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Episode.2 君と再会、冒険の始まり
5話 揺れる瞳
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「さて、どのタイミングで糸を吐いてくる?」
マッドスパイダーが床や壁、天井を這い回り、僕に近づいてくる。目で追わなければ、何処から吐いてくるか分からない。だが、その俊敏な動きに惑わされてはいけない。
しかし、六本の足がついたそれが緑色に彩られながら動き回る光景は、まさに閲覧注意のそれだ。
「ちょっと気持ち悪いんで、さっさと糸吐いてもらえますか」
動揺する風も無く発せられたその言葉に、蜘蛛はかなり頭に来たみたいだ。すぐに動きを止め、僕に向かって糸を2本吐いてきた。そしてその糸は的確に僕の両手首にヒットし、そのまま僕を壁に貼り付けた。
「いって」
壁に貼り付けられたことよりもその時の痛みに狼狽え、その青い瞳を揺らす姿は、さらに蜘蛛を激昴させた。真っ直ぐ僕へと向かって来て、その刃物のような脚を振り上げた。
「あ、やば」
この状況に蜘蛛が勝利を確信した時、それは起きた。
不意に蜘蛛の立っている地面が赤く輝き始める。その輝きはどんどん強さを増していき、
――爆発した。
蜘蛛のいた場所に小さな爆発が起き、そこから発せられた轟音とともに爆風と熱波が僕の体を襲う。しかしその爆発を引き起こしたのは他でもなない、殺されかけていたロトル自身だった。
一瞬の出来事で、恐らく何も理解できないまま爆発四散したであろう蜘蛛の死体へと顔を向ける。
「これが、人と魔物の違いなんだよ」
そう冷たく言い放った彼の瞳は、いつにも増して輝いていた。
------------------------------------
「ん……んん?」
見覚えがあるようで、ないような光景。それはきっと、この洞窟の内部が同じような構造をしているからであろう。だが問題は、何故そのような錯覚が起こったかだ。
「確かマッドスパイダーが現れて、それから僕が壁に貼り付けられて……あれ?」
その後から今現在までの記憶が全くない。あの後は、どうなったんだったか。思い出そうとしても、まるで何かが邪魔をしているかのように思い出せない。
少しでも情報を集めようと思い、辺りを見回そうとした時だった。
「な、んだ……これ」
振り向いた僕の視線の先には、無惨にもバラバラに弾けている大量のマッドスパイダーの死体があった。
「ぅ……おぇっ」
身体中を巡る嫌悪感と不快感に、僕は思わず膝を付き、込み上げてきたものを吐き出してしまう。
なんなんだあれは。いつの間にあんなことになったのか。誰がこんなことをしたのか。様々な思考が、一瞬のうちに僕の脳内を駆け巡る。
「はぁ……はぁ……」
理解できない。何故、何故?
俯き、幾度も同じことを頭の中で問い続けていた時、僕は胸ポケットから溢れている光に気がつく。確かそこには、冒険者カードが入っていたはずだ。慌てて取り出し、その冒険者カードを見て驚く。
「マッドスパイダーを五匹討伐せよ……クエスト、クリア……?」
見間違いではない。そこにははっきりと、これまで二度見たその七文字が浮かび上がっていた。
目の前に散らばる蜘蛛の死体。冒険者カードに浮かぶクエストクリアの文字。つまり、
「この状況を作り出したのは、紛れもなく『僕』だって、そういうことなのか?」
だが僕にはそんなことをした記憶はない。そうは言ってもこの状況を作り出したのは紛れもなく僕。
「それは本当に、『僕』なのか?」
疑問が浮かんだ。この状況を作り出した『僕』は、今意識があり、考えている『僕』なのか?
――それは、『僕』じゃないんじゃないのか?
