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妃候補の二人はできている!?

噂の百合令嬢3

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「はぁ...」

「お嬢様、お疲れですか?」

入浴の手伝いをする側近メイドのアメリアが、私にそう声をかける。


帰宅そうそう、私はあまりにも疲れたので入浴することにしたのだ。

私はアメリアに愚痴る

「お疲れもお疲れよ、
リリー様のことで学校中がその話で持ちきりなんだもの。
彼女、の自覚が足りないわ。」

私達、4は、妃候補、
常に注目の的だ、ましてや皇太子が、18を迎える直前。

一番気をつけなければいけない時期に軽率な行動を...

「でも、物は考えようです。
この件でリリー様がお妃様候補を外れれば、
ローズ様にお妃様が決まっ他も同然では?」

「たしかに、バクランドには女の子がいないし、リフロントはそのバクランドと婚約同然、リリーが外れれば有利だけど、
肝心のリリーの矢印がこちらに向いてるなら、彼女が外されたら私も外されるでしょうね」

ライレイニも、この噂には手を焼いてるでしょうね、
皇太子に選ばれなくても、どこかの誰かと結婚して子を成さなければならない。

いくら相手がレフレイムでも女じゃ意味ないし。

私もリリー様にお嫁に来られても困る。

どうしよう。



ここで、この国のことを説明しておこう

ここ、セイク・ラウド国は
神々が悪魔を倒し世界を救った後、世界を守るため、この国を作り、住んだと言い伝えられている。

つまり、この国の民はまさに神の子孫、ということだ。

光の力を持ち、黄金の髪を特徴に持つサンセンタ家が皇帝として君臨し

その下に4つの聖貴族
火のレフレイム、水のライレイニ、植物のリフロント、大地のバグランドが名を連ねている。

この4家の未婚女性は全て妃候補で
皇太子は18になった日、この4家の女性の中から1人を選び結婚する。
ちなみにこの国は神の国であるため一夫一妻制、側室はない。

つまり私、『ローズ・レフレイム』と、『リリー・ライレイニ』は本来妃候補でライバル関係にある


「告白されて噂のネタにされるくらいなら、皇太子がリリー様にハマってるって話のがまだマシだったわ。」


「そんなこと言わないでくださいお嬢様。
あんなにお妃様教育されていたのに、そんな諦めるような...」

「諦めたんじゃないわ、元から妃にも皇太子にも興味ない」

「え、では、なぜ?」
 
「私が修行を完璧にこなしたのは、文句を言うためよ」

持論、文句は完璧にできたものの特権、
完璧でないものに文句を言う資格はない。

「あと、そうは言っても4聖貴族の恩恵は義務を果たしてこそ。
最大限の努力を惜しまずするのが当然」


それに勉学はともかく、それ以外の教養はで受けた。
それのおさらいだから、苦でもなんでもない。

だからこそ、同じ4聖貴族のリリー様がそのレベルに至れていないのか、腹立たしくて仕方がなかった。

そんな彼女に告白されるんだから、人生わからないわね。

「のぼせたわ、もう上がる。
服の準備と冷たい飲み物を、レモンティーがいいわ」

私はアメリアにそう言うと、湯船を出た。
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