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Episode.1 これが始まりの物語
10話 休憩させて?
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「ふぅ……」
手に持っていたマナポーションのビンをゴミ箱へと投げ捨て、一息ついた僕。
「やっとゆっくりできるなー……」
森では何匹ものスライムを破裂させ、街の門では冒険者カードが無い、と足止めされ、その騒ぎでの少量の疲れと魔力切れによる怠さに襲われ、とまぁ、散々だった。
そういえば、ギルドに行けばクエストが受けられるんだっけ。
それを思い出した僕は、座っていたベンチの手すりに体重をかけて立ち上がった。
ふと手すりに置いた手のほうに目をやると、赤い筆のようなもので何か書かれているのが見えた。
おまえをみているぞ
「ッ!?」
それを見て少しびっくりした僕。
しかし、よく考えてみれば本当にそんなことができるわけがない。
「誰かの、いたずらか……」
そう思い、安堵した僕は手を離してギルドへ向かおうとした。
――ひらり。
手を置いていた場所から何かが落ちた。
紙のようなそれを拾い上げてみると、そこには後ろのベンチに座っている僕の後ろ姿が映されていた。
「……は、あ?」
困惑すると同時に、僕は気づく。
僕が座っていたのは噴水と背中合わせになるような形に置かれているベンチ。
その僕を後ろから映したということは、このいたずら、いや嫌がらせの犯人は今……
「……ッ!」
僕は後ろも振り向かずに走り出す。
街の人々が何事かとこちらを一斉に振り向く。
しかしそんなことを気にしている場合ではない。
「座った時には無かったあの落書きと、僕の手元から落ちた写し絵。手で触れずにあんなものが書けるのは、スキルである『描写』だけ。……はぁっ……そして僕の手のあった場所にあの紙を出せるのは、これまたスキルの『空間転移』だけ……」
考えろ。
どうすればいい?
「『空間転移』があるということは、わざわざ見られるリスクを侵してまで僕を走って追いかける必要はない……?」
ならばどうする?
奴は飛ぶとしたらどんな時に飛んでくる?
「人が居なければ、簡単に僕を殺せる。人が居すぎると、その中に紛れて僕は殺され、犯人は誰か分からなくなる……」
ということは……
「奴が飛んでこられないのは、周りにある程度人が居て、広い場所……!」
周りの様子を見て、僕は走るのを止める。
周りにある程度人が居て、広い場所。
今のこの場所は、その条件にぴったりだった。
「さあ、飛んで来てみなよ……」
対策は出来ている。
倒す方法も、わかっている。
「どこからでも来い……!」
刹那、僕の頭上にナイフが数本現れる。
「あぁ、そう来るだろうね。」
それを読んでいた僕は、余裕でその攻撃を躱す。
「そしてッ!」
今ので場所が分かった。
魔力を感じたのは斜め右後ろにある建物の中。
お前は、そこにいる。
溜めていた魔力を一気に解き放ち、無詠唱でその場所に魔法を撃つ。
魔法がとてつもない速さで飛んでいき、建物の窓が割れたかと思うと、直ぐに男の呻き声がした。
「『魔狙撃』……なんてね」
何事かと、辺りが騒がしくなる。
さてと、僕はおさらばしますかね。
「『魔潜伏』っと」
---------------------------------------
・『描写』
想像した物と同じ物を、半径2mの中のどこかに描くことが出来る。
・『空間転移』
自分や自分の触れている物を、半径30mの中のどこかに飛ばすことが出来る。
既に何かがあるところや、生き物(人も含む)の内部には飛ばすことが出来ない。
・『魔狙撃』
圧縮した魔力を一気に解き放つことで、通常よりも速く魔法を撃つことが出来る。
今のところロトルにしか扱えない。
・『魔潜伏』
全身を魔力で覆う事によって気配を遮断し、身を隠すことが出来る。