「ぅ……ぁ」
昨日も感じた、この感覚。自分が分からなくなる感覚。何かが崩れ落ちるような感覚。
あまりの恐怖に、地に付いているはずの脚も忘れて、僕は地面に崩れ落ちた。
「ぁ、あぁ……ッ!」
声にならない声を上げながら、頭を抱え、赤ん坊のように蹲る。そんな醜態を晒しても、誰も、何も、僕を襲うことはない。僕を襲うのは『恐怖』だけ。
何故なら、全て壊したから。
「僕が、僕がぼくがッ!」
その小さな頭を掻き毟り、得体の知れない『何か』に恐怖する。その『恐怖』は、少しづつ僕の意識を失わせていった。
「……い、ロ……ル? ……の……?」
声が聞こえる。誰かが、僕を呼んでいる。
「ロ……!? どう……た……ロ……」
声が聞こえなくなった。音が、視界が遮断されるとともに、僕の意識も、消えた。
------------------------------------
「ぅ……あ?」
白いタイル柄の天井。体を包む柔らかな感触。
僕が目を覚まして一番に見て感じたのは、その二つだった。
「何回目だろう、この天井を見るのは」
三回目、いや四回目か。
幾度と見たこの天井。これはきっと『デイブルーム』の部屋の天井だろう。
その確認として、家具や照明の配置を見ようとした時、僕は気づいた。僕が今寝かされていたベッドの横で、誰かが寝ている。その『誰か』に、僕は見覚えがあった。
「こいつ、なんでここに……」
それに、なぜ僕がここに居るのか。
意識を失った時、僕はエラメル洞窟の中に居たはずだ。それがなぜここに?
いや、そういえば意識を失う直前、誰かが僕を呼んでいた気がする。
「あぁ、なるほど」
それがこいつで、恐らくここに僕を運んだのも、目の前でぐーすかと眠りこけているこいつだ。だがこのままでは話を聞けないな。
仕方ない、起こしてやるか。
「おーい。そろそろ起きなよ」
肩を叩きながら、そいつに僕は声をかける。
すると彼はようやく気がついたようで、目をぱっちりと開けてこちらを見てきた。そしていきなり慌てた様子になり、言った。
「べべ、別に寝てたわけじゃねえからな!」
「いや、寝てたよね?」
「ねて、寝てねーし!」
誰が聞いても嘘だと分かるような嘘を吐き、彼は全力で否定する。
あぁ、瞼を深く閉じ、頭をこくこくと揺らしていながらも寝ていないなんて、そんなやつが本当にいたら凄いことだと僕はとてもよく思うぞ友よ。
「ぅ、ごめん、ごめんなさい!」
ジトーっとした目を向けていると、彼は観念したのか、謝罪の言葉を述べ頭を深々と下げてきた。いや、実際はそこまでしていないのだが、彼にはそうしているような良く分からない迫力があった。
さすがに少し押され、僕も少し引き気味になってしまう。
「あ、うん、別にそんなに怒ってないから、大丈夫だよ」
「ん? あぁ、そうだよな。こんなことでそんなに怒るわけないよな」
いや、その思考はだいぶ危険だと思うのだが。
そう思いつつも、まさかこいつにここで会うことが出来るとは、少し驚きだった。落ち着きを取り戻してきたその少年に向き直し、僕は、ゆっくりと言った。
「久しぶりだな。ミクト。ミクト・アーダイン」
「そうだな、こんなに早く再会するとは思わなかったぜ。ロトル」
ミクトは少し笑い、またいつもの顔に戻って言った。
「これとは別で、俺はお前に謝らなくちゃならない」
「…………」
「俺のせいでこんなことになったんだよな。本当に、ごめん。反省してる」
先程よりも深く頭を下げ、謝罪の言葉を再度投げかけてくる。
何か、答えなくちゃいけないよな。そう思い、僕はそれに応えた。
「えっと、何言ってんの?」
「……は?」
いつかの日と同じように、僕の言葉に呆気に取られ、ミクトは素っ頓狂な声を漏らす。
何かおかしい事があっただろうか。僕の思い出す限りでは、こいつは特に何もしてないような気がするのだが。
「お前、僕に何かしたっけ?」
「え、だってお前、お前がここにいるのは俺のせいだろ? 俺が余計なことをしたから、こうなったんじゃないか」
「うーん? 余計なことって……あ」
思い出した。確かこいつが余計なことを言ったから、僕はここに来ざるを得ない状況になったんだった。
あれ、でもこれって、ミクトが言わなければ僕は忘れたままだったんじゃないか?
「それ、言わなきゃ良かったのにな」
「え?……あ」
僕とミクトの間に、長い沈黙が流れる。
「……お前馬鹿だろ」
「ぐはっ! 辛辣だなぁ! お前がそんなこと言うなんて……!」
一般的にはそこまで辛辣ではないかもしれないが、確かにそうだ。僕は今まで、ほとんど『馬鹿』とか言って来なかった気がする。
「……なんか変わったな、お前」
「そうかなぁ……」
小さな街の中の、一つの宿屋。その中での一幕は、こんな会話で幕を閉じた。
------------------------------------
ホウコーク!
