は今回が初出。
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