ただし魔力検知には余裕で引っかかるので、注意が必要。
今のところロトルにしか扱えない。
手に持っていたマナポーションのビンをゴミ箱へと投げ捨て、一息ついた僕。
「やっとゆっくりできるなー……」
森では何匹ものスライムを破裂させ、街の門では冒険者カードが無い、と足止めされ、その騒ぎでの少量の疲れと魔力切れによる怠さに襲われ、とまぁ、散々だった。
そういえば、ギルドに行けばクエストが受けられるんだっけ。
それを思い出した僕は、座っていたベンチの手すりに体重をかけて立ち上がった。
ふと手すりに置いた手のほうに目をやると、赤い筆のようなもので何か書かれているのが見えた。
おまえをみているぞ
「ッ!?」
それを見て少しびっくりした僕。
しかし、よく考えてみれば本当にそんなことができるわけがない。
「誰かの、いたずらか……」
そう思い、安堵した僕は手を離してギルドへ向かおうとした。
――ひらり。
手を置いていた場所から何かが落ちた。
紙のようなそれを拾い上げてみると、そこには後ろのベンチに座っている僕の後ろ姿が映されていた。
「……は、あ?」
困惑すると同時に、僕は気づく。
僕が座っていたのは噴水と背中合わせになるような形に置かれているベンチ。
その僕を後ろから映したということは、このいたずら、いや嫌がらせの犯人は今……
「……ッ!」
僕は後ろも振り向かずに走り出す。
街の人々が何事かとこちらを一斉に振り向く。
しかしそんなことを気にしている場合ではない。
「座った時には無かったあの落書きと、僕の手元から落ちた写し絵。手で触れずにあんなものが書けるのは、スキルである『描写』だけ。……はぁっ……そして僕の手のあった場所にあの紙を出せるのは、これまたスキルの『空間転移』だけ……」
考えろ。
どうすればいい?
「『空間転移』があるということは、わざわざ見られるリスクを侵してまで僕を走って追いかける必要はない……?」
ならばどうする?
奴は飛ぶとしたらどんな時に飛んでくる?
「人が居なければ、簡単に僕を殺せる。人が居すぎると、その中に紛れて僕は殺され、犯人は誰か分からなくなる……」
ということは……
「奴が飛んでこられないのは、周りにある程度人が居て、広い場所……!」
周りの様子を見て、僕は走るのを止める。
周りにある程度人が居て、広い場所。
今のこの場所は、その条件にぴったりだった。
「さあ、飛んで来てみなよ……」
対策は出来ている。
倒す方法も、わかっている。
「どこからでも来い……!」
刹那、僕の頭上にナイフが数本現れる。
「あぁ、そう来るだろうね。」
それを読んでいた僕は、余裕でその攻撃を躱す。
「そしてッ!」
今ので場所が分かった。
魔力を感じたのは斜め右後ろにある建物の中。
お前は、そこにいる。
溜めていた魔力を一気に解き放ち、無詠唱でその場所に魔法を撃つ。
魔法がとてつもない速さで飛んでいき、建物の窓が割れたかと思うと、直ぐに男の呻き声がした。
「『魔狙撃』……なんてね」
何事かと、辺りが騒がしくなる。
さてと、僕はおさらばしますかね。
「『魔潜伏』っと」
---------------------------------------
・『描写』
想像した物と同じ物を、半径2mの中のどこかに描くことが出来る。
・『空間転移』
自分や自分の触れている物を、半径30mの中のどこかに飛ばすことが出来る。
既に何かがあるところや、生き物(人も含む)の内部には飛ばすことが出来ない。
・『魔狙撃』
圧縮した魔力を一気に解き放つことで、通常よりも速く魔法を撃つことが出来る。
今のところロトルにしか扱えない。
・『魔潜伏』
全身を魔力で覆う事によって気配を遮断し、身を隠すことが出来る。
ただし魔力検知には余裕で引っかかるので、注意が必要。
今のところロトルにしか扱えない。
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