今まで午前零時に投稿してたんですが、これからは午前八時に投稿することにしようと思います。その方が起きている人も多くていいかなー、と思いまして。
あと、しばらくかかるとか言ってましたが、全然そんなことありませんでした。
マッドスパイダーが床や壁、天井を這い回り、僕に近づいてくる。目で追わなければ、何処から吐いてくるか分からない。だが、その俊敏な動きに惑わされてはいけない。
しかし、六本の足がついたそれが緑色に彩られながら動き回る光景は、まさに閲覧注意のそれだ。
「ちょっと気持ち悪いんで、さっさと糸吐いてもらえますか」
動揺する風も無く発せられたその言葉に、蜘蛛はかなり頭に来たみたいだ。すぐに動きを止め、僕に向かって糸を2本吐いてきた。そしてその糸は的確に僕の両手首にヒットし、そのまま僕を壁に貼り付けた。
「いって」
壁に貼り付けられたことよりもその時の痛みに狼狽え、その青い瞳を揺らす姿は、さらに蜘蛛を激昴させた。真っ直ぐ僕へと向かって来て、その刃物のような脚を振り上げた。
「あ、やば」
この状況に蜘蛛が勝利を確信した時、それは起きた。
不意に蜘蛛の立っている地面が赤く輝き始める。その輝きはどんどん強さを増していき、
――爆発した。
蜘蛛のいた場所に小さな爆発が起き、そこから発せられた轟音とともに爆風と熱波が僕の体を襲う。しかしその爆発を引き起こしたのは他でもなない、殺されかけていたロトル自身だった。
一瞬の出来事で、恐らく何も理解できないまま爆発四散したであろう蜘蛛の死体へと顔を向ける。
「これが、人と魔物の違いなんだよ」
そう冷たく言い放った彼の瞳は、いつにも増して輝いていた。
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「ん……んん?」
見覚えがあるようで、ないような光景。それはきっと、この洞窟の内部が同じような構造をしているからであろう。だが問題は、何故そのような錯覚が起こったかだ。
「確かマッドスパイダーが現れて、それから僕が壁に貼り付けられて……あれ?」
その後から今現在までの記憶が全くない。あの後は、どうなったんだったか。思い出そうとしても、まるで何かが邪魔をしているかのように思い出せない。
少しでも情報を集めようと思い、辺りを見回そうとした時だった。
「な、んだ……これ」
振り向いた僕の視線の先には、無惨にもバラバラに弾けている大量のマッドスパイダーの死体があった。
「ぅ……おぇっ」
身体中を巡る嫌悪感と不快感に、僕は思わず膝を付き、込み上げてきたものを吐き出してしまう。
なんなんだあれは。いつの間にあんなことになったのか。誰がこんなことをしたのか。様々な思考が、一瞬のうちに僕の脳内を駆け巡る。
「はぁ……はぁ……」
理解できない。何故、何故?
俯き、幾度も同じことを頭の中で問い続けていた時、僕は胸ポケットから溢れている光に気がつく。確かそこには、冒険者カードが入っていたはずだ。慌てて取り出し、その冒険者カードを見て驚く。
「マッドスパイダーを五匹討伐せよ……クエスト、クリア……?」
見間違いではない。そこにははっきりと、これまで二度見たその七文字が浮かび上がっていた。
目の前に散らばる蜘蛛の死体。冒険者カードに浮かぶクエストクリアの文字。つまり、
「この状況を作り出したのは、紛れもなく『僕』だって、そういうことなのか?」
だが僕にはそんなことをした記憶はない。そうは言ってもこの状況を作り出したのは紛れもなく僕。
「それは本当に、『僕』なのか?」
疑問が浮かんだ。この状況を作り出した『僕』は、今意識があり、考えている『僕』なのか?
――それは、『僕』じゃないんじゃないのか?
「ぅ……ぁ」
昨日も感じた、この感覚。自分が分からなくなる感覚。何かが崩れ落ちるような感覚。
あまりの恐怖に、地に付いているはずの脚も忘れて、僕は地面に崩れ落ちた。
「ぁ、あぁ……ッ!」
声にならない声を上げながら、頭を抱え、赤ん坊のように蹲る。そんな醜態を晒しても、誰も、何も、僕を襲うことはない。僕を襲うのは『恐怖』だけ。
何故なら、全て壊したから。
「僕が、僕がぼくがッ!」
その小さな頭を掻き毟り、得体の知れない『何か』に恐怖する。その『恐怖』は、少しづつ僕の意識を失わせていった。
「……い、ロ……ル? ……の……?」
声が聞こえる。誰かが、僕を呼んでいる。
「ロ……!? どう……た……ロ……」
声が聞こえなくなった。音が、視界が遮断されるとともに、僕の意識も、消えた。
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「ぅ……あ?」
白いタイル柄の天井。体を包む柔らかな感触。
僕が目を覚まして一番に見て感じたのは、その二つだった。
「何回目だろう、この天井を見るのは」
三回目、いや四回目か。
幾度と見たこの天井。これはきっと『デイブルーム』の部屋の天井だろう。
その確認として、家具や照明の配置を見ようとした時、僕は気づいた。僕が今寝かされていたベッドの横で、誰かが寝ている。その『誰か』に、僕は見覚えがあった。
「こいつ、なんでここに……」
それに、なぜ僕がここに居るのか。
意識を失った時、僕はエラメル洞窟の中に居たはずだ。それがなぜここに?
いや、そういえば意識を失う直前、誰かが僕を呼んでいた気がする。
「あぁ、なるほど」
それがこいつで、恐らくここに僕を運んだのも、目の前でぐーすかと眠りこけているこいつだ。だがこのままでは話を聞けないな。
仕方ない、起こしてやるか。
「おーい。そろそろ起きなよ」
肩を叩きながら、そいつに僕は声をかける。
すると彼はようやく気がついたようで、目をぱっちりと開けてこちらを見てきた。そしていきなり慌てた様子になり、言った。
「べべ、別に寝てたわけじゃねえからな!」
「いや、寝てたよね?」
「ねて、寝てねーし!」
誰が聞いても嘘だと分かるような嘘を吐き、彼は全力で否定する。
あぁ、瞼を深く閉じ、頭をこくこくと揺らしていながらも寝ていないなんて、そんなやつが本当にいたら凄いことだと僕はとてもよく思うぞ友よ。
「ぅ、ごめん、ごめんなさい!」
ジトーっとした目を向けていると、彼は観念したのか、謝罪の言葉を述べ頭を深々と下げてきた。いや、実際はそこまでしていないのだが、彼にはそうしているような良く分からない迫力があった。
さすがに少し押され、僕も少し引き気味になってしまう。
「あ、うん、別にそんなに怒ってないから、大丈夫だよ」
「ん? あぁ、そうだよな。こんなことでそんなに怒るわけないよな」
いや、その思考はだいぶ危険だと思うのだが。
そう思いつつも、まさかこいつにここで会うことが出来るとは、少し驚きだった。落ち着きを取り戻してきたその少年に向き直し、僕は、ゆっくりと言った。
「久しぶりだな。ミクト。ミクト・アーダイン」
「そうだな、こんなに早く再会するとは思わなかったぜ。ロトル」
ミクトは少し笑い、またいつもの顔に戻って言った。
「これとは別で、俺はお前に謝らなくちゃならない」
「…………」
「俺のせいでこんなことになったんだよな。本当に、ごめん。反省してる」
先程よりも深く頭を下げ、謝罪の言葉を再度投げかけてくる。
何か、答えなくちゃいけないよな。そう思い、僕はそれに応えた。
「えっと、何言ってんの?」
「……は?」
いつかの日と同じように、僕の言葉に呆気に取られ、ミクトは素っ頓狂な声を漏らす。
何かおかしい事があっただろうか。僕の思い出す限りでは、こいつは特に何もしてないような気がするのだが。
「お前、僕に何かしたっけ?」
「え、だってお前、お前がここにいるのは俺のせいだろ? 俺が余計なことをしたから、こうなったんじゃないか」
「うーん? 余計なことって……あ」
思い出した。確かこいつが余計なことを言ったから、僕はここに来ざるを得ない状況になったんだった。
あれ、でもこれって、ミクトが言わなければ僕は忘れたままだったんじゃないか?
「それ、言わなきゃ良かったのにな」
「え?……あ」
僕とミクトの間に、長い沈黙が流れる。
「……お前馬鹿だろ」
「ぐはっ! 辛辣だなぁ! お前がそんなこと言うなんて……!」
一般的にはそこまで辛辣ではないかもしれないが、確かにそうだ。僕は今まで、ほとんど『馬鹿』とか言って来なかった気がする。
「……なんか変わったな、お前」
「そうかなぁ……」
小さな街の中の、一つの宿屋。その中での一幕は、こんな会話で幕を閉じた。
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ホウコーク!
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